猫じじいのブログ

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プーチンの軍事侵攻をなぜ非難するのか、反ロシアからではない

2022-03-01 22:39:25 | ロシアのウクライナ軍事侵攻

(ウクライナ語シンガーソングライター)

今回のプーチンのウクライナ軍事侵攻は理解しがたいところがある。人は理解しがたいものを狂気という。

ただ、それに対抗して反ロシアという形で人びとが動くのはおかしい。ロシア国内にも軍事侵攻反対の声があるのだ。

ロシア料理店がアメリカで襲われているというが、これはあってはならないことだ。ロシアもウクラナイもキリル文字を使う。ロシア語もウクラナイ語も、語彙や発音に違いがあるが、ともにスラブ語の系統である。もしかしたら、間違って、ウクライナ料理店を襲っているかもしれない。東欧からのアメリカ移民の多くは、ウクライナ系、ポーランド系、ユダヤ系であるから、その可能性は高い。

反ロシア感情を煽動すると、日系アメリカ人が戦中のアメリカで迫害されたのと同じ誤りを犯すことになる。

ウクライナ人がヨーロッパ人だからとウクラナイ人に連帯するという人びともおかしい。東欧諸国は古くはタタール人、新しくはオスマントルコの攻撃をうけ、アジア人の血がはいっている。東欧はスラブ語が多数派であるが、基本的には多民族国家である。ウクライナの大統領ウォロディミル・ゼレンスキーはユダヤ系である。先祖はセム語をしゃべっていたはずである。

プーチンはチェチェンやジョージアにもプーチンは兵を送った。欧米は反応しなかった。本当は、それもおかしいのである。ヨーロッパだけを守るというのでは困る。

社会主義と自由主義との争いというのもおかしい。第2次世界大戦の東欧社会での活動家は社会主義者であった。だから、戦後、イスラエル国が建設されたとき、中心になったのは東欧からの社会主義者であった。社会主義と自由主義との違いは、公共資産と私有資産との線引きである。プーチンは別に社会主義者でもない。

ヨーロッパに小国がたくさんあるということは本来良いことである。国のサイズが小さいほど、住民の声が政治に反映される。そして、住む国が選べればもっと良い。

ところがプーチンは大国が良いという考えで、近隣諸国を併合しようとする、あるいは、属国にしようとする。数日前、ベラルーシは「自国領を非核地帯とし、中立国を目指す」との現行憲法の条文を削除した。ロシアはベラルーシで軍事演習を行い、その後、その兵力でそのままウクライナに軍事侵攻した。

軍事力で大国を建設しようという考えはおかしい。他人を説得できないからといって、暴力を使うことは許せない。とくに軍事侵攻は大量に人を殺すことになる。ここに、プチーンを非難する正当な理由をもつ。



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