ゴエモンのつぶやき

日頃思ったこと、世の中の矛盾を語ろう(*^_^*)

電動車いす研究50年 自立支援大賞授賞

2016年07月26日 11時19分27秒 | 障害者の自立

 仙台市太白区の社会福祉法人ありのまま舎が、自立する障害者や支援者を表彰する「第18回ありのまま自立大賞」の授賞式が24日、青葉区のホテルであった。
 自立支援奨励賞は電動車いす製造会社「アローワン」(京都府宇治市)の社長西平哲也さん(64)、東日本大震災の被災地が対象の自立特別賞は福島県南相馬市のNPO法人「さぽーとセンターぴあ」が選ばれ、表彰状が贈られた。
 西平さんは筋ジストロフィーを発症した弟のために15歳で電動車いすの研究を始めた。「障害者一人一人が自由になれるようにお手伝いをするつもりで50年間携わってきた」と話した。
 さぽーとセンターぴあは東京電力福島第1原発事故後に避難できず、現地にとどまった障害者らを支援した。青田由幸代表理事は「目の前にいる障害者や高齢者を置いて避難することはできなかった」と語った。
 今回、ありのまま舎総裁だった故三笠宮寛仁さまの次女瑶子さまが選考委員長を務め、授賞式に出席された。

表彰状を受け取る西平さん(右)

 

2016年07月25日   河北新報


「精神分裂」誤解と偏見  統合失調症の歴史的変遷

2016年07月26日 11時13分38秒 | 障害者の自立

 「統合失調症」の歴史は精神医学、精神科の歴史と言ってもよいほど古く、19世紀にさかのぼります。実はそれまで、心の病気(特に精神病と言われていたもの)はバラバラに記載され、きちんとまとめようという考えがありませんでした。それを19世紀の終わりに、クレペリンというドイツの精神科医が二つに分類しました。「早発性痴呆(ちほう)(現在は認知症といいます)」と「躁(そう)うつ病」です。

 前者は慢性的に自発性が低下し、対人関係が維持できなくなり、社会適応が困難になる傾向を特徴としています。典型的には思春期以降に発症するもので、「早期に痴呆(認知症)状態が発症する病気」と考え、「早発性痴呆」と命名されました。その後20世紀初頭に、スイスの精神科医ブロイラーが、クレペリンの提唱した「早発性痴呆」の最も重要な特徴は認知症状態ではなく、「さまざまな精神機能間の連絡が分断されること」として、ギリシャ語の精神(Phrenie)が分裂(Schizo)した病気、つまり“Schizophrenie”という造語を提唱しました。わが国では長崎大学の石田昇氏によって「精神分裂病」と直訳され、それ以来ほぼ1世紀にわたり、この病名が用いられてきました。

 さて「精神分裂病」という病名を聞いて、皆さんはどんな病気をイメージするでしょうか。「精神」が「分裂」してしまい、行動もめちゃくちゃになって、「怖そう」な病気と感じてしまうかもしれません。そのような病気では決してないのに、「精神が分裂する」というあまりに人格否定的な言葉により、多くの誤解と偏見(スティグマ)、それによる不当な差別が生じてしまいました。

 実際には、言葉の連想が分断するだけです。本人にも告げにくい病名なんて、本来あってはいけないのです。そしてついに、全国精神障害者家族連合会が、日本精神神経学会に病名変更を要望しました。1993年のことです。これが契機となり、同学会を中心として特別委員会が組織され、2002年に「統合失調症」という病名が誕生したのです。

 では、どうして「統合失調症」なのでしょうか。ヒトはかなりのエネルギーを割いて、外界からのさまざまな不必要な刺激を遮断し、思考や行動を一つの方向に「統合」しています。そのことで生きていくために必要なことをこなしています。しかし、何かの拍子に「統合」の機能が不調になると、余分な刺激にさらされた神経に対し、例えば「幻覚」のようなものが起こり、それに対して疲労困憊(こんぱい)した思考は批判的になれなくなり、現実感覚を失うと「妄想」が出現することになります。これが「統合失調症」です。

 近年、精神疾患の治療目標は単に症状を治すことだけでなく、“ノーマライゼーション”(一般社会の中で、障害者が障害を持たない人とともに普通に生活できること)であるとされています。この病名が、真のノーマライゼーションの一助になることを信じています。

岐阜大学精神科医 塩入俊樹


引きこもりがち、長期失業者を支援 水戸のNPOが就労訓練の場

2016年07月26日 11時01分33秒 | 障害者の自立

 地域づくりや被災者支援などの市民活動を展開している「茨城NPOセンター・コモンズ」(水戸市)は、引きこもりや長期にわたる失業で就労が難しくなった人たちなどを支援する就労訓練の場「グッジョブセンターみと」を今年1月、市内に開設、運営している。相談のみも含め、現在の利用者は29人。利用者の中には、高齢の親との生活に不安を覚え、センターを訪れた男性もいる。 

 センターは、市内の繁華街、大工町の複合施設「トモスみと」内にある。他人とのコミュニケーションや仕事の能力に不安がある人、引きこもりがちな人、精神障害者手帳を持っているものの就労は可能と診断された人などが主な対象。利用は無料で、毎週水曜を「相談日」、木曜を就労訓練などの「活動日」に当てている。六人のトレーナーが外部の訓練に付き添ったり、相談にのったりする。

 訓練は、折り紙教室など軽めの作業からパソコンを使った作業、木工教室まで、利用者の希望や状態に合わせたメニューを用意した。関東・東北水害で被災した常総市でのボランティア体験も実施している。

 センター設立は、二〇一五年度の生活困窮者自立支援法の施行が契機になった。法律に基づき、県などの自治体が、生活困窮者を対象とした相談窓口を各地に設けたが、実際に就労を支援する場が必要なことから、コモンズが民間企業の助成金などでセンターを開設した。

 利用者は二十代が六人、三十代が七人、四十代が八人、五十代が六人で、四十代の男性が最も多い。

 トレーナーを務める北野寿久さん(65)が、市内の自宅で開いている木工教室で、今月中旬、四十代の男性が、電動のこぎりを使った飾り棚作りに取り組んでいた。男性は年金受給者の母親と二人暮らし。十五年ほど前、事務系の仕事の契約が終了して以来、無職の状態が続いている。苦しくなってきた生活と将来への不安から、相談機関に電話して、センターを紹介された。男性は「外に出られないわけじゃないけれど、長い間、家にいた」と、これまでの生活を振り返り、「いろいろなことをやってみて、合う仕事が見つかればいいなと思っている」と希望を語った。

 センターは今後、スーパーの軽作業や公共施設の清掃などを請け負い、就労訓練の場を広げていく方針。利用者の能力の向上を図りながら、正規の就職につなげていきたい考えだ。

 問い合わせはセンター=電029(291)8990=へ。

トレーナーの北野さん(左)のアドバイスで飾り棚作りに取り組む利用者

2016年7月25日   東京新聞


災害時の避難所運営を疑似体験 砥部でリーダー研修

2016年07月26日 10時53分09秒 | 障害者の自立

 南海トラフ地震などの大規模災害時に混乱が予想される避難所の開設や運営でリーダーとなる人材を育てようと、愛媛県は23日、砥部町宮内の町文化会館で自主防災組織の役員や防災士らを対象に研修を開いた。
 県が2015~17年度に行う事業で、23日は東温、砥部、久万高原の1市2町の77人が参加した。
 研修では、静岡県が開発した避難所運営ゲーム「HUG(ハグ)」を活用。参加者は、避難所を模した大きな紙に避難者や物資を示すカードを振り分け、状況を疑似体験。停電・断水した学校の教室を使用すると想定して「総理大臣訪問」「物資到着」など次々起こる出来事に対処した。
 女性・子どもの安全や避難者のプライバシー確保、衛生管理、障害者対応といった点にも知恵を絞り、運営の課題を洗い出した。
 研修は9月に西条市と松山市、10月に鬼北町と今治市、11月に宇和島市でも実施する。

カードを使ったゲームで避難所運営の方法や課題を学ぶ参加者

2016年07月24日       愛媛新聞


手話の言語法制定を…本社編集委員が普及へ訴え

2016年07月26日 10時42分30秒 | 障害者の自立

 県聴覚障害者協会は24日、甲府市で「手話言語フォーラム」を開き、井手裕彦・本社編集委員が「『手話』は素晴らしい文化だ―手話言語法制定に向けて―」と題して講演を行った。

 聴覚障害者が使う手話を言語と位置づけ、普及を図ることを目的とした「手話言語法」の制定への理解を広めようと行われた。井手氏は、「法律を作ることで、手話を学校のカリキュラムに位置づけたり、手話通訳育成の予算を確保したりできる」と手話言語法の制定の必要性を訴えた。

 また、井手氏は、山梨を表す手話は、山とブドウを組み合わせていることなどを例に挙げ、手話はユニークで、豊かな表現方法ができることも話した。

手話を交え講演を行う井手編集委員 

手話を交え講演を行う井手編集委員

2016年07月25日 Copyright © The Yomiuri Shimbun