NO FOOTBALL NO LIFE

国内、ヨーロッパ、南米のサッカー観戦ブログ! Jリーグ、3大リーグを中心に全世界を完全網羅!(予定)
随時更新!

リバプール戦 両者納得の引き分け

2007-10-30 | アーセナル

リバプール 1-1 アーセナル


得点)ジェラード / セスク


HOME)リバプール

                     トーレス

           ヴォロニン                 カイト
                     ジェラード

               シャビ・アロンソ
                        マスチェラーノ

        リーセ                        フィナン
                 ヒーピア    キャラガー


                      レイナ


交代)    トーレス → クラウチ
      ヴォロニン → ベナユン
   シャビ・アロンソ → アルベロア


AWAY)アーセナル

                 アデバイヨール
                           フレブ

           ロシツキー                エブーエ

                  セスク
                          フラミニ

        クリシー                          サニャ
                  ギャラス    トゥーレ


                     アルムニア


交代)ロシツキー → ウォルコット
      クリシー → ジウベルト・シウバ
     エブーエ → ベンドナー


主審)ハワード・ウェブ

 


試合の詳細(ランキング)


「Arsenal.com」

 


セスクのファウルで喫したFKでジェラードに決められ(タックルに行って壁に穴を空けてしまったのもセスク)、
エブーエのシュートが右ポストに当たって跳ね返ったボールをフリーで打つ決定機を外したのもセスク、
そして、同点ゴールも、あわや逆転となった右ポストに当てたシュートもセスクから。

良くも悪くもセスクが最後まで存在感を見せ、アーセナルにとって唯一無二の中心選手であることを改めて示した試合でした。


昨季の通算戦績は
「3勝1敗(アンフィールド3戦)」
と、リバプールに対しての苦手意識(ヴェンゲル就任後のアーセナルが対戦成績で負け越している唯一の相手)を払拭したかに見えたアーセナルですが、昨季は最後の対戦となったアンフィールドでのリーグ戦で「1-4」と大敗を喫してしまいました。

その大敗の原因となり、鬼門のアンフィールドで最も許してはいけないのが、開始早々の失点です。
昨季はその開始早々にクラウチに決められたショックと、「カーリングカップ」と「FAカップ」と「CL」の全てを2週間で一気に失った影響から、その後の時間は立て続けに失点を許し、モチベーションのかけらも見えない最悪の試合をしてしまいました。

そして今回もジェラードの強烈なFKから開始早々の失点を喫したわけですが、今回は、その後はアーセナルの長所を活かした人とボールが動くサッカーができ、ゲームの大部分を支配することができました。

失点後は、前半から後半まで同じ試合展開でした。
アーセナルが試合を支配し、リバプールはカウンター狙い。
後半から入ったクラウチのキレが良く、アーセナルは支配するもシュートまで漕ぎ着けず、逆にリバプールにを手数をかけずにシュートを打たれる悪い流れでしたが、セスクが同点ゴールを決めると、アーセナルもフィニッシュで終われるようになり、最終的には、チャンスの数で両チーム共に納得のいく引き分けと終わりました。

 

 

選手個々とチーム全体の評価に触れる前に、ちょっと一息
よろしくお願いします!

 

 

試合後の両選手・両監督のコメントを聞くと、どちらかと言うとリバプールの選手の方が、
「引き分けで良かった。」
アーセナルの選手の方が、
「勝ちたかった。」
と考えていることがわかりました。

また現地メディアも、引き分けは妥当な結果としながら、アーセナルのパフォーマンスを評価し、どちらかと言えばアーセナルの方が勝利に値したという論調になっています。

これらの違いは、やはり、“決定機”の数の違いから来たものでしょう。
リバプールのシュートのほとんどが、エリアの外からのミドルシュートという、ジェラードやリーセらのキック力に頼るものであったのに対し、
アーセナルは、リバプール守備陣を完全に崩した上でのエリア内でのシュートを放ち、シュートをポストに当て、その跳ね返りをエリア内フリーで蹴るチャンスを2度も作りました。

1度目は、エブーエがボルトン戦と同じミスを犯したもの。
SBにしてもサイドハーフにしても、彼は右サイドが主戦場の選手ですので、そうであればあの右45度角度からのシュートをもっと練習して精度を高めないと。 あの場面でニアサイドに打つ選択肢は普通なら考えられないですし、ボルトン戦のシュートを含め、彼が“何も考えずにただ思い切り強く蹴っているだけ”であることが見て取れます。
エブーエはボールによく絡んでいたと思いますが、SBではなくサイドハーフですと、ミスが非常に目立ちます。

そのエブーエのシュートの跳ね返りを受けたセスク、セスクのポストに当たったシュートの跳ね返りを受けたベンドナーも、どちらも決めるべきでした。
そういう意味では、セスクは決定機3本の内最も難しいシュートを決めてくれたと思います。 つま先で合わせてGKのタイミングを外す巧みなシュートでした。

アデバイヨールは何もできなかったというか、試合毎に存在感が薄れていっています。
ファン・ペルシーの離脱はファン・ペルシーの個人の力が活かせないだけでなく、パートナーのアデバイヨールにまで影響しています。
10月の彼は結局ノーゴールでした。

ギャラスは今季初めて存在感を見せました。
攻め上がりもそうですが、絶対に負けたくないという気合いを感じました。
圧巻はジェラードのシュートをジャストタイミングで防いだタックル。 あそこで止めていなければ、おそらくゴールを決められていたことでしょう。 現地コメンタリーも、「super block」と評価する素晴らしいタックルでした。


全体的には、正直、ここまでボールを持って試合を支配できるとは予想していませんでした。
リバプールはまるで“アウェイ・ゲーム”のようなカウンターサッカーをしていましたが、これがリバプールが“本来意図したものだった”のか、もしくは“カウンターしかできなかった”のかでアーセナルの評価が分かれるところですが、見た感じや選手のコメントを聞いていると、どうやら後者だったことが予想できます。

それでも、リバプールのプレッシャーの厳しさから、アーセナルは中盤での繋ぎの部分で多くのミスが目立ちました。

 

リバプールは、マスチェラーノとシャビ・アロンソを置いて、ジェラードを得意の中央の位置で自由にさせていましたが、やはり、ジェラードはセンターでこそ活きる選手ですし、このジェラードの攻撃力を活かしたマスチェラーノとシャビ・アロンソのダブル・ボランチのシステムはリバプールに非常に合っていると思います。

クラウチは相変わらずアーセナル戦に強いと言うか、ギャラスとトゥレが高さにそれ程強くないという弱点が表れてしまいました。
今回の試合を見て、「ローテーション制」を採用するベニテスは、次のエミレーツでのアーセナル戦にはクラウチをベストの状態で起用できるように布陣を考えてくることでしょう。

 

いよいよ今週末は「プレミア天王山」、2位マンチェスター・ユナイテッドとの直接対決です。
この大一番に合わせて、今回は珍しく直前にプレビューの記事でも書こうかと思っています(あくまで「予定」 笑)

 

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スラヴィア戦 Perfect Football

2007-10-27 | アーセナル

ここ数日は忙しかったので、更新する時間がありませんでした…。
もうだいぶ前の試合の印象になってしまいましたが、とりあえず。

 

アーセナル 7-0 スラヴィア・プラハ


得点)セスク2、OG、ウォルコット2、フレブ、ベンドナー


HOME)アーセナル

                アデバイヨール
                         ウォルコット

            フレブ                  エブーエ

                  セスク
                          フラミニ

        クリシー                          サニャ
                  ギャラス    トゥーレ


                     アルムニア


交代)    フラミニ → ジウベルト・シウバ
         フレブ → ロシツキー
   アデバイヨール → ベンドナー


AWAY)スラヴィア・プラハ

                     ヴルチェク


           イヴァナ                 センケジク

                カリヴォダ     シュヴェツ

                     タヴァレス

        プディル                        クライチク
                 フバチェク     スヒー


                     ヴァニアク


主審)ファリーナ(イタリア)

 


試合の詳細(ランキング)


「Arsenal.com」


「uefa.com」(日本語)

 


“Football Paradise”、“Football From Another Planet”
というタイトルは、この試合を担当した現地コメンタリーが言っていた台詞。
これらの言葉が相応しい試合となりました。 「CL最多得点差試合タイ記録」での大勝です。


アーセナルにとっては勝利以外の選択肢が許されない試合でしたが、振り返ってみると、やはりセスクの開始5分での先制点が7ゴールの口火になったと思います。 あれがなければ、難しい試合とは言わないまでも、ここまで簡単な試合にはならなかったでしょう。
フレブがドリブルでタッチライン際に相手2人を引き付けてセスクにパス。 これをフリーで受けたセスクが冷静にファーポスト方向にパスを送るように決めたゴールは、アーセナルがこの試合で迎えた最初のチャンスでした。


しかしその後は、もう自陣に引きこもるばかりではいられなくなったスラヴィアが前がかりに出てくると、バイタルエリアからフリーでシュートを2度打たれてしまいました。
これが、アーセナルがこの試合で迎えた4度のピンチの内の2つ、劣勢を喫していた2つの時間帯の内の1つでした。


しかし、ここ凌ぐとその後はアーセナルのショータイム。
CKから、相手クリアを受けたフレブのシュートがオウンゴールを誘い、
相手GKヴァニアクのミスからウォルコットがCL初ゴールを決め、
後半も、フレブが実質2点目となるゴールを挙げ、
本来はスラヴィア側がやりたかった「相手セットプレーからのカウンター」からウォルコットが、
フレブ、アデバイヨール、ウォルコット、セスクという華麗な繋ぎからセスクが2点目を挙げ、
代わって入ったベンドナーがエブーエとのワンツーからCL初出場初ゴール。


とりあえず、言葉で語るよりも映像で見た方が早いですね。
CLはプレミアと違って放映権関係の規制が緩いようなので、YouTubeでハイライトを観ることができます。
それでは、どうぞ。

 

・スラヴィア戦ゴールハイライト 

 

何から語ればいいかわかりませんので、とりあえず、この試合ではほとんど見られなかった「課題」から。

流れ中でエブーエがパスを受けるところでチーム全体の動きが少し止まってしまうのが気になります。 彼が右サイドから中に送るパスが非常に雑で、チームのパス&ムーブの良い流れを止めてしまいました。
それでも、ベントナーのゴールのアシストとなった彼のヒールパスは見事でした。

アデバイヨールはこれで5試合連続無得点。
今回のようなボーナス・ゲームで点が取れないとなると、他の厳しい試合では更に難しくなるでしょう。 少しリフレッシュが必要かもしれません。

また、この試合では「采配」にも疑問が。
ヴェンゲルが行った「3人同時交代」でチームの勢いが止まってしまいました。
その後の30分間で決めたゴールはベンドナーの1点のみ。
さらには、その急な交代からリズムを崩したアーセナルは、この試合で迎えた4度のピンチの内の残りの2つ、劣勢を喫していた2つの時間帯の内の残りの1つを迎えてしまいました。
それに、終盤でウォルコットが足を少し痛めたシーンに見られるように、こういった試合の終盤で最後まで気をつけるべきは、「怪我」と「イエローカード」です。
特に、完全に集中が切れたチームというのはレイトタックルやラフプレーが多くなって、こちら側の怪我の心配が増える展開になるものですので、前者には最善の注意が必要となります。
やはり、「3人同時交代」というのは、攻守両面においても、リスク・マネイジメントにおいても、ナンセンスな采配だと思います。

そういった意味では、「0-6」の状況でもそれほど危険なプレーに出てこなかったスラヴィアには感謝しています。 プレミアの下位チームが相手なら危なかったところです。


少し気になったポイントはここまでです。

 

 

選手個々とチーム全体の評価に触れる前に、ちょっと一息
よろしくお願いします!

 

 

やはりこの試合でまず触れなければならないのは、ウォルコット
ここ数試合、途中出場から試合を変える活躍を見せたことと、エドゥアルドがいまいちチームに馴染めていないこともあって、今季初めて「FW」としてスタメン出場したウォルコットですが、序盤は、アデバイヨールとの連携不足や、サイドとは異なる相手プレッシャーの度合いによる戸惑いからか、試合に上手く入れていない状態でした。
しかし、ラッキーな形で「エミレーツ初ゴール」を決めると、その後は全盛期のアンリ並みの存在感を見せました。

ウォルコットも試合後。
「あのゴールで肩の荷が下りた。」
と語っています。

特に、2点目の裏への抜け出し方やスピードアップからフィニッシュまでの流れはいかにも「アンリ・スタイル」。
オリジナルのアンリとの違いとしては、アンリがファーポスト側にインサイドやインフロント・キックで流し込むのに対し、今回のウォルコットはアウトサイド・キックで狙ったことが挙げられます。

しかし、本人としてはアンリとの比較にウンザリのようで、2点目のゴールに対しても、
「あれは(アンリのではなく)僕のゴールだよ。」
と、自らのアイデアによるゴールであることを主張しました。

リバプール戦でもウォルコットがスタメンで出て来ることは確実でしょうが、まだまだアウェイゲームでは未知数なのが正直なところ。
今回のようにスペースができれば活躍の見込みがありますが、もしビッグクラブ同士の対戦にありがちな“closed”な試合になればまだ厳しいかと。
“open”な試合展開を期待します。


セスクも完璧な試合を見せました。
先制点の美しさはもちろんのこと、チームとして見せた最高のゴールもセスクの2点目でした。
ハイライトでは省略されているのが残念ですが、CKのクリアから始まったカウンターで選手達が見せたスピード、フリーランニング、ダイレクトパスの精度はまさに“beauty”の一言。
贔屓目なしに、私がこれまで観た中で、「最も美しいカウンターからのゴール」だったと思います。


これまでは右サイドが主戦場だったフレブは、この日は左サイドで活躍を見せました。
たまにあるイージーなパスミスもこの日はご愛嬌。 チーム2点目となったオウンゴールは、フレブの“枠内”シュートがDFに跳ね返って入ったものだけに、フレブのゴールにしてあげたかったですね。
4点目のゴールは、左サイドをドリブルで駆け上がり、フェイントで右足に持ち替えてニアサイド側に決めたもの。
アーセナルの多くの選手が、アンリの影響からか、あの位置でのシュートを“ファー側”に打ちたがる傾向にあるので、彼がニアに決めたゴールは非常に新鮮に映りました。

GKとしても、“ニアを埋めながらファーをケアする”というのが定石ですので、たまには逆を突いてニアに打ってもいいのかなと。
今季のCLのレアル対ブレーメン戦で決めたファン・ニステルローイのゴールがお手本でしょう。
「ファーに打つモーションでニアに打つ」。
 名手ヴィーゼも逆を突かれました。


個人的には、ベンドナーがゴールを決めてくれたことが嬉しかったです。
そのベンドナーのゴール後、一番近くにいたウォルコットの次にベンドナーに駆け寄ったのが、GKアルムニアの次にベンドナーから遠い位置にいたはずのギャラスだったことが、ギャラスの今季のキャプテンとしての決意やチーム全体の雰囲気の良さを物語っていました。
ベンドナーは長い時間出れば必ずゴールを決めているだけに、この出番の少なさは可哀想です。 今は辛抱の時。 来週ミッドウィークに行われるカーリングカップのシェフィールド・ユナイテッド戦で爆発してもらいましょう。

 

スラヴィア・プラハは、テクニックの高さと繋ぎの上手さを随所に見せました。
アウェイではもう少しスラヴィアにボールを回される展開になるのかなと思います。

こういった大差がついた試合のリターンマッチで気になるのは、アーセナル側の油断はもちろんのこと、スラヴィアのモチベーションです。
歴史的・記録的大敗を喰らってやり返すつもりで勝ちに行くのか、
大敗のショックから引き分けでも十分と考えるのか、
もしくは、最小得点差敗戦なら止む無しとまで考えて臨むのか、
によって、試合が大きく変わると思います。
私が監督なら、“もはや失うものはないと考えて攻めて勝ちに行くか、ステアウアとの3位争いを考えて引き分けを狙いに行くか”で、本番直前まで悩むところだと思います。

 

次はいよいよリバプールとアンフィールドで対戦する大一番です。
ここで簡単に負けてしまっては、これまでの好調さが水の泡になります。
リバプールはアウェイでベジクタシュに敗戦と調子が良くありませんが、アンフィールドの熱狂的ファンが首位アーセナルに対して敵意を剥き出しにして選手達をサポートすることで、まるで「ダービーマッチ」のような試合になるかもしれません。
個人的には、「引き分け以上」を期待します。

 

それにしても、今回のアーセナルは素晴らしいパフォーマンスを見せました。
今季、全世界のクラブが見せた中でも最高の内容と言っても過言ではないでしょう。
また、恐ろしいもので、開幕前には(ヴェンゲル曰く)「プレミア7位」とまで予想したメディアが、今回のアーセナルを、“歴史上最高のチーム”と言われる1970年W杯で優勝したブラジル代表に例えて絶賛しています。

近頃の亀田問題もそうですが、メディアの掌の返しようには呆れます。
その亀田問題にも見られるメディアの悪癖は、
「持ち上げてから叩く」
というもの。

アーセナルも、今週と翌週に行われるリバプールとマンチェスター・ユナイテッドの2連戦で結果で出ないようなら、きっと、
「ビッグチームには勝てない。」
などと、やっかみのような感じで叩かれることになるでしょう。

その意味でも、やはり、これからの2戦が非常に重要になります。

 

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ボルトン戦 Same Old Bolton

2007-10-21 | アーセナル

アーセナル 2-0 ボルトン


得点)トゥーレ、ロシツキー


HOME)アーセナル

                アデバイヨール
                         エドゥアルド

            フレブ                  エブーエ

                  セスク
                          フラミニ

        クリシー                          サニャ
                  ギャラス    トゥーレ


                     アルムニア

交代)エブーエ → ロシツキー
  エドゥアルド → ウォルコット
      フレブ → ディアビー


AWAY)ボルトン

                     K・デイビス


            ディウフ                ノーラン

                 マッキャン    ガスリー

                       カンポ

        ガードナー                   J・オブライエン
                  メイテ  A・オブライエン


                    ヤースケライネン


主審)マイク・ライリー

 


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「Arsenal.com」

 


前節のサンダーランド戦とはまた違った苦しい試合でした。


今季はスタートから結果が出ていないと言っても、やはりボルトンは「ボルトン」。
アーセナルとの“相性の良さ”というものを見せました。

しかし、これには監督のサミー・リーがこの試合の数日前に解任されたことが影響したかと思います。

前監督のサム・アラダイスが、いわゆる“Old-English”なロングボール主体のフィジカルなサッカー、相手の長所を消すサッカーをしていたのに対し、
代わったサミー・リーは、パスを繋いで観客を楽しませる、アラダイスから“一段階上のサッカー”を志し、それが結果に表れていない、
というのが今季ここまでのボルトンのストーリーでした。

つまり、アーセナルにとっては「サミー・リーのサッカー」の方が明らかに組みし易く、解任せずにそのままサミー・リーが監督でいてくれた方が良かったわけで、
(本来なら歓迎すべき)対戦チームの監督交代というゴタゴタが、逆にアーセナルにとっての不確定要素、「ボルトンの出方が予想できなくなってしまった」というマイナスな事象に働いてしまいました。


そして実際、監督代行のアーチー・ノックスが採った戦略は、ここ数年アーセナルが苦手としてきた「サム・アラダイスのサッカー」
ロングボールを前線に放り込んで、できるだけ「ボールがピッチ上にある時間」を減らしてアーセナルのパス&ムーブのリズムを作らせないようにし、ファウルまがいの危険なタックルと言葉による挑発の繰り返しによって若い選手達の集中を切らすことを意図した、
「“相手にサッカーをさせない”サッカー」、「“試合を壊す”サッカー」をやってきました。

また、本来ボルトンが得意とするこのサッカーは、主審の“手助け”があってこそ成立するものですが、危険なファウルを流し、“乱戦”に寛容なマイク・ライリーがこの日の主審を務めたことで、前半45分間は完全に“ボルトン仕様”の試合になってしまいました。

 

しかし、珍しくハーフタイムでヴェンゲルが動きを見せた後半からは、試合が一変。

トップの位置で苦しんでいたエドゥアルドを左に回し、スタートでは左サイドに入っていたフレブを前線中央の位置に上げ、シーズン序盤ぶりにフレブを得意のポジションに移すことによって、彼の前線での突破力とキープ力に期待しました。

また、後半開始早々にエブーエが外した決定機(ゴール前4~5mの位置からどフリーのシュートを枠外に)からはボルトンの守備の意識が強くなり、アーセナルは後ろを気にすることなく攻勢に出ることができました。

そして、久々復帰のロシツキーとウォルコットを投入したことで更に流れはアーセナルへと傾き、トゥレの強烈なFKで先制すると、その後はボルトンにほとんどボールに触れさせることなく攻め続け、ウォルコットのクロスをロシツキーがつま先で方向を変えるテクニカルなゴールを挙げ、前半に溜まったフラストレーションを解消させる、素晴らしい後半のパフォーマンスを見せました。

 

 

選手個々の評価について触れる前に、ちょっと一息
よろしくお願いします!

 

 

やはり、インターナショナル・ウィーク明けの疲れは見えました。
今回は、ロシツキーを除いたほとんどのメンバーが代表戦2試合をこなしており、特にセスクからはいつもの存在感が感じられませんでした。

それでも、サンダーランド戦同様にこういった厳しいコンディション下でも勝っていくことが重要。 今回は勝ち点3を取れただけで満足です。


MVPはもちろんトゥーレ
彼のFKが決まっていなければ、その後も攻めあぐんだ可能性がありますし、ファン・ペルシーが代表戦で怪我を負って離脱して、そこから点が取れないで引き分けに終わるとなると、今後が嫌な感じになりましたからね。

そういった意味では、この試合の2トップは落第点の出来だったと言わざるを得ません。
アデバイヨールはこれで4試合連続無得点。
 もうダービー戦のハットトリックに騙されてはいけません。 シュートが相変わらず雑で、ほとんど枠に行きません。
ここ3試合は昨季の“ダメバイヨール”に逆戻りになっています。

エドゥアルドはプレミアのスピードとフィジカルにまだ対応できていない印象でした。
彼はCLでは結果を残しているので、現段階ではヨーロッパのステージの方が期待できますね。 国内ではベントナーにチャンスを挙げてもいいかもしれません。

どちらにせよ、やはりファン・ペルシーの穴は大きいと感じました。
FWの2人だけでなく、枠に行くシュートが少ないのが気になります。 「Sky Sports」の統計では、シュート総数23本の内、枠内に行ったのはわずか4本でした。


トゥーレ同様にサンダーランド戦の戦犯になりかけたクリシーが、この日はトゥーレに次ぐ素晴らしいパフォーマンスを見せました。
ここ数試合と違ってしっかりと守備をこなしていましたし、1対1の守備はほぼ完璧。攻撃でも効果的なオーバーラップとドリブルの鋭いキレを見せました。
代表戦期間中にゆっくりと休めたのが良かったのかもしれません。

アルムニアはあまり仕事がなかったと思ったら、実はボルトンが打ったシュートは2本だけでしたね。
「アーセナル・キラー」のアネルカが怪我で出ていなかったのは、こちらとしては非常に助かりました。

 

来週火曜日にはCLのスラヴィア・プラハ戦があります。 休む暇が全くありません。
ホームですので、勝利以外は考えられない試合ですが、週末にはアンフィールドでのリバプール戦が控えているだけに、多少の選手の入れ替えは必要かもしれません。

ロシツキーが入るとアーセナルのサッカーが“一段階上のレベル”のものになることがこの試合でも証明されましたが、怪我が完全に癒えたわけではない彼が、「プラハ」のクラブ相手に先発するかどうかが注目の1つだと思います。

 

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カタール戦 “黄信号”から“赤信号”へ

2007-10-19 | ユース全般

カタールU―22 2-1 日本U―22

得点)ハイドス、シディク / 青山直晃


AWAY)日本U―22

                     李忠成

           本田圭佑             水野晃樹
                    柏木陽介

                青山敏弘
                         細貝萌

       伊野波雅彦                    内田篤人
                水本裕貴   青山直晃


                    山本海人

交代)水野晃樹 → 家長昭博
    柏木陽介 → 上田康太
      李忠成 → 森島康仁

 


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いよいよ、反町ジャパンの北京オリンピック出場権獲得の可能性が、“黄信号”から“赤信号”へと変わりました。


内容を考えても、“勝つべき試合、最低でも引き分けに終わるべき試合”に負けてしまったのは恥ずべきことです。

実際、今回のカタールからは脅威を感じませんでした。
日本がこれまで歴史的に苦しめられて来た「これぞ中東」といった鋭いカウンターも、1対1のディフェンスでは手に負えないような個人の存在も、彼らは持ち合わせていなかった。
そして日本は、前半終了間際の理想的な時間帯にセットプレーから先制し、後半は攻勢に出たカタールの裏を突いて効果的なカウンターを見せるなど、試合の掌握権をほぼ手中に収めていました。
圧倒こそできなかったものの、負ける相手ではなかったと思います。

しかしそれを、初戦から続く決定力不足とイージーミスの連鎖により、自滅してしまった格好です。

結局、最初から最後まで理解に苦しんだ伊野波の「左SB」での起用が仇となりました。
カタールの右サイドの選手に何度もスピード1発で突破を許し、最後はクロスの対処の際に目測を誤ってペナルティエリア内でハンドを犯し、PKの判定。
反町監督は、なぜこうも本職ではない選手を不慣れな位置に置こうとするのか?
左SBが本職の安田なら、少なくとも、スピードで簡単に振り切られることはなかったと思います。

 

日本に残されたのは、「アウェイのベトナム戦」と「ホームのサウジアラビア戦」。
しかし、カタールに残されたのが「アウェイのサウジアラビア戦」と「ホームのベトナム戦」であり、カタールがホームでベトナムに引き分け以下で終わることは到底考えられないため、もし次節の「サウジアラビア対カタール戦」でカタールが勝利するようなことがあれば、日本の突破の可能性はほぼ壊滅的になります。


「サッカーの世界では何が起こるかわからない。」
とはよく言われる決め文句ですが、アジア予選の段階から他力と運に頼る状況にあるようでは、もし運良く本大会に出場できたとしても、
「参加することに意義がある。」
という近代オリンピックの精神をそのまま体現する大会になることでしょう。

 

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EURO各国代表戦をチェック

2007-10-15 | W杯・EURO予選(ヨーロッパ)

(グループB)
○フェロー諸島 0-6 フランス

得点)アネルカ、アンリ、ベンゼマ2、ロタン、ベン・アルファ


AWAY)フランス

                       アネルカ
                 アンリ

           ロタン                リベリー

                       トゥララン
                 マケレレ

        エヴラ                      サニャ
                アビダル   テュラム


                    ランドロー

 


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飛行機のトラブルなどで試合前に一悶着ありましたが、試合は開始早々のアネルカアンリのゴールを皮切りに(アンリは、プラティニが持つ代表通算ゴール記録に並ぶ)、フランスがベンゼマベン・アルファら若手を試す余裕を見せながら6ゴールの快勝。
フェロー諸島は、今予選未だ勝ち点0です。


アーセナルのサニャはフル出場。
特別目立った活躍こそありませんでしたが、SBとしては無難なパフォーマンスを見せたと思います。
ただ、このまま翌週の予選も連続でフル出場をするようなら、リーグのボルトン戦は疲労を考慮してスタメンを外れるかもしれません。 エブーエの怪我も完全に癒えているので、今後はエブーエとサニャのポジション争いにも注目です。
「攻撃」も「1対1の守備」もエブーエに分があると思いますが、サニャの方が「アウェイのフィジカルな戦いでの対応」がより利くと思います。 試合に応じて交互に使っていくのがベストかもしれませんね。


ディアッラは後半途中から交代出場しました。

フラミニとディアビーは出番なし。
フランス代表の中盤のポジション争いは激しさを増しているため、当分の間は“呼ばれるだけで御の字”の我慢の時が続くでしょう。
クリシーも、前方にアビダルとエヴラが控えているだけに厳しいです。


今予選最大の激戦区となっている「グループB」ですが、イタリアとスコットランドも共に勝利したために、順位に変動はなし。
本大会にフランスが出れないとなれば一大事ですが、ドメネクとの“腐れ縁”を容易に断ち切ることができると考えれば、それはそれでフランスサッカーにとって前進と言えるのかもしれません。

 

 

・ルーマニア対オランダ戦について触れる前に、ちょっと一息
よろしくお願いします!

 

 

(グループG)
○ルーマニア 1-0 オランダ

得点)ゴイアン

 


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眠気と、そして何より、ファン・ペルシーがイエロー累積で出場停止とあって、観戦意欲が激減し、前半丸々と後半ハイライトのみでの観戦となりました。


ルーマニアは、後半、キヴのセットプレーからCLアーセナル戦には出場しなかったステアウア・ブカレストDFゴイアンがヘディングで決勝点を挙げました。
ルーマニア代表には、その他にも、ニコリツァ、ペトル、ディカ、マリンなどステアウアの選手が多かったです。


オランダは、考えられないような強風とピッチコンディションの悪さに相当苦しめられました。 ロスタイムにはセットプレーからのシュートがポストに当たる不運もありと、散々でしたね。

ファン・ペルシーは翌週の試合にはスタメン出場が濃厚です。
アーセナル側としては、この試合に出てもらって次の試合を休んでもらえる方が良かったかなとは思いました(笑)

 

 

・デンマーク対スペイン戦について触れる前に、ちょっと一息
よろしくお願いします!

 

 

(グループF)
○デンマーク 1-3 スペイン

得点)トマソン / タムード、セルヒオ・ラモス、リエラ


HOME)デンマーク

                     トマソン

          グロンケア             ロンメダール

              D・イェンセン   アンドレアセン

                    ポウルセン

       N・イェンセン                   ヘルヴェグ
               U・ラウルセン  M・ラウルセン


                   ソーレンセン


AWAY)スペイン

                    タムード

           イニエスタ            ホアキン

                         セスク
                 シャビ

                   アルベルダ

       カプテビラ                 セルヒオ・ラモス
               マルチェナ  アルビオル


                   カシージャス

 


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ユーロ予選「グループF」。
試合は前半14分、イニエスタがドリブル突破から上げたクロスをラウル・タムードが頭で上手く合わせて先制。
さらに40分には、スペインが10本以上のパス回しを成功させ、タムードの落としを受けたセルヒオ・ラモスがGKとの1対1をループシュート気味に決めて追加点。

この試合に勝たなければ予選突破が絶望的となるデンマークは、後半開始から中盤のアンドレアセンに代えてFWベンドナーを投入。
デンマークは、そのベンドナーのポストプレーからチャンスを作り始め、後半のほとんどの時間帯で試合を優勢に進めると、43分、ベンドナーの突破とクロスをきっかけにトマソンが決めてようやく1点を返すも、わずか1分後の44分、追い付くために前がかりになったデンマークの裏を突いたスペインが、途中出場のリエラの左足ミドルシュートが決まって勝負あり。


アーセナルのセスクは代表戦では久々のスタメン出場を果たし、後半33分までプレーしました
プレミアでの好調さをそのまま維持する活躍を見せ、特にシュート意識の高さは代表でも健在でした。
ただ、アーセナルではセットプレーのキッカーを任されるなど既にチームの中心的存在であるのに対し、スペイン代表では、まだまだ、
             セスク < イニイスタ < シャビ
であるようで、イングランドU―21代表のウォルコットとは逆に、(クラブと同じ)中盤センターの位置に入っても、あまりボールは集まって来ませんでした。


デンマークでは、後半開始から出て来たベントナーが試合を変えました。
グロンケアのセットプレーからカシージャスの脚に当ててしまったヘディングシュートを放ったり、ミドルシュートをポストに当てたりと見せ場を作り、ポスト役もしっかりとこなしていました。
そして何より、ベンドナーが中央にいることによって、トマソンやロンメダールやグロンケアら他の前線の選手達の動きの幅が広くなったと思います。

正直なところ、「ファースト・トップ」というよりは「セカンド・トップ」タイプのトマソンを1トップで孤立させても期待が薄なことはわかりきっていたはずですので、デンマークは勝たなければいけない試合に少し守備的且つ慎重になりすぎたと思います。
最初からベンドナーを使って攻撃的に出るべきでした。

また、ベンドナーがこのレベルでこれだけ出来るというのも嬉しい驚きでした。
この調子なら、アーセナルでの出場機会をもっと挙げたいところですが、アーセナルにとってのか幸かベンドナーにとっての不幸か、アデバイヨールのいるトーゴ代表がアフリカ・ネーションズ・カップ予選に敗退し、2月からの代表遠征によるチーム離脱の予定がなくなり、シーズンを通してアデバイヨールが起用可能となることが決まりました。
つまり、ベンドナーにとっては、出場の大きな可能性が減ってしまったわけです。


スペインではイニエスタが非常に良かったです。
今回はサイドでの起用となりましたが、セスクやシャビらと頻繁にポジション・チェンジをしながらチャンスによく絡んでいました。

そして、タムードリエラの「エスパニョール・コンビ」も良いプレーを見せていました。
控えFWのルイス・ガルシア(エスパニョール)を含め、レアルで好調のラウルを招集しないなど物議を醸した選手選考でしたが、アラゴネスは自らの判断の正当性を証明した形となりました。

 

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イングランドU-21代表、モンテネグロ戦

2007-10-13 | ユース全般

イングランドU―21 1-0 モンテネグロU―21

得点)ダービシャー

HOME)イングランドU―21

                ダービシャー
                       アグボンラホール

          ウォルコット                ミルナー

                ハドルストーン
                          サルマン

       A・テイラー                      クレイニー
                 オヌオハ   S・テイラー


                     J・ハート

交代)    サルマン → ムアンバ
     ダービシャー → ジェローム
  アグボンラホール → カイトリーユーロ


主審)ヘルマンセン(デンマーク)

 


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2009年に行われる「U-21ヨーロッパ選手権」の予選グループ3。

イングランドのホーム(レスター、ウォーカーズ・スタジアム)で行われた試合は、前半20分、ウォルコット(アーセナル)のインターセプトからのボールを受けたミルナー(ニューカッスル)が前線へスルーパス。これをディフェンスラインの裏へ抜け出したダービシャー(ブラックバーン)が受けてGKとの1対1を冷静に決め、イングランドが先制。
その後は、イングランドが終始試合を優勢に進めて虎の子の1点を守り切り、勝ち点3を獲得しました。

 

試合は金曜日深夜にネット観戦しました。
ウォルコットは、前半は左サイド、後半は右サイドや中央トップ下の位置に入り、爆発的なスピードを生かした得意のドリブルからチャンスを作っていました。
先制点のきっかけも、ウォルコットが後方から相手ボールを奪取したことによるもの。 スタメン・フル出場も頷ける活躍を見せたと思います。

また、この世代においては、ウォルコットはもはやスター選手の1人であるようですね。
アーセナルでよりもずっと伸び伸びとプレーをしている印象ですし、周りからの信頼も厚く、パスを受ける回数や画面に出てくる回数は非常に多くなっています。
あとは、クラブでも代表でも「結果」でしょう。 クラブでも代表でもゴールを決めて、是非1つ上の代表にくい込んでほしいです。
プレミアで現在首位のチームからイングランドA代表の選手が出ていないのは、やはり悲しいところです。
(ただ、ユース世代の代表に入る選手の数はどんどんと増してきています。)

 

試合全体としては、イングランドの先制点後は、(イングランドにとっての)決定機と言える決定機も、ピンチらしいピンチもなく、全体的には非常に緩い試合でした。
ウォルコットの他にも、ダービシャー、アグボンラホール(アストンビラ)、ミルナー、ハドルストーン(トッテナム)、オヌオハ(マンC)、スティーブン・テイラー(ニューカッスル)ら、1つ上の世代の代表を経験している選手が多い分、心なしか“フレッシュさ”や“がむしゃらさ”のようなものが感じなかったのは残念なことです。
上記の選手達は皆、より若い選手達を引っ張って目立ってはいましたが。

 

イングランドU―21代表は、次週17日にアイルランドU―21代表と対戦します。

そして、いよいよ今日深夜は、イングランドA代表のユーロ予選があります。
フランス代表やオランダ代表の試合を含めて、どの試合を観戦するべきかというのは、サッカーファンにとって、この時期の嬉しい悩みです。

 

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サンダーランド戦 楽勝から辛勝へ 慢心につける良い薬

2007-10-09 | アーセナル

アーセナル 3-2 サンダーランド

得点)ファン・ペルシー2、センデロス / ウォレス、K・ジョーンズ

HOME)アーセナル

                アデバイヨール
                         ファン・ペルシー

           ディアビー                  フレブ

                  セスク
                          フラミニ

        クリシー                          サニャ
                 センデロス    トゥーレ


                     アルムニア

交代)  ディアビー → ウォルコット
         サニャ → エブーエ
  ファン・ペルシー → ジウベルト・シウバ


AWAY)サンダーランド

                    K・ジョーンズ


           ウォレス                 チョプラ

                リードビター     ミラー

                      ヨーク

        D・コリンズ                     マクシェイン
                ヒギンボザム   ノスワージー


                      ゴードン


主審)スタイルズ

 


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「Arsenal.com」

 


とにかく勝てて良かった。

ホームで「昇格組」のサンダーランドが相手、
前日には、2試合消化が先に進んでいるマンチェスター・ユナイテッドが、ホームでウィガンに勝利し首位を明け渡していた
とあって、「勝ち点3」は至上命題の試合でした。


そして、幸先良く、ファン・ペルシーの強烈な直接FKとセットプレーからのセンデロスのゴールで2点を先取しましたが、その後、ディアビーのゴールが前で潰れたフラミニのオフサイドとされて取り消された誤審が、試合を分けた分岐点となりました。
もし、あのままゴールが通常通り認められていれば、ダービー戦の再来となるワンサイド・ゲームが期待できたことでしょう。


しかし、サンダーランドの“狙い”が見事に成功。
(アーセナル側の)右サイドから左サイドへと対角線方向に送られたハイボールをクリシーと競っていた長身FWジョーンズに合わされ、そこから失点。

この失点から、アーセナルの守備のバランスが崩れてしまいました。
しかし、原因は明らか。
センデロス以外の守備陣、特にクリシーとトゥーレが必要以上に攻撃参加を繰り返し、守備を疎かにしたことが失態の始まりでした。

後半開始早々に喫した2失点目は、サニャとトゥーレがセットプレーのチャンスに勢い良く攻め上がり、戻るのが遅れてサイドの守備が甘くなったところを突かれたもの。 
その次のCKで、珍しくトゥーレが上がって来なかったのは、先の失点を反省してのことでしょう。

また、中盤での守備も軽かった。
セスクとフラミニのセンターのところで簡単にボールを通され、フレブとディアビーも元々はセンターの選手であるためにサイドでの守備の意識が低く、今季初めてジウベルト・シウバの不在の影響を大きく感じました。


しかし、これら全ては“油断”や“慢心”に起因するものだったと思います。
私を含めたファン、ピッチにいる選手達、さらには監督のヴェンゲルまでもが、センデロスの2点目のゴールと(誤審で取り消されはしたものの)素晴らしい崩しから決めたディアビーのゴールで、早くも勝利を確信してしまいました。 またこれには、ここ最近のホームでの試合が全て快勝だったことも手伝っています。
2点差は決してセーフティーリードではありませんが、その時点で、選手達が自ら進んで難しいプレー・難しいパスを選択することが多くなっていったように、いわゆる相手を“舐めた”プレーが多くなり、そこからミスに繋がって、リズムを崩していきました。

チームの調子が良すぎて、気持ちまで“調子に乗ってしまった”ということでしょうか。

 

 

選手個々の評価とサンダーランドについて触れる前に、ちょっと一息
よろしくお願いします!

 

 

アルムニアは、3点目の後の、飛び出してミラーのシュートを防いだシーンはチームを救いました。
レーマンが本格的に全体練習に復帰し、ドイツ代表戦に合流・出場するとのことで、いよいよ次戦はアルムニアとレーマンのどちらかを選ばなければいけないわけですが、ヴェンゲルには賢明な判断を求めます。
“答え”は決まっているはずですから。

この日は守備陣全員が次第点以下の出来でした。 ゴールを決めたセンデロスには合格点を挙げたい気持ちはありますが、あまりにもジョーンズを自由にさせすぎました。 ドログバやジョーンズのようなフィジカルを全面に押し出す選手が本当に苦手のようです。先に体を当てられると、いつも対処に混乱しています。

最低点はクリシーです。
この試合は、守備でチームに迷惑をかけ、攻め上がってもクロスの精度の向上が全く見られないために(クリシーも他の選手も)無駄走りに終わることが多い、と今季最悪の出来でした。
ここ最近は、攻める気持ちが強すぎて簡単に裏を取られるシーンが多いのも気になるところ。

ディアビーの取り消された幻の3点目は残念でした。
それを気持ちの部分で引いてしまったのか、それ以降は、中盤で持ちすぎてボールを失う悪い癖を再発。 安定感をつけてもらいたいです。

アデバイヨールは徐々に存在感が大きくなっています。
ボールを持っていない状況でも、敵を引き連れて他の味方をフリーにさせる機会をよく作っています。 また、彼がサイドに開いた時はファン・ペルシーが中央で楔になる、といったような状況に応じた2トップの間の役割分担もできており、コンビの連携は見事です。
しかし、やはり未だ決定力不足と言わざるを得ません。 ダービー相手にハットトリックをして「計6点」とするよりも、ファン・ペルシーのように毎試合1点ずつ取って「計5点」とする方が信頼を置けます。 実は、スパーズ戦以降の5試合では、ダービーを相手にしかまだ点を取っていません。

ウォルコットは試合を変えるアシストを記録しましたが、ゴール前約2mのフリーの状況でシュートを空振りしたシーンを含めて、プレーの1つ1つの精度がまだまだ。
一刻も早く「初ゴール」が欲しいところ。 少しのきっかけで化ける可能性は感じました。

 

サンダーランドは非常に手強い相手でした。
気持ちの強さや守備での粘りを感じましたし、特に後半は中央のディフェンスが非常に堅かったです。 ヒギンボザムとノスワージーのカバーリングの妙に何度も苦しめられました。
中盤でボールをしっかりと繋げる技術もあります。 同じ「昇格組」でも、ダービーとは大きく違うと思います。

 

これで来週末までインターナショナル・ブレイクに入ります。
いつものように、怪我人が出ないことを祈りましょう。 疲れを溜めて欲しくないので、できればあまり出場して欲しくない(笑)
ファン・ペルシーが一時期スランプに陥っていましたが、あれは代表の試合を連戦連戦フル出場した影響があったから。
ロシツキー、ギャラス、エドゥアルドらはここ数試合アーセナルでの出場が全くないにも関わらず、代表戦に出場することが濃厚。 もしそこで怪我を再発・悪化でもさせたら、こんな最悪な事態はありません。
しかし、もし順調に怪我なくインターナショナル・ウィークを終えられれば、今季初めて「怪我人ゼロ」の状態で次戦に臨めます。


次戦はホームにボルトンを迎えます。
未だ降格ゾーンを抜け出せず不調のチームですが、サム・アラダイス時代の昨季までは大の苦手にしていた相手ですし、メンバーを見ても本来はその位置にいるチームではないと思います。
次もまた苦しい戦いになるでしょうが、今回の試合が、このところホームでは快勝続きだったチームへの良い“戒め”になったと思えば、収穫の多い試合だったかもしれません。

ヴェンゲルが試合後の会見で、
「我々は謙虚にならなければならない。」
と発言したことは、今後の戦いに向けて、自らとチーム全体を律する意図があってのことでしょう。

 

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新潟戦 あまりにも遠い「勝ち点1」

2007-10-07 | Jリーグ

アルビレックス新潟 1-0 大宮アルディージャ

得点)エジミウソン

HOME)アルビレックス新潟

                 矢野貴章
                        深井正樹

                    シウビーニョ

           坂本将貴               本間勲

                    寺川能人

       松尾直人                      三田光
               千代反田充   中野洋司


                    北野貴之


AWAY)大宮アルディージャ

                森田浩史
                        吉原宏太

          藤本主税               小林大吾

                小林慶行
                        佐伯直哉

       波戸康広                     西村卓朗
                冨田大介   レアンドロ


                    江角浩司

交代)吉原宏太 → デニス・マルケス
    森田浩史 → ペドロ・ジュニオール
    佐伯直哉 → 片岡洋介

 


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「大宮アルディージャ公式サイト」

 


私管理人が贔屓する「アーセナル」は現在好調で、難しい試合をものにできる「勝者のメンタリティー」を徐々に持ち合わせてきているのですが、
私が国内で贔屓にしている“我が町のクラブ”「大宮アルディージャ」は、今回の新潟戦で、

“試合を優勢に進め、決定機(小林大吾がフリーでのヘッドをクロスバーに当てる)を掴むも、終盤は消極的になって守備を固めて劣勢に陥り、終には退場者まで出してしまって、ロスタイム3分表示の3分目で失点し、力尽きる。”

という、まさに「敗者のメンタリティー」がチーム全体に内在しているのではないかと疑うような試合展開を披露してしまいました。

 

納得がいかないのは、大宮が新潟の守備陣に与えていた“最大の脅威”だったであろう吉原を、後半早々に下げたことです。
明らかに大宮優勢だった時間帯での、あの“KY”な采配に、解説者である渡邉一平さんも思わず首を傾げていました。
しかも、佐久間監督にその交代理由を聞けば、

「吉原とデニス・マルケスの2トップでは、守備に難があるから。」

ダブル・ボランチの攻守のバランスならともかく、2トップの守備のバランスを何よりも最優先させる考えは、これまで長くサッカーを観てきても初めて触れた考えでした。
つまり、勢いを感じ始めていた攻撃よりも、アウェイ戦でのリスクマネイジメントとして守備を取ったのです。


ただ、この考えは、これが「アウェイ戦」であることを考えれば十分に理解できます。
しかしその後、森田に代えてペドロ・ジュニオールを投入しては、元も子もありません。
案の定、2人のブラジル人FWは足元でボールを受けることに固執し、「同点で迎えたアウェイ戦の終盤」でボールを繋ぐ余裕などあるはずもない今の大宮から、“裏への飛び出し”という攻撃面で唯一可能性を見出せる武器を自ら放棄しました。

また当然、その2人のブラジル人FWは守備面での貢献は皆無であり、特にペドロ・ジュニオールは、ボール持つと同時に失っていたような“後半途中から出場のFW”としては最悪な出来に終始し、チームが守備に追われる時間はどんどん長くなっていきました。

そして、右SBの西村が、3枚目の交代カードを使い切った直後に退場。

ロスタイムに、途中出場のエジミウソンに決められて敗戦。


まさに、“「降格する運命にあるクラブ」の典型的な試合”を演じてしまいました。
チャンスを決め切ることもできなければ、守り切ることもできない。やることなすこと全てが悪循環に陥っています。

 

 

目標は、「入れ替え戦」の権利を獲得できる16位です。
“真のホーム”である改修中の「NACK5スタジアム大宮(大宮公園サッカー場)」が使用できるのも、わずか2試合。
今後も辛抱の戦いが続きます。

同じ順位を目指す“ライバル”であるヴァンフォーレ甲府も、後半ロスタイムに決められて敗戦。
この位置にいるチームにとっては、1ポイントがあまりにも遠いようです。

 

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ステアウア戦 “結果オーライ”も、ヴェンゲルの判断に疑問

2007-10-04 | アーセナル

ステアウア・ブカレスト 0-1 アーセナル

得点)ファン・ペルシー

HOME)ステアウア・ブカレスト

                  バデア
                           ネアガ

                      ディカ

             スルドゥ             ニコリツァ

                      ペトレ

         エメガーラ                      マリン
                   ラダ     バチウ


                      サパタ


AWAY)アーセナル

                アデバイヨール
                         ファン・ペルシー

            フレブ                  エブーエ

                  セスク
                          フラミニ

        クリシー                          サニャ
                 センデロス    トゥーレ


                     アルムニア

交代)エブーエ → ジウベルト・シウバ


主審)ハウゲ(ノルウェー)

 


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「CLのアウェイ・ゲームで勝利」
という「結果」は文句なしに評価できますが、チーム全体と個々の選手が見せたパフォーマンスの内容、そして、監督の采配の出来を考えれば、今季最低の試合内容だったと思います。
しかし、それは“試合開始前”の時点で予想できたことであり、今回は避けようのない事態だったと思います。


まず触れなければならないのは、この試合のスタメンの選手選考について。
先日のウェストハム戦の先発メンバーから、
“フラミニ、フレブ、アデバイヨール、ファン・ペルシーら主力が故障気味”
とのことで、この先の長いシーズンに向けて、可能な限りでの「ターンオーバー」を期待し、またそれが当然のことと思っていましたが、蓋を開けてみれば、結局全員スタメンに。

案の定、連戦と怪我による精神的・肉体的疲労は隠せませんでした。
前半から、技術的なミス・判断的なミスが非常に多く、選手達がどこか“心ここにあらず”な状態で試合をしている印象が窺えました。


確かに、額面通りに受け取れば、現時点でのベストメンバーを配置したことになります。
しかし、絶対的な選手がいなくなった現在のアーセナルにとって、その今の好調さを支えている最大の要因は、激しい「チーム内競争」であり、ピッチに立つべき選手とはベストコンディションな選手のことを指します。

今なら、“怪我がちで満身創痍のレギュラー”より、“気持ちも体もフレッシュな控え”の方が、ずっと良いパフォーマンスを見せてくれることでしょう。
レギュラーと控えの実力差が小さくなっているだけに、(本来なら)レギュラーの誰かに怪我の話があれば、それを控えの選手が埋めることで、そのレギュラーの選手の怪我の悪化を防ぎ、さらに控えの選手の試合感も養って、チームの“総合力”をキープまたは向上することができます。
しかし、そのためには、ヴェンゲルが試合でその選手達を起用しなければなりません。

結局、
「若手を積極起用する監督」
というヴェンゲルのブランドの1つは、「カーリングカップ」だけのことであって、「CL」という大舞台ではそれが全くできなくなるのかと思うと、非常に残念でした。

今回、フラミニとファン・ペルシーはともかく、フレブとアデバイヨールはかなりギリギリな状態であったはずで、危うく今後のシーズンを棒に振る危険性すらあったと思います。


チームの現時点での最大の悩みは、毎週毎週、怪我人が徐々に増えてきていることです。
それを今後防いでいくためには、ヴェンゲルが選手達に無理をさせない“勇気”が必要です。
もし、ジウベルトやウォルコットを週末のサンダーランド戦で使わずに、厳しいコンディション下のフレブらを先発で起用し続けるなら、その後に続くインターナショナル・ウィークを含めて、彼らレギュラー陣の体はボロボロになっていくことが予想されますし、控え選手との“溝”が生じることも考えられます。

 

そして、この試合は、監督の選手交代の采配の部分でも問題が見られました。
後半、アーセナルの選手達に疲れが見え始め、ステアウアも徐々に盛り返してきて、試合がいわゆる“オープンゲーム”になってきた時、ヴェンゲルが取った交代策は、“エブーエに代えてジウベルト・シウバを投入”という、
「ドローで満足」
と考えている思われても仕方のない消極的なものでした。
また、本来は危険な状態にあったフレブとアデバイヨールを“休ませる采配”、1点リードの終盤で“時間を稼ぐ采配”もなし。

彼が普段から、
「ウォルコットは、スペースがある状況で真価を発揮する。」
と常々口にしているように、両チーム共に全体が間延びして大きなスペースできていたあの時間帯では、ウォルコットを投入して、停滞した状況の打開を試みるべきだったと思います。


今回のような楽な相手とのゲームならともかく、今後、1つの選手交代のタイミング等のわずかな部分が勝敗を分ける要素となり得る決勝トーナメント以降の厳しい試合を考えると、ヴェンゲルの“楽天的采配”では、どうしても不安を覚えてしまいます。

このヴェンゲルの采配、昨季と同じオーバーパスによる非効率的な攻撃、オフサイドトラップの多用による副審任せの守備ら全てにおいて、今回はボロが出ずに済んで本当に幸運だったと思います。

何もかもが“結果オーライ”な試合でした。

 

 

選手個々の評価に触れる前に、ちょっと一息
よろしくお願いします!

 

 

アルムニアはあまり仕事らしい仕事はありませんでした。
少し気になったのは、飛び出しの際の出足の遅さです。
クリシーとの連携がうまく取れていないように見られたシーンがありましたが、あそこはアルムニアがもっと素早く出て行ってマイボールにしていれば、混乱など起きるなずのないシーンでした。

この試合のセンデロスはお見事でした。今回の4バックの中では一番際立っていましたし、今季一番の出来だったと思います。
このまま少しずつ自信をつけていってほしいです。

対して、両SBのクリシーとサニャはあまり良くなかったです。
特に今回のクリシーは、前に気持ちが行きすぎて、前半はニコリツァとネアガに何度も裏を突かれてピンチを招いてしまいました。
SBがアウェイで守備を疎かにしてはいけません。

フレブは、昨季の“意地でもシュートを打たないフレブ”に逆戻り。 相手のディカの積極性を少し学んでほしいところ。
また、あれだけボールがキープできるなら、あれだけドリブル突破ができるなら、「中に切れ込んでシュート」というイメージと選択肢が欲しいところです。 特に、今回はいつもとは違って左サイドでのスタートでしたから、右足でシュートが打てたはずです。

アデバイヨールもフレブと同じでした。 今回はポスト役となって前線で起点になる役割を果たしていましたが、もっとシュートへの強引さがないと。
それでも、この2人、特にフレブは、プレーできる可能性が「50%」のコンディション不良だったことを差し引けば、上出来と言えるかもしれません。

 

とにもかくにも内容の良くなかった試合、監督が絶望的な采配を見せた試合でしたが、それでも最後は勝ってしまっているというのは、やはり“勝負強い”、“勢いがある”とも受け取れます。
ウェストハム戦同様、「苦しい試合、力を発揮できない試合で勝ち点3をものにできる」ことは、強いチームの条件です。

 

週末はホームに昇格組のサンダーランドを迎えます。
“勝ち点3以外は許されない試合”ですが、選手の疲労と怪我の具合がとにかく心配です。
フレブ、エブーエ、フラミニを、それぞれディアビー、ウォルコット、ジウベルトに代えるターンオーバーを提案します。

この試合も、もしヴェンゲルが、
「休ませるなら、ホームゲーム。」
と事前に考えていたなら、それはそれで賢明な選択だったかもしれません。

 

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ウェストハム戦 “勢い”を超えた強さ

2007-10-02 | アーセナル

ウェストハム 0-1 アーセナル

得点)ファン・ペルシー

HOME)ウェストハム

                        アッシュトン
                  H・カマラ

            リュングベリ              ボウヤー

                  ノーブル   パーカー

         マッカートニー                    ニール
                 アップソン  A・ファーディナンド


                      グリーン


AWAY)アーセナル

                アデバイヨール
                         ファン・ペルシー

           ディアビー                  フレブ

                  セスク
                          フラミニ

        クリシー                          サニャ
                 センデロス    トゥーレ


                     アルムニア

交代)     フレブ → エブーエ
   ファン・ペルシー → ジウベルト・シウバ
   アデバイヨール → ベンドナー


主審)アラン・ワイリー

 


試合の詳細(ランキング)


「Arsenal.com」

 


2点目3点目と追加点が取れていたら文句のつけようのない完璧な勝利でしたが、それでも、ここ2年の戦績が「1分け3敗」と大の苦手にしているウェストハムを相手にアウェイで内容の伴った勝利を収めたことに、チームの成長を感じ取ることができます。


昨季や一昨季なら、きっと負けていた試合でしょう。
しかし、今回は、アウェイらしい“安全第一”の試合が出来ていました。

チーム全体がしっかりと高い守備意識と集中力を保ちながら、持ち前の技術の高さで中盤を支配してボールをゆっくりと回し、得点に繋がる決定機を作っていく。
直近のホームでのセビージャ戦やダービー戦のような爆発的な攻撃力を見せたわけではありませんが、この試合のアーセナルは、素晴らしい“アウェイの戦い”が出来ていたと思います。


これまでのアーセナルは、アウェイで“ポゼッション・サッカー故の負のスパイラル”に陥ることが多々ありました。
これは、つまり、

アウェイながら、ホームでの試合のようにパス回しに固執する

ピッチ状態が異なるため、当然の如くホームでのようにはうまく行かない

相手はアーセナルの弱点を熟知しており、フィジカルな戦いを仕掛け、前線から積極的にプレスを掛けて来る

“自陣”の危険なエリアでも(簡単にクリアをせずに)ショートパスで繋ごうとするため、どこかで必ずミスが出てくる

そのミスで喫したスローインやCKから失点

といったように、自分達の“信条”が見事に裏目に出てしまうことがありました。
ホームではできることもアウェイではうまくできず、1つのミスが命取りになるものです。

しかし、今回は、“クリアすべきところ”と“パスを繋ぐべきところ”の判断が完璧に出来ていました。
確かに、
“大きくクリアをせずにパスで繋ごうとばかりいては、状況判断を誤り、必ず危険な位置でミスが出てくる”
しかし、
“相手攻撃時のルーズボールを簡単に前方へクリアしているだけでは、再び相手にボールが渡てしまって、いつまでもペースを掴めない”、

難しいところですが、やはりアウェイでは、シンプルなプレーを基本にして、しっかりと繋ぐところは繋ぐ、勝負するところは勝負するといった“安全運転のサッカー”と“適切な状況判断”が求められると思います。
CLを含めた長丁場のリーグ戦を考えれば、ダービー戦のような“トップギア”の試合をアウェイでも常に試みていては、肉体的な負担は相当大きなものになるでしょうから、今回のウェストハム戦のような“賢い勝ち方”が今後もできれば、このチームの強さは“勢い”ではなく本物になると思います。

この試合を現地で観戦したという解説者のフィル・トンプソン(元リバプールDF)も同じようなことを感じたようで、

「決してロールス・ロイス(アーセナルの最高時のパフォーマンスを表した比喩)ではなかったけれど、これで十分だよ。」

と、自身のコラムで語っています。

 

 

選手個々の評価とチーム全体の課題に触れる前に、ちょっと一息
よろしくお願いします!

 

 

アルムニアは引き続き安定していました。
レーマンの怪我からの復帰が間近に迫っているようで、ヴェンゲルもレーマンとアルムニアのどちらを正守護神にしようか決め兼ねているそうですが、現状ではアルムニアを外す理由は見当たりません。

アルムニアは、レーマンが“稀に”見せるような神懸り的セーブこそありませんが、レーマンが“時折”犯すような失点に直接繋がる凡ミスもありません。
また、アルムニアに代わってから、CKでの守備が安定しました。
レーマンはCKの際に不必要なイザコザを起こし、試合を中断させて守備陣の集中を途切らせる悪癖があるため、彼の存在自体が失点の原因になっていたことが何度もありました。
しかし、精神的にずっと安定しているアルムニアが入ったことで、他の選手達の間に安心感が広がり、今では彼らにも余裕が感じられます。


センデロスは危ない場面もありましたが、この日はそれなりに良かったかと。
足でのクリアは非常に危険ですが、頭でのクリアはしっかりしていると思います。
今回ぐらいのパフォーマンスを安定して披露できれば、信頼を寄せることができるのですが。

中盤では、フラミニが攻守に安定感を見せていました。
もはやレギュラーポジションを完全に確保した感があります。 そして、終にはジウベルト・シウバをベンチに追いやってしまいました。
ジウベルト・シウバにとっては、ベテランの域に差し掛かって初めて経験するポジション争いなわけですが、デニウソン、ディアッラ、ディアビーを含めたこのチーム内競争は熾烈であり、今のところはそれが良い方向に働いていると思います。

アデバイヨールは、やはり何かが足りない。
いきなり爆発したかと思えば、急に大人しくなったりと、まだまだ計算できない選手です。
ただ今回は、これまでのような“宇宙開発シュート”は見られず、ほとんどのシュートが枠内を捉えていたため、シュートの精度は少しずつ上がってきているのかもしれません。

 

チーム全体としては、「14本」あったCKのチャンスを全く生かせなかったことが課題でしょう。
14本打って、“チャンスらしいチャンス”すら作れませんでした。
左のセスクのキックはほとんどがグリーンにキャッチされ、右のファン・ペルシーのキックはほとんどがニアで引っ掛かりました。
非常にもったいないです。 CKからの得点を生み出せないことは、ここ数シーズンに渡る課題です。


守備では、あの高すぎるライン設定が非常に怖いところです。
「チーム戦術」と言ってしまえばそれまでですが、副審が1つでもオフサイドを取り損ねれば、そこでアウトです。
「アウェイ」、それも「プレミアの審判」では、このオフサイドトラップ戦術はリスクが高すぎます。
結局、CL決勝もエトーのオフサイドをオンサイドとされた誤審により得点されて敗れたわけで、しかし、そうとは言ってもゴールはゴール。
何も“1点リードのアウェイ”であそこまでリスクを冒す必要はないかと思います。
相手のFWがアンリ・カマラで助かりましたが、ライン・ポジショニングに優れたベラミーが出て来ていたら危なかったことでしょう。

ウェストハムではアッシュトンが一番の脅威でした。
イングランド代表に値する良いFWだと思います。 風貌とプレースタイルは、いわゆる“古典的なイングランド・センターFW”ですが、彼はその要素に加えて足元の柔らかさも見られます。

GKグリーンは再び“神”でした。
このグリーンと言い、フルハムのワーナーと言い、アーセナル戦になると急に神懸かるのは勘弁して下さい(苦笑)
まぁ、グリーンは元々能力のあるGKですが、ワーナーの確変ぶりはアンフェアな気持ちすら感じます。 他の試合では、信じ難いようなポカをよく犯していますからね。

 

次は、CLをアウェイでステアウア・ブカレストと戦います。
ノーブルの卑劣なタックルを受けて負傷したフレブに加えて、アデバイヨール、フラミニ、ディアビーらも故障者リストに入りそうとのことですが、もしそうなら、ウォルコット、ジウベルト、ベンドナーらに頑張ってもらわないと。
ただ、エドゥアルド、アデバイヨール、ロシツキー、フレブ、ディアビーが怪我となると、攻撃陣は本当に手薄になりますね。
デニウソンやサニャをサイドに置くことも考えられそうです。

厳しい試合になることが予想されますが、あまり無理はさせて欲しくないと思います。

 

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