Sinks in Alcohol

節操なくお酒に沈む、ある酒飲みの半生

鳳凰美田 純米吟醸 無濾過かすみ生

2011年11月30日 | 日本酒
先日の「未開封パーティ」のために、久しぶりに購入した銘柄です。

【鳳凰美田(ほうおうびでん)】


23BYの新酒。



酒米「五百万石」、精米歩合55%の純米吟醸。
無濾過、生酒。
かすみということですが、滓はまず確認できません。



数年前までは「芳」など、【鳳凰美田】のお酒は年に2本は買っていましたが、ここ最近はほとんど買わなくなりました。
ただ今回は、先だっての「未開封パーティ」にて今年の新酒を出したかったため、購入することにしました。
(味が好きではないとか、そういう理由ではありません笑)

さっそくレビューにいきたいと思います。


上立ち香はフルーティな吟醸香。
青リンゴのような甘酸っぱい香りです。

口に含むと、まず舌先にほんのりした甘み。
ふわっと旨味が広がります。
果実味のある含み香が感じられてきます。

口の中で転がすと、じわりと酸が広がって、甘みと絡まります。
舌のサイドから感じられてくる渋味が、全体の引き締め役ですね。
旨味は軽いバランスですが、これは温度帯によるもの。

後口は酸渋で〆。
辛味を感じたと思ったらパッと口の中からいなくなって、残されたのは果物の渋味。
鼻に抜ける香りは一貫して青リンゴ。


久しぶりに飲みましたが、うまいですね!
最初、花冷えくらいの温度で飲んだのですが、あまり旨味が立ってこなかったので。。
涼冷えくらいまで上げたところ、旨味と甘み、そして余韻の辛味などがしっかり出てくるようになりました。
アテを用意する必要はありません。
これだけで、あまり何も考えずにクイクイ飲むのがオススメです。笑

謙信 純米吟醸 究燗日

2011年11月25日 | 日本酒
「今宵は、究燗日。」

【謙信(けんしん)】


常に家に一本は欲しい銘柄です。
今回の規格は、とある規格と、とある規格のブレンド酒。
それを加水・瓶火入れして出荷したものです。



出荷は10月。
ラベルは「精撰」(普通酒?)となっていますが、内容は純米吟醸です。

さっそくレビューに参りましょう。
最初は当然、「冷や」でいただきます。笑


上立ち香はうっすら香る吟醸香。
ほんのり穀類の香りを感じさせる香りです。

口に含むと、まず舌先にほんのりした甘み。
次いで上顎に酸を感じます。
舌の全体を覆うように旨味。
含み香は少し強めで、甘み引き立てるような香り。

口の中で転がすと、ピリッとした辛味がサイドから出てきます。
酸はそのまま居座りますが、甘みはじわりと伸ばされるように広がります。

後口は酸で〆。
鼻に抜ける香りが艶のあるもので、余韻は舌先に辛味を残して、さっぱりといなくなる。
キレの良さも際立ちます。
若干のアルコール感はありますが、まず気にならないレベル。
冷やでも文句無しにうまいです。


アテは水炊き。


当然、これは「燗」で。笑


ちなみに、燗にすると、ぬるぬると飲めるヤバ~い酒に大変身します。。
「燗上がり」の別の可能性を感じさせる、究極の1本ですね!

越の白鳥 純米吟醸 袋吊り 斗瓶採り 雫酒

2011年11月23日 | 日本酒
先日、久しぶりに拙宅で「未開封パーティ」を行いました。
私を含め、総勢8名での会、充実した時間にできたのではないかと思います。

その際に開けたお酒が、しばらく続きます。
今回もその中の1本。

久しぶりの銘柄です。

【越の白鳥(こしのはくちょう)】


表ラベルには、2羽の白鳥と「LOVE」の文字。
このお酒、今年の2月出荷です。
バレンタインに合わせて発売されたお酒なんですね。



当ブログでは同じみ【山間】を醸す、新潟第一酒造のお酒です。
こちらは精米歩合55%の純米吟醸。
袋吊り・斗瓶採り・雫酒と、非常に丁寧に搾られています。

さっそくレビューにいきましょう。


上立ち香はうっすら木香を感じさせる吟醸香。
グレープフルーツ系のフルーティさを感じさせますが、落ち着いた香りです。

口に含むと、まず口当たりにはフレッシュな酸、遅れて舌先に渋味。
じんわりと広がる旨味と相まって、まさにグレープフルーツ。

口の中で転がすと、喉奥に辛味が感じられてきます。
同時に、キュッとタイトになった渋味。

後口は酸渋で〆。
余韻になって甘みが顔を覗かせます。
柔らかな旨味と甘みが余韻を作ります。

非常に軽い口当たりから後口に至って感じられてくるキレイな甘みまでの経緯が色っぽい。
ワイングラスでいただくと、意外と香りの要素が多いことに気づきます。

500ml なのであっという間に飲みきれてしまうのですが、「LOVE」は永遠、ということで。笑

ばくれん 超辛口吟醸 山田穂

2011年11月16日 | 日本酒
久しぶりに購入する蔵のお酒です

【ばくれん】


【くどき上手】を造る亀の井酒造のお酒です。
【ばくれん】を購入するのは初めてです。



酒米「山田穂」100%使用、精米歩合55%。
アル添の吟醸酒となります。
日本酒度+20という数値は驚きですね。

さっそくレビューにいきましょう。


上立ち香はフルーティな吟醸香。
派手ではありませんが、穏やかというには香る果実感。

口に含むと、まず舌先に渋味。
舌の真ん中には、でんと旨味が乗っかってきます。
含み香は、上立ちとは打って変わっておとなしめ。

口の中で転がすと、酸がじわりと出てきます。
旨味は舌の上から動かず、渋味がサイドから突っついてくる感じ。

後口は辛味で〆。
渋味とピリピリした辛味が余韻を造ります。
キレよく、キュッと収まりますね。


これはうまいです。
【くどき上手】らしい上立ち香からは想像できない太い骨格。
辛口だけに飲み疲れしないバランスは秀逸ですね。
食中に飲めば、あっという間に杯が空になりますよ。


アテは「鶏ももとさつま芋の煮物」。


少し甘めのアテが丁度良いようです。

萩の鶴 純米吟醸 別仕込 中取り 22BY

2011年11月11日 | 日本酒
今年の宮城のお酒のご紹介は、おそらくこれでラストになりそうです。

【萩の鶴(はぎのつる)】


何度もご紹介しているお酒ですが、今回のは以前にご紹介したことがあるものの兄弟。
兄弟とは、萩の鶴 純米吟醸 生原酒 別仕込 22BY萩の鶴 純米吟醸 別仕込 22BY(キャット酒)です。



「別仕込」。
しかも、今回のは「中取り」となります。



麹米「山田錦」、掛米「美山錦」。
麹は精米歩合40%、掛は50%の、実質大吟醸造りです。

では、さっそくレビューへ。


上立ち香は上品は吟醸香。
少しだけ、バナナのような甘い香りが混じります。

口に含むと、まず舌先に酸、遅れて甘み。
旨味は軽めですが、その分パッと広がっていく感じ。

口の中で転がすと、キュッと酸が締まります。
その隙間から旨味が漏れだすようなイメージ。
含み香は少し渋味の混じった、フルーティなもの。

後口は酸渋で〆。
余韻には渋味が残りますが、キレは良いです。

うみゃ~ね!
ただ、火入れの中取りなのでキャット酒より一段上の味わいを想像しましたが、ほとんど差はないように感じました。
値段はこちらが3,360円、キャット酒は2,940円なので、いづみやさんには悪いけど、キャット酒のほうがコスパは高いです(^^;


アテは鶏ももの粕味噌漬け焼き。


godanism 定番のメニュー!

願人 純米吟醸 越淡麗 山廃仕込み 原酒

2011年11月08日 | 日本酒
初購入の銘柄です。

【願人(ねがいびと)】


新潟の塩川酒造のお酒。



酒米「越淡麗」、精米歩合60%の純米吟醸酒。
山廃仕込みの原酒です。

さっそくレビューにいきましょう。


上立ち香は甘い吟醸香。
果実感というより、キャラメルやビター系の香りです。

口に含むと、まず舌先に酸を感じます。
しかし、酸を追いかけて甘みが舌先に覆いかぶさってきますね。
含み香も相まって、ナッツや綿菓子を連想させる濃い甘みです。

口の中で転がすと、酸は舌の両サイドへ。
渋味が喉奥手前に感じられてきます。
含み香と絡まった甘みは、奥のほうから旨味を引き出して、中間のバランスを作ります。

後口は渋酸で〆。
余韻はミルキーな甘さとビター系のピリッとした辛味。
強い主張のあるお酒ですが、不思議とキレはよく、杯を重ねやすい酒質と思います。


封切りから10日くらい経っているのですが、ずいぶんと丸くなりました。
そしてその分、しっかりと甘みが乗ってきています。
新潟・越淡麗を使用したお酒を飲む機会はまだあまりありませんが、これほどの人懐っこい甘みを出してくるとは思いませんでしたね。
そして不思議と、食中でもいけてしまいます。


アテは、豚ロースと白菜のみそ煮。


豚ロースと白菜を炒めて、合わせ味噌を足すだけ。
白菜から水分が出るので、水を足す必要もありません。
合わせ味噌は、godanismの場合、白味噌・豆板醤・砂糖・醤油・酒を混ぜたもの。
簡単なのでよく作っています。

謙信 純米吟醸 五百万石 中取り 直汲み 生詰

2011年11月03日 | 日本酒
遅ればせですが、新潟糸魚川にあります「阿吽」さん。
1周年おめでとーございます。

【謙信(けんしん)】


久しぶりの銘柄ですが、表ラベルには銘柄名は書かれておりません。
でもこのどくろマーク。
当ブログをご覧いただいている方には、ご存知の方も多いと存じます。
冒頭に書きました「阿吽」さんの、新店舗オープン1周年記念ボトルなんですね。



中身は【謙信】。
酒米「五百万石」、精米歩合50%。
中取り直汲み、瓶燗火入れの生詰となります。

さっそくレビューにいきましょう。


上立ち香は果実味あふれる吟醸香。
青リンゴ系の甘酸っぱい香りです。

口に含むと、舌先に酸、じんわりと旨味が広がります。
鼻に抜ける香りは、上立ちに比べるとややおとなしめ。

口の中で転がすと、下の裏側からじわっと渋味。
酸は上顎へアタック。
ピリピリした心地よい辛味が、舌先をくすぐります。

後口は渋酸で〆。
と言っても、渋はおまけ程度で、酸がベース。
ふんわりと漂う酸と旨味の余韻は謙信らしいもの。
鼻に抜ける優しく甘い香りが次の杯を誘います。


ビックリしました、これ相当うまいですよ。
ひと夏越えたゆえなのかわかりませんが、艶のある落ち着き、まとまりを感じます。
それなのにフレッシュな口当たり。
封切りから3日ほど経過した今、ベストコンディションを確認しました。笑
四合瓶でしか買えなかったのが残念。

残り半分を切りました。
ちびちび飲んでいこうと思います。