Sinks in Alcohol

節操なくお酒に沈む、ある酒飲みの半生

ソガペール エ フィス ジェイ ミヤマニシキ 23BY

2012年08月30日 | 日本酒
初購入の銘柄です。

【ソガペール エ フィス】


長野県にある小布施酒造のお酒です。
小布施といえばワイン。
この蔵も現在はワイナリーとして有名ですが、もともとは日本酒蔵でした。



裏ラベルにはいろいろと細かい字で書かれています。
要はワインのようにテロワールを重視した造りを行っていること。

長野県産の美山錦100%使用。
酵母は吟醸酵母と書かれています。

レビューにいきましょう。


上立ち香は甘みのある吟醸香。

口に含むと、まず切れ味のある酸が舌先に。
含み香が果実味のあるもので、全体のバランスも甘酸っぱいです。

口の中で転がすと、ピリッとガス感が出てきます。
酸は喉手前に移動、艶のある旨味が感じられてきます。

後口は甘酸で〆。
恬淡とした余韻で、キレもまずまず。
ほんのりと麹様の香りが残ります。

全体のバランスは果実感を出したフルーティ路線ですが、後口で「これは日本酒だ」と思わせてくれます。笑
3月出荷でここまで引っ張ったからかもしれませんが、旨味がしっかりあり、尖ったところは微塵もありません。
文句無し、うまい酒ですね。

アテは「鶏ももと豆腐のあっさり煮」。


寳剱 純米吟醸 酒未来 火入れ 23BY

2012年08月22日 | 日本酒
飲食店さんではよく飲ませていただいていましたが、自分で購入するのは初の銘柄です。

【寳剱(ほうけん)】


広島県呉市にあります、宝剣酒造のお酒です。



酒米は山形県産「酒未来」100%使用、55%精米の純米吟醸酒。
今年の冬には生酒として出荷されましたが、こちらは1回火入れの7月出荷となります。

レビューにいきましょう。


上立ち香は甘さと渋さを感じさせるもの。
ほんのり吟醸香が漂います。

口に含むと、まず舌先にピリッと酸。
じわりと広がるのは米の旨味。

口の中で転がすと、舌の中央にピリピリとした辛みが感じられてきます。
含み香に感じられる果実感は洋梨のよう。
上顎には酸、喉手前に渋味を残し、キュッとタイトな中間です。

後口は甘酸で〆。
余韻には渋味はほとんど残らず、キレも抜群。


口当たりから余韻まで、一貫して飛び出るところがなく、綺麗な酒質。
いろんな味の要素があるのに、それらを柔らかい水が受け止めて、まろやかにしています。
生酒も飲みましたが、godanism は火入れのほうが好きかも。


アテは「冷やし茄子」。

死神 純米大吟醸 山田錦(裏) 23BY

2012年08月14日 | 日本酒
初めて購入する銘柄です。

【死神(しにがみ)】


島根県の加茂福酒造のお酒。
【死神】というお酒を造っているわけですが、このラベルは字がひっくり返っています。



通称【裏死神】と呼ばれるこのお酒は、規格上は「表」商品の「セメ」。
ですが、実際の味わいは、「表」とは全くの別物となっています。
山田錦100%使用、精米歩合40%の純米大吟醸です。

レビューにいきましょう。


上立ち香はほんのり果実味を伴った吟醸香。
派手派手と言うわけではありませんが、大人しいとはいえない程度に香ります。

口に含むと、まず舌先にふわっと酸が感じられます。
すうっと透き通るような旨味が出てきますが、含み香が比較的強いので、ジューシィな印象に。

口の中で転がすと、酸に引っ張られるように上顎に渋味が。
含み香が甘く、全体のバランスはスタールビー・グレープフルーツ。

後口は渋酸で〆。
余韻にはアルコール感が残り、キレはそれほど良くありません。


全体として非常にジューシィな味わい。
口に含んでから飲み込む直前までに口に広がる酸は、godanismの大好きなところです。
後口に若干の雑味がありますが、値段を考えると(3,150円!)それでも非常にコストパフォーマンスの高い1本。
うまいですね!

アテは「長芋とオクラの山葵和え」。


夏らしいアテでさっぱりと。

蔵王 純米大吟醸 斗瓶取り 23BY

2012年08月10日 | 日本酒
だいぶ更新が滞ってしまいました。
今日は godanism の大好きなこの蔵。

【蔵王(ざおう)】


宮城県、蔵王酒造のお酒。



美山錦100%使用、精米歩合40%。
純米大吟醸、斗瓶取りとなります。

今年の1月、宅飲みの新年会では、同規格の21BYおよび22BYを用意しました。
今回は23BY。

レビューにいきましょう。


上立ち香は果実味ある吟醸香。
瓜のような爽やかな香り。

口に含むと、まず舌の中心にまっすぐに伸びてくる旨味。
そのすぐ後、舌先に酸が感じられてきます。
含み香に若干キャラメルを感じます。

口の中で転がすと、舌の両サイドから渋味が。
酸は喉の手前あたりにひょいっと顔を出します。

後口は甘渋で〆。
酸もありますが、ビターのような濃い甘みと、それを支える渋味のバランス。
キレはよく、余韻も短めです。


トロミのある熟成した味わい。
雑味は一切ありません。
文句無しにうまい酒です。


アテは「鶏ももと焼き舞茸のみぞれ煮」。