NO FOOTBALL NO LIFE

国内、ヨーロッパ、南米のサッカー観戦ブログ! Jリーグ、3大リーグを中心に全世界を完全網羅!(予定)
随時更新!

決勝戦 オランダ対スペイン

2010-07-19 | W杯

遅ればせながら、先週11日の日曜日に行われた「W杯決勝戦」を振り返ります。

○オランダ 0-1 スペイン

得点)イニエスタ

オランダ)

                   ファン・ペルシー

          カイト                    ロッベン
                     スナイデル

             ファン・ボメル       デ・ヨング

     ファン・ブロンクホルスト           ファン・デル・ヴィール
               マタイセン     ハイティンハ


                   ステケレンブルク


交代)        カイト → エリア
         デ・ヨング → ファン・デル・ファールト
ファン・ブロンク・ホルスト → ブラーフハイト

 

スペイン)

                      ビジャ

           イニエスタ                ペドロ

               シャビ・アロンソ     シャビ

                     ブスケツ

       カプテビラ                   セルヒオ・ラモス
                 プジョル     ピケ


                    カシージャス


交代)   ペドロ → ヘスス・ナバス
 シャビ・アロンソ → セスク
       ビジャ → F・トーレス

 

「オランダ」と「スペイン」というこれまで華麗なサッカーを披露してきた歴史を持つ2つのサッカー大国による決勝戦でしたが、実際は、誰もが期待し胸踊らせるような展開にはならず、イエローカードが乱れ飛ぶ荒れた展開となりました。

イングランドのハワード・ウェブ主審がゲームを上手くコントロールできていませんでした。
デ・ヨングのシャビ・アロンソへのハイキック然り、イニエスタの報復行為然り、“W杯決勝でなかったらレッドカード”というシーンが多数見受けられました。
その退場すべきイニエスタが決勝点を決めたのだから、スペインには運も味方したということでしょう。

しかし、全体的にスペインが総合力で勝っていたと思います。
オランダがやりたいサッカーというのは、この日のような肉弾戦ではないはず。ファウルを多発して自ら自滅への道を選択した形です。
ただ、これもスペインの中盤を警戒し、劣勢を覚悟してこその戦法。
オランダをもってしても、スペインの中盤の完成度に対抗する術がなかったのです。

そして、スペインが切った交代のカードが、後手に回ったオランダのものよりも有効に働いたことも勝因でしょう。
ヘスス・ナバス、セスクの2人が決定的な仕事をやり遂げました。


この試合を観ると、至る所にバルセロナとレアル・マドリードの顔が見えました。
特にスペインは、新加入のビジャを含めると中盤より前の攻撃陣は、シャビ・アロンソ以外5人全員がバルセロナ所属。 それにプジョルとピケを加えてスタメンは7人。
残りはレアル・マドリードが3人と、まるでバルサとレアルの選抜チームの様相です。
その上、オランダにも、バルサOBのファン・ブロンク・ホルストとファン・ボメル、レアルOBのロッベンとスナイデルと、「エル・クラシコ」の経験者が多数。
今季はクラブサッカーでも、プレミアの支配に陰りが見られたように、今後のリーガの復権を予感させるには十分な決勝戦の陣容でした。

 

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パラグアイ戦 4年後に向けたスタート

2010-07-05 | W杯

○パラグアイ 0-0 日本
      (PK)3-5

パラグアイ)

                     バリオス

           ベニテス             サンタクルス

                 リベロス      ベラ

                    オルティゴサ

        モレル                         ボネ
                アルカラス    ダシルバ


                     ビジャル


交代) ベニテス → バルデス
  オルティゴサ → バレト
  サンタクルス → カルドーソ


日本)

                    本田圭佑

           大久保嘉人           松井大輔

               遠藤保仁    長谷部誠

                    阿部勇樹

       長友佑都                      駒野友一
                闘莉王     中澤佑二


                    川島永嗣

交代)松井大輔 → 岡崎慎司
    阿部勇樹 → 中村憲剛
  大久保嘉人 → 玉田圭司

 

遅まきながら、一言。

日本代表は持てる力を全て出し切りました。
大会直前のテストマッチ4連敗という最悪の状況を考えれば、短期間でここまで持ち直したのは見事でしたし、そしてチームは大会中に大きく成長を遂げました。

今大会は、日本サッカーが目指すべき“形”が確立した大会だったと言っていいでしょう。
Jリーグ開設からの右肩上がりの急成長、中田英寿や中村俊輔ら世界の舞台で活躍する個人の台頭、日韓W杯での決勝トーナメント進出で、日本は世界と肩を並べたという“誤認識”を持ってしまいました。
その結果が、世界と“対等に渡り合おうとした”4年前のドイツW杯の失敗でした。

しかし、今大会の成功は、“対等に渡り合おうとする”ことを諦め、相手を格上と認めて自分達ができることをする“身の丈のあったサッカー”を心がけたからこそである他ありません。
そしてその結果、世界も日本の「組織的な守備」を称賛しました。

日本は4年後のブラジルW杯までに、この事実を忘れてはなりません。
“自信”とは違う“誤認識”を再び持つこととなれば、今後4年間の準備期間は空虚なものとなります。
しかし当然のことながら、守備だけでは勝てないのも事実であり、最終パラグアイ戦ではその限界が露呈されました。
今後4年間は、今大会で見出した“形”を維持・発展させながら、いかに個人の力を伸ばしていくかが重要となります。

今大会の躍進で、川島と長友が海外に出ることが確実視され、出れなかった内田と香川も、それぞれシャルケとドルトムントというドイツの強豪に移籍することが決まっています。
惨敗の後、「日本人選手」の株が大暴落した4年前とは大きく違いますが、既に4年後へのカウントダウンはもう始まっており、足取りを止めてはなりません。

 

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決勝トーナメント1回線 ドイツ対イングランド

2010-07-03 | W杯

遅まきながら、「決勝トーナメント1回戦」屈指の好カードを振り返ります。

○ドイツ 4-1 イングランド

得点)クローゼ、ポドルスキー、ミュラー2 / アップソン

ドイツ)

                      クローゼ

           ポドルスキー               ミュラー
                      エジル

              シュバインシュタイガー ケディラ

       ボアテング                        ラーム
                フリードリヒ   メルテザッカー


                      ノイアー


イングランド)

                         デフォー
                   ルーニー

            ジェラード               ミルナー

                  バリー   ランパード

         A・コール                    ジョンソン
                   テリー   アップソン


                     ジェームズ

 

ドイツの試合の入り方が素晴らしかったです。
特に輝いていたのは、右サイドのミュラー
正確なタッチ、角度と緩急をつけられるドリブル、豊富な運動量、カウンター時に見せるスピードは脅威で、イングランドは防ぎようがないといった感じでした。
彼とSBのラーム、そして中央のエジルが絡む右サイドの攻撃は小気味よくパスが繋がり、観ていて魅力的でした。

試合の行方を分けたのが、ランパードの“幻のゴール”であることは間違いありません。
あの瞬間、W杯の歴史を知るファンならば誰しもが、1966年イングランドW杯決勝、同じ「イングランド対西ドイツ」でのジェフ・ハーストの疑惑の決勝ゴールを思い出したはず。 現地コメンタリーも、瞬時にその話題とテクノロジーの導入についての議論が始まりました。
ただ、あの時のハーストのゴールは今観ても真偽の判断が難しいですが、今回のランパードは明らかラインを割っていました。
あのシーンを観て、テクノロジーの導入に否定的なプラティニとスタジアムにいたブラッターの両者はどう感じたでしょうか。
サッカーは人間が行うスポーツで、誤審もサッカーの醍醐味である」
という意見は理解できますが、当事者の感情を考えた時の不公平感、その後の選手達の運命を思うと、この意見は納得感を欠きます。

もちろん、ランパードのゴールが認められていれば試合は別のものとなったと思いますが、ドイツが総合力で上回っていたことは疑いの余地がありません。
動きの連動性、ボール止める技術・蹴る技術を比較した際は大きな差がありました。 特に、4点目が決まって以後は練習のようなボール回しを披露していたように、中盤の選手達の構成力が違いました。

逆にイングランドは、トッテナムのレドナップ監督が、
「イングランドにはエジルのような選手が必要。」
と語ったことが全てで、トップクラスの強豪国と対峙するには、ゲームメーカーが不足していました。
FAはカペッロの留任を発表。 しかし、これまでのイングランドを支えてきたテリー、ファーディナンド、ランパード、ジェラードらの高齢化が進んでいます。
今後は、アーセナルのウィルシャーやマンチェスター・シティのジョンソンといったテクニカルな選手の台頭を期するため、彼らにチャンスを与えていくことが必要となるでしょう。

 

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デンマーク戦 完璧な勝利

2010-06-26 | W杯

<グループE>
○デンマーク 1-3 日本

得点)トマソン(PK) / 本田圭佑、遠藤保仁、岡崎慎司

デンマーク)

                     ベントナー

           カーレンベルグ         ロンメダール

                      トマソン

               ヨルゲンセン   C・ポウルセン

       S・ポウルセン                   ヤコブセン
                 アッガー   クロルルップ


                    ソーレンセン


交代)ヨルゲンセン → J・ポウルセン
    クロルルップ → ラーセン
  カーレンベルグ → エリクセン

 

日本)

                     本田圭佑

            大久保嘉人           松井大輔

                遠藤保仁    長谷部誠

                     阿部勇樹

        長友佑都                      駒野友一
                 闘莉王     中澤佑二


                     川島永嗣


交代)松井大輔 → 岡崎慎司
  大久保嘉人 → 今野泰幸
    遠藤保仁 → 稲本潤一

 

理想的な展開での完勝でした。
チームの中で悪かった選手を見つけるのが難しいというぐらい、選手達はほぼ完璧なパフォーマンスを見せました。

この試合の勝利の要因は、5つあります。
1つは、言うまでもなく、本田と遠藤のFKです。
本田と遠藤のFKは完璧でしたが、1試合に2本もFKからのゴールが生まれる試合はそう多くありません。 この辺りからも、今大会の日本の勢いを感じさせます。

そして次に、その2本のFKからのゴールによって、デンマークのゲームプランを完全に崩せたことが挙げられます。
元々はデンマークも、今大会の日本のように組織的な守備が売りのチームで、それほど攻撃的なチームではありません。 得点を獲りに行かなければならない状況というのも、首位通過したヨーロッパ予選を含めて、それほど多くは経験していないはずであり、この試合もロースコアゲームでの勝利に持ち込みたかったはず。
それが、前半に2失点を喫したことで、前への焦りを生み、1つ1つのプレーの精度を欠くこととなりました。

3つ目は、日本のサイドでの守備です。
特にキーマンであるロンメダールへの対応はチームとして連携できていました。
長友1人で見るのではなく、人数をかけて突破を許しませんでした。
そうなると、
デンマークはセンターからロングボールを放り込むしか手立てがなくなりました。
もちろん、これは高さで劣る日本にとっては非常に怖い攻撃でしたが、そこで
中澤と闘莉王が全く負けなかったことも、4つ目の勝因として忘れてはなりません。
アーセナルファンとしては、ベントナーの冴えの無さには残念でしたが。。。

最後は、日本が終始攻めの姿勢を失わなかったことです。
後半途中から足が止まり始め、デンマークのロングボールの対応に苦しむ時間帯が続きました。
そして、トマソンのPKで1点を返され、なおも劣勢の展開。
残り10分を切っていたため、引き分けでもいい日本はそのまま守り切ることを選ぶのが、精神的には楽な選択だったはずです。
しかし、彼らはそうはせずに、カウンターから3点目を狙いに行きました。
3点目が生まれて試合を決めた後も、4点目を狙いに行きました。

この“英断”とも言うべき終了間際の攻撃を可能としたのも、本田の高い個人能力があってこそ。
彼の相手を背にしてのボールキープ能力や、タッチが正確なポストプレー、常にパスを受けられる位置に動く読みの鋭さ、前線からボールを追う献身ぶりが、後ろの味方に“前へ出る勇気”を与えたことは間違いありません。

 

このチームからは、短期決戦を勝ちぬく上で必要な“団結心”と“勢い”を感じます。
しかし、「W杯ベスト4」という目標は、決してチーム内で意識統一されたものではないはず。
自国開催以外で初の勝ち点3、初の決勝トーナメント進出という快挙は、何人かの選手達に安堵感と満足感を与えていることでしょう。
しかし、今のチームならば、更なる新しい歴史を開くことができるはず。
今一度気持ちを切り替えて、心の中にあった“真の目標”を定め直し、パラグアイ戦に備えてほしいところです。
パラグアイに敗れたとしても、日本代表にとって、この大会は既に“成功”と言えるのですから。

 

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オランダ戦 善戦の評価

2010-06-24 | W杯

<グループE>
○オランダ 1-0 日本

得点)スナイデル

オランダ)

                   ファン・ペルシー

          ファン・デル・ファールト            カイト
                     スナイデル

             ファン・ボメル       デ・ヨング

     ファン・ブロンクホルスト           ファン・デル・ヴィール
               マタイセン     ハイティンハ


                   ステケレンブルク


交代)ファン・デル・ファールト → エリア
           スナイデル → アフェライ
         ファン・ペルシー → フンテラール

 

日本)

                    本田圭佑

           大久保嘉人           松井大輔

               遠藤保仁    長谷部誠

                    阿部勇樹

       長友佑都                      駒野友一
                闘莉王     中澤佑二


                    川島永嗣


交代)松井大輔 → 中村俊輔
    長谷部誠 → 岡崎慎司
  大久保嘉人 → 玉田圭司
     

遅ればせながら、オランダ戦について少しだけ。

一言で言って、“評価すべき敗戦”でした。

当然のことながら、相手との地力の差は感じた。
日本はそろそろ「世界を相手に善戦した。」から抜け出さなければいけないのもわかる。
しかし、それらを差し引いても、やはり日本代表の健闘を称えなければならないほど、今回の日本代表は全員が1つになって頑張っていた。
監督も打つべき手を打ち尽くした。
W杯直前に蔓延していた停滞感を思えば、すがすがしいとさえ感じられる敗北だった。

日本を含めた世界の論調が、おおよそこのようなものになっています。

しかし、このある種の“高評価”は、決勝トーナメントに進めないことが決まった途端に全く別のものへと変わることでしょう。
“大事なところでまだまだ勝負弱かった。”
“守備は頑張ったが、やはり決定力不足。”
“真剣勝負の場での世界との差は大きい。”と。

日本が今現時点で得ている高評価は、カメルーン戦で勝利した“結果”によるものであり、優勝候補のオランダを最小得失点差に抑えた“結果”によるものです。
だからこそ、デンマーク戦では、とにかく“結果”を出してほしい。
自分達のプライドにかけて。
南アフリカW杯における日本代表の評価は、全てデンマーク戦で決まります。

 

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グループH第1節 グループB・C第2節

2010-06-20 | W杯

<グループH>
○スペイン 0-1 スイス

得点)フェルナンデス

スペイン)

                      ビジャ

           イニエスタ                シルバ

               シャビ・アロンソ     シャビ

                     ブスケツ

       カプテビラ                   セルヒオ・ラモス
                 プジョル     ピケ


                    カシージャス


スイス)

                 ンクフォ  デルディヨク

          フェルナンデス            バルネッタ

                 インレル    フッゲル

       ツィーグラー                  リヒトシュタイナー
               グリヒティング  センデロス


                     ベナリオ

 

世界中からの称賛に値すべきスイスの守備でした。 4年前の「ドイツW杯」グループリーグからの無失点記録はいまだ続いています。

確かに、スペインが本調子でなかったことを含めてスイスには運もありましたが、最後はスペインのパス回しが単調で得点の可能性を感じさせないものに見えるほどまでに完璧に抑え込んだことは、スイスの戦略・戦術の勝利である他ありません。

ンクフォとデルディヨクによる前線からの献身的な守備、インレルとフェルナンデスの攻守に渡るハードワーク、リヒトシュタイナーの1対1の強さは見事でしたし、GKベナリオもキャッチングにパンチングに非常に安定していました。
そして、スイスが攻めの姿勢を最後まで失わず、あわよくば「2-0」として試合を決めようとした戦略が、結果的に自身の守備の負担も軽くさせました。
“しっかりとした守備からのカウンター”というのは、強国から勝ち点を奪うための基本です。
日本とスイスを比較してはスイスに失礼かもしれませんが、日本がオランダと対戦する際に非常に参考になったであろう試合だったと思います。

スペインでは、シャビ・アロンソが利いていました。 彼のロングフィードの精度と軌道の美しさは、それだけでサッカーというスポーツの魅力の1つを体現しています。
この試合を観て、失ったものの大きさを改めて知ったリバプールファンは多かったことと思います。

 

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<グループB>
○アルゼンチン 4-1 韓国

得点)OG、イグアイン3 / イ・チョンヨン

アルゼンチン)

                 イグアイン
                          テベス

                      メッシ

             ディ・マリア        M・ロドリゲス

                   マスチェラーノ

        エインセ                    グティエレス
                サムエル    デミチェリス


                      ロメロ


韓国)

                    パク・チュヨン

            ヨム・ギフン          イ・チョンヨン
                     パク・チソン

                キ・ソンヨン  キム・ジョンウ

        イ・ヨンピョ                   オ・ボムソク
                イ・ジョンス  チョ・ヨンヒョン


                    ジョン・ソンリョン

 

「対・強国」という意味で、先のスイスが非常に良いお手本ならば、逆にこの試合の韓国は悪いお手本となってしまいました。
韓国は全体的に頑張っていましたし、前半を「1-2」で折り返した後半序盤は同点に追いつく気配も感じました。 「1-4」という大差での敗戦は不公平に思いますが、前半の早い時間帯にオウンゴールで失点という展開が良くありませんでした。
また、その後に同じような位置でのセットプレーから失点を重ねたこと、イグアインのように固め取りできる選手を勢いに乗らせたこともよろしくありません。
“序盤に失点しないこと”、
“失点後に集中を切らさないこと”
“勢いに乗ると怖い選手に仕事をさせないこと”
は、「対・強国」という意味ではより重要な要素となることを改めて感じました。

 

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<グループC>
○イングランド 0-0 アルジェリア


イングランド)

                         ヘスキー
                   ルーニー

            ジェラード                レノン

                  バリー   ランパード

         A・コール                    ジョンソン
                   テリー   キャラガー


                     ジェームズ


アルジェリア)

                     マトムール

            ジアニ                ブトゥブズ

                   ラセン   イェブダ

         ベルハジ                     カディル
                ヤヒア   ハリシェ   ブゲラ


                       ンボリ

 

イングランドの異常なまでのコンディション低下の原因の何なのかが気になります。
ルーニーが運動量を欠いていることは明らかですが、他誰1人として好調を感じさせる選手がいません。
また、かつてのマクラーレン体制下のイングランドであるかのように、世界的スター選手達がそれぞれに遠慮が見られ、チームとしての機能が見られません。
それが顕著だったのが、後半9分にアルジェリアの中盤でのパスミスからランパードが拾ってジェラードにパスを出した場面。
もしリバプールで同じ状況下であれば、ジェラードは迷うことなくファーサイドに強いシュートを打ったことと思いますが、ニアに走りこんだランパードとファーで待つルーニーを意識した結果、中途半端な折り返しとなってチャンスを逸しました。

そして、試合後にはルーニーがファンに対して暴言を吐いた結果、この試合の後味は余計悪いものになり、メディアからのプレッシャーもより大きなものになってしまいました。
イングランドが心配です。

 

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3つの勝因 カメルーン戦

2010-06-16 | W杯

<グループE>
○日本 1-0 カメルーン

得点)本田圭佑

日本)

                    本田圭佑

           大久保嘉人           松井大輔

               遠藤保仁    長谷部誠

                    阿部勇樹

       長友佑都                      駒野友一
                闘莉王     中澤佑二


                    川島永嗣

交代)松井大輔 → 岡崎慎司
  大久保嘉人 → 矢野貴章
    長谷部誠 → 稲本潤一


カメルーン)

                     ウェボ

           チュポ・モティング           エトー

                エノー      マクーン

                     マティプ

       アスエコト                        ムビア
                 バソング     ンクル


                     ハミドゥ

交代)    マティプ → エマナ
       マクーン → ジェレミ
 チュポ・モティング → イドリス

 

日本にとって、4大会目のW杯参加にして、今回ほど期待されずに迎えた初戦というのは初めてでした。
しかし、結果はW杯アウェイの地で初めての勝利。 余りにも期待されなかっただけに、それを裏切る結果になった時の驚きと、それに伴う今後への期待は大きくなります。


“W杯初戦”としてはほぼパーフェクトな展開だったと思います。
そして、その勝因としては主に3つを挙げたいです。

まずは、組織的な守備を最後までやり切れたこと。
親善試合イングランド戦で機能した阿部勇樹のアンカー役が、中盤と最終ラインの距離間を絶妙に保ちました。 長友はエトーを自由にさせず、闘莉王と中澤は最後まで空中戦での支配権を相手に譲りませんでした。
そして、4年前のオーストラリア戦と違い、集中力と体力を最後まで切らさなかったところも重要な鍵でした。


2つ目は、日本国内では岡田監督の迷走ぶりの象徴として伝えられていた本田圭佑の1トップ。 この試合に限って言えば、素晴らしく機能していたと思います。
1トップというよりは、スパレッティ政権下のローマで採用されたトッティの「0トップシステム」に近いイメージだったと思います。
本田はサイドに広がってタメを作り、松井と大久保や遠藤が上がるスペースを作っていました。 フィジカルも強く、屈強なカメルーンのディフェンスを背にして足でボールをトラップする姿は、他の日本人FWでは真似できなかった芸当でしょう。


最後は、日本以外の各国メディアが評するように、カメルーンの自滅が挙げられます。
カメルーンが試合立ち上がりに日本を必要以上にリスペクトしてくれたおかげで、日本は落ち着いて試合を運べるようになりました。 日本も立ち上がりは非常に硬かったのですが、カメルーンもそれにお付き合い。 もし序盤からカメルーンが一斉に前がかりに攻撃を仕掛けてきていたら、それを冷静に対処し乗り切るだけの経験を日本は持ち合わせていなかったと思います。

また、終盤に攻め込まれた日本は、普段のJリーグの試合であれば同じ状況下でも余裕で繋ぐところを、ボールを目一杯に大きくクリアすることしかできませんでした。
しかし、カメルーンも、その追い込まれた日本に対して、左右に揺さぶるような攻撃ができず、単調にロングボールを蹴りこむだけで、焦りが明らかでした。

彼らのこの試合にかけるそもそものモチベーションも疑問でした。
ソングを起用しなかった決断、エトーを終始サイドに張るよう出した指示は、全てル・グエン監督の思いつき。
リヨンを3連覇に導いたものの、その後はレンジャーズとパリ・サンジェルマンで失敗を経験したル・グエン。 今回のこの大舞台で、彼の世界的な評価はさらに下がりました。

 

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グループD・E 第1節

2010-06-15 | W杯

<グループD>
○ セルビア 0-1 ガーナ

得点)ギャン

セルビア)

                         ジギッチ
                 パンテリッチ

          ヨバノビッチ               クラシッチ

                スタンコビッチ
                          ミリヤシュ

        コラロフ                     イバノビッチ
                 ルコビッチ  ビディッチ


                    ストイコビッチ


ガーナ)

                      ギャン

            アユー                  タゴエ
                     アサモア

                 ボアテング
                           アナン

        サルパイ                      パントシル
                 ボルサー    メンサー


                     キングソン

 

メンバーの国際舞台での経験値や実績を考えると、セルビアの優位は揺るがないというのが大方の予想でした。
しかし、アフリカの土地と空気がもたらすパワーがそれを覆した。
一言で言うと、そんな試合でした。

ガーナはシンプルにギャンを目掛けて攻撃を仕掛けていきました。
そのギャンの身体能力の高さに驚かされましたが、それよりも彼らの組織的な守備に驚かされました。
アナンとボアテングのセンターも非常に丁寧で利いていましたし、ヨーロッパリーグ決勝を経験したパントシルは終始冷静な対応を見せました。

セルビアは、エースのクラシッチとヨバノビッチが期待外れで、インテルでCLを制したスタンコビッチも中盤の攻防でイニシアチブを握れませんでした。
ルコビッチの退場も然り、そして途中出場のクズマノビッチはキャリアを通じて後悔するであろうハンドを犯してしまいましたね。 あのハンドは状況と場面を考えれば全く不要なハンドでした。

この両チームには、「プレミアシップ」所属の選手が多く含まれていました。
特にDFとGKはスタメン10人中6人がそれ。
しかし、勝利したのは、“ユナイテッドのビディッチとチェルシーのイバノビッチ擁する”セルビアではなく、“サンダーランドのメンサーとフルハムのパントシル”のガーナ。
やはり、サッカーは“チームスポーツ”です。

 

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<グループE>
○ オランダ 2-0 デンマーク

得点)OG、カイト

オランダ)

                   ファン・ペルシー

          ファン・デル・ファールト            カイト
                     スナイデル

             ファン・ボメル       デ・ヨング

     ファン・ブロンクホルスト           ファン・デル・ヴィール
               マタイセン     ハイティンハ


                   ステケレンブルク


デンマーク)

                     ベントナー

           エネフォルトセン         ロンメダール

                   カーレンベルグ

               ヨルゲンセン   C・ポウルセン

       S・ポウルセン                   ヤコブセン
                 アッガー     ケアー


                    ソーレンセン

 

両チームとも非常に硬い立ち上がりでした。
特に、オランダの前半はロッベン不在の影響が大きく、ボールは動くも人が動かず攻め手に苦しんで、逆にデンマークに惜しいカウンターをくらいました。
しかし、先制点後はファン・ペルシーを中心にしてオランダらしいパス回しが出始め、途中から左ウイングに入ったエリア(HSV)はスピードある突破を繰り返し、オランダ代表のウイングポジションの層の厚さを示す活躍を見せました。

デンマークは完全に崩されたというシーンも少なかったですし、また主力のベントナーとケアーがコンディション不良で途中交代するなど、ツキもなかったと言えるでしょう。
オウンゴールしたポウルセンも、それまでは攻守にサイドを運動量豊富に駆け回り、対人でも粘り強い対応を見せていた選手でした。
「0-2」というスコアはデンマークにとって少し不運でした。

しかし、このグループはオランダが圧倒的優位であるため、日本にとってはオランダがライバルチームを倒して独走してくれた方が可能性が広がります。

 

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グループB・C 第1節

2010-06-14 | W杯

<グループB>
○ 韓国 2-0 ギリシャ

得点)イ・ジョンス、パク・チソン

韓国)

                    パク・チュヨン

            ヨム・ギフン          イ・チョンヨン
                     パク・チソン

                キ・ソンヨン  キム・ジョンウ

        イ・ヨンピョ                   チャ・ドゥリ
                イ・ジョンス  チョ・ヨンヒョン


                    ジョン・ソンリョン


ギリシャ)

                      ゲカス

             サマラス         ハリステアス

                 カラグニス  カツラニス

                     ツィオリス

         トロシディス                セイタリディス
                パパドプロス   ヴィントラ


                     ツォルバス

 

韓国が前評判通りのパフォーマンスを発揮して快勝収めました。
運動量とスピードでギリシャを凌駕していましたね。
現在の韓国には、もはや説明不要のパク・チソンを中心として、イ・チョンヨン(ボルトン)、パク・チュヨン(モナコ)、キ・ソンヨン(セルティック)ら海外で活躍する20代前半の若手が多数います。 先月の親善試合の内容を考えても、今後当面日本は韓国の後塵を拝す歴史を強いられるかもしれません。

ギリシャは2点目を奪われてからは、ゲカスを目掛けたパワープレーで攻勢し、特にセイタリディスのアーリークロスからチャンスを作れるようになりましたが、仕掛けるのが遅かったですね。
この敗戦で、グループ突破の可能性はほぼなくなったと言っていいでしょう。
メンバーの中心はまだまだ2004年のEURO優勝メンバーが多数。 韓国とは逆に、こちらは今後の世代交代に苦労しそうです。

 

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○ アルゼンチン 1-0 ナイジェリア

得点)エインセ

アルゼンチン)

                 イグアイン
                          テベス

                      メッシ

             ディ・マリア           ベロン

                   マスチェラーノ

        エインセ                    グティエレス
                サムエル    デミチェリス


                      ロメロ


ナイジェリア)

                   ヤクブ
                        オビンナ

            O・オバシ              カイタ

                  ハルナ    エトゥフ

         タイウォ                     オディアー
                  シットゥ      ヨボ


                     エニェアマ

 

ナイジェリアは序盤にアルゼンチンをリスペクトしすぎた感があり、結果的にそれが勝敗を分けてしまいました。 引き分けてもおかしくはない内容を演じましたが。

アルゼンチンは一言で言えば、メッシ頼み。
イグアイン、テベス、ミリート、アグエロら世界一厚い選手層を誇るFW陣を始めとして豪華な攻撃陣を擁しますが、メッシがボールを受けてドリブルを仕掛けてから初めて“クリック”される攻撃は、ある種単調であり、相手がもっとトップクラス且つ組織的に守られた時にどうなるかが気になります。
チームの各選手がコメントで否定していますが、このメッシ依存は深刻です。
しかし、それでもどうにかなってしまうかのようなオーラがありますね、今のメッシには。

 

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<グループC
○ イングランド 1-1 アメリカ

得点)ジェラード / デンプシー

イングランド)

                         ヘスキー
                   ルーニー

            ミルナー                レノン

                  ジェラード  ランパード

         A・コール                    ジョンソン
                   テリー    キング


                      グリーン

交代)ミルナー → ライト・フィリップス
     キング → キャラガー
    ヘスキー → クラウチ


アメリカ)

               アルティドール ファインドリー

           デンプシー              ドノバン

                ブラッドリー   クラーク

        ボカネグラ                  チェルンドロ
                 オニュー   デメリット


                     ハワード

 

優勝候補イングランドの唯一の弱点と言われていたGK。
ジェームズ、ロビンソン、カーソンと続く歴史を、グリーンが繰り返してしまいました。

しかし、グリーンのミスを抜きにしても、アメリカが良く攻め、上手く守った試合と総括できるでしょう。
オニューとデメリットのCB2枚は対人に強く、センターのブラッドリーは繋ぎが非常に丁寧でした。
イングランドの中盤でのプレスは悪くなかったと思いますが、そのブラッドリーと、デンプシー、ドノバンらのミスが少なく、彼らがボールを保持することによりイングランドは徐々にラインが下がってしまってペースを掴み損ねました。

イングランドの攻撃は創造性を欠いていました。
ルーニーも怪我明けでまだまだ本調子でないにしても、攻撃の負担が彼にかかる割合が多いだけに、イングランドは攻めのオプションを増やす必要があります。

 

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南アフリカW杯 グループA第1節

2010-06-13 | W杯

お久しぶりです!!! 前回から約2週間の更新間隔というのも、最近にしては珍しく短い間隔だと思えてしまいましたが(汗)

さて、4年に1度のW杯がいよいよ昨日から開催されました。
そこで、最近はほぼアーセナル関連ばかりの更新となっていたこのブログですが、ここで少し原点回帰して、久々にマッチレポートっぽいこと(とは言っても、ほんの一言。雑感や感想といった類のものを書き残すぐらいですが。。。)をやっていこうかなと思います。
W杯期間中、できる限り多くの試合を振り返っていきたいと思いますので、よろしくお願いします!

 

<グループA>
○ 南アフリカ 1-1 メキシコ

得点)シャバララ / マルケス

南アフリカ)

                ムフェラ
                        ピーナール

          シャバララ               モダイス

              ディクガコイ  レトショロニャン

       ツワラ                         ガクサ
                 クマロ    モコエナ


                     クーン


メキシコ)

                     フランコ
             ヴェラ          G・D・サントス

                  トラド    フアレス

                     マルケス

         サルシド                   アギラール
                F・ロドリゲス    オソリオ


                      ペレス


“開幕戦”としては非常に面白い試合内容だったかと思います。
大方の時間帯で地力に勝るメキシコが支配する展開でしたが、綺麗なカウンターから“ホスト国”が先制し、同点に追いつかれた後の試合終了間際にはポストをかすめるシュートを放った展開を見ると、今後の日程の盛り上がりを予見させるには十分なシナリオでした。

アーセナルのヴェラはそれ程目立った活躍は見せず。 同世代のD・サントスの方がチームの攻撃の中心としてずっと機能していましたね。
ここ最近は怪我もあってちょっと伸び悩み気味かもしれません。。。 シャマフも加わる来季、ファン・ペルシーやウォルコットらが怪我なくシーズンを過ごしたら、果たしてどれだけの出場機会を得られるのでしょうか。 彼の奮起に期待します。

それにしても、南アフリカのファンが使う「ブブゼラ」は厄介ですね。。。
観客の歓声すら打ち消すため、スタジアがの劇場としての音声の抑揚を欠き、試合全体のスリルを減少させます。 せめて、南アフリカ戦以外の使用をなんとかやめてほしいものですが。。。

 

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○ ウルグアイ 0-0 フランス


ウルグアイ)

                 フォルラン
                         スアレス

                    I・ゴンザレス

          A・ペレイラ              M・ペレイラ
                 アレバロ  D・ペレス

              ゴディン   ルガノ   ビクトリーノ


                     ムスレラ

交代)I・ゴンザレス → ロデイロ
      スアレス → アブレウ
      D・ペレス → エグレン


フランス)

                     アネルカ

             リベリー               ゴヴ

                     グルキュフ

                 ディアビー    トゥララン

          エブラ                      サニャ
                  アビダル   ギャラス


                       ロリス

交代)アネルカ → アンリ
   グルキュフ → マルダ
       ゴヴ → ジニャク


ウルグアイがほぼ「5バック」に近い「3バック」1を採用したことで、両チームともに非常に手堅い試合運びになってしまいました。 ルガノを中心とした守備陣はタフでした。
ウルグアイは、フォルランとスアレスの2トップを残し、中盤からゴールエリアへ飛び込んで来る選手もいなかったため攻め手に欠きましたが、それでもカウンターはフォルラン1人でも十分に怖さがあったと思います。 裏への抜け出しのタイミングやファーストタッチで前へ向く正確性が秀逸でした。

フランスは、個々の集合体というか、全くもって攻撃の連動性が見られませんでした。
自分のプレーエリアから離れてリスクを冒しに行くチャレンジも少なかったですし、シュートこそ多く打っていましたが、本当にゴールを脅かしたシーンは序盤のゴヴのシュートぐらいでした。
アーセナルから選出のギャラス、ディアビー、サニャの中では特に、驚きの先発だったディアビーが良かったと思います。 凡ミスも少なく、彼の独特なタッチとドリブルが、グルキュフが機能しなかったフランスの中盤において、唯一のアクセントとなっていました。

 

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イタリア、ドイツW杯優勝!!!

2006-07-12 | W杯

イタリア 1-1 フランス
延長)  0-0
PK)   5-3

得点)マテラッツィ / ジダン(PK)

イタリア)

                      トニ

                     トッティ
                               カモラネージ
             ペロッタ
                            ガットゥーゾ
                     ピルロ

       グロッソ                        ザンブロッタ
               マテラッツィ   カンナバーロ


                    ブッフォン

交代)ペッロッタ → イアキンタ
      トッティ → デ・ロッシ
  カモラネージ → デル・ピエロ


フランス)

                       アンリ

           マルダ                  リベリー
                      ジダン

                          ヴィエラ
                マケレレ

        アビダル                      サニョル
                 ギャラス    テュラム


                     バルテズ

交代)ヴィエラ → A・ディアッラ
    リベリー → トレゼゲ
     アンリ → ヴィルトール


<イタリアが24年ぶりのW杯優勝!!! そして、ジダンの悲しき最期>
開始早々、カンナバーロとの接触によってアンリが意識朦朧に陥ったシーンから、「波乱」の予感がした。
そして、前半5分、準々決勝でルーニーにレッドカードを提示したアルゼンチンのエリソンド主審が、マテラッツィがマルダを倒したとの微妙な判定を下してPK。 このPKを、この試合が正真正銘の「ラストダンス」となるジダンが決めてフランスが先制。



しかし、19分にはピルロのCKからマテラッツィがヘッドで合わせて同点。

今大会最強の守備力を誇る2チームの対戦が、前半20分間でお互いに点を取り合う、意外な展開となった。


しかし、その後は、典型的な「決勝戦の試合」だった。
両チームが、中盤でお互いの攻め手を消し合い、試合は膠着状態となった。

そして、今回の勝負を分けたのは、イタリアの「しぶとさ」と「辛抱強さ」だった。
「しぶとさ」は何と言っても、守備陣の特筆すべき活躍
中盤ではガットゥーゾ、最終ラインではカンナバーロが素早い危機察知からフランスの攻撃の芽を摘み、数度アンリに破られたシーンもGKブッフォンがきっちりとゴールに鍵をかけた。 今大会を通じて最も安定していたCBであるカンナバーロ。 「真の大会MVP」には彼を推したい。
「辛抱強さ」は、フランスの攻撃に耐え抜いた選手達と、敢えて「攻めの放棄」を選択したリッピだ。
互角だった前半と違ってフランスの圧倒的優勢となった後半、リッピはFWのイアキンタとデル・ピエロを投入。 劣勢だった流れを変えて攻撃に転じようとしたが、流れを逆に悪化させてしまった。

しかし、ここでのリッピの決断は早かった。

フランスの守備陣に自らの攻撃が敵わないと判断するやいなや、3トップ気味の布陣から、デル・ピエロとイアキンタの位置を下げ、トニを「意図的に」孤立させて1トップに再び変更。
今大会絶対の自信を持つ「カテナチオ」と言えど、多くの時間を残す中でフランスを相手に「攻めを放棄すること」は、容易な決断ではなかったはずだ。
そして、延長戦に入ってからのイタリアは、「PK戦狙い」の色を一層濃くした。
イタリアは、「相手を倒すこと」ではなく「試合に勝利すること」一点のみに狙いを定めたのだ。 そして、彼らはこれを貫き、勝利した。

 

PK戦において、フランスの選手達に精神的動揺をもたらしてしまったかもしれない、「主将」ジダンの退場。
マテラッツィに対して様々な憶測が飛び交っているが、沸点到達までの時間の異常な速さが、英雄がこれまでのキャリアで時折見せた「裏の側面」であったことも確かだ。
この試合を見た世界中の多くの子供達のために、彼は今回の件の「真実」を明らかにする必要がある。


最後に、アーセナルファンの一人として、アンリに「お疲れ様。」と言いたい。
5月17日には「CL決勝」に敗れ、今回7月9日には「W杯決勝」に敗れてしまった。

わずか1ヵ月半の間で、2つの「世界最高峰の舞台の決勝」において敗北を喫してしまったことは、心理的に大きなショックを受けたことだろう。

今シーズンのヨーロッパビッグクラブに予定されていた日程を最大限までこなし、W杯の日程を最大限までにこなした唯一の選手となったアンリ。 一刻も早くバカンスに入って疲れを癒し、来たる新シーズンに備えてほしい。

 

 

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3位決定戦 ドイツ VS ポルトガル

2006-07-09 | W杯

ドイツ 3-1 ポルトガル

得点)シュバインシュタイガー2、OG / ヌーノ・ゴメス

ドイツ)

                         クローゼ
                ポドルスキ

         シュバインシュタイガー        シュナイダー

                 ケール
                         フリングス

       ヤンセン                        ラーム
               メツェルダー   ノヴォトニー


                     カーン

交代)     クローゼ → ノイビル
        ポドルスキ → ハンケ
シュバインシュタイガー → ヒツルスベルガー


ポルトガル)

                     パウレタ

           C・ロナウド                 シモン
                       デコ

                 マニシェ
                         コスティーニャ

        N・バレンテ                  パウロ・フェレイラ
                 R・コスタ   F・メイラ


                      リカルド

交代)コスティーニャ → ペティート
     N・バレンテ → ヌーノ・ゴメス
       パウレタ → フィーゴ


<大団円>
プレッシャーから解放され、「打ち合い」になる傾向があると言われる3位決定戦。
実際、今回の試合もそうなった。 そして、ドイツにとってはこれ以上ない形で「開催国」の役目を終えた。

クリンスマンの功績は大きい。
大方の予想を裏切った「3位」という結果はもちろんのこと、攻撃的なスタイルへの変換や、21歳のポドルスキ、20歳のヤンセンとメルテザッカー、22歳のハンケといった将来への「莫大な遺産」まで遺すことに成功した。
さらに、この試合に功労者のカーンを出場させるなど、控えへの配慮も怠らず、最後にはこの日の英雄シュバインシュタイガーに代えて「地元」シュツットガルトのヒツルスベルガーを投入するあたりを見ると、クリンスマンが偉大な「監督」ばかりでなく、偉大な「演出家」であることもわかる。

開催国として、ドイツは大会の盛り上げに成功した。
そして、3位決定戦に見せた素晴らしいパフォーマンスは、決勝への最高の「前説」となった。 今大会、ドイツが果たした役割は大きい。

 

最後に、上川主審について。
「W杯決勝」が世界最高峰の舞台であることを考えると、「日本人審判」がそこで笛を吹くことは、大会での完璧なレフリング以外に、日本サッカーの「国際的地位の向上」が必要になってくるはずだ。
つまり、「3位決定戦」は、今現時点で彼が務めることのできる最高の舞台だった。

ジャッジには少し「開催国贔屓」なところが見られたが、「聖職者」としての審判ではなく、W杯という「エンターテイメント」の審判としては、素晴らしいレフリングだったと思う。
今大会、日本人の中で誰よりも多くを得た「世界での経験」を、Jの舞台でも是非生かしてほしい。


Germany Team Statistics Portugal
  3 Goals 1
  0 1st Half Goals 0
  4 Shots on Target 6
  7 Shots off Target 6
  2 Blocked Shots 4
  2 Corners 7
  15 Fouls 16
  1 Offsides 3
  2 Yellow Cards 3
  0 Red Cards 0
 74.1% Passing Success 83.9%
  30 Tackles 14
 83.3% Tackles Success 100%
 41.4% Possession 58.6%
 45.9% Territorial Advantage 54.1%

http://home.skysports.com/worldcup/matchreport.aspx?fxid=304771 より

 

 

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準決勝 ポルトガル VS フランス

2006-07-07 | W杯

ポルトガル 0-1 フランス

得点)ジダン(PK)

ポルトガル)

                     パウレタ

           C・ロナウド                フィーゴ
                       デコ

                 マニシェ
                         コスティーニャ

        N・バレンテ                      ミゲル
                カルバーリョ   F・メイラ


                      リカルド

交代)   ミゲル → パウロ・フェレイラ
      パウレタ → シモン
  コスティーニャ → ポスティガ


フランス)

                     アンリ

           マルダ                  リベリー
                     ジダン

                          ヴィエラ
                マケレレ

        アビダル                      サニョル
                 ギャラス    テュラム


                     バルテズ

交代)マルダ → ヴィルトール
   リベリー → ゴヴ
     アンリ → サハ


<歓喜の中に潜む不安>
実質的に、ジダンのPKで勝負はついた。
まるで、一昔前のイタリアやドイツのように強固な守備を誇るフランス。 また、ポルトガルが「引いた相手」を崩せないことは、イングランド戦で露呈されていた。

勝負の分かれ目はやはり、FWの出来だ。
慢性的な怪我を抱えながらプレーを続けるアンリ。 システムも彼に合わない上に、本調子とは程遠く、運動量は「ロナウド+α」程度しかない状態だが、ブラジル戦のゴール、今回のPK獲得、と短い時間でも輝きを放つシーンがある。

しかし、対するパウレタにはそれがなかった。 個人での打開が不可能。高さとフィジカルに強みがあるわけでもないため、前線でポスト役にもなれなかった。
もしポルトガルに世界トップレベルのFWが一人いたら、結果は逆だったかもしれない。


前日のドイツ対イタリア戦に比べ、非常に退屈なゲームであったことは間違いない。 本来は「美しき勝利」を好むはずのフランスが、敢えてその「退屈さ」を好んだからだ。
1点を取った後は、マルダやリベリーが位置を下げ、ヴィエラが今大会冴えを見せている攻撃参加を控えるなど、守備を強く意識するようになった。 そして、マケレレとギャラス・テュラムの両CBが相変わらずの堅さを見せた。
ポルトガルに、もう攻める余地は残っていなかった。

フランスの不安要素は、やはりGKバルテズとコンディションだろう。
C・ロナウドのFKのファンブルだけでなく、全体的に不安定だ。 キャッチミスやフィードのミスも目に付く。今大会これまでも特別素晴らしい活躍をしているわけでもない。大方の予想を裏切って決勝進出を果たしたフランスだが、正GKバルテズのチョイスが「成功」だったとは、とても思えない。 国際映像がクペを写す回数が多くなっている。
そして、ヴェンゲルも指摘しているように全体的なコンディションの低下も見られる。


フランス人以外、いや、フランス人さえも「美しさ」とは無縁の評価を下したに違いない準決勝の第2戦。
準決勝の2試合を見る限りでは、イタリアの優位は間違いないように思える。
しかし、ジダンの「贐」に用意された特別な舞台がもたらす特別なモチベーションが、それを補うことだろう。


Portugal
Team Statistics France
  0 Goals 1
  0 1st Half Goals 1
  4 Shots on Target 3
  6 Shots off Target 1
  3 Blocked Shots 2
  8 Corners 3
  18 Fouls 12
  4 Offsides 0
  1 Yellow Cards 1
  0 Red Cards 0
 78.7% Passing Success 79.5%
  25 Tackles 19
  80% Tackles Success 68.4%
 59.3% Possession 40.7%
 51.3% Territorial Advantage 48.7%

http://home.skysports.com/worldcup/matchreport.aspx?fxid=302813 より

 

 

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準決勝 ドイツ VS イタリア

2006-07-05 | W杯

ドイツ 0-0 イタリア
延長) 0-2

得点)グロッソ、デル・ピエロ

ドイツ)

                         クローゼ
              ポドルスキー

                    バラック

        ボロウスキ                シュナイダー

                    ケール

       ラーム                       フリードリヒ
              メツェルダー  メルテザッカー


                    レーマン

交代)ボロウスキ → シュバインシュタイガー
   シュナイダー → オドンコール
     クローゼ → ノイビル


イタリア)

                      トニ

                     トッティ
                               カモラネージ
             ペロッタ
                            ガットゥーゾ
                     ピルロ

       グロッソ                        ザンブロッタ
               マテラッツィ   カンナバーロ


                    ブッフォン

交代)    トニ → ジラルディーノ
  カモラネージ → イアキンタ
    ペッロッタ → デル・ピエロ


<快進撃の終焉>
ドイツ国民にとって、「夢見心地」で過ごした25日間が終了した。


ボクシングの判定で例えるなら、前半の第1ラウンドは「30対29」の僅差でドイツ、後半の第2ラウンドは「30対27」の大差でドイツに軍配が上がった90分間だった。
しかし、延長前半の第3ラウンドに入ると、イタリアはジラルディーノがポストに、ザンブロッタがクロスバーに直撃するシュートを放つなど、ドイツは一気に形勢逆転を許してポイントをevenにされた。
そして、延長後半の最終第4ラウンド、ドイツは「ゴング間際」に2度のダウンを奪われ、TKO負けを喫した。


ドイツは気持ちがPK戦へ少し動いていたかもしれない。
ドイツの「PK戦で負けたことがない」ジンクスイタリアの「PK戦で勝ったことがない」ジンクス、さらには「準々決勝で既にPK戦を経験していること」を考えれば、
「PKでも良し。」
の考えがドイツの選手達の心の隙に生じたのは事実だろう。 またドイツには、「ヴェストファーレン・シュタディオンで無敗」という心強いデータもあった。


しかし、逆にPK戦を避けたかったのがイタリアだ
両SBが最も積極的な攻め上がりを見せた時間帯は、延長戦突入後のことだった。

この試合で素晴らしかったのは、MVPにも輝いたピルロ
後方から正確なパスを120分間供給し続け、ラストはグロッソのゴールもアシスト。トッティとの絶妙なコンビネーションも見せた。

イタリアは、「2大会連続で開催国に敗れている」というネガティブなデータも払拭した。 開催国のファンの後押しに乗った勢いある攻撃を無失点で切り抜けた堅固なディフェンスを見れば、決勝進出は当然の結果だろう。

 

最後は、悲劇的な形で決勝への道が断たれてしまったドイツ。
選手・ファンともに敗戦のショックは大きく残るだろうが、試合後にヴェストファーレンの観衆から沸き上がったスタンディング・オベーションに、ドイツ代表に対しての、夢を見させてくれた「感謝」と、夢の続きへの「期待」の気持ちが表れていた。

 

Germany Team Statistics Italy
  0 Goals 2
  0 1st Half Goals 0
  2 Shots on Target 6
  12 Shots off Target 7
  4 Blocked Shots 4
  4 Corners 12
  22 Fouls 19
  1 Offsides 11
  2 Yellow Cards 1
  0 Red Cards 0
  72% Passing Success 79.7%
  32 Tackles 34
 71.9% Tackles Success 82.4%
 45.4% Possession 54.6%
 58.9% Territorial Advantage 41.1%

http://home.skysports.com/worldcup/matchreport.aspx?fxid=302812 より

 

 

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「楽しさ」を取り戻したジダン

2006-07-03 | W杯

ブラジル 0-1 フランス

得点)アンリ

ブラジル)

                    ロナウド


              ロナウジーニョ     カカ

            ゼロベルト         ジュニーニョ

                 ジウベルト・シウバ

        ロベルト・カルロス                カフー
                 フアン      ルシオ


                     ジダ

交代)ジュニーニョ → アドリアーノ
        カフー → シシーニョ
         カカ → ロビーニョ


フランス)

                     アンリ

           マルダ                  リベリー
                     ジダン

                          ヴィエラ
                マケレレ

        アビダル                      サニョル
                 ギャラス    テュラム


                     バルテズ

交代)リベリー → ゴヴ
     マルダ → ヴィルトール
     アンリ → サハ


<サッカーをする喜び>
僕達の知っている、全盛期のジダンがそこにはいた。

今大会限りでの「現役引退」を表明している彼にとって、決勝トーナメントは「負ければ終わり」のサドンデス(sudden death)だ。
しかし、今の彼にそういった悲壮感は感じらない。 むしろ子供の頃に覚えた「サッカーをする喜び」を思い出し、楽しみながらプレーしているようだ。

まるで、サッカーの神様がこれまでの功績を称えて「若返り薬」でも与えたかのように、ジダンのプレーは生き生きとしていた。 そして、その一時的に若返った肉体が繰り出すプレーは、現在世界最高の選手であるロナウジーニョをも凌駕した。

この日の主役は、紛れもなくジダンだった。 


2002年からの4年間で両チームが築き上げた成績と名声を比較すれば、この試合が「ブラジルのリベンジマッチ」であったことは、誰も強く認識することはできなかった。 両チームの評価にはそれほど大きな差があったのだ。
しかしブラジルは、「フランスに敗れてから」積み重ねてきたW杯の連勝記録をフランスによって再び崩された。

歴史を覆すのもW杯の魅力。 そして、「歴史が繰り返される」のもまたW杯の魅力だ。


ジダンのラストダンスの舞台が3位決定戦では、ステージが小さすぎる。  ジダンの最後の夏をまだ見ていたい。

 

Brazil

Team Statistics France
  0 Goals 1
  0 1st Half Goals 0
  1 Shots on Target 4
  5 Shots off Target 5
  4 Blocked Shots 3
  5 Corners 7
 22 Fouls 18
  2 Offsides 4
  4 Yellow Cards 3
  0 Red Cards 0
 82.2% Passing Success 81.4%
 27 Tackles 25
 66.7% Tackles Success 68%
 54.7% Possession 45.3%
 47.1% Territorial Advantage 52.9%

http://home.skysports.com/worldcup/matchreport.aspx?fxid=302000 より

 

 

 

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