「バウンティハンター」
製作:2011年
▼本作は肉体派Vシネ俳優・松田優が挑んだハードなアクション作品です。現代の賞金稼ぎ=バウンティハンターの活躍を描いたもので、同じく賞金稼ぎが主役だった格闘映画『バウンティ・ハンター/死の報酬』とは趣を異にしています。
■凶悪犯罪が多発し、治安の悪化が続く現代日本。法務省は多発する犯罪に対し、西部開拓時代に存在した賞金稼ぎを現代に復活させ、生死を問わず賞金首を捕まえるバウンティハンター制度を導入する。そんなバウンティハンターの1人である松田は、保釈金専門の金融機関に居座る傍ら、賞金首を追う日々を送っていた。
そんな中、特殊な麻薬を横流ししていた悪徳刑事・倉見誠が売人を射殺し、その容疑を三下ヤクザの石橋保に擦り付けるという事件が発生する。倉見の手によって賞金首の殺人犯となった石橋は、自分を捕まえた松田に無実を主張した。だが、そこに彼と同じバウンティハンターの的場浩司が現れ…。
▲…というようなストーリーなんですが、本作は一貫してハードボイルドな(時にフランクな)タッチで描かれていて、西部劇を思わせる内容になっています。バウンティハンターという仕事は完全にビジネスとして割り切られ、正義の味方などではない事が徹底して描写されているのです。
登場人物は癖のある人間が多く、中でも松田の面倒を見ている加納竜のキャラは印象的です。単なる守銭奴と思いきや、実は誰よりも賞金稼ぎという仕事を理解しており、松田との複雑な関係を熱演していました(特にラストの応酬が見もの)。そして、賞金首を殺してもOKというルールの中、不殺を貫く松田の姿も実にカッコ良かったと思います。
しかし、出演者の誰よりも圧倒的なインパクトを持っていたのが、第2の賞金稼ぎを演じた的場です。彼は不殺の松田とは真逆のジェノサイダーで、罪人の処刑を楽しむ危険な男。武装は機関銃と刀、そして防弾性の電磁グローブ(『ラスト・キョンシー』で常山が使った物にそっくり!)を所有し、完全に1人だけ出るジャンルが違っています(笑
本作はガンアクションが多く、格闘戦は中盤で行われる松田VS的場のみですが、思ったよりも激しい戦いを見せていました。勝負は銃撃戦から棍棒VS日本刀→格闘戦へと移行し、松田の見事な棒術アクションを見ることが出来ます。さらに2人はラストバトルでも対面する……のですが、松田は倉見を確保しただけで撤退するため、再戦はお預けになってしまいます。
残った的場はバズーカ砲の攻撃を手で受け止めたりと暴れ回るものの、主役が不在なのでいまいち盛り上がりません。このあと松田の見せ場は出てくるものの、やはり最後までラストバトルに参加して欲しかったですね。作品の雰囲気は良かっただけに、ここだけが残念です。
製作:2011年
▼本作は肉体派Vシネ俳優・松田優が挑んだハードなアクション作品です。現代の賞金稼ぎ=バウンティハンターの活躍を描いたもので、同じく賞金稼ぎが主役だった格闘映画『バウンティ・ハンター/死の報酬』とは趣を異にしています。
■凶悪犯罪が多発し、治安の悪化が続く現代日本。法務省は多発する犯罪に対し、西部開拓時代に存在した賞金稼ぎを現代に復活させ、生死を問わず賞金首を捕まえるバウンティハンター制度を導入する。そんなバウンティハンターの1人である松田は、保釈金専門の金融機関に居座る傍ら、賞金首を追う日々を送っていた。
そんな中、特殊な麻薬を横流ししていた悪徳刑事・倉見誠が売人を射殺し、その容疑を三下ヤクザの石橋保に擦り付けるという事件が発生する。倉見の手によって賞金首の殺人犯となった石橋は、自分を捕まえた松田に無実を主張した。だが、そこに彼と同じバウンティハンターの的場浩司が現れ…。
▲…というようなストーリーなんですが、本作は一貫してハードボイルドな(時にフランクな)タッチで描かれていて、西部劇を思わせる内容になっています。バウンティハンターという仕事は完全にビジネスとして割り切られ、正義の味方などではない事が徹底して描写されているのです。
登場人物は癖のある人間が多く、中でも松田の面倒を見ている加納竜のキャラは印象的です。単なる守銭奴と思いきや、実は誰よりも賞金稼ぎという仕事を理解しており、松田との複雑な関係を熱演していました(特にラストの応酬が見もの)。そして、賞金首を殺してもOKというルールの中、不殺を貫く松田の姿も実にカッコ良かったと思います。
しかし、出演者の誰よりも圧倒的なインパクトを持っていたのが、第2の賞金稼ぎを演じた的場です。彼は不殺の松田とは真逆のジェノサイダーで、罪人の処刑を楽しむ危険な男。武装は機関銃と刀、そして防弾性の電磁グローブ(『ラスト・キョンシー』で常山が使った物にそっくり!)を所有し、完全に1人だけ出るジャンルが違っています(笑
本作はガンアクションが多く、格闘戦は中盤で行われる松田VS的場のみですが、思ったよりも激しい戦いを見せていました。勝負は銃撃戦から棍棒VS日本刀→格闘戦へと移行し、松田の見事な棒術アクションを見ることが出来ます。さらに2人はラストバトルでも対面する……のですが、松田は倉見を確保しただけで撤退するため、再戦はお預けになってしまいます。
残った的場はバズーカ砲の攻撃を手で受け止めたりと暴れ回るものの、主役が不在なのでいまいち盛り上がりません。このあと松田の見せ場は出てくるものの、やはり最後までラストバトルに参加して欲しかったですね。作品の雰囲気は良かっただけに、ここだけが残念です。
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