NO FOOTBALL NO LIFE

国内、ヨーロッパ、南米のサッカー観戦ブログ! Jリーグ、3大リーグを中心に全世界を完全網羅!(予定)
随時更新!

ボルトン戦 What a comeback !!!

2008-03-31 | アーセナル

ボルトン 2-3 アーセナル


得点) M・テイラー2 / ギャラス、ファン・ペルシー(PK)、セスク


HOME)ボルトン

                     K・デイビス


            M・テイラー              ディウフ

                 マッキャン    ガスリー

                       カンポ

       サミュエル                      ステインション
               A・オブライエン  G・ケーヒル


                     アル・ハブシ

AWAY)アーセナル

                  ベントナー
                        ファン・ペルシー

            ディアビー               フレブ

                   セスク
                         フラミニ

        クリシー                        トゥーレ
                 センデロス    ギャラス


                     アルムニア


交代)  ベントナー → アデバイヨール
     センデロス → ウォルコット
  ファン・ペルシー → ホイト


主審)クリス・フォイ

 

 

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「Arsenal.com」

 

 

前半を終えて「0-2」。しかも1人少ない中で、後半に3点を挙げての逆転勝利。


前半を終えた段階では、今季もまた「リーボック・スタジアム」がアーセナルにとっての“鬼門”になろうとしていました。
支配すれども、
相手のファーストチャンスで失点し、ディアビーが馬鹿げたタックルを犯して退場し、ミスから最後はディフレクションで追加点を奪われた辺りは、
このチームの未熟さとツキの無さが出た、“らしい”部分でありましたが、
後半に意地とプライドを、そして今季最高のカムバックを見せました。

 

勝因の1つは、1点を返すまでの後半開始15分間で失点をしなかったことと、ギャラスのゴールになるでしょう。

前半は、失点こそしたものの、自分達がやりたいサッカーの“形”というのはある程度出せていたと思いますが、後半は開始からボルトンに一気に攻め込まれました。
この猛攻を、アルムニアのスーパーセーブ(ヘディングシュートを放ったケーヒルのプレーは、トゥーレの肩に飛び乗っていたためファウルのはずでしたが…)などでなんとか乗り切りました。
あの時間帯は、セカンドボールも全てボルトンに拾われ、苦手の高さを突かれて、“いつものボルトン戦”の展開になっていましたが、ここを乗り切ったことが何よりも大きかったです。 もし、あそこで失点して「0-3」になっていたら、試合は本当に終わっていたことでしょう。
そして、キャプテンのギャラスのゴールによりチームが自信を取り戻し、その後の同点・逆転劇に繋がりました。


そして、もう1つの勝因は、ヴェンゲルの珍しく積極的な采配です。
いつもは、追いかけていて点が欲しい時でさえも「4-4-2」の形を崩さないヴェンゲルが、DFのセンデロスをウォルコットに代えて攻撃の枚数を増やしたように、
彼が“形”を変えて、形振り構わず点を取りに行く意志、タイトルをあきらめないという意志を全面に出してきました。

アデバイヨールが、これまでの試合のように前線を自由に動き回るのではなく、中央でどっしりと構えたことで(これもヴェンゲルの指示?)、ボルトンの最終ラインに目に見える脅威を与え、
ウォルコットはほとんど右ウイングに位置して、ドリブル突破という攻撃のアクセントを加えました。
この采配で、明らかに試合の流れが変わりました。

 

 

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もちろん、降格争いをしているボルトンの“自信喪失”に助けられたことも事実です。現地「Sky Sports」解説のマット・ル・ティシエが、
「降格争いをしていると、(普通ならOKな)2点のリードを持っていても、1点を失うとすぐに自信が無くなって慌ててしまうものなんだよ。
と語ったように、“現在のボルトンが陥っている苦境”も試合を分けたポイントの1つになるでしょう。
アラダイス時代の憎らしいボルトンなら、そのまま逃げ切られていたことでしょう。
ボルトンにとっては、今後の運命を左右する敗戦だったかもしれませんね。

 

アーセナルにとっては、約60分間を10人で戦ったという肉体的疲労はあると思いますが、今後の「リバプール3連戦」に向けて、今回の試合で勝利した意味はそれ以上に大きいと思います。


最後に、そのリバプールとの「CL準々決勝」について簡単に触れておくと、
アーセナルはホームでの1st legを、
「3番勝負の1試合目とは捉えないこと」
が重要でしょう。

同じ対戦カードが続く時は、大抵1試合目はどうしても(先の試合を見据えてしまうため)様子見の展開になりがちですが、
アーセナルはそうとはせずに、ミラン戦の1st legのように、とにかく攻め切ることが必要だと思います。
“3番勝負の1試合目”、“勝手知ったる同国対決”
ということで、先にホームで戦うアーセナルがリスクを冒さずに試合を終えてしまうことも考えられます。
それでは、2nd legが厳しくなることが予想されますので、「エミレーツで決めに行く」覚悟で臨むべきだと思います。

 

次回の更新は、週末に。
おそらく、それが休止前の最後の更新になるかと思います。
申し訳ありませんが、全てのコメントの返信はその時にさせて頂きます。

 

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チェルシー戦 プレミアシップタイトルの終焉

2008-03-28 | アーセナル

チェルシー 2-1 アーセナル


得点) ドログバ2 / サニャ


HOME)チェルシー

                      ドログバ

           カルー                  J・コール

                 バラック
                          ランパード

                      マケレレ

       A・コール                         エシェン
                  テリー    カルバーリョ


                    クディチーニ


交代)マケレレ → アネルカ
    バラック → ベレッチ
    J・コール → ミケル


AWAY)アーセナル

                 アデバイヨール
                           フレブ

            ファン・ペルシー           エブーエ

                   セスク
                         フラミニ

        クリシー                         サニャ
                 ギャラス     トゥーレ


                     アルムニア


交代)    サニャ → ディアビー
  ファン・ペルシー → ウォルコット
       フラミニ → ベントナー


主審)マーク・クラッテンバーグ

 

 

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「Arsenal.com」

 

 

大変遅まきながら、敗れてしまったチェルシー戦を簡単に。

 

この敗戦で、アーセナルの今季の“プレミアシップタイトル制覇”の夢は終わったと言っていいでしょう。


またしても、ロングボール1本とオフサイドの誤審、そしてドログバ1人にやられました。
前半を互角の攻防で終えて、後半序盤にセットプレーから先制したまでの試合展開は良かったのですが、サニャの負傷退場とチェルシーのアネルカの投入により、こちらの守備に穴が開きました。
言ってしまえば、チェルシーの攻撃は、ドログバへのロングボールの放り込み1つでしたが、それだけに、失点のショックは大きかったのだと思います。


全ての元凶は、例の「オフサイド・トラップ」です。
ミドルズブラ戦の記事でも指摘しましたが、アーセナルはこのオフサイド・トラップ戦術により自分で自分の首を絞めてしまっています。

ドログバの1点目は完全にオフサイドでした。
しかし、前半、テリーのロングボール1本で抜け出したドログバがアルムニアとの1対1を迎えたシーンなど、高いラインを余りにも簡単に破られてしまう場面が目に付きました。
思い出せば、アストンビラ戦の失点も、サイドに出たボールがオフサイドかどうかと迷っている間に攻め込まれたことをきっけかに喫したセンデロスのオウンゴールでしたし、ミドルズブラ戦もオフサイドを取りに行くかどうかの迷いからの自滅により失点を喫しました。

最新のヴェンゲルのコメントを聞くと、どうやら彼は失点を重ねている原因がわかっていないようですが、原因はこのオフサイド・トラップ戦術にあることは明白です。
リバプールにおいて、ベニテスの「ターンオーバー制」が勝ち点を落としリーグ制覇ができない原因と言われているように、アーセナルもこの「オフサイド・トラップ」が勝ち点を落としリーグ制覇ができない原因になっていると思います。
現地で言うところの“silly goal”による失点が多すぎます。

「審判への不満が多い」というイメージを持たれてしまっているヴェンゲルですが、それは、

オフサイドトラップの多用
→  守備の際どい部分を副審の判定に委ねるところが大きい
→  ライン上でのギリギリの攻防が続けば、必ず誤審は起こる
→  失点が与える影響は大きい
→  勝ち点を落とし、不満を持つ

と、ある種“理に適っている”部分があると思います。

 

 

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攻撃の形はよく作れていましたが、結局今回も得点はセットプレーからのみでした。

スタートからファン・ペルシーを左サイドに置くなど、采配にも不可解な部分がありました。
フレブは中央で生きる選手ですが、ファン・ペルシーをサイドに置いてまでこだわることでもありません。
「ファン・ペルシーのトップ > フレブのトップ」でありますし、
「ファン・ペルシーのサイド < フレブのサイド」であります。

 

そして、この試合で何よりも感じたのは、攻撃陣の選手層の差です。
それは、今回途中出場したFWを比べれば、一目瞭然となるでしょう。
アーセナルはベントナー。 チェルシーはアネルカ。
どちらがより試合の流れを変えられる力を持っているかを比較すれば、答えは言うまでもありません。


やはり、来季の補強の必要性を強く感じます。
例えば、そのベントナーを例にとれば、
彼はアーセナルのリザーブから、当時下部だったバーミンガムにレンタル移籍し、レンタルバックした今季はカーリングカップやCLの消化試合やサブでの出場などで、ある種の理想的な段階教育を受けながら、じっくりじっくりと経験を積んで、デンマーク代表のレギュラーポジションを掴むまでに成長しました。

しかし、チェルシーは、一瞬にしてアネルカというベントナーよりも数段上のレベルにいるFWを獲得しました。
大金を使わずに一流選手を育成することは素晴らしいことでありますが、純粋にチーム戦力を比べた時、そして、CLやリーグ戦等の複数のコンペティションを戦って行くことを考えた時、優勝を目標とするチーム同士としては致命的な差が生まれてしまいます。
チェルシーには、この試合にベンチ入りさえしていなかった選手にも、シェフチェンコ、ピサロ、ライトフィリップスらがいます。
アーセナルの1軍の攻撃的選手でベンチ入りしなかった選手は、ゼロです。
もう1人FWを加えようとしたら、リザーブにいる17歳のバラザイトになります。


おそらく、今度の夏もヴェンゲルは100億円以上とも言われる(使える)移籍準備金を、世界的に名の通った選手に使うことはないでしょう。
現在プレミアのリーグ全体が好調な最大の理由として、放映権料の高騰による各クラブの資金力の強化が挙げられますが、アーセナルはこれに当てはまらないクラブだと思います。

しかし、「育成」のみに走り、「補強」を行うことを怠れば、
一瞬にして、ナニ、アンデルソン、テベスを獲得したユナイテッド、
一瞬にして、アネルカを獲得したチェルシー、
一瞬にして、フェルナンド・トーレスを獲得したリバプールらとの差は、今後も広がっていくことでしょう。

「良いチーム」と「ベストチーム」は違うのです。
良いサッカーがしたければ今のままでも構いませんが、タイトルを取りたいのなら、行動に移さなければなりません。

 

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ミドルズブラ戦 数的不利 11人対14人

2008-03-24 | アーセナル

アーセナル 1-1 ミドルズブラ


得点)トゥーレ / アリアディエール


HOME)アーセナル

                 アデバイヨール
                        ファン・ペルシー

            フレブ                エブーエ

                   セスク
                         フラミニ

        クリシー                         サニャ
                 ギャラス     トゥーレ


                     アルムニア


交代)    サニャ → ベントナー
  ファン・ペルシー → ウォルコット


AWAY)ミドルズブラ

                      アリアディエール
                  トゥンカイ

          ダウニング                G・オニール

                 ショーキー
                          ボアテング

       ポガテヅ                          ヤング
                 ウィーター    フート


                   シュウォーツァー


主審)マーク・ハルジー

 

 

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大変遅まきながら、引き分けに終わってしまったミドルズブラ戦を簡単に。

 

久しぶりに、
「審判に勝ち点を奪われた。」
と言える試合でした。
これで4試合連続の引き分け。 こういった悪い流れの時は、審判の微妙なジャッジも全て悪い方向へと働きます。


まずは、アデバイヨールのゴールが取り消されたことについて。
ラストタッチがボアテングだったにも関わらず、副審の判定はオフサイド。
しかし、主審のハルジーはそのプレーを目の前で見ていました。

試合後、ヴェンゲルはハーフタイムにハルジーから説明を受けていたことを明かし、それよると、ハルジーの見解は、
「オフサイドポジションでプレーに関与しようとする選手がいた。
それが問題であって、ディフレクションは関係ない。」

とのこと。
しかし、今回の場合はディフレクションではありませんでしたし、この彼の“論理”が通じるならば、相手のGKへのバックパスをカットした場合でもオフサイドということになります。
さすがイングランドの迷主審。 ルールブックをもう1度読み直すべきでしょう。

この説明に対し、ヴェンゲルも、
「今日(そのルールを)学習したよ。」
と皮肉たっぷりに語っています。

 

そして今度は、そのオフサイドを取り間違えた副審が、アデバイヨールのイングランドならどこに行っても正当であろうチャージに自ら旗を挙げてファウルを取り、そのFKから失点を喫しました。

厳密には、アリアディエールはオフサイドではありませんでした。
しかし、彼はプレーに“関与”しようとしていたのであり、その時は“オフサイドポジション”にいました。
つまり、「マーク・ハルジーの論理」で言えば、確実にオフサイドだったわけです。


このように、主審・副審の微妙な判定が全てアーセナルにとって悪い方向の働きました。
他にも、ハルジーは、
こちらのボール回しの邪魔をしたり(パス陣形の基本である“三角形”の中に入ってしまった)、
ファン・ペルシーが前を向き、抜ければGKと1対1という場面で倒されたのにファウルを取らなかったりと、ジャッジがメチャクチャでした。
ラストプレーとなるはずの最後のCKも取りませんでした。 CKの前に、
「この主審じゃ、CKを取らないで笛吹くんじゃないか?」
なんて思っていたら、本当に笛を吹きました(苦笑)
ここまでいくと天晴れです。

 

“疑惑”の判定の中で唯一正解と思えたのは、ミドのレッドカードです。
ミドに悪質な“意図”がなかったことは確かだと思いますが、完全にクリシーの顔面を蹴っていましたからね。
あのシーンで思い出したのは、「05/06CL予選ラウンド」の初戦トゥーン戦で、ファン・ペルシーがレッドカードを受けたシーン。
あの時もファン・ペルシーに“意図”はありませんでしたが、足が相手選手の顔面に入ったということでレッドカードを受けました。
つまり、ああいった場面では、“意図”は考慮されないということでしょう。 ミドにとっては不運でしたね。

 

ライバルの試合では、
「ダービー対マンチェスター・ユナイテッド」では、アシストをしたルーニーがオフサイドでした。
「サンダーランド対チェルシー」では、テリーのPA内での明らかなファウルが見逃されました。
そして、アーセナルは、今回の通りです。

「好調なチームというのは判定も味方につけ、不調なチームというのは判定も敵にする。」
というサッカーの怖さを改めて知った1週間でした。

それにしても、チェルシーはグラントが監督に代わってからは判定で得をすることが増えましたね。 ホームのニューカッスル戦のカルーのゴールが良い例です。
モウリーニョの時はアーセナルと同等かそれ以上に審判の判定に泣くシーンが目に付きましたが、最近はむしろ逆になりました。

やはり、FAの“心象”というのは重要なようです。
ヴェンゲルももう少しうまくやっていかねばならないでしょうね。

 

 

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散々と審判についての文句を言ってきましたが、もちろん、勝てなかった最大の責任は自分達にあります。
アストンビラ戦の失点は事故のようなもので、不運でもありましたが、先制点を与えてしまうことが多すぎます。
アストンビラ戦「1-1」、ミドルズブラ戦「1-1」
というのは、昨季と同じスコア。 エミレーツでの“失点癖”が再発してしまいました。


ギャラスとトゥーレのラインコントロールは非常にお粗末でした。
「GKからのロングボール1発」
というのは、格下のチームが格上のチームと戦う時の有効な(今回の場合は“唯一の”)攻撃手段でありますが、アーセナルは自身の「オフサイドトラップ戦術」により、相手にその隙と得点の可能性を与えてしまっているのです。
“普通に”守備をしていれば、あの失点はなかったでしょう。
この辺りが、アーセナルが格下相手に勝ち点を取りこぼすことが多い原因の1つです。

 

そして何より、点が取れない。
もう1度、シーズン序盤の良かった時のプレーを思い出してほしいです。
あの時は、

ミドルシュートを積極的に撃つ
 → ゴール。  できなかった場合でも、相手のラインを引き上げることに成功
 → そうすることで、バイタルエリア付近でのパス回しがスムーズに行き、
    相手の最後の守備陣形も崩すことができる
 → サイドからの単純なクロスもあり
 → ファン・ペルシーのセットプレーもあり

と、得点パターンが豊富にありましたが、最近は中央を崩すことばかりにこだわる昨季の悪い時と同じ形に陥っています。
先に失点をしてしまうと、格下のチームは引いてくるので、さらに余計に自分達の首を絞めているのです。

 

個人的に、この全ての原因は精神面にあると思っています。
シーズン前のアーセナルは、最低で「7位」と予想されるなど、優勝候補の一角から外された存在でした。
しかし、選手達は、
「自分達を過少評価していた評論家連中が間違っていたことを証明してやろう。」
とそのことに奮起し、形振り構わず結果を、ゴールを追い求めていたのが、今季序盤のアーセナルでした。
その意識が目に見えて顕著に表れていたのが、ミドルシュートの増加だったのです。


しかし、序盤から首位を走り、「5位以下」と予想していた「Sky Sports」コメンテーターのマット・ル・ティシエ(元サウサンプトン)に、
「解説のキャリアの中で最低の予想だった。」
と言わせるなど、アーセナルの力を疑問視していた解説者やメディアを黙らし、また、王者ミランを破ったことで
「ヨーロッパで最も魅力的なチーム」
との高い評価を受けるまでになると、チームから徐々にその“反骨精神”といった類のものが薄れてきてしまったのは、否定できない事実でしょう。

つまり、
積極的に点を取りに行く「挑戦者のサッカー」
から、
パスで中央を崩すことのみにこだわる「王者のサッカー」
へと、自分達で変えてペースダウンさせてしまったのです。

 

もちろん、
セスクが2試合連続で同じ形のシュートをGKに当てる、
アデバイヨールにキレがない、
フレブが全くシュートを打たない、

といった個々の問題もあります。
ただ、その彼らを代えられるかと言うと、選手層が薄い現在ではそんなことはできません。
やはり、自分達が自分達でどうにかするしかないですし、そういった個々の面よりは、チーム全体の精神面による部分の方が大きいかと思います。


個人的には、今季にタイトルを獲ることは非常に厳しいと思っています。
来季のチーム編成も含め、色々と考えなければなりません。

 

チェルシー戦の記事はまた火曜か水曜に。

最後にお知らせですが、今月いっぱいでブログをお休みしようと思います。
4月から新入社員として泊り込みで研修期間に入るので、ブログをアップする時間がなさそうなので…

 

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迷走する浦和 「監督」と「コーチ」

2008-03-17 | Jリーグ

浦和レッズのホルガー・オジェック監督が解任されました。
まさかの連敗スタートになったとはいえ、前年にタイトル、それも「アジア・チャンピオン」の称号を勝ち得た監督が開幕からわずか2試合で解任されたことは、世界的に見ても異例の事態と言えるでしょう。

 

 

オジェック解任の詳細は、こちらへ(ランキング)

 

 

ただ、開幕前から不安は常につきまとっていました。
昨季に小野やワシントンら主力選手と起用法を巡って何度も対立するなど、選手達との元々の関係が良好ではなかったことに加えて、
前線に新加入選手が増えたことで重要性が増したプレシーズンに、日本代表選手が合流できなかったこと
攻守の要である闘莉王と田中達也の慢性的な怪我など、不安材料は数多くありました。

そして何より、オジェック解任の理由の1つである、「攻撃の形を見出せなかったこと」が一番大きかったかと思います。
ガンバや鹿島に比べて、ワシントンとポンテの個人に頼る部分が大きかった攻撃が、センターFWとしてはワシントンよりも確実にスケールが劣るエジミウソンと高原に代わったことで、不確定要素に変わりました。
昨季よりも“周囲のサポート”を多く必要とする攻撃が求められていた
のは当然ですが、それができていませんでした。
マリノス戦・名古屋戦ともに、高原とエジミウソンが孤立している場面が目立ちましたが、それでもどうにかできたのが、ワシントンとポンテの2人です。
個人で打開できないのであれば、チームで崩す他はありません。

 

ガンバや鹿島と違い、ACLは「決勝トーナメント」からの出場となるため、昨季に比べれば、浦和は今後のスケジュールに余裕があるはずです。
しかし、それを考慮する猶予がないほどに、ドレッシングルームの雰囲気が修復不可能なものになっているのでしょう。

「戦術以前の話。 選手を気持ちよくピッチに送り出して、踊ってもらうことができなかった。 練習の雰囲気も重苦しいし、環境を変えるのが一番だという判断です。」
と、浦和の藤口社長も苦しい胸の内を明かしています。
そして、同じく藤口社長が語った、
「浦和は結果を求められているチーム。」
という言葉から、浦和がバルセロナやレアル・マドリードのような“ビッグクラブ体質”に陥ってしまっていることも窺えます。

 

 

後任は、これまでも浦和の「コーチ」を務めていたゲルト・エンゲルスです。

この辺りについては、以前に元リバプールのジェイミー・レドナップ(ポーツマスのハリー・レドナップ監督の息子で、チェルシーのフランク・ランパードの従兄弟)が、イングランド代表がクロアチアに敗れてマクラーレン監督が解任された直後に興味深いことを語っています。

“コーチ”の役割は選手と監督との橋渡し
特に外国人監督である場合、選手達は不満を監督ではなくコーチに言う。 つまり、コーチの資質として“良い兄貴分”であることが求められるわけであって、エリクソン政権時代にその“良い兄貴分”だったマクラーレンが監督になっても、イングランドの“スーパースター”達に威厳を示せるはずがなかった。

と、「監督」と「コーチ」に求められる人間的資質の違いについて説明していたことがありました。


オジェックとエンゲルスは、まさにその「監督」と「コーチ」の典型的な比較がそのまま当てはまるケースでしょう。

 

ただ、レドナップの言うように、“元コーチ”が監督としての威厳を示せない可能性もありますが、エンゲルス本人が、
「(選手には、コーチの時と)同じアプローチでいきたい。個人で話もしたいし、ミニグループでも話をして、いろんな意見を聞きたい。」
と語っているように、チームの風通しが良くなって、全体が良い方向に向かう可能性の方が大きいのかと、個人的には思います。

サッカー選手の社会的ステータスが高くなった現在では、世界的にも、「対話型」の監督の方が成功するケースが多くなっています。
「威厳型」というのは、その監督の“カリスマ性”と“結果”が伴って初めて成り立つものであって、どちらかのバランスが崩れてしまえば、すぐに内部からの不満は出てくるものです。

 

その浦和よりも迷走しているアーセナルのミドルズブラ戦の記事は、明日にでも。

 

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「CL準々決勝」の組み合わせが決定!

2008-03-15 | チャンピオンズリーグ・UEFA杯

「CL準々決勝」の組み合わせ抽選会が14日にスイスのニヨンで行われ、アーセナルは同じイングランドのリバプールと対戦することが決まりました。

 

やはり、
「アーセナルはクジ運が悪く、チェルシーはクジ運が良い。」
という不公平感がさらに続くことになる抽選結果となりました(苦笑)
イングランド勢との対決は一番避けたかったですし、シャルケとフェネルバフチェが希望でしたが、そう上手くは行きませんね。


今回は、「1st leg」をホームで、「2nd leg」をアウェイで戦うことになります。
ここ数年のCLを見ていると、アーセナルは1st legをホームで戦う方が結果が出ており、リバプールは2nd legをホームで戦う方が結果が出ています。

これで、日程は、

・ 4月2日(水)   CL(H)
・ 4月5日(土)  プレミア(H)
・ 4月8日(火)   CL(A)

と、「リバプール3連戦」が続きます。
その週末には、ユナイテッドとのアウェイゲームも控えますし、アーセナルにとってはシーズン最大の山場を迎えます。


展開と結果は、今のところ予想不能です。
どちらの試合もゴールは入るかと思いますが、オープンな展開になるかどうかもわかりません。
間のリーグ戦がカギを握ると思いますし、現段階では、“CL1本”に絞れるリバプールの方が若干有利かと思います。

ただ、
「リバプールはCLに強く、アーセナルはCLに弱いから、リバプールが勝つ。」
という意見が聞かれますが、そのデータに関しては、もはや何の意味を持たないかと。
なぜなら、その論理が通じるなら、アーセナルはリバプール以上に「CLで強い」ACミランに負けているはずですからね。
それは、“歴史”や“経験”といった類の話も同じく当てはまります。


プレビューの記事は、その時が来たらまた是非。
それでは、他の試合を軽く一言ずつ。

 

○ フェネルバフチェ VS チェルシー

順当に行けばチェルシーでしょう。
ただ、フェネルバフチェにとってはホームで1st legを戦えるのは好都合だと思います。
トルコ人ファンが醸し出す独特且つ熱狂的なスタジアムの雰囲気に、チェルシーは苦しめられることでしょう。
今季も、フェネルバフチェはインテルとセビージャを、ベジクタシュはリバプールを破っているように、「ホームのトルコ勢」は無類の強さを発揮します。

 

○ ローマ VS マンチェスター・ユナイテッド

“ローマが昨季の精神的ショックを払拭できるかどうか”が全てです。
昨季の「7-1」は事故みたいなもので、本来の両チームの力の差は拮抗していると思います。
それだけに、ローマがユナイテッドに対し“苦手意識”を持たずに、ホームではいつもの力を発揮して、アウェイではレアル戦のような完璧な“アウェイの戦い”ができれば、十分ローマにも勝機はあるはずです。

 

○ シャルケ04 VS バルセロナ

バルセロナもまたしてもクジ運の良さを発揮。
個人的には、フェネルバフチェとチェルシーのカードよりも波乱は起きにくいかと。
メッシの離脱もさほど問題ないでしょう。
どうやら、アーセナルとバルサの両チームが決勝に進まない限り、アンリとの対戦はないようです。

 

最後に思ったことですが、
「シード制」が導入されるとされた今回の準々決勝の抽選会。 結局、その「シード制」はなくなったとの話でしたが、蓋を開けてみれば、その「シード制」でシードされるとされていたチーム同士での対戦はありませんでした。
また、今回の4試合では、「CL的に」格上のチームが全て(一般的に有利とされる)「2nd leg」をホームで戦います。

やはり、こういう結果になってしまっては、
「UEFAの色々な思惑が抽選結果に働いているのでは?」
との疑いは出てきますね。
W杯本選の予選組合せで開催国が例外なくその恩恵を受けているように、何かしろの“方法”はあるんだと思います。

 

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ウィガン戦 Football against Rugby

2008-03-12 | アーセナル

ウィガン 0-0 アーセナル


HOME)ウィガン

                 ヘスキー   M・キング

            クーマス              バレンシア

                  パラシオス
                          ブラウン

        エドマン                      メルヒオット
                 シャルナー   ボイス


                     カークランド


AWAY)アーセナル

                 アデバイヨール
                         ベントナー

            フレブ                 セスク

                  フラミニ
                      ジウベルト・シウバ

        クリシー                         サニャ
                 センデロス   ギャラス


                     アルムニア


交代)   ベントナー → ファン・ペルシー
  ジウベルト・シウバ → トゥーレ


主審)ロブ・スタイルズ

 

 

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遅まきながら、引き分けに終わった先週末のウィガン戦を簡単に。


予想通りの難しい試合となりました。
CLのアウェイでのビッグゲームの疲れの影響、ディアビーとウォルコットの欠場、相手の守備的且つフィジカルなスタイル、そして、トップリーグとしては世界最低の基準とも思える酷いピッチ状態。
苦戦を招くと考えることは容易でした。

 

ラグビーと兼用である「JJBスタジアム」のピッチ状態は問題です。
「プレミアシップ」が現在世界最高のステージに昇りつめたことを考えれば、FAももう少し対策を練ってほしいところ。

ただ、前半は予想していた以上にボールを繋ぐことができていましたし、決定機も作りました。
開始早々にセスクのスルーパスから抜け出したアデバイヨールのビッグチャンスを決めていれば、別の試合になっていたことでしょう。
また、試合終了間際には、アデバイヨールからセスクに出たチャンスもありました。
要は、決定力を欠いたわけです。

 

2月に行われたホームのブラックバーン戦と同じで、セスクが右サイドに移って、ジウベルト・シウバが入ったことで、どうしても中盤でバランスと運動量を欠いてしまいました。
“頼みの綱”だったファン・ペルシーもまだまだ実戦ではフィットしていないようで、最後の最後は「引き分けに持ち込んだ」感すらある残念な試合内容でした。

 

 

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アデバイヨールがGKとの1対1が下手な理由は、コースを完全に読まれているからでしょう。
“10発中10発”がインサイドキックでファーポストに狙うシュートで、見ているこちらとしても
「またそこか…」
といった感じですし、研究熱心な最近のGKからすれば、
「やはりここか。」
と、してやったりなはずです。

後半は、アデバイヨールがポストプレーヤーとしても消えてしまったことで攻め手がなくなりました。

しかし、それにしても、アーセナルは「イングランド人GK」との相性が悪いですね。
カーソン、ジェームズ、グリーン、カークランドには毎回毎回苦しめられています。


フレブはやはり重馬場が苦手なようで、こういったピッチでは力を発揮できません。


守備ではセンデロスが良かったです。 怪我がちのギャラスに代わって後方を引っ張っていました。
ギャラスの怪我の状態は気になるところ。 1月からずっと出ずっぱりの彼ですので、今後の日程を考えれば、次戦はセンデロスとトゥーレのコンビという選択肢も外せません。

 

次は1週間開いて、ホームでのミドルズブラ戦になります。

改めて、バーミンガム、アストンビラ、ウィガン相手の引き分けは致命的だと思います。
ミドルズブラ、バーミンガム、ウィガンと、「下位チーム相手に結果を残せない」という昨季の問題点が、シーズン終盤になって表れてきてしまいました。

 

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ACミラン戦 We beat the European champion !!!

2008-03-07 | アーセナル

ACミラン 0-2 アーセナル


得点)セスク、アデバイヨール


HOME)ACミラン

                   パト    インザーギ

                       カカ

            アンブロジーニ         ガットゥーゾ

                       ピルロ

        マルディーニ                      オッド
                  カラーゼ    ネスタ


                       カラチ


交代)インザーギ → ジラルディーノ


AWAY)アーセナル

                 アデバイヨール
                            フレブ

            ディアビー               エブーエ

                   セスク
                         フラミニ

        クリシー                         サニャ
                 センデロス    ギャラス


                     アルムニア


交代)エブーエ → ウォルコット
     フレブ → ジウベルト・シウバ


主審)プラウツ(オーストリア)

 

 

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「uefa.com」(日本語)

 

 

嬉しいというよりは、まず何よりもほっとしています。
2戦を通じて、あれだけ試合を支配してあれだけ多くのチャンスを作っていながら、もしワンチャンスを活かされて敗れるようなことがあっていたなら、それこそ立ち直り不可のチーム状態に陥っていたことでしょう。
また、これだけのパフォーマンスを見せて、

「やっぱり最後はミラン。」、
「ミランの経験値が上回った。」

と一言で片付けられるのは、選手達にとってあまりに酷なことだと思いました。
だからこそ、今回の試合に勝てたことに、嬉しさよりも安堵の気持ちの方が大きくなっています。
勝つべき内容を見せたチームが勝った、フェアな結果になったと。

 

決して「アウェイの戦い」をしたわけではなく、自分達のサッカーを終始貫きましたね。 選手全員が頑張り、チームで戦うことが出来ていました。

フレブのシュート意識の低さやエブーエのフィニッシュの雑さといった相変わらずの部分はありましたが、今回は特別悪かったという選手は見られませんでした。
ファン・ペルシー、ロシツキー、トゥーレという“主力3人抜き”の中でのベストパフォーマンスを引き出したと思います。
試合前は、ミランのセードルフが欠場することばかりが取り沙汰されていましたが、
「そっちはセードルフが出ていいから、こっちはロシツキーを出させてくれ。」
というのが本音でした。


試合を分けたのは、劣勢だった序盤の20分間を防いだことでしょう。
サン・シーロでのCLのミランは勢いに乗ると非常に怖いチームであり、昨季のユナイテッドはこの序盤に失敗して完敗してしまったわけで、この時間帯を抑えることができば反撃できると思っていましたので、うまくこちらのゲームプラン通りに事を運ぶことができました。


それと、中盤の“守備の”勝利でもあるかと思います。
ここはやはりセスクフラミニ。 セスクもところどころでイングリッシュ仕込みの激しいタックルによるインターセプトを見せていましたし、フラミニは2戦を通じてカカをほぼ完璧に抑えました。
ミランの攻撃で一番怖かったのは、カカとパトがボールを持って前方広いスペースへ向いた時でしたので、それを上手く遅らせることができていました。
アデバヨールとフレブも前線でよくチェイスしてくれたので、相手のカウンターの芽を摘むこともできました。


ヴェンゲルの采配も当たりでした。
エブーエとウォルコットを代えたタイミングは絶妙。 ホーム・アウェイに限らず、前方にスペースさえあればウォルコットは生きますね。
ちなみに、そのウォルコットのアシストの前にパスを出したのはフラミニ。 やはり、センター・コンビがこの試合のMVPだと思います。

 

 

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ミラン戦2試合を通して感じたことは、アーセナルにとって、ミランは相性が良く戦いやすい相手だったということです。
基本のディフェンスラインの設定が低いため、アーセナルは中盤以下で比較的楽にボールを持たせてもらい、パスリズムのペースを作りやすい環境にありました。

確かに、深く下がったミランの守備は非常に堅く、カラーゼとネスタ、中に絞った時のマルディーニとオッドらの個人の粘りが凄みを発揮し、カラチも安定していました。

そういった意味で、180分間でクロスバーを2回叩くなど運にも見放されたアーセナルにとって、ミランの最後尾の堅固な守備組織を無効化するには、今回のセスクのミドルシュートのような方法でしか得点を奪う手立てがありませんでした。


また、この試合の直前にサン・シーロのピッチを張り替えてくれたことも、アーセナルにかなり有利に働いたと思います。
サンシーロの劣悪なピッチ状態はアーセナルのパスサッカーに弊害をもたらすと危惧していましたが、芝の長さと(雨による)滑りやすさは、水を撒いたエミレーツのピッチに近いものがありました。 この恩恵を特に受けたのは、フレブとディアビーの2人でしょう。
先週末のラツィオ戦の中継で、芝を張り替えたとの情報を聞いた時には、思わずニヤリとしてしまいましたね(笑)

 

これで、アーセナルは、「サンシーロ」でACミランを破った初めてのイングランドのクラブになりました(「ACミラン対イングランドのクラブ」の全戦績)。
CL決勝に行った2年前の同じステージで、「サンティアゴ・ベルナベウ」でレアル・マドリードを破った初めてのイングランドのクラブになったことは有名ですが、
1980年のUEFAカップ準決勝では、当時のホームスタジアムだった「スタディオ・コムナーレ」でユベントスを破った初めてのイングランドのクラブにもなっているそうです。
「サンシーロ」ではなく「ジュゼッペ・メアッツァ」では、4年前にインテルを「5-1」と破っていますし、
「スタディオ・オリンピコ」ではカペッロ時代のローマを破っていますので、
“イタリアでのアウェイ”や“イングランドのクラブ未勝利”というデータは相性が良い記録なのかもしれませんね。

 

週末は、リーグ戦に戻ってウィガンとのアウェイゲームを控えます。
「JJBスタジアム」のピッチ状態は1年を通して常に悪く、今回とは全く別の戦いになるでしょう。 ミラン戦よりももっとフィジカル面での準備が求められます。
これまでもウィガン戦に楽なゲームは一切なく、今回もまた接戦になるはずです。

ミランを倒して得たせっかくの自信を失わないためにも、ウィガン戦は非常に重要な一戦になります。

 

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アストンビラ戦 Fail to Re-focus

2008-03-05 | アーセナル

アーセナル 1-1 アストンビラ


得点) OG / ベントナー


HOME)アーセナル

                 アデバイヨール
                          ウォルコット

            ディアビー                フレブ

                   セスク
                         フラミニ

        クリシー                         サニャ
                 センデロス   ギャラス


                     アルムニア


交代)ディアビー → ベントナー
     フラミニ → ジウベルト・シウバ
   センデロス → デニウソン


AWAY)アストンビラ

                   カリュー
                       アクボンラホール

            マロニー                A・ヤング

                   バリー
                       レオ・コーカー

         ボウマ                       C・ガードナー
                 ラウルセン   C・デイビス


                      カーソン


主審)クラッテンバーグ

 

 

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遅まきながら、引き分けに終わった先週末のアストンビラ戦を振り返ります。
体調を崩して風邪を引いてしまいましたので(汗)、簡単に。

 

もし、あのまま敗れていたら、首位を明け渡していたユナイテッドとまだ勝ち点で並んでいながら、その時点で、
「優勝は厳しい。」
と言えていたことでしょう。

そう思わせる程の試合内容でしたが、最後の最後でなんとか首の皮一枚を残した格好です。

まるで、“昨季のエミレーツでの試合”を観ているようでした。
自分達のミスから早い段階で失点し、チャンスを尽く外して、試合終了間際に同点。

ロスタイムに「1-1」としたことは、奇しくも、昨季の開幕戦のアストンビラ戦と同じでした。


バーミンガム戦から1週間の間隔がありましたので、気持ちの切り替えができているかと思いましたが、全くできていませんでしたね。 スロースターターの悪い癖が出ました。
選手本人達の言葉からもわかるように、エドゥアルドの怪我の影響は払拭できておらず、その影響からか、コーナーにできるところをゴールキックにしてしまったりと、球際の弱さが目に付きました。
また、先週の誤審からか、審判の判定の1つ1つにも敏感になっており、ゲームに集中できていなかったこともわかります。 失点の場面は、最後尾にいたクリシーがオフサイドを取れたか取れなかったのか微妙なところでしたが、4バックが判定に疑問を持ちながらプレーを続けてしまった結果、オウンゴールを生みました。


前半の失敗は、ディアビーとフレブの守備意識の低さが大きな原因だったと思います。
アクボンラホール、マロニー、アシュリー・ヤングらのスピードあるサイドプレーヤーに、いとも簡単に1対1の状況を作らせてしまいました。

 

 

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アデバイヨールは、一時期の好調さが完全に影を潜めました。
ミラン戦以後はヘディングの調子が悪く精度を欠いています。
10月~11月にかけて「7試合連続ノーゴール」の不調時もありましたし、「決め出すと決めまくり、外し出すと外しまくる選手」で、まだまだ安定感には欠けているようです


ウォルコットは、やはりまだトップでの起用は早いかなと思います。
序盤に、上手くターンで抜けたシュートがカーソンのビッグセーブに遭っていなければ、そのまま乗っていったかもしれませんが。
バーミンガム戦もトップではなくサイドで結果を出したわけですし、単純に縦のスピードを使えるサイドでの起用の方が、現段階では彼の良さを生かせると思います。


センデロスは、トゥーレ離脱の間に頑張っていた分のツケの精算が来てしまった感じですね。
アクボンラホール、ヤング相手にはスピード不足を露呈し、カリュー、ヘアウッド相手にはフィジカル不足を露呈しました。 1度先に体を当てられてしまうと、対応に不味さを見せます。
怪我もしていたようですし、ミラン戦はジウベルト・シウバをCBに持って行った方がいいかもしれません。

 

さてこの後は、いよいよ「CL」ミラン戦の2nd legです。
個人的には、「CLを勝ち進むため」というより、「リーグ戦でこれ以上影響を出さないため」に、ここでミランを下す必要があるかと思います。

この衰退局面を打開するためには、その踏み台として「ACミラン」というメガクラブは不足無しの相手ですし、ここで無様な戦いをして敗れれば、その後のシーズンのカムバックも望めないのかと、少し悲観的な考えを持っています。

 

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バーミンガム戦 Double Blow

2008-03-01 | アーセナル

バーミンガム 2-2 アーセナル


得点)マクファデン2 / ウォルコット2


HOME)バーミンガム

                         フォルセル
                 マクファデン

            カポ                 ラーション

                 D・ジョンソン
                          ムアンバ

        D・マーフィー                      ケリー
                 M・テイラー  リッジウェル


                     M・テイラー


AWAY)アーセナル

                 アデバイヨール
                         エドゥアルド

            フレブ               ウォルコット

                   セスク
                         フラミニ

        クリシー                         サニャ
                 センデロス   ギャラス


                     アルムニア


交代)エドゥアルド → ベントナー
       フレブ → ジウベルト・シウバ
    ウォルコット → デニウソン


主審)マイク・ディーン

 

 

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遅まきながら、引き分けに終わった先週末のバーミンガム戦を振り返ります。

色々と忙しかったこともありますが、何よりエドゥアルドの怪我がショックであまり書く気が起きませんでした。 また、怪我の情報を整理するのにも時間がかかりました。

 

まずは何よりも、エドゥアルドの怪我についてから。
なんとか選手生命の危機からは免れたようです。
「走れるようになるまでに半年、完全復帰までに9ヶ月」
との話ですが、過去に同じ怪我をした選手や医療関係者の話を総合すると、怪我の恐怖症の克服や試合勘などを含めて、本当の意味での“完全復帰”までには1年半はかかるとのことです。
またそれには、患部をかばう余りにその周辺箇所を負傷してしまう可能性も考えられる(マンUのガリー・ネビルはそれで復帰が遅れています)ので、復帰までの道は長く険しいものになるでしょう。


エドゥアルドの今回の怪我は、実は、脚を切断しなければならない危険性もあった大変危ないものでした。 これには、アーセナルのフィジカルコーチでありイングランド代表のフィジカルコーチでもあるガリー・ルウィンが大きな役割を果たしたそうです。
彼は、昨年の「カーリングカップ」決勝ではチェルシーのジョン・テリーの命を救い(舌が口の中に巻き込まれていて呼吸困難になっていた)、ディアビーが骨折した時も迅速な処理を施しました。 彼の仕事は改めて評価されるべきでしょう。

 

・エドゥアルド、骨折の瞬間
足から骨が飛び出ているのがわかります。 気分を害する可能性がありますので、お気を付け下さい。

 

ヴェンゲルの怒りは理解できます。
もちろん、彼の、
「(マーティン・テイラー)は二度とプレーするべきではない。」
とのコメント(後に撤回)は行き過ぎでしたが、
選手を擁護する監督の立場としては“本音”だと思います。

しかし、テイラーがたったの3試合だけの出場停止というのは、やはり納得がいきません。
ディアビーを骨折させたダン・スミス(当時サンダーランド)の時もそうでしたが、こういった場合、相手方の監督というのは決まって、
「本来は、汚いプレーをする選手じゃない。 好青年なんだ。」
と弁解するもので、今回もまた同じでした。
さらに今回、イングランド国内では、テイラーを擁護する意見さえ多数出ています。

私個人としても、タックルを見た限り、テイラーのタックルに悪質な意図はなかったと思いますし、ヴェンゲルの試合後のコメントはその影響力を考えれば感情的だったと思います。

しかし、このテイラーへの擁護の意見は全くもって的外れだと思いますし、

「イエローカードじゃなかったとしても驚かない。」
(前監督 スティーブ・ブルース)

「レッドカードは厳しすぎる。 普通のタックルだった。」
(右SB ステファン・ケリー)

といった類のコメントが向こうのチーム関係者から出てくる限りは、そう疑われても仕方ないのかと思います。

タックルをしたダン・スミスとマーティン・テイラー、スティーブ・ブルースは「イングランド人」であり、ステファン・ケリーは「アイルランド人」。
こういった彼らの“思考”が、「プレミアシップ」ではなく「イングランド・フットボール」が世界からの遅れを招いている原因でしょう。

 

これから長いリハビリ生活を強いられるエドゥアルドに対して、世界中から多くのメッセージが届いていることは、非常に嬉しいことであり有難いことですね。
中には、トッテナムやユナイテッド等のライバルチームのファンからのメッセージも多数含まれています。

 

 

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エドゥアルドの怪我がなく引き分けに終わることがなければ、“ウォルコット祭り”になるはずでしたが。

クリシーを責めるのは簡単です。 もちろん、最後の最後で集中力を欠いたクリシーは問題でしたし、シティ戦の失点を含めて責められるべきではあります。
また、失点を喫したFKとPKは主審のマイク・ディーンの誤審であり、不運でもありました。
しかし、この試合はチーム全体の姿勢に問題を感じました。

確かに、前半はエドゥアルド離脱の影響は感じられましたが、後半はそうは思いませんでしたし、むしろ、逆転した後はチーム内に不条理な余裕のムードすら漂っていました。
フレブの必要以上に足裏を使ったボールキープやアデバイヨールのシュートを外した後の覇気の無い顔を見ていると、1人少ない相手を完全に舐めているようでしたね。 まるで、
『このまま適当のボール回して、試合は終わりだ。』
と言わんばかりに。
これは、バーミンガムにエミレーツで引き分けに持ち込まれた事実を忘れ、その反省が全く生かせていない証拠です。
バーミンガムに引き分けてから続いていた連勝が、バーミンガム相手で止まりました。

こんな試合をしていては、絶対にタイトルは取れません。

 

戦術面では、どうもアデバイヨールへのロングボール1本に頼る攻撃が多くなっているのが気になります。 ミラン戦でもそうでした。
今やアデバイヨールは、各チームが「抑えるべき最重要選手」としてマークして来る選手ですから、彼ばかりになってしまうと非常にわかりやすい攻撃に陥ってしまいます。
「オプション」としてならともかく、これ一辺倒になってしまうのはやはり「アーセナル」らしくありません。
原点であるピッチを広く使ったパスの崩しを中心に攻撃を組み立てていかないと。

また気になるのは、アデバイヨールとベントナーの関係です。
“アデバイヨールがフリーのベントナーにパスを渡せば間違いなく1点”というシーンがありましたね。
2人の間のパス交換で崩すシーンがほとんど見られません。 昨季のアデバイヨールとバチスタの関係を見ているようです。

 

現在のチーム状況はかなり悪いところにあります。
「FAカップ」ではユナイテッド相手に惨敗を喫し、「CL」ではミラン相手に勝てる試合を引き分け、「プレミアシップ」ではバーミンガム相手に最期に無様な姿を見せ、そしてエドゥアルドを失いました。

今は、フラミニの
「エドゥアルドためにタイトルを。」
という言葉に期待し、それを信じたいと思います。

 

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