アーセナル 1-0 ウェスト・ブロムウィッチ
得点) ナスリ
HOME)アーセナル
アデバイヨール
ファン・ペルシー
ナスリ ウォルコット
エブーエ
デニウソン
クリシー サニャ
ジュルー ギャラス
アルムニア
交代)ベントナー → ファン・ペルシー
ウォルコット → トゥーレ
AWAY)ウェスト・ブロムウィッチ
I・ミラー
キム・ドゥヒョン
ブラント M・チェフ
モリソン
グリーニング
P・ロビンソン ホーフケンス
メイテ バーネット
カーソン
主審)ハワード・ウェブ
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・「Arsenal.com」
アーセナルの「08/09シーズン・プレミアシップ」開幕戦は、昇格組相手の辛勝。
「アーセナルのシュート総数24(枠内シュート14)に対し、ウェスト・ブロムウィッチのシュート総数5」
というスタッズの割には、非常に苦しんだ印象を受けた試合でした。
しかし、これも「CL予備予選」のトゥウェンテ戦と同様で、開幕戦は結果が全てです。
「勝ち点3」を得たことを良しとしましょう。
開始早々から、アーセナルのペースでした。
ウェスト・ブロムウィッチ(以下WBA)の右サイドのスペースがガラ空き状態で、そこをアデバイヨール、ナスリ、クリシーの3人が突いていきました。
先制点の場面の、
“3列目からスペースに飛び込んだデニウソンが中に折り返し、それを中の選手が合わせる”、
という形は、アヤックス戦でアデバイヨールが決めた3点目と同じ形。
このように、昨季フラミニが見せたような攻撃参加をデニウソンができて行ければ、アーセナルにとっては大きいです。
“ホーム開幕戦で、期待の新加入選手が開始4分でゴール。”
という、チーム全体が勢いに乗って行くにはこれ以上ないシナリオとなり、相手は昇格組ということで、その後のゴール量産が期待されましたが、アデバイヨール、ファン・ペルシーら攻撃陣がフィニッシュの精度を欠き、結局最後まで追加点を奪えずに苦労することになりました。
現地メディアの情報を総合すると、WBAというチームは、監督がトニー・モウブレイに代わって以降、
「(ロングボール中心の)オールド・イングリッシュなスタイルとは一線を画し、ショートパスを繋ぐ攻撃的且つ魅力的なチーム。 アーセナルに近いタイプのサッカーをするよう進化した。」
というポジティブな前評判を聞いていたのですが、後半は、ロングボール一辺倒の典型的なイングランド下部チームにしか見えませんでした(笑)
ただ、アーセナルにとってはそちらで来られた方が嫌ですし、それを感じてモウブレイもシフトチェンジを行ったのかもしれません。
長身でフィジカルの強いイスマエル・ミラーは、ギャラスとトゥレが苦手とする典型的なタイプのFWですし、実際にギャラスは何度も競り負けていました。
そして、韓国代表のキム・ドゥヒョンがそのミラーの落としたボールをうまく繋いで、攻撃の形を作っていました。
この日のWBAのベスト・プレーヤーは、キム・ドゥヒョンでした。
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アーセナル側のMVPは、もちろんナスリ。
先制点を取っただけでなく、攻撃のキープレーヤーとしてピッチに君臨していました。
ドリブルで前に運んでいくこともできる上に、ボールを落ち着かせることもできる。 シュート意識も高い。
また、体を上手く使って強いフィジカル・コンタクトにも対応し、守備でもチームに貢献しました。 他国リーグで活躍したテクニシャンが“プレミア初年度”に陥りがちな、持ちすぎてボールロストが多くなるということも見られませんでした。
チームへの適応は予想以上に早いようです。 あの終始絶やさない笑顔も、チーム全体の雰囲気を明るくさせる好材料ですね。
この試合を見ると、セスクとロシツキーがいない今、ナスリにかかる負担は大きくなりそうです。
次に良かったのと思うのは、クリシーです。
プレシーズンでは、昨季の良かった時の60~70%ぐらいしか出せていない印象でしたが、コンディションをこの日に合わせていたんでしょうか?
ナスリとの左サイドでのコンビネーション(特に、ボールを受ける・引くというタイミング)は既に抜群でしたし、良い攻め上がりを何度も見せました。
デニウソンは、先制点のアシストはもちろんこと、本職の守備でも頑張りました。
あまり目立ちはしませんでしたが、相手のカウンターの芽を摘むような良い寄せが何度か見られました。
守備時には、エブエやウォルコットにコーチングを送るなど、少し頼もしくなった印象を受けました。
ジュルーは、トゥウェンテ戦同様、オフサイドトラップのかけ損ないさえなければ、最高に近い出来でした。 ゴールライン上でのクリアには本当に救われました。
この調子を維持してくれれば、本調子でないトゥーレに無理をさせないことが可能になります。
ところで、そのトゥーレが明らかにウェイトオーバーな気がするのですが… そう見えるのは私だけでしょうか…
逆に、悪かったのはアデバイヨールです。
何か彼の頭の悪さが出ていたと言うか、勝負すべきところと味方にパスを送るべきところの判断が全て真逆でした。
アンリの悪い時のように、やたらと左サイドに張り付きたがる癖も、チームにとって効果的ではありません。
ただ、アデバイヨールに関しては“not his day”という感じで、ストライカーにこういう日は付き物と思ってあまり心配はしていませんが、もっと心配なのがウォルコットです。
プレシーズンからずっと良くありませんし、せっかく昨季終盤に才能の開花を見せ始めたのに、現在は昨季の今頃に逆戻りしてしまっています。
もっとパフォーマンスを安定させないと、ロシツキーが戻って来た時には、再びベンチに追いやられることでしょう。
エブーエは、この日はセンターでの起用。
彼のユーティリティーぶりを証明するように、予想以上にこのポジションにフィットしていましたが、シュート精度が課題です。
全体的には良い出来だったのですが、シュートの残念さの方がどうしても印象強く残ってしまいます。 ただ強く打っているだけで、コースが二の次になっています。
話は変わって、今季から、プレミアシップでのベンチ入り人数が「5人」から「7人」に増えたことは、大きな変革でしょう。
選手にとって、ベンチにいるのとベンチ外にいるのでは心象が違います。
また、ベンチに置ける選手が増えたことで、若手や怪我明けの選手を置くという余裕も生まれてくるはずです。
まぁ、この「7人」というのは本来ワールド・スタンダードであり、ただ単にイングランドが世界から遅れていただけのことでありますが。
「『外国人選手が多くなって、国内の若手の出場機会がなくなってきている。』
と、毎年毎年同じことを心配する暇があったら、さっさとベンチ入り人数を7人にしろよ!!!」
とは、私管理人が同じく毎年のように持ち続けていた不満ですが、それがようやく解消されました。
そして、「ベンチ」という話で言えば、マンチェスター・ユナイテッドがニューカッスルとの開幕戦で引き分けたこともそうでしょう。
ロナウド、テベス、ナニを欠き、ベンチに控えていたのは、ネビル、オシェイと、その他ユース選手。
あのユナイテッドと言えど、
「キープレーヤーが数人欠けるだけで、サッカーの質がここまで落ちるのか」という意味で、興味深かったです。
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