ゴエモンのつぶやき

日頃思ったこと、世の中の矛盾を語ろう(*^_^*)

賃金『2万円』を現場に説明して-介護給付分科会

2008年12月03日 00時35分57秒 | 障害者の自立
 11月28日に開催された社会保障審議会・介護給付費分科会(座長=大森彌・東大名誉教授)で、政府・与党が生活対策の中で示した介護従事者の賃金「2万円アップ」について、中田清委員(全国老人福祉施設協会副会長)は、「分科会の議論と現場の期待感が大きくずれてしまう。厚労省としてスタンスを示すべき」と指摘した。

 中田委員は、「現場に行けばどこでも、一律で2万円アップするのかという話題になる。期待にあふれていることは間違いない」と説明。また、「2万円を一律に上げることは非現実だが、厚労省としてのスタンスを明らかにしておくべきではないか。分科会の議論と現場の期待感が大きくずれてしまい、責任問題になってしまう」と訴えた。
 大森座長も「大変な混乱になりかねない。早い時期に、何らかの対応をしてもらったほうがいい」と続いた。
 これに対し事務局は、「舛添大臣は国会答弁で、一律2万円上がるという話ではないということを説明しているが、なかなか一般には伝わっていない。何らかの対策を講じたい」と回答した。

■新しい施設が不利にならないように
 この日の分科会では、介護従事者の処遇改善のための加算について議論された。定着を促す観点から、勤務年数が一定以上の職員の割合に着目した評価が検討項目となったほか、常勤職員の割合に着目した評価も示された。
 武久委員からは「勤続年数だと新設の施設で経営がまだ安定していないところが不利になる。このような報酬改定はいかがなものか」と指摘した。
 これに対し、事務局も「新設の施設に不利にならないように配慮したい」と述べた。

福祉灯油「真心」拡大へ 盛岡市が県内で初

2008年12月03日 00時30分46秒 | 障害者の自立
 盛岡市は今冬、生活困窮世帯(住民税非課税世帯など対象)のほか、障害者などの福祉施設にも「福祉灯油」を実施する。県内市町村では初の取り組みで、対象施設は「本当にありがたい」と感謝。国や県の支援はなく市の単独事業だが、県内の障害者福祉施設は2006年の障害者自立支援法施行以来、一層経営が厳しさを増しているだけに、他市町村への波及も期待される。


 支援対象は障害者福祉施設や学童クラブ、老人ホーム、保育所(認可の有無を問わない)などで、市営や指定管理施設、営利施設などを除く約130施設。

 昨季の燃料使用量を基に、06年12月から今年12月までの値上がり分の半額を補助。予算は約1645万円で、2日開会の市議会12月定例会に提案する。可決されれば年度内に実施する。

 同市高松1丁目の地域活動支援センター、風の又三郎(木下妙子管理者)は、現在精神障害者ら23人が通所している。

 冬場の作業はポプリ作りや古着のリサイクルなどが中心で、利用者は「昨冬はトイレの水が凍り、寒さで手がかじかんだ」と話す。木造2階建ての建物にはストーブが6台あり、昨季の灯油代は月2万5000―3万円に上った。

 木下管理者は「利用者が自立に一歩でも近づけるよう、できる限りの工賃を払い、教養を高める取り組みも行いたいが、経営は本当に苦しい。支援はとてもありがたい」と話す。

 県は昨冬、障害者自立支援基金を活用した福祉施設への支援を行ったが、本年度は国の施策変更で同基金を活用した支援ができない。現時点では単独で実施する予定もないという。

 盛岡市保健福祉部の川村秀文次長は「福祉施設は地域の善意や親の負担に支えられているのが実情であり、市も支援することにした。十分とは言えないだろうが、少しでも温かく過ごしてほしい」としている。


自立の現場 揺れる障害者福祉 記者ノート 福祉が守るべきものとは

2008年12月03日 00時27分07秒 | 障害者の自立
 本格施行から2年余りを経た障害者自立支援法は、障害者福祉の現場に何をもたらしたのか。その一端を報告した連載「自立の現場 揺れる障害者福祉」(計7回)に対し、読者から意見や体験談が寄せられた。

 〈体力に勝る息子は買い物先でほしいものがあると寝転んで親を困らせ、意思の交換ができません〉というのは特別支援学校高等部卒業を来春に控えた知的障害児の親。進路について夫婦で話し合いを始めた矢先に連載を読んだという。

 障害者自立支援法による福祉事業の再編は特に施設サービスに激変をもたらした。施設入所は障害程度区分「4」以上でないと受けられない。区分「2」と判定され、入所の継続が危ぶまれる知的障害者の両親の苦悩を紹介した連載に対し、〈親御さんの苦悩はまったく同感〉と〈家族で息子を支えるのは当然かもしれない。でも家族は病気もできず、余暇も取れず、息子の将来を考えながら初老期を迎えるのはあまりに寂しく切ない〉との思いを記す。

 転居により福祉サービスの地域格差に直面した読者からもメールが寄せられた。

 脳性まひによる身体障害がある女性(29)は昨秋、家庭の事情で福岡市から他県に転居した。施設を利用しながら友だちと楽しく過ごしていた〈夢のような〉生活は、〈施設が少なく、とても選べるレベルではない〉転居先では望めず、今は病院のリハビリにしか通っていないという。女性は〈人生は1回。自分のライフスタイルとリズムがほしい〉と訴える。

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 取材で出会ったある福祉関係者は自立支援法がもたらした変化を、「障害者は福祉によって守られる存在から、福祉サービスを買う存在になった」と表現した。

 「応益負担」「施設から地域へ」「就労支援の強化」などを柱に据えた同法が描く「自立した障害者」像とは、自由な意思に基づき、自分の能力と資力に応じた福祉サービスを消費しながら、住む場所を選び、仕事に就く-。そんな姿だ。

 しかし、現実には障害者には福祉サービスを「買わない自由」はない。障害の種別や程度は1000差万別で、一律の「区分」分けでサービス利用を制限する現状には問題がある。自治体の財政規模や施設の偏在など地域格差も厳然と存在する。就労の機会は依然として乏しい上に賃金水準は低い。

 障害者自立支援法の本当の狙いが、国の財政負担軽減にあるとの指摘は今も根強い。「自立支援」が「自立の強要」であってはならない。

「神戸ルミナリエ」に障害者ら歓声

2008年12月03日 00時22分36秒 | 障害者の自立
 阪神大震災の犠牲者の鎮魂と復興を祈る「神戸ルミナリエ」の開幕前に身体障害者らに鑑賞してもらう「ハートフルデー」が2日、神戸市中央区の東遊園地で開かれ、障害者や高齢者、介護者など約1万1000人が招かれた。

 車いす利用者などがゆっくりと楽しめるよう平成11年から始め、今年は10回目。この日午後6時半、全長140メートルの円形の「スパッリエーラ」や高さ11メートルの光の記念堂などが点灯すると、訪れた人々は夜空に輝く光の彫刻に歓声をあげた。

 昨年も参加したという大阪府高槻市の主婦、矢倉郷美さん(39)は「この光をみると来年も元気で過ごせるような力をもらえる」と笑顔を見せていた。


「障害者枠採用で力仕事」 女性が野村証券を提訴 大阪

2008年12月03日 00時20分46秒 | 障害者の自立
 野村証券(東京)に障害者の採用枠で入社した大阪市の女性(50)が「採用時の説明と異なる力仕事をさせられて体調不良になったうえ、一方的に解雇されたのは不当」として、社員としての地位確認と、慰謝料など約760万円の賠償を求める訴訟を起こし、同社と大阪地裁で争っている。

 訴えによると、頸椎(けいつい)症の障害がある女性は昨年4月、障害者を対象とした野村証券の求人広告で「一般事務の補助的業務」とあるのを見て応募。採用面接の際、四肢機能障害(4級)と認定されており、重い物が持てないことを伝えたという。同6月、雇用契約を交わし、大阪市内の支店へ配属された。

 女性側は、会社側が仕事の内容について「庶務や電話応対」などと説明したにもかかわらず、実際には株式セミナーでおじぎを繰り返す受け付けや、書類の運搬作業など首に負担がかかる仕事をさせられたと主張。作業中にめまいや背中の痛みを覚え、病院で「神経の症状が悪化している」と診断されて、試用期間中の翌7月に会社側から「十分な労務提供をなしえない」として採用拒否を通告されたとしている。

 7月の第1回口頭弁論で、女性は「会社側は障害の内容を理解し、雇用契約を結んだはずだ。能力を超える仕事をさせ、障害者への安全配慮義務を怠った」と主張。野村証券は「仕事が多岐にわたることは採用時に説明し、障害にも最大限の配慮をした。女性に生じた症状はもともとあったものだ」と反論している。