Sinks in Alcohol

節操なくお酒に沈む、ある酒飲みの半生

十四代 特別本醸造 生酒 角新 本丸

2011年01月31日 | 日本酒
入手困難な【十四代】ですが、このお酒だけは幸いにも毎年買うことが出来ています。



高木酒造が、一般顧客のために出荷しているお酒。
これだけは、料飲店ではあまり見かけません。



「本丸」は通年商品で、仕込みは特別本醸造の生詰酒です。
この「角新 本丸」は、同じ特別本醸造の本生タイプになります。



精米歩合55%ですから、バッチリ吟醸造り。
それ以外の情報は、基本的に非公開になっています。

さて、今期の造りはいかがでしょうか。
さっそく飲んでみたいと思います。


上立ち香はうっすら香る程度の吟醸香。
酸も混じり、フルーティな香りです。

口に含むと、すうっと旨味、そして遅れて酸が感じられます。
鼻に抜ける香りは少し重量感のある酸。
ジューシィな印象ですが、強くありません。

口の中で転がすと、酸がいくぶん強さを増して上顎のほうへ。
舌先に甘みが感じられるようになってきます。
瑞々しさと、ほんの少しの艶。

喉越しに鼻に抜ける香りは【十四代】らしいもの。
酸と、ここで少し顔を出してくる渋みのバランスがよいですね。
余韻は綺麗で、キレも非常に良いです。


「未開封パーティ」で開けたお酒なので、2週間くらい経っています。
封開けのときはさすがに固く、味もあまり感じなかったのですが、今のバランスは非常に好みです。

個人的には、去年度(21BY)より今年度のほうが好きですね。
旨いです。
これが2500円で買えるのなら、家飲みとしてはいつも常備しておきたいと思うのは無理ないです。

根知男山 純米吟醸 五百万石 生原酒 22BY

2011年01月28日 | 日本酒
新潟のお酒で好きなものをあげろと言われたら、まず間違いなくこのお酒はカウントするでしょう。

【根知男山 純米吟醸 五百万石 生原酒】


地産地消を実践する蔵、渡辺酒造店のお酒です。



このお酒も、「根知谷産」の五百万石を全量使っています。
精米歩合55%の純米吟醸。
生原酒です。

今期の出来はいかがでしょうか?
さっそくいただいてみます!


上立ち香は、フルーティな吟醸香。
穏やかで、派手な香りではありません。

口に含むと、まずぱあっとキレイな酸が出てきます。
遅れて、口の中をふわっとした旨味が広がります。
鼻に抜ける香りはジューシィで、口当たりのバランスが良いですね~!

舌の上で転がすと、やや濃いめの甘みが広がってきます。
酸は奥へ行かず、この甘みとくっついて、フルーティな味わい。
渋みもちょっと感じられます。
ややトロピカルな印象です。

後口はピリッと辛み、そして酸。
酸が残るかと思いきや、余韻で渋みがひょいっと出てくる。
渋酸の〆で、余韻はとてもさっぱり爽やかです。


旨いですね~!
今期の【根知男山】も、期待が膨らみます(^^v

萩乃鶴 純米吟醸 備前雄町 原酒 19BY

2011年01月24日 | 日本酒
昨年11月、仙台に旅行に行った際に寄らせていただいた酒屋「いづみや」さん。
12月に入ってご案内いただいた商品がこれです。

【萩乃鶴 純米吟醸 備前雄町 原酒】


蔵に眠っていたお酒で、書いてありませんがいわゆる「セメ」の部分です。





19BY、ずっと蔵保管でした。
で、先月出荷。

さっそくいただいてみます。


嗅ぎ香はすうっと通るような吟醸香。
ほんの香る程度の香りです。

口に含むと、ふわっと旨味が感じられてきます。
遅れて甘み。
非常に綺麗な味わいです。

口の中で転がすと、奥のほうに酸が出てきます。
しかし果実感のある味わいではありませんし、旨味も強く感じられてきます。
まろやかで、どこにも引っかかりの無い口当たり。

この段階で確信します。
ああ、これは燗にしても相当旨いな、と。。。(実際試しました)

後口のキレもバツグン。
鼻に抜ける香りは、ここへ来て華やかさを出してきます。
ピリッと辛みを効かせて、余韻は渋みでフェードアウト。

う~む、旨い。
雪冷えの状態でこれだけ旨いのに、燗でも相当旨い酒です。
減りが早い!(涙)

個人的に、今さらですが「宮城」がけっこうアツいです笑

風の森 特別純米 無濾過生原酒 笊籬採り こぼれ酒

2011年01月24日 | 日本酒
1週間ぶりの更新でございます。

今月は外飲みが多い関係で、なかなか自宅の酒が消費できず。
ブログの更新もままならず。

いちおう今日は一息ついて、家飲み出来そうなので。
先週の「未開封パーティ」で開けたお酒がたんまりあるので、そのレビューでもぼちぼちやってこうかと、そんな次第です。

まずはこれ。

【風の森 特別純米 無濾過生原酒 笊籬採り こぼれ酒】


「未開封パーティ」まであと数日に迫ったある日、何気なく覗いた笹塚の「本間酒店」。
一目惚れで買ってしまいました。

通常の【風の森】とは表ラベルが全然違います。
で、「こぼれ酒」とか書いてある。

これは「買い」でしょうと。



「秋津穂」100%使用、65%精米。
左下にあるように、21BYです。

「いかきとり」という独自の上槽方法を使っています。
なんでも、搾るときに一切空気に触れさせないようにする方法だとか。

ともあれ、さっそく飲んでみましょう!


嗅ぎ香は艶のある甘い香り。
口に含むと、発泡感がまず感じられます。
少し遅れて果実感のある酸。

口の中で転がすと、トロミのある旨味がふわっと。
酸が顎のほうへ移動するとともに、少し渋みが感じられてきます。

鼻に抜ける含み香は、爽やかな吟醸香。
酒質はすっきりしていると思うのですが、含み香が甘いので全体としてはかなりボリュームを感じます。

後口は渋味で切る印象。
余韻にも渋みが残りますが、キレよく収まるので、すいすいいけてしまいます。

クセのないまろやかな酒質で、新酒がたくさん出回る今の時季に飲むと、すこぶる旨いです!


「未開封パーティ」で飲んだ順番としてはかなり後なのに、なぜこれを一番最初にご紹介したかと言うと。
もう残りがあまり無いからでした!
一番減りが早いんですね~(^^;

2011年一発目の未開封パーティ

2011年01月16日 | 日本酒
新年会をかねまして、恒例の「未開封パーティ」を敢行いたしました。

今回は全員ツイッターのアカウントをもっている方。
@sake_daisuki 様、@nakaharasuzuka 様、@takeo33 様、@master_ide 様、@310aya 様、@zarigani2 様に拙宅までお越しいただきました。感謝!
今回はお土産もたくさんいただいてしまい、本当にありがとうございました。

今回は料理の写真があまり撮れず(汗)。
料理の写真をすべて撮っていた @sake_daisuki 様にお願いして、写真を拝領いたしました。
ありがとうございます~。

ではさっそく、お酒と料理をご紹介していきましょう。


【根知男山 純米吟醸 五百万石 生酒】


・ふろふき大根


【田酒 純米大吟醸 斗壜取 21BY】


・豆腐の味噌漬け


【而今 特別純米 九号酵母 おりがらみ 無濾過生 22BY】


・ベーコンと春菊のあたたかいポテトサラダ


【萩の鶴 純米吟醸 備前雄町 19BY】


【AUN SPECIAL & HELLO 2011】


【風の森 特別純米 秋津穂 無濾過生原酒 笊籬採り こぼれ酒】


・厚揚げ網焼き
(@takeo33 様に持ってきていただきました)


・鰆の柚庵焼き


【くろさわ 純米 生もと造り】
(@master_ide 様からいただきました)


【十五代 九郎右衛門 山廃純米 無濾過生原酒 17BY】
(@sake_daisuki 様からいただきました)


【飛露喜 特別純米 無濾過生原酒 21BY&22BY】


・白もつ煮込み


・鶏ももの味噌漬け焼き


・紅茶シフォン



多少の順番の前後はお許しください。笑
次回以降のエントリでは、各お酒についてのレビューを(できるかぎり)やっていこうと思います。

今回お集まりいただいた方々に、改めて感謝&御礼申し上げます。
本当にありがとうございました!
そしてまた飲みましょう(^^v

また、毎度のことながらお水のことでご無理を承っていただいている某蔵元さまにもこの場を借りて御礼申し上げます!

旭興 特別純米 生原酒 直汲み

2011年01月14日 | 日本酒
1週間ぶりの更新です。

実は「godanism 新年会(未開封パーティ)」を控えている関係で、あまりお酒をご紹介できませんでした。
おそらく、次の更新でその時の模様をアップできるのではないかと思いますが・・・。

待てず、新年会で開ける予定だったお酒をフライングしてしまいました。
そのお酒はこれです。

【旭興 特別純米 生原酒 直汲み】


godanism の2010年ベスト10で、輝く第1位を獲得した銘柄です。



このお酒は、2010年度最初の新酒になります。

全量「五百万石」使用、精米55%。



シリアルナンバが入っています。

さっそく飲んでみることにしましょう。


嗅ぎ香は、ふんわりと漂う果実香。
ただ、かなり微かなものです。

口に含むと、まず爽やかな含み香が鼻に抜けていきます。
うっすらと酸、そして旨味が感じられますが、濃厚なものではなく、香りのほうが勝る感じ。

転がすとピリッと渋みが出てきて、酸も少し強くなります。
同時に甘みが舌先に感じられてきます。
全体としては非常にシャープな味わいで、新酒らしい若々しさがありますね。

喉を通るときになって、初めて酸と甘みが一体化します。
含み香の爽やかさと、青リンゴのような甘酸っぱさが、後口でまとまる感じ。

口に入るときは非常にすっきりした水のような味わいなのに、余韻がとてもしっかりしているので、次がすぐ欲しくなって杯の進みが早いです。
口当たりから旨味全開の酒も良いですが、こういうお酒もうまいですね!


【旭興】、今年追いかける予定のお酒の1つです。

新政 特別純米 六號 しぼりたて

2011年01月07日 | 日本酒
新年一発目にご紹介するお酒はこれです!

【新政 特別純米 六號 しぼりたて】


秋田の「新政酒造」のお酒。
ピンクのラベルが、華やかさを演出します。



2010年12月出荷、22BY新酒です。

精米歩合60%、アルコール分16度。
麹米「美山錦」、掛米「吟の精」です。

さっそく飲んでみます!


嗅ぎ香はフルーティな吟醸香。
マスカットのような果実香です。

口に含むと、まずピリッとガス感。
遅れて桃のような甘み。
ふんわりした含み香が甘く鼻に抜けます。

口の中で転がすと、果実感を伴った酸が感じられてきます。
同時に渋み、これがけっこう特徴的というか、含み香と合わさって独特の香りを作ります。
輪郭をはっきりさせるような、シャープな渋みです。

後口にも渋みは追随し、華やかな香りとともに余韻を作ります。
キレは非常に良いですが、荒々しい酒質なので、スパッとキレる感じです。


うまいことはうまいですが、開けたては少し硬い印象。
しばらく置くと、円熟味が出て、もっとうまくなるかもしれません(その前に飲みきりそうですが・・・)。


しかし・・・、しぼりたてらしいしぼりたてですね~。
久しぶりに飲んだような気がします笑。

日本酒2010、ベスト10

2011年01月02日 | 日本酒
明けましておめでとうございます。
2011年になりました。

昨年も多くの出会いがあり、多くの勉強をさせていただくことが出来ました。

ここ数年、godanism 自身の嗜好性が徐々に変わってきているように感じます。
「おいしい」と感じる窓口が広がったというか、以前は理解できなかった味覚を開拓できたんじゃないかと思っています。
それも、やはり「出会い」がもたらした大きな恩恵だと感じています。

この場を借りて、感謝申し上げます。

昨年は本当にお世話になりました。
また今年も、たくさんの方にいろいろな場面でお世話になることと思いますが、何卒よろしくお願い致します。

私事での大きなイベントは「引越し」に尽きますが、当ブログにおいてはあまり関係ありませんね。笑

今年も美味しいものをいっぱいいただくぞ!!


さて、新春一発目はおなじみ「ベスト10」。

2010年に godanism が「家飲み」した酒を振り返り、その中からベスト10を選別するという、なんとも傲慢な企画です。

毎年書いていることですが、あくまで godanism の主観と偏見で選んでおります。
あまり目くじら立てることなく、「こいつはそう思ったのね」くらいの軽い気持ちで眺めていただければと思います。

また、これも去年と同様なのですが、「各銘柄は1種類のみノミネート」という枷をはめさせていただいております。
ベスト10上に、1つの銘柄は1つしか登場しません。
つまり、同一銘柄の異なる仕込みが2種類以上登場することはありません。

そして、今回からの試みとして、ベスト10を10位から発表したいと思います。


ではさっそく参ります!

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★第10位★【白瀑 純吟 生原酒 スマイルラベル】


2010年2月22日登場。

郡山にある有名酒屋の頒布会限定商品です。
このラベルにもビックリしましたが、味にも驚きました。
爽やかで、バランスの良い酒質でした。


★第9位★【鍋島 純吟 雄町 生】


2010年5月10日登場。

鍋島赤ラベです。
実は鍋島を家で飲む機会は今までほとんどなかったのですが(外飲みばっかりでした)、家でじっくり飲んで、その凄さがよくわかった1本です。
全体のフルーティさ、バランスの良さ、酸で締める後口は、godanism の好みど真ん中です!
「迷ったら鍋島」でオッケーです!


★第8位★【白隠正宗 山廃純米 山田錦】


2010年5月20日登場。

知らなかったのが悔やまれた銘柄でした。
トロピカルな風味と酸でキレよく締める味わいに脱帽の1本。
冷やでも美味しいのに燗上がりしちゃう酒質は、去年出会った銘柄という点で絞るともっと上位です。
これからも、年に数本は買っていきたいお酒ですね~。


★第7位★【奥能登の白菊 純吟 火入れ 20BY】


2010年10月12日登場。

これも、昨年初めて出会った銘柄。
20BYゆえのとろみのある質感と、柔らかく甘い口当たり、そして酸で締めるキレ。
グッさんのところで扱っているというのもありますが、今年もリピートすること間違いなしです。


★第6位★【飛露喜 純米大吟醸 生酒】


2010年7月21日登場。

【飛露喜】の真骨頂を味わった仕込みでした(「真骨頂」です。「神髄」は「無濾過生原酒」)。
値段の高さ、入手困難さというハードルはありますが、それをふまえても文句なしの酒質。
今年も飲めるのなら飲んでみたい。


★第5位★【田酒 純大 百四拾 20BY】


2010年1月25日登場。

【田酒】は「斗壜」もうまいが「百四拾」もうまい!と思わされた1本。
値段も鑑みると、「斗壜」よりも「百四拾」のほうが、総合的に上だと感じました。
純米大吟醸として期待する以上のものをもっていますね。
ちなみに21BYも購入して飲んだのですが、20BYのほうが美味しかったかな。


★第4位★【豊賀 特純 直汲み 生原酒】


2010年6月22日登場。

去年は【豊賀】を3本ほど購入しました。
どれも完成度が非常に高かったので、甲乙付けがたいのですが、去年一番最初に買ったやつってだけで決めました。笑
値段も安いし、見つけたら今後も買うこと間違いなしです。


☆第3位☆【鬼山間 21BY】


2010年2月10日登場。

昨年1発目の【山間】でした。
昨年は【山間】を9本買っていますが、この「鬼」が個人的にはもっとも美味しかったです。
というのも、21BYから【山間】の酒質には少し変化があり(意図的なものです)、個人的な意見ですが、少し落ちたかなぁ、と思っています。
しかしこの「鬼」は20BY以前の味わいそのまま。
godanism が【山間】に求める味わいそのままでした。
願わくば、今期の【山間】、もちろん進化し続けることが目標なのはわかっていますが、一消費者の声も汲み上げていただけると嬉しい。


☆第2位☆【而今 特純 にごりざけ 22BY】


2010年12月31日登場。

過去数年、ベスト10の中でも上位に君臨する【而今 にごり】です。
今回のベスト10では、21BYと22BYがチャートインしました。
ですが、今期の「にごり」は素晴らしい。
去年の「にごり」の出来を多いに挽回する、素晴らしい味わいでした(特に720ML)。

「米が不作の年は、いい酒が出来る」と、とある酒屋の主人にいわれました。
なるほど、そうかも知れません。
今期、バッチリ期待できる【而今】です。


☆第1位☆【旭興 滓酒】


2010年7月14日登場。

ありえない値段、あり得ないスペック。
大吟醸スペックの酒のブレンドですが、これほどまとまりがあって、なおかつ値段が2500円。
反則です。
昨年、これを飲んだとき、「今年はこれを越える酒には出会えない気がする」と思いました。
とくに書くことはありません。
興味のある方は、上の日付をクリックして、当時のエントリ内容を読んでいただければと思います。
今期も出るのかな?出たら買います。


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というわけで、10位~1位の発表でした。
余談ではありますが、下に11位~20位を記載してみます。

11位【十四代 大吟醸 山田錦 21BY】
12位【月山 芳醇辛口純米 無濾過生原酒】
13位【根知男山 純吟 生原酒 五百万石】
14位【謙信 純吟 山田錦 中取り 無濾過生】
15位【かめ口一番 Aコレ】
16位【あぶくま 純吟 雄町 無濾過生原酒】
17位【十旭日 純吟 改良雄町 生 19BY】
18位【房島屋 兎心】
19位【乾坤一 純吟 生】
20位【佐久乃花 純吟 夏の直汲み(裏佐久乃花)】


毎度繰り返しになりますが、上記のランキングは godanism の独断と偏見によって選考されています。
また、同一銘柄の異なるスペックがランクインすることはありません(【而今】は2位にランクインされている【而今 にごりざけ】があるため、他の仕込みのお酒は選考外となっています)。

2011年も、出来る限り更新していきたいと思っていますので、何卒よろしくお願い致します。