いま、新型コロナ感染が急拡大している。東京都の新規感染者数は過去最多の3177人、神奈川県も過去最多の1051人、埼玉県も過去最多の870人、千葉県も過去最多の577人、全国の新規感染者数も1日9576人で過去最大である。
打つ手なしで、東京都が過去最多の2848人となった昨日、「いたずらに不安をあおらないでほしい」と、東京都福祉保健局長の吉村憲彦が報道各社に伝えた。
逆でしょう。人びとの感染恐怖で、「人流」がとまり、「三密」が避けられ、「マスク着用」を守り、公共交通の利用もへり、テレワークが進む。
これまで、緊急事態宣言の発出で感染が抑えられたのは、自治体による居酒屋の閉鎖よりも、国民の感染恐怖による自主的行動変容によるところが大きい。だから新型コロナの感染が拡大しても恐れるに値しないと言っていいはずはない。
東京都はエクモや人工心肺をつけている人だけを重症者といっているが、酸素呼吸器をつけている人、点滴による治療を受けている人びとがいま急拡大している。治療技術の進歩によって重症化が防げているが、感染拡大が急増すれば、このような医療を受けられない。治療を受けられなければ、重症化、死亡ということになる。また、多数の感染者が病院に押し寄せれば、心臓病や腎臓病や肝臓病などの患者に確立した通常の医療が行えなくなる。
感染の恐怖心からの行動変容が依然として重要なのだ。
打つ手がないと政府は言うが、打つ手はある。オリンピックの中止である。みんなの行動変容しかないという、政府の強い意思表示である。全国民に危機感を共有してもらうためには、恥を忍んでの政府によるオリンピック中止の決定しかない。新型コロナに感染しても安全安心と言っているようでは、感染がこのまま拡大して、医療崩壊が起きるしかない。
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