Sinks in Alcohol

節操なくお酒に沈む、ある酒飲みの半生

松の司 純米吟醸 竜王山田錦2006

2007年10月25日 | 日本酒
先週、親愛なる友人よりいただいた「松の司 純米吟醸 竜王山田錦」です。
開封時はやや硬く、味の乗りがあまり感じられませんでした。
開封後5日ほど経って、どう変わったのでしょうか。。。



香りは以前と変わらず、強くも弱くもない吟醸香。
含むと、おっ、以前に感じられなかった甘みが前面に出てきています。
安定感はあまりありませんが、ふわっとした甘みと酸味。
普通にうまくなってますね。

このとき、同時に「火いら寿」も飲んでみたのですが、なぜかけっこう近い味わいでした。特に、口当たりの柔らかさは、区別がつきません。
含んだ後の雑みや余韻は、「松の司」のほうが強いのですが。

肴は、ジェラールのブルーチーズです。


さて、ひょんなことで入手できたお酒です。
「田酒 純米大吟醸 山田穂」。



黒光りする田酒なんて、初めて見ましたよう。
何でも、酒問屋「小泉商店」の80周年記念商品らしいです。
見ると、瓶にも紙箱にも「泉80th」のロゴが入っています。

もったいない病が発症するのは明らかですが、いずれ開封して、レビューしたいと思います。


どうでもいい話題ですが、昨日、家から程近い酒屋さんに、清酒ケースを持っていって引き取ってもらいました。
「清酒ケース」とは、1升瓶が6本入るプラスチック製のケースです。
大量に注文して、宅配便で送ってもらうと、清酒ケースで送られてくるのですが、これが意外と邪魔になるわけです。
3ケースあったうちの2ケースを引き取ってもらいました。
残りの1ケースは、飲み終わった空き瓶を収納するために必要です。
清酒ケースを置いていた玄関周りが、開放的な空間に変貌しました。

小左衛門 蔵人の情熱純吟

2007年10月23日 | 日本酒
今日は「小左衛門 蔵人の情熱純吟」。
開栓は先週の木曜日だったのですが、そのときは幾分硬い印象。
あれから4日経った昨日、再度味を見てみました。



お!
栓を開けたら、瓶から感じる果実香。開栓当時は、こんなに香り高かったっけ。
口に含むと、まずまろやかな甘みと酸味、その後で少しの苦味を感じます。
喉を通るときは、ミントのような、スーッとする香りが鼻に抜ける。
どうやら、4日でずいぶんと丸くなったようです。

スペックは非公開らしいですが、極秘入手(笑)。
原料米:愛山
精米歩合:50%
酒度:-1
酸度:1.6

肴は「かぼちゃの煮物」、「いかわた炒め」。


かぼちゃは食べやすい大きさに切り、皮を一部取る。
煮崩れしないように面取りをしてから、鍋に出汁と共に入れ、煮立たせる。
煮立ったら砂糖・醤油を足し、30分くらい弱火でコトコト。
無塩バターを溶かし入れ、味を見て仕上げに醤油を足して出来上がり。



イカは胴体と足、わたに分けておろし、胴体は皮をはいでから輪切り、足は硬い吸盤を取ってから食べやすい大きさに、わたは中身を取り出す。
フライパンにわたを入れ、弱火でふつふつとなるまで火を通す。
味噌、酒、醤油、生姜のすりおろしをあらかじめ混ぜておき、フライパンに足し、わたと合わせる。
全体がふつふつとなったら、おろしたイカを足して絡めながら炒め、全体に火が通ったら出来上がり。

佐藤 黒

2007年10月21日 | 焼酎
友人に買ってきてもらった焼酎第二段。
「佐藤 黒」です。
芋焼酎の中では、僕が一番好きな銘柄。感謝。



開栓、まずはストレートで。
記憶どおりの、すっきりした芋の香り。
口に含むと、芋が持つどしっとした旨味が感じられます。
喉を通った後に、焼き芋を連想させるほろ苦さが余韻として残る。
うむ、旨い!

続いて、水割りにして飲む。
水で割ると、驚くほどの変化!
香りの要素が若干薄まって、飲みやすくなる。
しかし、驚いたのは芋の甘み!口に含んだときの甘みが、ストレートとは比較になりません。
ストレートのときに感じた、後口のほろ苦さも、飲み込む前から強く感じ、芋の甘みとあいまって絶妙なコラボレーション。
非常に心地よい。

つまみは「マカロニサラダ」。

百年の孤独

2007年10月20日 | 焼酎
昨日、友人を招いて飲み会を催しました。
そのとき、我が家にあった未開栓の日本酒を2本ほど開栓。
とりあえず、そのうちの1本は後日レビューしますが、もう1本は今日も飲んだので感想を。

「黒龍 純米大吟醸 火いら寿」


今年4月出荷。「秋に開ける」の予言通り、先日開栓。
こいつねぇ・・・、とても旨いです・・・><
フルーティな香り。そして、半年寝かせただけある甘味。生酒のもつ瑞々しさ。
僕は、比較的「黒龍」は苦手なんですが、コイツは旨かった!
「黒龍」独特の、あと引く酸と苦みの感じ(すみません、個人的な意見です)もあるが、それを補って余りあるバランス。
素晴らしい。
肴は「キャベツと人参の浅漬け」。


キャベツは一口大、人参は千切り。
生姜を一片、千切りにして足し、塩と酒を同量足して、10分ほど寝かす。
最後に水気を切って出来上がり。

さて、次の料理は・・・。
と、冷蔵庫と相談すると、豚バラ肉、エリンギ、しめじ、長ネギを発見。
よし、炒め物だ!と思った矢先、先ほどの浅漬けで生姜を使い切ったことに思い至る。
あちゃー。
もういいやぁ、と手抜き料理開始。


フライパンに油を熱し、一口大に切った豚バラ肉を炒める。
色が変わったら、きのこ類と長ネギを足し、塩とこしょうを軽く。
油が全体にまわったら、「焼肉のタレ」を回しかける。
絡めて、器に盛って、温泉卵を割って出来上がりf^^;

続くお酒は「文佳人 純米吟醸 八反錦」。


今週の頭くらいに開栓して、二回目の味見。
フルーティな香りとどしっとした旨味が混在する実力派。
食中向きなので、今日作った濃い味付けの料理とは相性が良い。


さて。
先日の飲み会で、友人が買っておいてくれたお酒を飲む。
焼酎の「百年の孤独」。
僕が、焼酎に目覚めたきっかけとなったお酒です。
友人は、ひょんなことで定価で手に入れてくれました(感謝!!)


ストレートで飲んで、やはり納得。そして確信。
焼酎で、個人的に、「百年」を超えるお酒には出会っていない!
熟成感あふれる香り。甘味と若干の塩味を伴った味わい。
ウィスキィによく例えられるお酒だけど。
ウィスキィより軽く、「これは焼酎だよ」という意思を明確に伝えてきます。
こ、これが720ml定価2900円のお酒ですか!?
日本酒の十四代本丸もコストパフォーマンスに優れているが、焼酎の百年の孤独は、それに匹敵、もしかしたら凌駕する味と思える。
一生の間に、「この酒に出会えてよかった」と思える1本。
こんなこと言って余計にプレミアがついては敵いませんが、つい、そう言ってしまう。
絶賛。そして圧巻。
敬意を表して、カテゴリは「焼酎」とします。

10月14日の晩酌

2007年10月15日 | 日本酒
昨夜の晩酌、一発目。
「磯自慢 大吟醸」


肴は「板わさ」。磯自慢と板わさ、この相性がね、滅法良いわけですよ。
板わさを食べてもぐもぐ・・・、あらかた飲み込んで、小さなかけらが残っているくらいのときに、磯自慢をちびり。
すると、磯自慢の中に潜んでいた柔らかな甘みがすいっと前面に出てくる。
う~~ん、旨い!!

ニ発目は「多主喜 純米吟醸 無濾過生」。


これは肴が先に決まりました。「アスパラとエリンギの網焼き」、アスパラもエリンギも野趣溢れる味なので、お酒もそれに負けないものを、と。
味付けは塩のみ。
アスパラの苦味を多主喜がキレイに流してくれます。濃厚フルーティな吟醸香も、ぜんぜん邪魔になりません。
エリンギは、持ち前の甘さを塩が引き立てます。多主喜を飲むと、とろっとした味わいに変貌。

最後は「鍋島 純米 ひやおろし」を燗で。


これも肴が先。「まかじきの煮付け」です。
かじきは、どう料理しても旨い。
鍋島はつとに燗にしてみたいと思っていた酒。
ぐい飲みをお湯に沈める「猪口燗」で。これだと、人肌からやや熱めまで、いろいろな温度を楽しめる。
いやー、「鍋島 純米」。ばっちり燗上がりしました。冷やの時には強く感じた酸が、燗になるとどこかへ行ってしまいます。代わりに米の旨みがとろけだしてくる。
まかじきを一口食べて、鍋島を飲んで。
ああ・・・、「ほっ」とするなあ。
燗でないと味わえない、緩やかな時間。

燗にした猪口の中身がなくなったので、冷やでも試す。
すると、やはり酸が際立って感じる。「鍋島 純米」は、今後も燗でいただこう、と思ったgodanismでした。


酒への逆風

2007年10月12日 | その他
ビールの売り上げが低迷しているらしいです。
今期(2007年1月~9月)のビール類の出荷量は前年同期比1.3%減の3億6347万ケースで、この数字は、92年から開始した統計の中で、過去最低の数字だとか。
今年は暑かったのに、それでも前年割れしているということで、酒離れが懸念されているらしい。

僕からみると、酒離れが進むのは当然の流れだと思うなあ。
世の中には、次から次へと面白いものがあふれ続けているわけですよ。
昔と今を比べて、どちらが「楽しみの選択肢」が多いのか?当然、今じゃないか、と思う。
お酒だって、「楽しみの選択肢」という観点から見れば、その一つでしかない。
選択肢が増えれば、一つあたりにかける時間は減少しますよね。

ビールに限らず。
日本酒だって、ワインだって、蒸留酒だって(焼酎はどうか知らんが)、全体的に売り上げは低迷していると思う。
酒造りに携わっている人たちからみれば、今の方向性は当然危機的な状況だし、なんとかして打破したいと思っていると思う。

焼酎ブームが落ち着いてきて、これからはまた日本酒だろう、と言われたりしている。
たくさんの優れた蔵元さんがいて、美味しいお酒を醸して世に出して、海外でも高い評価を受けて。
酒飲みとしては、これはもちろん嬉しい。
これからも、美味しいお酒や出してほしい。

でも、最初に書いたように、減少方向は変わらない。
これはもう、必然の流れだろう。どうしようもないと思う。

ただね、いっくら出荷量が減っている、といっても。
完全にはなくなりません。
ひとつの楽しみとしての酒は、その愛好家がいる限り、絶対無くならない。
酒の歴史は、人類の歴史とほぼ同時に始まったといわれるくらいなんです。

これからは、消費者の厳しい視線にさらされることにはなるだろう。
まさに群雄割拠だし、美味しくないものは売れない、そういう時代に入ってきている。
そして、国も酒税をどんどん上げるだろう。
喫煙者が減って、タバコ税が上がったように。
つまり風当たりはより厳しくなるよ。

でも、それでも、酒という文化は残っていくし、その中でより洗練されていく。
僕はそう信じているんです。

今夜も美酒を求めて。

じらい家で飲む

2007年10月11日 | 日本酒
京王線沿線にある大衆系居酒屋「じらい家」で飲みました。
このお店は、日本酒の品揃えが豊富で、前々から気になっていたお店。
特に「十四代」の品揃えは特筆に価します。



いろいろ飲みましたが、グラスに注いでから持ってきていただくので、写真はなし。

とりあえず飲んだものを。

・乾坤一 超辛口純米吟醸
 香りよく酸がしっかりした食中向き。お通しで出てきた「牛肉とレンコンの煮込み」との相性はバッチリ。旨い。

・十四代 本丸
 相変わらずの旨さ、しっとりとした果実香、バランスの良い甘さ。

・東洋美人 純米吟醸 ひやおろし
 思ったよりもキレよく、さわやか。軽い味わい。旨いけど、ボディがもうちょっとしっかりしても良いのでは。

・鳳凰美田 ひやおろし山田錦
 これは旨い!バランスのよさ、飽きの来にくい果実香。雑味がないのに旨味がしっかりと感じられる。

・出雲富士 純米吟醸
 初めて飲む銘柄。きりっとした食中向き。キレが良くすいすい飲める。

・菊姫 鶴の里
 今、話題沸騰のお酒。置いてあったので思わず。
 驚いた。菊姫の熟成酒とは思えない、軽い口当たり。食中向きだが、酸は奥のほうにさりげなくいる感じ。これは旨い酒だ。

いい酒をいっぱいいただきました。
ごちそうさまでした!

・じらい家HP
http://homepage2.nifty.com/jiraiya/

気合入れて自炊

2007年10月09日 | 日本酒
昨日は調子に乗ってバシバシ写真を撮ったので、今日の日記はちょっと長めですf^^;
昨夜の晩酌の様子。

まず一発目は「くどき上手 純米大吟醸 亀の尾」。


くどき上手は、個人的には非常に好みな銘柄で、はずれに当たったことがありません。十四代でもはずれに当たることはあるので、信頼度はぴか一です。そして、値段が安くコストパフォーマンスに優れています。

今回の「純大吟 亀の尾」も、例に漏れずバッチリな旨さ。
開栓してだいぶ経つので、最初にあった刺激はどこへやら。丸みを帯びて、しっとりとした甘さを感じさせてくれます。

肴は「うるめいわし刺身」、買ってきたもの。


続いて出したのは「鍋島 純米 ひやおろし」。


開栓時よりもずいぶん酸が落ち着いて飲みやすくなりました。
香りは相変わらず、穏やかに香る吟醸香。もう、「食中に飲んでください!必ず!!」という主張が見える酒質です。
というわけで、肴もたっぷりと用意。

ひき肉とジャガイモのこっくり煮


以下に簡単に作り方。
ジャガイモ、白滝は食べやすい大きさに切る。
鍋にサラダ油を熱し、生姜のせん切りを加えて香りが出るまで炒める。
白滝を加え、多少パリッとするまで炒めたらひき肉を加え、ひき肉の色が変わるまで炒める。
ジャガイモを加えてざっと絡める。
だし汁・酒・みりん・きび砂糖・醤油を加えて、煮立ったらあくを取り、落し蓋をして弱火で煮る。
ジャガイモに火が通り、煮汁が少なくなってきたら、味噌を煮汁で伸ばして加え、最後にバターを落として絡める。
器に盛って出来上がり。

鍋島と煮物の相性は良かったが、さらに相性が良いのではと思って出したのがこれ。
「田酒 山廃特別純米」。


いやー、さすが田酒です。煮物のバターの風味が、田酒と見事にマッチ。
田酒のほうも、酸が見事に中和されて、見事なマリアージュ。

〆は蛸飯。


蛸飯の作りかたは簡単。
蛸は薄く(2~3mm)に切る。
普通に米を研いで、炊き釜に蛸と昆布・酒・醤油を加え、普通に炊くときの分量の水を加えて炊く。
炊き上がったら、生姜のせん切りを加えて醤油をまわしかけて出来上がり。

而今 純米吟醸 山田錦火入れ ひやおろし

2007年10月06日 | 日本酒
「而今 純米吟醸 山田錦火入れ」を開栓しました。



写真をご覧になればわかるとおり、「ひやおろし」のシールが貼ってあります。
つまり、この時期に出る1回火入れ(生詰)のお酒は、基本的にひやおろしを名乗れる。

さて、開栓するとフレッシュな果実香がふんわりと香ります。
口に含むと、而今らしい果実感!リンゴのような甘酸っぱさが口に広がります。
キレはほどほどで、酸味を伴ってすうっと消えていく。

う~ん、旨いですなあ。
而今の純吟山田錦の無濾過生はかなり刺激的でしたが、火入れは落ち着いていて、これはこれでいい感じ。
まぁ、而今は山田錦よりも、雄町や八反錦を使ったものの方が好みなのですけどね。

肴は「能登鶏のせせり肉の串焼き」。

十四代 吟撰

2007年10月02日 | 日本酒
「十四代 吟撰」を開栓しました。



立ち香は果実感たっぷりの吟醸香。
十四代らしい、メロンのような香りが広がります。

口に含むと、これもまた十四代に期待される通りの甘みと酸味のバランス。
あっ、これ、本丸にすごく近い味わいかも。
本丸よりきれいで、洗練されている印象はあるけども。
香りの立ち方とか、切れ方とか、本丸に似ているように感じた。
もちろん、文句なく旨い。

純米吟醸系の十四代と、アル添の十四代。
ここに明確な差があるように感じられる。
もちろん、アル添は味を大きく左右するから、当然のことではあるが。
味を大きく左右するアル添を、蔵元さんはうまーく利用しているような気がします。