Sinks in Alcohol

節操なくお酒に沈む、ある酒飲みの半生

ひやおろしを飲みきらねば

2007年11月26日 | 日本酒
そろそろ、ひやおろしを飲んでいる場合ではないな、と。
なんとか家にあるひやおろしをはけなくてはと。

というわけで、昨日はひやおろしを中心に飲む。



・鍋島 純米 ひやおろし
・山形正宗 純米吟醸 秋あがり
・而今 純米吟醸 山田錦 ひやおろし

つまみは金目鯛の煮付け。



付け合わせはキャベツ。
写真が曇っているのは、できたてで湯気が邪魔したからです><

この日は、昼間から友人を招いて酒盛りしていたのですが、友人帰宅後、足りなくなったので一人酒。という日でした。。。

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錦糸町「井のなか」

2007年11月22日 | 日本酒
錦糸町にある居酒屋「井のなか」へ行ってきました。
いや~、単刀直入に言いますが、すばらしいお店でした!

最初の1杯だけ、自分で選んで頼みましたが、その後は頼んだ肴に合わせて店主に選んでもらいました。基本「燗」で。

まずはお刺身。



左「金目鯛の昆布〆」、右「秋刀魚の肝付け」。

まずは秋刀魚にあわせて出してもらったのが、「綾花 特別純米 瓶囲い」。人肌くらいの温度に温めて出していただきました。



まず酒を一口飲む。そのあと秋刀魚を食べる。そしてまたお酒を飲む。
すると味わいが変化して、お酒の甘みがじわーっと出てくる。
驚いたのは、冷やでの良さが少しも損なわれず、燗にしたときの良さが追加された、絶妙な温め方。どうやったらこうなるの?とにかく新鮮な驚き。
そして「秋刀魚の肝付け」がまた旨い!
もう、この段階で心を奪われました。

「金目鯛の昆布〆」には、「神亀 純米」。



「金目鯛は、塩で」。ご主人が言う。
これがまた驚き!塩で食べた金目鯛が、その後に飲む神亀の味わいを劇的に変化させる。燗上がりしているのは間違いないのに、よりクリアな味わいに。さわやかに流れる。

続いての肴はこちら。



左「鰆の柚庵焼」、右の小さい器「豆腐の味噌漬け」。

これに合わせて出していただいたのが、「竹鶴 純米にごり」。



今度はさっきまでよりやや熱め。でも、この温度加減がまた良い!ていうか、竹鶴のにごりってこんなに旨かったのかー。
鰆の柚庵焼も、正直なのに上品な味で、美味しい。
豆腐の味噌漬けは、いかにも酒肴、という味。

最後に頼んだ肴がこちら。



「大山鶏の黒こしょう焼」、写真はありませんが「豆源郷の油揚げ」。
お酒はこちら。油揚げに合わせて出していただきました。



「十旭日 純米吟醸 改良雄町」。
改良雄町って、なんだ?など疑問がよぎりましたが、そんなことお構いなし。
もう、出されたものは全部食べます、飲みますー。

良いお酒の時間って、お酒の扱い方と肴の質の良さが生み出すのだ、と改めて思い知らされました。
ご馳走様でした!

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日本酒の懐

2007年11月17日 | 日本酒
*****
今日ここに書くことは、いわゆる末席の僕の意見であって、同意・反論はもちろんあるでしょうし、そういった意見に対してどうこう言うつもりはないです。
ただ、僕の発言に多少でも発見があるのでしたら、今一度堪忍袋の緒を締めて、先をお読みいただければと思います。
*****


日本酒というのは、本当に素晴らしい文化だと僕は思っています。
ワインよりも優れた部分が大きくある。
それは、一言で言ってしまえば「懐の深さ」だと思います。

昨今の日本酒文化は大きく向上しました。
軽快な爽酒から、10年を超える貯蔵を経た熟酒まで、さまざまな味わいのものが世に出ています。
そして、日本酒文化にもようやく「マリアージュ」が叫ばれ始め、単品で飲むべきもの、特定の酒肴とともにいただくべきもの、さらにその酒と肴の温度帯に、気を配る必要性が認められてきています。

この流れは、ワインの文化を踏襲したものとなっています。
ただしワインは国柄が大きく反映していて、国によって味わいが大きく異なる、という面があるように思いますが、日本酒は基本的に日本で造られ、日本の中で味わいに大きな変化がある。
ワインが地球規模でさまざまな味わいを生み出したのに対し、日本酒はあくまで日本という限定された国の中で、さまざまな味わいを生み出した。
そして、ワインと同様に、各国の食文化に対応した日本酒が造られてきている。
僕は、この部分は、日本酒がワインを越えていると思っている部分なのです。


日本酒が好き、と言っている人に、具体的に何を飲むのか、冷酒が好きか燗酒が好きかたずねると、おおよその好みの傾向がわかります。

たとえば、フルーティで甘みが強いお酒が好きな人。
たとえば、酸が強めで燗で飲むことが多い人。
癖の強い海の幸を肴にして酒を飲む人、というのでも、好みがわかる。

フルーティで甘み強めの酒が好み、という人に、酸強めの燗を薦めたり、熟成酒を薦めたりすれば、良い反応は返ってこないかもしれません。
僕自身、甘めのお酒が好みなので、酸が強いお酒は苦手で、こういうお酒は「時代遅れで昔の日本酒」とすら思ってました。

でも、あるとき「こういう酸強めのお酒は、いったいどういう風に飲まれているのだろう?」という疑問が頭をもたげました。
自身試してみて驚いたのは、特定の肴とあわせると肴の味わいが向上すること、そして、温度帯を上げると酸が弱まって甘みが出てくること。

僕が好きだった甘みの強いお酒は、食中向きではなく、単品で飲むしかないお酒。
そして、同様に、単品で飲むべきでないお酒もある、ということに気づいたのです。

日本酒が好きな人の中でも、味や香りや温度に好みが分かれます。
それは、日本酒の懐の深さを表している、といえるでしょう。
ですが、もし、その特定の限られた味わいしか求めないのであれば、それ以外の日本酒の魅力を、見逃してしまうことになる。

別に、好みを捨てろ、といっているわけではありません。
好みの味わいは好みの味わいであって、それ自体を変えることはない。
でも、なぜ自分が好みでないお酒が世に出てくるのか、それらはどのように飲まれているのか、そこに興味を持ってみても良いのではないか、と思うのです。

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FULLNETの日本酒冷蔵庫

2007年11月15日 | その他
先週末から風邪を引いていまして、未だに治っておりません。
おかげでちいともレビューできずにいるのですが、そんな中、ちょっとしたものを発見したので、それについて。

まずはURLをご覧ください。
http://www.fullnet.co.jp/sakecooler/index.html

FULLNETという会社の「日本酒冷蔵庫」です。
読み進めるとわかりますが、定価60,000円。
1升瓶12本、720ml12本が収納できる。
これは、けっこうというかかなり安い。
冷風の噴出し口が上についているのもポイント。
冷風は下へ移動する特徴があるので、上についているほうが循環機能が高いのです。
これはホシザキを超える長所でもありますね。
見た目もクールで、UVカットもついているので、なかなかの製品かな、と思います。

が、ひとつだけ問題が。
それは、「温度設定」。
7℃~18℃という温度帯は、ワインの保存にはちょうどよいですが、日本酒の特に生酒の保存にはまったく不向きです。高すぎる。
この「温度設定」の問題が、あまりにもデカすぎるので、個人的にはお勧めできない製品になってしまっている。

FULLNETさん、もしこの記事を読んでいただけましたらご一考ください。
日本酒の保存温度と、ワインの保存温度は違うのです。

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鶏肉と多主喜

2007年11月10日 | 日本酒
昨夜は鶏肉一色。

まずは「つくね串」、味付けは塩のみです。



お酒は以下の二本。



・而今 純米吟醸 山田錦 火入れ
・十四代 吟撰

而今も十四代も、火入れのお酒の落ち着かせ方が上手いです。
火入れ感が無く、しっとりと落ち着いている、そんな印象。
而今は無濾過生の刺激的な味わいも良いですが、火入れの安定感も素晴らしいですね。

上記二酒で口を潤したら、今日のメインのお酒を。



・多主喜 純米吟醸 無濾過生

写真はいつもと違うアングルで撮ってみた(笑)
甘味が強くなってきて、そろそろ飲み納めかなーと。

ここいらで肴第二弾、「鶏そぼろの味噌炒め」。



鍋にごま油を熱し、生姜・にんにく・葱のみじん切りを加え、弱火で炒める。
鶏のひき肉を加えて弱火で炒め、火が全体に回ったら、砂糖・醤油・酒・味噌・豆板醤を足し、絡めて出来上がり。

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十四代 純米大吟醸 特吟 播州愛山

2007年11月09日 | 日本酒
友人を呼んでサシで飲む。
友人が持ってきたお酒はこちら。



・十四代 純米大吟醸 特吟 播州愛山
・飛露喜 特撰純吟

十四代は某酒屋にて。たまたま棚に並んでいるのを手に入れたものらしい。強運に驚愕。
香りはすっきりフルーティ。口に含むと、あっという間にするっとなくなってしまう。じっくり味わえば甘みと果物風の酸が感じられてきて、ジューシィ。
うまーい。
さすが十四代、定価5000円超のお酒だけある。

当初、少し高めの温度帯(10度前後か)で飲んだのだけど、味わいが弱く感じられました。
その後冷蔵庫で冷やし、温度を下げてから飲むと、甘みが強く出てきました。
下げるほうが、味わいが強くなる。真に冷酒向き、というのは、そういうことだと思います。

飛露喜は今年3月出荷のもの。8ヶ月寝かせた計算になるか。
8ヶ月寝た飛露喜の味わいはまろやかで、酸が弱まり、甘みが強くなっている。
これを飲んで、確信しました。飛露喜は寝かせないとダメ!!
温度帯も十四代と逆で、10度前後が一番味わいが豊かで旨い。
それにしても、こんないいお酒を持ってこられては、太刀打ちできぬよ、友人。

そこで、僕も一本未開封を。



・田酒 純米大吟醸 山田穂

山田穂のお酒を飲むのは、この日がはじめて。
それがいきなり田酒、というのは、贅沢ではある(汗
コイツは、かなりすっきり。でも田酒らしい旨味もどかっとあって、旨いです。
山田穂って、山田錦の片鱗が見えるんですね(逆か、山田錦に山田穂の片鱗が見える)。

この日、ほかに飲んだものといえば。

・龍神 純米吟醸 純系山田穂
・龍神 純米吟醸 五百万石

など。
どっちも旨かったですが、五百万石はちょっと硬い印象、山田穂はおとなしい感じでした。
龍神はいろんなお米のがありますが、「備前雄町」「播州山田錦」「愛山」あたりは本当に旨いと思いました。

肴は「鯖味噌」。



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ネパールのビールと田酒の夜

2007年11月06日 | ビール
友人のネパール土産でビールをもらいました。
それを開栓。



「San Miguel」は、調べたところフィリピンのビールのようですね。
ネパール原産ではないのか。
もう片方の「TUBORG」は(つぶれてて確認できませんが)デンマーク、と書いてある・・・、こっちもぜんぜんネパールじゃないじゃん!

頂き物にそんなこといっちゃあいけません。
ありがたくいただくことにして。

まずは「San Miguel」。
食事中にいただきます。



お、軽い口当たり。とても飲みやすいです。
かといってドライなわけではないし、香りも強く感じて、これはうまいですねぇ。
喉越しに微妙に感じる苦味が独特で、これが存在感をあらわしています。

続いて、写真はないが「TUBORG」。
こっちも口当たりは軽い。でもドライ感がけっこうあって、舌がぴりぴりします。
香りはちゃんとあるのだけど、このドライ感のせいでか旨味はそれほど感じません。

どっちかというと「San Miguel」のほうが好みでした。


さて、今日のメインテーマ。
「田酒 特別純米」です。



右の小瓶は何かって?
それは、去年の9月出荷の田酒。
瓶詰めしたのは去年の12月くらいですか。
で、左のは今年の4月出荷、未開封です。

ようするに、飲み比べ。

まずは今年出荷を開封。
・・・う~ん、酸の立ち方、旨味、キレのよさ。
田酒らしさが満開です。うまい。

次に、寝かしてあったやつ。
こっちはずいぶんまろやかに。
酸はほとんど感じなく、甘みが強くなっている。
キレは若干落ちたか。でもじっくり味わえばという程度で、気にはなりません。
うまいです。

去年の田酒は、開封後2ヶ月くらいして、別の瓶に移したのです。
普通、それだけで老ねたりとか気になるものですが。
驚きましたねぇ。普通にうまいですよ。
田酒のような骨太のお酒は、こういう乱暴な寝かせ方をしても、問題はないのですな。

肴は「アスパラのオリーブ油炒め」、「レバー串」。





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「出羽桜 枯山水」vs「古緑川」

2007年11月04日 | 日本酒
「飛露喜 純米吟醸 黒ラベル」の味を見る。



8月出荷、9月開封で、開けてから2ヶ月ちょっと。
味わいはまろやかに変化して、酸がおとなしくなり、甘味が増した印象。
15度前後まで戻すと、よりいっそうそれが強く感じられる。

肴は蒲鉾。
包丁で切れ目を入れ、蕗味噌といくらを挟んだもの。
蕗味噌は、親友が伊豆で買ってきてくれたもので、わさび入り。旨いです。感謝。

続いて、こちらがメインテーマ。
ウチにある古酒の2本を飲み比べ。
銘柄は「出羽桜 枯山水」と「古緑川」。



まぁ、飲む前から両者の傾向というか違いは予想していたので、その確認、という感じ。
端的に言えば、「出羽桜 枯山水」より「古緑川」のほうが軽く、おとなしめ。
「出羽桜 枯山水」は、香りも味わいも重厚で、まろやか。
肴は「ソーセージと茄子の中華炒め」、古酒にあわせて若干味を強くしてみた。



味付けは、酒、砂糖、醤油、豆板醤。豆鼓が好きで、中華炒めを作るときはよく入れている。

出羽桜 枯山水 12年熟成

2007年11月02日 | 日本酒
酒問屋「小泉商店」80周年記念商品、「出羽桜 枯山水 12年古酒」を開封しました。



出羽桜の枯山水は、通常3年古酒として出荷されるもので、これはその4倍熟成が進んだ、特別なもののようです。
開栓して、瓶の口に鼻を近づけてみますと、たしかに年月を感じさせる老ね香。
これが好きな人は、とても好きなのだろう。

口に含むと、まろやかな旨みが十分に、どっしりと感じられる。
12年の熟成による賜物か。
酸味が若干強いが、気になるほどではない。
味の濃い中華などに合いそうだ。

さて、冷やで楽しんだ後は、燗。
猪口燗で、少しずつ温度を上げながら飲んでみました。
ええ、この「出羽桜 枯山水」は、燗上がりするともっぱらの評判。

飲んでみると・・・、おおっ、確かに旨くなっている。
そのポイントは、冷やでは比較的強く感じられた老ね香がひっそりと陰を潜めたこと、甘みが出てきて酸と調和したこと。
温度帯は、50度前後がよろしいようで。

ただし、燗冷ましはちょっといただけないかな・・・。
温かいうちに飲んだほうが好みでした。

肴は「茄子のバター焼き」、「出汁巻き卵」。



茄子のバター焼きは、サラダ油とバターで茄子を炒めるだけ。
器にもって、醤油をかけていただきます。
「出羽桜 枯山水」との相性はバッチリ。

出汁巻きは、よくといだ卵に出汁・砂糖・醤油を足してよく混ぜる。
玉子焼き器に薄く油を敷いて火にかけ、温まったら一度濡れ布巾に載せて落ち着かせる。
卵を薄く流し込み、向こう側から内側に向けて巻く。
巻いた部分は向こう側へずらし、空いたところに再度卵を流し込む。繰り返し。

いやぁ、「出汁巻き」、実は初めて作ったのですが・・・、難しい。
味付けはどうにでもなるとしても、巻き込みが・・・。
出汁を足す分、水気が多くなって、かなり柔らかくなるので、巻き込みに失敗しやすいようで。
密の細かい出汁巻きを作るには、まだまだ精進が必要です。
一度、親友の熟練した技を見て勉強しないと(一部私信です)。