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チェルシー戦の敗因分析 「両チームの差」

2005-08-23 | アーセナル

先の「チェルシーVSアーセナル」で表れた2チームの明確な差。
それは監督の能力の差選手層の差だろう。


<ヴェンゲルの限界?>
・まず疑問なのは、ベンチにベルカンプ、ファンペルシーという「セカンドトップ」にふさわしい選手がベンチにいるのに、なぜピレスをこの位置で使ったのか?

確かにピレス、リュングベリ、レジェスらはトップでの起用もできるがそれは彼らにとってもチームにとっても望ましいものではなく、ましてや適任者である先のオランダ人FW2人が使える状況なら尚更理解し難い。


・そして、なぜ万全な状態であるレジェスをベンチに置かなかったのか?

リュングベリは試合前から怪我をしていた。ミッドウィークに行われたスウェーデンVSチェコの試合の招集を辞退したのだ。 結局リュングベリは前半に負傷して(どうやら長期離脱の可能性も…)、ファン・ペルシーと交代。ピレスを右にして、ファン・ペルシーをセカンドトップに置いた。 しかし、このことによりベンチに残ったのはフラミニとベルカンプ。これで、後半失点時からの流れを変えるオプションが一気に減った。
もし、レジェスをベンチに置き、セカンドトップを最初から起用して、

              アンリ
                    ベルカンプ

          フレブ                ピレス

(SUB  ファン・ペルシー、レジェス、フラミニ)
となっていればうまく交代枠を使えたはずだ。しかし、アンタッチャブルのアンリ交代してきて動きもまずまずのファン・ペルシーを代えることはできず、1点ビハインドにも関わらずヴェンゲルは交代枠を「2」しか使わなかった…  そして…


・なぜ失点後に攻撃的姿勢を選手に示さなかったのか?

W杯本選・予選のグループリーグやCLのアウェイゴール以外で「得失点差」を深く考えなければならない場合はそう見当たらない。特に、長丁場での結果が求められる「リーグ戦」で得失点差を考えるのは「大混戦の」残留争いぐらいだろう。
つまり、1点差で負けようが5点差で負けようが、負けは「負け」だし、その逆も言える。
だからこそ、失点後に「セスク  フラミニ」といった無難な交代しかできなかったヴェンゲルには失望した。 「後半28分」という時間帯に先制したチェルシーはさらに守備の意識を高め、攻撃という攻撃はドログバ狙いのロングボールやカウンターのみで中盤の経由はなかった。
ならば、ジウベルト・シウバに代えてFW、つまりベルカンプを投入すべきだったのではないか? もちろん3トップはアーセナルというチームのオプションにないものだが、よくよく考えれば、大幅な選手補強をせず「熟成」を売りにするチームにシステムが1つしかないのはいかがなものか?

失点後に動けずただ戦況を見つめ、第4主審のロブ・スタイルズに文句を言うばかりのヴェンゲルの姿が痛々しく感じたアーセナルファンは自分だけではないと思う。


<厚い選手層と知将モウリーニョ
この試合を決めたのは後半から「途中出場の」ドログバだった。
この試合先発出場したクレスポをアーセナルは抑えた、と言っていいだろう。高いライン設定でオフサイドに陥れ、トゥーレがうまく守っていた。本調子ではなかったであろうが、この試合のクレスポは不発だった。
しかし、チェルシーにはクレスポが不発でも代わりにドログバがいる。また、起用法をめぐりモウリーニョとの関係がうまくいっておらずベンチ外にリカルド・カルバーリョが外されていてもギャラスがいる。昨季、能力的に「第3のCB」だったギャラスでも、アーセナルに入るとしたらキャンベルがいない今、「ファーストチョイス」となってしまうだろう。これが現状だ。

選手層が厚くても指揮官が無能なら宝の持ち腐れだが、チェルシーは違う。
クレスポを前半終わりに、ロッベンとグジョンセンを後半の早い時間帯に「見限り」、交代を実現する戦術眼決断力。 これはアーセナルの指揮官には残念ながら持ち合わせてないものだ。


この試合、「やっているサッカーの質」にそれほど差はなかった。しかし、上に述べた「2つの差」が現状に表れている。
手遅れにならないうちに改善を期待したい。


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