Sinks in Alcohol

節操なくお酒に沈む、ある酒飲みの半生

房島屋 純米吟醸 おりがらみ 生酒

2010年04月24日 | 日本酒
最近、新しい銘柄を開封していなかったので、更新が滞っていました。
なので今日は、思いきって1本開封することに。
開封したのはこのお酒です。

【房島屋 純米吟醸 おりがらみ 生酒】


精米歩合50%の純米吟醸、麹「山田錦」、掛「五百万石」というスペックです。



【房島屋】といえば、私にとっては「兎心ラベル」が印象深いわけです。
今年も買おうと思っているのですが、つい待ちきれなくなって買ってしまったのがこのお酒でした(^^;

さて、このお酒も期待大!
開封時の印象をレビューするのは久しぶりだったりします。。。


開封は、「シュッッッ、ポン」という意外と落ち着いた音でした。

香りはフルーティ、グレープフルーツ系の甘い香りです。
渋みを伴った香りではありません。

まずは上澄みをいただいてみます。

口に含むと、ファーストアタックでガス感を伴った酸が飛び込んできます。
その後すぐに、とろけるような優しい旨み。

渋みを伴った淡い甘みと、喉奥に感じる酸が印象的。

鼻に抜ける香り、含み香ともにグレープフルーツですが、甘みは香りほど強くはありません。

喉越しには若干のアルコール感と辛さを残してキレよく終了します。


このままでも旨いですけど、今度は澱をからめて。


香りに変化はありません。

口に含むと、同じようにまずガス感を伴った酸が飛び込んできます。
心なしか、上澄みのときより濃い印象。

遅れて旨みと優しい甘みが感じられてきます。

面白いのは、甘みの強さは上澄みと比べても大きく違わないのに、上澄みのときにあった渋みが感じられなくなること。
フルーティな含み香と相まって、それだけでとたんにジューシィに感じるから不思議です。

また、口の中で転がすと、みずみずしくトロみのある旨みが口全体に広がる感じ。
これも上澄みのときには感じられません。

喉越しは辛みなど一切無く、ふわっとした旨みで終了。
すばらしくキレます。


毎回不思議なんですが、上澄みとおりがらみでどうしてこうも味が違うのでしょう?
しかも【而今 特純】のように、「おりがらみ」と「無濾過生」で出している商品について、おりがらみの上澄みと「無濾過生」でも、味が違う。
この辺り、機会があれば謎を解明したいと思います。笑


フルーティながら酸がしっかり出ているこういうお酒は、料理も強い味でまったく問題ありませんが、今日はこれ。

・すきやき風煮

乾魂一 純米吟醸 生詰 泉屋ハンプラベル

2010年04月17日 | 日本酒
「うまい酒」が飲みたい。
それは、酒飲みなら誰しもが思っていること。

ただ、だからといって飲むたび飲むたび味を見る、なんてことはしません。
「この味わいは・・・」なんて蘊蓄たれたりしたいわけではありません。
開けたときこそ、「利く」でしょうが、その後はもう気楽に飲みたいわけです。

単体で飲むこともあれば食事中に飲むこともある。
派手すぎず、かといって存在感もちゃんとある。
もっといえば、酸がしっかりした、旨口。

そういうお酒こそ、日々の家酒としてもってこいなのではないか、最近そう思います。

さて、今日のお酒はこれ。

【乾魂一 純米吟醸 生詰 泉屋ハンプラベル】


宮城県の銘酒【乾坤一】。
泉屋頒布会の3月の商品は、その【乾坤一】の特別ラベルでした。



実は【乾坤一】、家でじっくり飲むのは初めてです。


嗅ぎ香はうっすら漂う吟醸香。
フルーティでもありながら、派手な要素はありません。

口に含むと、すっと入ってくる旨味・酸。
鼻に抜ける香りに特徴があります。

しっとりと横たわるような、べとつかない旨味。
口の中で転がしても輪郭はぶれること無く、柳のような立ち振る舞いですね。

喉越しには甘みと辛みを伴う形で、酸が顕在化してきます。


すっと入って、ふわっと横たわって、ぴしっと締める。

そんな味わいです(笑)。


エントリの冒頭で述べた、私にとっての家酒。
【乾坤一】は、そういうポジションにおいてまさにストライクです!


アテはこんなんで。

・牛肉のチリソース

山間 T6 亀口直詰 生 21BY

2010年04月13日 | 日本酒
去年もそうでしたが、今年もこの時期は【山間】ばっかり買っています。

【山間 T6 亀口直詰 生】


T6は全量「越淡麗」、40%磨きの純米大吟醸です。



去年度も同じスペックで、「T7」として発売されました。


嗅ぎ香は穏やかに香る、ベリィ系のフルーティな吟醸香です。

口に含むと、穏やかな旨味、遅れて酸味が出てきます。
すーっと微かに感じられるガス感が、キリッと引き締めています。

転がすと甘みとともに渋み。
嗅ぎ香にあったようなベリィ系の味わいではなく、米の甘みですね。
含み香も、そこまでフルーティなものではありません。

喉奥に感じられる酸が基調ですが、そこまで強いものではなく。
全体的に淡い印象。

後口は、最初からある酸が余韻を作ります。
キレも非常に良い。

バランスは非常に良く、すいすい飲めてしまう酒質です。
ですが、若干インパクトに欠ける味わいと言えるかもしれません。


開封時は固く感じたため、ご紹介が遅れました。
開封から1ヶ月ほど経って、ずいぶん丸くなりました。

ですが、早めに飲みきろうと思います(笑)。

而今 純米吟醸 千本錦 無濾過生 21BY

2010年04月12日 | 日本酒
先日の4月10日、「Sinks in Alcohol」の累計PVが 200,000 を越えました!
おめでとうー、ありがとう~。ぱちぱち。

記念というわけではないのですが、今日のために開けたお酒がこれ。

【而今 純米吟醸 千本錦 無濾過生】


千本錦100%使用、精米歩合55%の純米吟醸。
【而今】を代表するスペックだと、私は勝手に思っています。



去年度の【而今 千本錦】は、バツグンの出来でした。
今期のはどうでしょうか。。。


嗅ぎ香は意外とおとなしめ。
ふわっと香る程度の、穏やかな吟醸香です。
系統はラズベリィのような甘い香り。

口に含むと、心地よい炭酸ガス。
静かに立ち上がる酸が相まって、キリッと引き締まった印象の口当たりです。

含み香はベリィ系の甘口フルーティな香り。

少し遅れて米の旨味と甘みが出てきます。
転がすと旨味が勝る印象で、そこまで甘みは感じません。

口当たりからあるガス感はしばらく健在で、ドライな印象の中にふわっと出てくる甘み、これが際立ちます。

後口は一転して、若干の渋みを伴ってフェードアウト。
キレがよく、甘さと渋さを少しずつ残した余韻です。

godanism 的にはバッチリですね~!
さすがの【而今】、さすがの旨さ!

去年度の「千本錦」も旨かったが、今年のも旨い!

毎年「今期は追いかけまい」と思うんだけど、こういうの飲んじゃうと、「今年も買ってよかった!」と思っちゃう。
【而今】のキャッチフレーズ、「過去に囚われず、未来に囚われず・・・」が脳裏に浮かぶ1本でした(そんな締めくくり?)。

夢心 純米 無濾過生原酒 中垂れ

2010年04月06日 | 日本酒
godanism の、大好きな蔵のお酒です。

【夢心 純米 無濾過生原酒 中垂れ】


【奈良萬】を造っている「夢心酒造」の、蔵の名前をとった銘柄のお酒です。
精米歩合60%の純米無濾過生原酒。
中垂れです。



栓をとると、「ポンッ」という小気味良い音。
生きがいいですね~。笑


嗅ぎ香はほとんどありません。

口に含むと、ガス感たっぷりのピチピチした味わい。
少し遅れて、ふわっとした優しい旨味が広がります。
【奈良萬】に比べると、かなりすっきりしてますね。

口の中で転がすと、特徴的な酸が感じられるようになります。
洋梨のような酸と渋み。
酸が出てくることで、甘みも一緒に感じられてきます。

渋みと酸を基調にしたキレ味は秀逸で、余韻は短め。
杯から酒がなくなるのが早い!笑

この味わいで2520円はCP高いです。
旨い!


最近、おつまみの写真が減っています・・・。
料理、してないなぁ~。笑

山間 T7 無濾過生 亀口汲み

2010年04月04日 | 日本酒
レア酒です!

【山間 T7 亀口汲み 生】


一般販売されていない【山間】の「T7」です。
手詰めによる「亀口汲み」。



瓶口からの香りは、マスカット系の甘い吟醸香。
強いものではなく、しっとりと香ります。
これだけで期待感増大。

口に含むと、若干のピチピチ感、そしてフルーティな酸。
ちょっと遅れて、うっすらとした甘み。
感覚で言えば、「ほお紅」くらいのうっすら感です。笑

口の中で転がすと、舌の上にピチピチした発泡感が踊ります。
瑞々しい旨味と、口当たりからある甘酸。

後口は、丸い穏やかな旨味がすうっと喉を通る。
若干の渋みを伴ってフェードアウト。

キレよく、次の杯が欲しくなりますね。

いやー、これこれ。
これですよ、【山間】に求めていたものは・・・。

「瑞々しさ」。

これに尽きる。


ちなみに、「T7」のスペックは・・・。
麹米・五百万石/掛米・こしいぶき、精米歩合60%の特別純米。

スペックからは読み取れないポテンシャル。

好きです、【山間】!