『 ヘボのアルバム 』

“ヘボ”ちゃんをこよなく愛する蜂狂さんとのコミュウニケーションの場です・・・

     『 乗っ取り、異変? 』

2007-07-04 22:52:20 | Weblog
                


所で、yは、“ヘボ”ちゃんの『乗っ取り』に別格の関心を持った!!!    
今が、丁度、その時期に当る?
数年前、NHKが『チャイロスズメバチの乗っ取り』を放映した事があったが、多くの蜂狂が興奮して見たに違いない? yもそのうちの一人である・・・
これ以降、『乗っ取り』と言えば“チャイロスズメバチ”が代名詞みたいになってしまった。極端な言い方をすれば、『乗っ取り』をするのは、“チャイロスズメバチ”だ!!!と言い切る蜂狂もそう少なくない!    

所が、Kanai師匠の所に足繁く通うようになり、“ヘボ”ちゃんも!!! と聞かされ、目の玉が飛び出るほど吃驚したのだった。。。
先日来、聞き齧ったホット・ニュウスを紹介しているが、今年、“ヘボ”ちゃんの世界で異変が起きていると言う!!!
一昨日、Kanaiさんが、こんなメールを送ってきてくれた。y一人が暖めていても宝の持ち腐れになるだろうと思い、お披露目したいと思う!!!
太っ腹の師匠の事ゆえ、許してくれるだろう・・・ 一読に値する情報だ!    
以下↓、Kanai師匠からのリポート~~

↓:『ヘボのアルバム』見ました。ははは・・・なんか特別でもないことを書かれると照れるなあ・・・。
と、言っている時でもないか。

乗っ取り習性には時期・時間があることが、段々、解ってきました。
まず、季節的な時期・・・・富士見の巣では、6月14日前には乗っ取り行動は観察できない。
同様に人工的乗っ取りも成功しない。子蜂が羽化する直前がもっとも盛んに行われる。
フタのかぶらない初期巣の乗っ取りはまず見たことがない。
1日の時間的な乗っ取り時間帯・・・・夕方の4時以降が多い。人工乗っ取りも夕方が、成功する。
現場を見たのもいずれも夕方だった。進入女王が落ち着きがなく、羽を震わせながら、巣穴に入っていく。すると中からブーという威嚇音が鳴り響き、創設女王が権利を主張する。しかし、その音は鳴り止むと戦争だろうと推測する。その時は大きい女王が勝つからいいや、と写真を撮らなかったのが惜しかった。しばらくして出てきた女王が“スリコギ運動”をすれば進入女王の勝ち、何事もないようにすっと通えば、創設女王の勝ち、ということだろうと考えている。今までは何事もなかったように通う女王しか観察していない。
ただ、数年前に見た土中営巣では明らかに進入女王がバカデカくはっきりと侵入者の勝ちとわかった。“コバクロ”が“群ピン”に勝った瞬間でしょう。
今年は、自然乗っ取りが観察されない。しかも、人工乗っ取りも成功しない。こんなことは初めてだ。
大体、巣箱に近づく女王が見れるものだが、今年は見ない。
ガラ温の女王を乗っ取りさせようと10回試みたが女王が“その気がない”、とはっきり解る。
まだ、あきらめないが時期と時間が今年はずれているのかも知れない。
子蜂を除いてから乗っ取り、時間を置いてから子蜂と群女王を戦わせて、服従か死かを選択させる。
これが成功するたびに私は“蜂魂の碑”に手を合わせるのだ。いでか、研究のためとはいえ生命を操ったり、創設女王を憂き目に合わせるのは可哀相、というもの、罪の意識は消えませんね。
あ、もう一つ乗っ取りが成功しないのは“砂糖水の媚薬”のせいかもしれません。(仮説)
砂糖水を与えられすぎると働かなくなります。今年はコバさんも来たり、見に来る人が多いため、気張って餌を豊富に与えました。飢餓状態は自然の掟、これを飽食の人間社会が包み、“コバクロ女王”をだめにした、と考えられます。どうでしょう?
山梨の蜂追いをすれば乗っ取り状況がわかります。行くところは“ピン”も混在しており、コバクロの半数の巣に乗っ取りが観察されます。
相棒曰く『女王をそんなに放蜂するな、殺しあうだけジャン』、と。
山の環境が悪化し、虫も少ない現在の山の環境に順応するために、やむなく乗っ取りをしているともいえなくもないですね。
私は虫を増やすため、藪払い、下草刈をし、穴を露出させるため木の葉かきをしています。これは乗っ取りが目に見えて増えてきた現状を“ハチからの叫び”、とは捉え過ぎかしらね?(^^;;

このリポートを読んでいて、成程!!! と、思い当たる節が多かった。
乗っ取りは、過密状態の所で起こり易いのかも知れない?
また、より乗っ取りの精度を上げるのに、女王蜂の蜂放時、ダメージを与えない範囲で着色背番号を付けておいてやると面白い結果が出る?と感じた・・・
此処には書かれていないが、営巣出来得る土竜(もぐら)の穴は、ある条件が必要だ!!!
直の穴は駄目で、L字若しくはT字型が条件で、穴の天井に枯れ木の細根もしくは、枯れ草の細根がなければならない!!!
更に、直に開いた穴の上に落葉や枯れ草がドッサリあるようだと及びでないと言う!!! 
つまり、穴なら何処でもいいと言うものではないのだ!!!    
初期創巣の巣穴は、こうして選ばれていく事になる・・・

この初期創巣の繭化が進んだ巣で、夕方『乗っ取りバトル』が展開されると言う!!!!!
チョッと想像しただけでもゾクゾクしてくるストーリーではないだろうか?
今時、師匠は、毎日、このような観察と研究に打ち込んでいるのだ!
今日は、大研究の一部を紹介したが、その過程で、こんな画像を撮影されている!!! 
yの知る限り、本邦初公開の画像だろう???    
これを見て、ドキッ!!!、ギョッ!!!と、来ない蜂狂さんは、、一寸、寂しいナァーーー それ程学術的に価値ある画像なんだよなぁー!!!
そう言われても判らん物は判らん?
創巣初期に見られる衝撃吸収のツイストの吊り手と育房展開の仕組み!!! ドクちゃんはこの周辺の研究で学位を取得したのだ!!!この育房展開の仕組みを『マラルディーの法則』と言う・・・
それにしても、『カリバチ族』誰に教わってこのような超精密な育房生成をするのだろう? 
自然界の営みの凄さに驚かされる!!!