Sinks in Alcohol

節操なくお酒に沈む、ある酒飲みの半生

而今 特別純米 無濾過生 20BY

2009年01月28日 | 日本酒
開封から2週間とちょっと経ちました。
【而今 特別純米 無濾過生】です。


封開けに感じられた荒々しさはもうありません。
濃厚な甘味とジューシィな酸味のバランスが高次元でまとまっています。
う~む、うまい。

【而今】に出会って3年になりますが、もう盤石です。
安定して旨い酒をずっと提供してくれる。
続く「千本錦」も開封が楽しみ。

おつまみは「豚バラの柔らか煮」。


1. 蓋バラ肉ブロックを3cm長さに切る。フライパンに油を引いて熱し、豚バラ肉を入れ、表面がきつね色になるまで焼く。
2. 鍋に水、葱の青い部分、にんにく、1.の豚肉を加え、火にかける。煮立ったら弱火にして20~30分煮る。
3. 豚肉を取り出す。別の鍋にだしを煮立て、豚肉を加える。砂糖、醤油、みりんの順に加え、蓋をして弱火でさらに煮込む。
4. 煮汁が半分以下になったら、火を強めて水気を飛ばし、煮汁にとろみがついたら器に盛り、白髪ネギ・和芥子を添える。

十四代 新本丸 20BY

2009年01月23日 | 日本酒
さて、興奮冷めやらぬ未開封パーティ(もういい?)で開けたお酒の一つ。
【十四代 新本丸】です。


開封から約2週間経ちましたが、どのように変化したでしょうか。

封開けから香っていたジューシィな果実香は健在。
口に含むとメロン系の含み香と酸味、遅れて旨味がぱあっと広がりますね。
こくん、と喉を通るときに、十四代らしい甘味が喉奥から出てくる感じ。

う~ん、旨いです。
封開けに比べるとずいぶん落ち着いて、まろやかになりました。

ただ、去年に比べると幾分重たく感じます。
味わいは去年より軽くなっているんですが、後口の余韻が長いというか・・・。
スパッとは切れない。
生酒なんで、またしばらく置いたらどうなるかわかりませんが。

十四代に求められるものって、非常に大きいですよねぇ。
かく言うぼくも、「十四代は期待以上に旨くなければならない」みたいな先入観を、知らずのうちに持っているような気がします。


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飛露喜 特別純米 かすみざけ

2009年01月17日 | 日本酒
2008年11月製造の、【飛露喜 特別純米 かすみざけ】です。


先日の未開封パーティで開けたお酒の一つ。
2ヶ月近く寝ていた割には、発泡感は健在で、フレッシュさが目立っていました。
さて、5日ほど経ちましたがどう変化したでしょうか。

まずは澱を絡ませないで飲んでみます。

適度な酸と発泡感が心地よく、すっきりした飲み心地になっています。
旨味はありますが甘くはありません。
食事にも合わせやすい感じです。

次に、澱を絡ませて飲んでみます。

強く感じた酸はどこへやら、発泡感の裏側に消えてしまったような感じ。
代わりに【飛露喜】らしい甘味が出てきました。
転がしていても甘味は消えず、それがフレッシュさと絡まって心地よい。
この味わいが【飛露喜】の個性ですね。

後口に若干アルコール感と苦みがあります。
造り自体は粗いのですが、飲み手を引っ張る力強さがあって、あっという間に杯が空になりました。

日が経っても、これくらいの日数では目立った変化はありませんね。

H19BYも飲みましたが、酒質は安定していて、飲み手を裏切りません。
旨いです!

肴は、「鰆の塩焼き」。



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龍神 壱番しぼり 雪霞

2009年01月15日 | 日本酒
さて、前回の未開封パーティで開けたお酒たちも気になるところではありますが、そのパーティよりさかのぼること2日、今年入ってまず買ったお酒のご紹介をさせてください。

【龍神 壱番しぼり 雪霞】です。


【龍神】はgodanismのお気に入りの銘柄。
どれも安定して旨く、かつスペックごとにその特徴を立たせて出してくるのが良いところだと感じています。
今回の「壱番しぼり 雪霞」は、山田錦を50%まで削って造った純米大吟醸クラスのしぼりたて・おりがらみです。
まず期待しちゃうのは当然でしょう!

瓶口から香る、柔らかで甘い吟醸香。
もう、この段階で旨いのがわかります。
含むと、果実感のある酸味と優しい甘味がふわっと感じられる。
後口に出てくるキリッとした辛みが全体を引き締めます。
まるでグレープフルーツの果汁のような、ジューシィな仕上がりです。

澱を除いて飲むと、ただただ洗練された味になる。
澱なし=マーシュ・グレープフルーツ、澱あり=ルビー・グレープフルーツ、といったところでしょうか。


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2009一発目の未開封パーティ

2009年01月12日 | 日本酒
さて、今年一発目の未開封パーティが開かれました!
毎年、一発目が内容的に豪華なのですが、今年も例年に漏れず豪華というか、贅沢な内容でした。

まず最初はこれ。
【田酒 純米大吟醸 四割五分】【田酒 純米大吟醸 斗壜取】


「四割五分」はすっきりフルーティな吟醸香、含んだ後に柔らかな酸が後口まで続く感じ。
キレがよく、杯が進みます。
定価5600円の酒としては、非常に高級感あふれる造りになってますね~。

対して「斗壜取」。
香りからして甘味漂う。
口に含むと、柔らかな甘味が舌を撫でていくよう。
「四割五分」にあった酸はひっそり鳴りを潜めています。
そのかわり、後口にちょっとだけ顔を出す感じ。
四割五分とはだいぶ違う酒。


肴は、まずはこちらで。
・刺身5点盛


続いてはこれ。
【くどき上手 純米大吟醸 無濾過】


香りは甘めのフルーティな吟醸香。
含むと、【くどき上手】だと感じさせる甘酸っぱい含み香がふわっと出て来て、それが余韻を形作ります。
後口に若干、木香を感じますね。
【くどき上手】の純米大吟醸は数多く飲みましたが、こんなに高級感あふれる【くどき上手】は初めて。
定価が高いだけのことはある(6300円)。


ここで次の肴を出します。
・湯豆腐

godanism定番の肴です(笑)。
作り方は簡単(2007/06/25の日記参照)。
今回は柚子の皮を散らしてみました。


どんどん参ります。
【十四代 大吟醸 播州山田錦】


去年の一発目の未開封パーティでも登場しました。
香りは果実感あふれる吟醸香。
含んだ後も、嗅ぎ香を裏切らない、みずみずしく甘酸っぱい味わいが広がります。
雑味はいっさい無く、とっても奇麗。
このクラスのお酒を造っても、十四代らしさを出してくる。すごいことだなぁと思います。


お次はこれ。
【飛露喜 特別純米 かすみざけ】


吟醸香はあまり感じません。
含むと、ピチピチ感を伴った酸と【飛露喜】らしい旨味がふわっと出てきます。
温度帯に注意ですが、若干常温に戻したくらいが飲み頃かも。
【飛露喜】は、やはり特別純米クラスが安定して飲めますね~。


ここで肴を出しましょう。
・菜の花のごま和え


1. 菜の花は塩を足した熱湯で茹で、冷水に取って水気を絞り、半分に切る。
2. だし、醤油、塩で作ったつけ汁に1.の菜の花を漬ける(2~3時間)。
3. 黒ごまを軽くから煎りし、すり鉢で多少歯ごたえが残るくらいにする。だし、醤油、味醂を合わせて煮立て、そこにごまを加える。
4. 2.の菜の花に3.を合わせて絡ませる。


続きまして、【十四代 新本丸】。


精米歩合55%。
あれ、この酒って吟醸酒だったんすかね?まぁ、醸造アルコールの添加量にも寄るので一概には言えませんが。
それなら納得、というかそれほど強く感じる吟醸香。
含むと、果実感たっぷりの甘味と酸味。
根底には複雑な旨味を感じます。
開けたときからガスはほとんどなかったので、発泡感は後口に少し感じるくらい。
なんにせよ、「新本丸」は年末~年始のお年玉的なお酒と言っても過言ではないでしょう。


いよいよ佳境に入ってきました。
【而今 特別純米 無濾過生】【而今 特別純米 おりがらみ】です。


まずは「無濾過生」。
吟醸香はほとんど感じません。
口に含むと、ベリー系のフルーティな酸味がいきなり顔を出します。
それは最後まで続きますが、口の中で転がすと出てくる旨味が、全体のバランスを非常に良くしている。
年末の日記にも書きましたが、【而今】は特別純米クラスが一番良くできていると思います。
今期も例に漏れず、安定してますね~。

続いて「おりがらみ」。
吟醸香は一緒で、それほど強く感じません。
口に含むと、酸味は一緒なのですが、それに加えて甘い含み香。
最後までジューシィで、しかもだからといってバランスは保たれている。
なにこれ、こっちの方が旨いじゃん・・・、と思わずにはいられない酒質。


ここで、最後の肴。
・鶏もも肉の味噌漬け焼き


1. 味噌床を作る。粒みそに酒、醤油、みりんを足して手でよく混ぜ、青唐辛子を埋め、1週間以上寝かせる。
2. 鶏もも肉は爪楊枝などで数カ所穴をあけ、ペーパータオルで包んで味噌に埋め込み、一晩おく。
3. フライパンに油を熱し、鶏肉を入れて中火でこんがりと焼く。裏返して弱火にし、酒をふって蓋をする。焼き上がったら火を止め、蓋をしたまましばらくおく。
4. 鶏肉を食べやすい大きさに切って器に盛る。


いよいよトリです。
【小左衛門 純米大吟醸 攻め採り】。


瓶口から香る華やかな吟醸香。
口に含んでも、その期待は裏切られることなく、含み香となって広がります。
すっきりしているのに、優しい甘味と爽やかな酸味のバランスが絶妙。
キレが良いので、つい次の杯が欲しくなってしまいますね~。


というわけで年始一発目の未開封パーティはこんな感じのラインナップでお送りしました!
いくつか、もう一度じっくりとレビューしたいお酒がありますので、次回はピックアップしつつ飲んでみようと思います。


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日本酒2008、ベスト10

2009年01月08日 | 日本酒
えー、遅ればせながら、明けましておめでとうございます。
旧年中は多くの人にお世話になりました。お酒を通じて知り合えた方もいらっしゃいました。
godanism、今年もたっくさんお酒を飲んで、常と変わらぬスタイルでお伝えしていこうと思いますので、変わらぬお付き合いをどうぞよろしくお願いいたします。

さて、新年1発目は、恒例(?)の「ベスト10」。
去年1年間飲んできた日本酒を振り返って、godanismの心に残ったお酒たちをもう一度思い返してみようという趣向です。

しかし、2008年のベスト10はほんっと~に悩んだ。
旨い酒ばっかり飲んでしまったせいで、順位が付けられないのなー。笑

惜しくも10位以内に入らなかったお酒たち、たくさんありますがその差は本当に小さな差でした。
そして10位以内に残ったお酒たち、そのお酒たちの差も本当に本当に小さな差。
2008年は、本当に日本酒そのものが旨くなった1年だったなあと実感しています。

前置きばかり長くてもしょうがありませんね。
さっそくいきましょう!
なお、順位・感想・その他、ここに書いてある内容はあくまでgodanismの独断と偏見です。
あまり目くじらたてることなく、「へえ、こいつはこう感じたのか~」くらいの軽い気持ちで読んでくださると助かりますです。


☆1位☆【山間 純米吟醸 亀口直汲み 新生生酒】

2008/5/1登場。

一番紹介したくないお酒(笑)。
でも、そんなお酒が2008年の1位となりました。
しょうがないよ、だって大好きだもの、【山間】。

口に含めれば、優しい甘味と酸味が下の上に寝そべります。
どこまでもみずみずしく軽いのに、主張しないといけないところはしっかり主張する。
そしてその主張が、とってもバランスがいい!
今年はいっぱい造ってくださいね、予約できないとか嫌だから!!(笑)


☆2位☆【而今 純米吟醸 千本錦 無濾過生】

2008/2/26登場。

【而今】は毎年うまいのだけど、2008年はこれでしたね~。
甘めフルーティの強い香りと柔らかい酸味、どこまでもジューシィで、およそ日本酒とは思えない飲み物です。

あんまり褒めすぎると、この酒の価値を下げる。
飲みたい人だけが買えばいい、そして飲みたい人だけが「うまい!」と言えばいい。
今年も出るのかな~。出たら買いたいな~。


☆3位☆【田酒 純米大吟醸 百四拾 生酒】

2008/3/9登場。

当時の日記を読むと、godanismの興奮具合が伝わってきます。
【田酒】の「純米大吟醸」の「生」!
旨いに決まってる(笑)。

封開けから瓶口に香るリンゴ系の吟醸香。
果実感たっぷりの酸味と田酒特有の旨味。
余韻がはかないので、知らないうちに注ぎ足してしまう。
ああ~、また飲みたい!!


4位【村祐 純米大吟醸 亀口取り 無濾過生原酒】

2008/1/26登場。

【村祐 亀口】を初めてちゃんと買って飲んだのですよ。
そしたらこれが旨いのなんの。
もう、【村祐】は「亀口」しか買えなくなってしまった(笑)。

マスカット系の吟醸香、瑞々しい甘味と酸味、封開け時のピチピチ感。
言うことないですね~。
今年も買います!


5位【小左衛門 純米大吟醸 雄町 汲みたてにごり】

2008/2/25登場。

日記の中では、「別の日に感想を」と書いておきながら、その感想が出て来ず。
実は、あっという間に飲みきってしまったので感想が書けませんでした・・・。

グレープフルーツ系の爽やかな酸味と香り、すっきりした味わいはまさに「うまい!」の一言。
ピチピチ系なのにどこまでも上品。
濁りなのに、どこまでも奇麗。
今年も、見つけたら買うと思います。


6位【十四代 新本丸】

2008/1/30 登場。

濃厚な甘味とすっきりした酸味のバランスが絶妙で、ついつい杯を重ねてしまってました。
本醸造とはとても思えない、非常に強い、godanism好みな吟醸香。
2600円という値段からは考えられない、高い完成度。
生酒なので、味の変化は早かったですが、もったいない病が末期症状なお酒でした。


7位【仙禽 純米大吟醸 木桶仕込み しずく酒 袋しぼり 無濾過生原酒】

2008/9/23登場。

微発泡で、フルーティで、甘味/酸味のバランスが良い。
でも、ドライな味わいで、シャンパン系。
もう、ちょー好みでした!

他の【仙禽】も少し飲みましたが、これが一番旨かったなあ。
ドライ感があるのが高ポイントにつながりましたね。
定価(7000円)がもっと安ければ、確実にリピートしたいお酒です。


8位【くどき上手 純米大吟醸 酒未来】

2008/09/20登場。
酸味の爽やかさとしっとりした深い甘味のバランス、後口に残る濃厚な香り。

リピートしたいという欲求を常に抑えながら、他のお酒を選ばなければならない。
これを飲んだgodanismは、その日以降そういう業を背負ってしまったかのようでした。

【くどき上手】はgodanismの大好きな銘柄の一つですが、2008年はその中でもこれを推したいと思います。


9位【龍神 純米大吟醸 亀の尾】

2008/6/1登場。

godanismが買ったお酒ではなく、友人が持ってきてくれたお酒。
【龍神】は「2007ベスト1位」の「備前雄町」があり、godanism的に不動の地位を誇っていますが、この「純米大吟醸 亀の尾」も例に漏れず、ヤバいほど美味しい。
亀の尾らしい鋭さはあるにせよ、フルーティで強い甘味のせいで、軽やかさがうまく出ている。
最近は純米大吟醸でも3000円台とか増えてきていますが、そういうお酒を次から次へと出してくる【龍神】は、今後も注目していきたいと思います。


10位【鳳凰美田 純米吟醸 芳 生酒】

2008/8/29登場。

【鳳凰美田】は昨年けっこう買った銘柄ですね。
レベルの高いお酒をずっと造っている蔵ですが、入手もしやすいのでけっこう自分では買わなかったりしました。
外で飲めちゃうから(笑)。

でも、「芳」は一度きちんと飲んでみたい、と思っていたので、生詰と生原酒の2種類で飲み比べたんです。
当然のように、生原酒の方が甘味も酸味も濃く、面白い。
万人向けなのは生詰かもしれないけど、godanismは生原酒の方が好きでしたね。


というわけで、感想も付けて書いてみました。
今年2009年はどんな酒に出会えるのでしょうか?
今から楽しみでしょうがありません!

では、今年もよろしくどうぞ~!