チェルシー 2-1 アーセナル
得点)ドログバ2 / ウォルコット
チェルシー)
ドログバ
シェフチェンコ
バラック
ランパード エシァン
マケレレ
ブリッジ L・ディアッラ
テリー カルバーリョ
チェフ
交代) マケレレ → ロッベン
テリー → ミケル
シェフチェンコ → カルー
アーセナル)
バチスタ
アリアディエール
ディアビー ウォルコット
セスク
デニウソン
トラオレ ホイト
センデロス トゥーレ
アルムニア
交代) トラオレ → エブーエ
ディアビー → フレブ
アリアディエール → アデバイヨール
主審)ハワード・ウェブ
<Another “Runners-up”>
「チェルシーには負けなかった。しかし、ドログバという1人の“怪物”に負けた。」
という印象の試合でした。
内容には大満足です。
以下のスタッツをご覧になればわかる通り、データというデータは全てアーセナルが上。 チーム平均年齢「21.6歳」、特に、平均年齢「18.5歳」と非常に若いアーセナルの中盤が、世界的スターが揃うチェルシーの中盤を凌駕しました。
しかし、ドログバという今現在世界最高のストライカーの存在が、優勝カップをチェルシーの元へと導いたのです。
試合自体も非常に素晴らしいものでした。
「スタイル」が全く異なるチーム同士が互いにペースを掴み合う白熱の攻防の連続は、いかにも決勝にふさわしいものだったと思います。
しかし、それらは後半ロスタイムに“乱闘騒ぎ”が起きるまでの話でした。
非常に残念なことに、この“乱闘騒ぎ”が、今回の好試合に水を差す結果となってしまったのです。
もちろん、紙面にはこの騒ぎの憶測記事が並び、
この試合が非常にハイレベルなものだったことも、アーセナルの若手が将来を期待させるような素晴らしい活躍を見せたことも、ウォルコットがアーセナル初ゴールを挙げたことも、ドログバが素晴らしい活躍をしたことさえも、そのドログバの同点弾が“オフサイド”だったことも、裏でチェフが試合のターニングポイントとなるようなファインセーブを見せていたことも、
全てが“付随的なもの”としてしか報道されなくなりました。 これは本当に残念です。
先に、この煩わしい事件について触れておきましょう。
起きてしまったことはもうどうしようもないことですが、一番納得がいかないのが、アデバイヨールの退場です。 誰か、彼がなぜ退場になったのかを教えて下さい。
トゥレとミケルはもちろん退場に値しますし、他に退場となるとしたら、それはランパードとセスクだったと思います。 騒ぎがここまで大きくなった原因は、ミケルでもトゥレでもなく、わざわざトゥレを罵りにやってきたランパードと、そのランパードを必要以上に攻撃的な方法で止めに入ったセスクにあると思います。
しかし、アデバイヨールは何故でしょう?
全くもって、理解不能です。 “退場に素直に従わなかった”として処分が課されるそうですが、“退場する理由がない”のだから、それは当たり前のこと。 あまりにも理不尽すぎます。
この試合の内容と乱闘騒ぎについては、元リバプールDFで現BBCコメンテーターのアラン・ハンセンが、かなり的を付いていることを言っているので、ご紹介しておきます。
自分の意見も、“大方”はハンセンのものと同じです。
http://news.bbc.co.uk/sport2/hi/football/fa_cup/6397283.stm
では、試合を軽く振り返りましょう。
前半はアーセナルの試合でした。 チェルシーの攻撃のほとんどは、“後方からのロングボール”という技術的に乏しいものでしたし、これまでファンからゴールを待望され続けていたウォルコットが「アーセナル公式戦初ゴール」で先制点を決めたあたりは、“アーセナルのための脚本”ができあがっているかと思いましたが、直後にオフサイドでのゴールを取られた(まぁチェルシーファンは、100%オフサイドじゃないと言うでしょうが、笑)あたり、この日はアーセナルの日ではなかったようです。
後半もアーセナルは互角以上の戦いを見せ、多くのチャンスを作っていましたが、ドログバの1発に屈しました。
このドログバの2点目が、現在のアーセナルとチェルシーの「差」を物語っている気がします。
観る者を魅了する楽しいサッカーを披露しながら得点できないアーセナルに対し、中盤でゲームを構築できずに退屈なサッカーを続けても、1本のクロスや1本のCKで得点してしまうチェルシー。
「強いチーム」なのは、間違いなく後者でしょう。 そして、タイトルを獲得し、歴史に名を残すのもチェルシーです。
内容には満足ですが、やはり、勝たなければ意味がありません。 アーセナルが、エバートン、リバプール、トッテナム、とチェルシーに比べてずっと難しい対戦相手を倒してきたことも、最後に勝たなければ、そんなことは誰にも忘れられてしまいます。 先のコラムで、アラン・ハンセンも少し角度は違えどそのことに触れていますね。
またこの試合で一番感じたのは、アーセナルとチェルシーのディフェンスのやり方の違いと、それがもたらす影響です。
アーセナルは特徴として、高いライン設定をして、オフサイドトラップを仕掛けますが、もちろんこれは、“ロングボール1本”でやられてしまう可能性を含みます。 特に、足の遅いセンデロスが俊足FWとマッチアップする時は。
対して、チェルシーはアーセナルのパスサッカーにディフェンスラインを下げて対抗し、相手が網にかかるのをじっくりと待ちます。
こうすると、つまり、アーセナルは「偶発的なゴール」(ドログバの1点目)を許してしまうリスクを含むのに対し、チェルシーは相手に「必然的なゴール」(ウォルコットの先制点)しか許さなくなります。
「カップ戦決勝」のような、“1つの判断ミス”や“1つの誤審”が試合を分けてしまうようなセンシティブなゲームにおいては、チェルシーのようなディフェンスのやり方の方がベターでしょう。
トラオレ、ディアビー、ウォルコット、アリアディエールは良かったです。 デニウソンも悪くはなかったですが、彼本来の出来からしたら6割ぐらいですかね。
「2~2.5軍」のメンバーで良い内容を見せていたわけですが、残念なのは、だからと言って、
「レギュラー組が出ていたら勝てた」
とは全く言えないことです。
なぜなら、この試合はバチスタ、アデバイヨール、フレブ、トゥレら「(アーセナルでの)ベテラン勢」が良くなかったからです。
バチスタは自己中心的で、自分がボールを失った後も全く追いません。 彼のコメントからは、自分のアピールのみに集中しているといったことしか聞かれず、チームプレーの意識が非常に希薄に思えます。 個人的には、バチスタが“アーセナルに残るための、限りなく最後に近くして最大のチャンス”だったと思いますが… これからアデバイヨールが抜け、ファン・ペルシーも当分戻って来ない中で、(彼が強く望んでいる“先発”の)チャンスが多く与えられると思いますが、目に見える「結果」を残せなければ、彼は“マドリード”にも“ロンドン”にも居場所をなくすことになるでしょう。
トゥレは、逆転弾を喫する直前のCKでフリーでヘディングを外したシーンが悔やまれますというか、あれは絶対に決めないと。
ミケルとの交錯にもがっかりです。 普段は温厚な性格のトゥレが、あそこまで自制心を失ったことに、「怒り」よりも「驚き」の念の方が強いですが。
Chelsea | Team Statistics | Arsenal |
2 | Goals | 1 |
1 | 1st Half Goals | 1 |
3 | Shots on Target | 6 |
6 | Shots off Target | 4 |
4 | Blocked Shots | 6 |
2 | Corners | 6 |
15 | Fouls | 12 |
9 | Offsides | 1 |
4 | Yellow Cards | 3 |
1 | Red Cards | 2 |
83.1% | Passing Success | 85.5% |
34 | Tackles | 23 |
73.5% | Tackles Success | 78.3% |
48.8% | Possession | 51.2% |
36.8% | Territorial Advantage | 63.2% |
http://home.skysports.com/matchreport.aspx?fxid=316654&cpid=2
今日深夜には、FAカップの再試合が行われます。
どうやら、またも怪我人を多く抱えているようで、
アンリ、ファン・ペルシー、アデバイヨール(出場停止) 、ロシツキー、ディアビー、ホイト、クリシー、ジュルー、トゥレ(出場停止)
らが出られそうにないとのこと。
セスクとウォルコットには休養が与えられるでしょうから、リュングベリやジウベルトやギャラスあたりに引っ張ってもらわないと。
相手は、ブラックバーン。
1週間で2つのコンペティションから脱落させられる危険性は、高いと思います。覚悟は必要です。
最後まで読んで頂けた方は是非クリックをお願いします!!!
人気blogランキングへ
最新のサッカーブログランキングはこちらをクリック!!!
(登録中!!! モチベーション維持のためご協力お願いします!!!)
は、こちらへ!!!