Sinks in Alcohol

節操なくお酒に沈む、ある酒飲みの半生

謙信 純米吟醸 五百万石 おりがらみ 無濾過生原酒

2011年06月26日 | 日本酒
このお酒をご紹介するのを、すっかり忘れてました。

【謙信(けんしん)】


全量「五百万石」、精米歩合50%の純米吟醸、無濾過生原酒。
おりがらみです。



当ブログではおなじみの「Aコレ」です。
製造年月・・・、書いてません。笑
たしか買ったのは3月くらいだったかと。

それから、封開けは5月アタマで、約2ヶ月経っています。
ともあれ、レビューと参りたいと思います!


上立ち香は、ふわっと漂う吟醸香。
微かに甘さを感じさせる中で、落ち着いた香りです。

口に含むと、キリッと締まった酸がまず顔を出します。
含み香の爽やかな香りが、酸を立たせる印象ですね。
少し遅れてキュッと艶のある旨味。

口の中で転がすと、微かに感じられる発泡感と甘みがじんわり出てきます。
酸は上顎へタッチ、舌の裏のほうからはほんの少し渋味が感じられます。

後口は渋締め。
ですが余韻にはピリッとした辛味も感じられます。
キレはとても良く、ふんわりとした旨味を口の中に余韻として残します。


封開けに比べると、ずいぶんと落ち着きました。
というか、めちゃめちゃ旨いです、コイツ。
しばらく忘れてたわけですが、その間に化けましたね。

どんなアテでも合いそうですが、私は「きのこのバターソテー」で。



長陽福娘 純米吟醸 山田錦 生原酒 直汲み

2011年06月24日 | 日本酒
恥ずかしながら去年度まで、この銘柄を知りませんでした。

【長陽福娘(ちょうようふくむすめ)】


純米吟醸 山田錦 生原酒 直汲み。



山口県産「山田錦」100%使用、精米歩合50%。
仕込み9号、630kg仕込みの純米吟醸、直汲みです。

カネセ商店には、この酒と出会えたきっかけを与えていただいたことを感謝しなければなりませんね。

レビューにいきたいと思います。


上立ち香はうっすら香る吟醸香。
フルーティな路線ではありませんが、微かに果実感を漂わせるような香りです。

口に含むと、まず飛び込んでくる発泡感。
ピリッとした中に、米の旨味と酸が感じられてきます。

口の中で転がすと、舌の上にじんわりと広がるように伸びてくる旨味。
酸は上顎へ。
甘みはそれほど強くありませんが、含み香が甘みを伴って広がってきます。
ぴりぴりとしたガスは転がしている間も続き、質そのものを軽く仕上げます。

後口は旨酸。
いくぶんの若さから感じられる渋味は、逆に酒質にマッチして軽さを演出するよう。
ガス由来の余韻の引っぱりはありますが、キレそのものはとても良く心地よいです。
鼻に抜ける香りもここへ来て華やかで、次の杯を誘いますね。


いや~、うめぇっす!
酸の立ち方と旨味のふくらみがベストマッチですね。
しかも生の直汲み、godanism が大好きな状態です。
文句の付けようがありません。

飲んだことの無い人は、ちょっと損してますよ笑


アテは豆腐のゴマだれサラダ。


アテは選ばない、単体でもクイクイ飲めるお酒です。
グッさん、さすがだね!笑

乾坤一 純米吟醸 原酒 全量ひより

2011年06月20日 | 日本酒
去年【乾坤一】について書いたエントリがあります。
その中で私は、「私にとって、家酒としてのドストライク」であると書いてます。
その思いは今も変化はありません。

【乾坤一(けんこんいち)】


宮城の酒。
「ひより」という米を使って、50%まで磨いた純米吟醸酒です。



ともあれ、レビューに参ります。


上立ち香は、すうっと穏やかに透る吟醸香。
爽やかさはありますが、華やかさは一切無く、とても落ち着いた香りです。

口に含むと、まず酸、そして遅れて旨味。
甘みは酸に引きずられて、口の奥のほうから出てくる感じ。

口の中で転がすと、酸と辛味が際立って出てきます。
旨味の伸び代が広く、じんわりとゆっくりと、どこまでも広がりますね。

後口は酸で締め。
ここへ来て鼻に抜ける香りは、いくぶんフルーティさを持っています。
キレはよく、輪郭を残してふわっと消えていく感じですね。

今回は一回火入れですが、安定感たるやもはや盤石の感あり。
冷やでもバッチリ旨いですが、燗しても全然へこたれず、新たな面を見せるでしょう。
好きだな~。
旨いです。


アテは「鶏胸肉とブロッコリィの炒め煮」。


胸肉を使うと、味わいが淡白になって、酒を選びません。
もも肉も好きだけど、胸肉をうまく使ってアテを作りたいな、と最近思います。

山間 T11 亀口採り 瓶燗 21BY

2011年06月16日 | 日本酒
まだ残ってました、21BY。

【山間 T11 亀口採り 瓶燗】


21BYです。



22年9月出荷。



実は4月に催した「未開封パーティ 山間直汲み編」で開けた、godanism からのサプライズ酒でございました。
私自身が買ったというより、とある料飲店様に強引にお願いをして、譲っていただいたものです。
(もちろん代金は払ってますけどね)


封開けから2ヶ月近く経ちました。
さっそくレビューといきたいと思います。


上立ち香はフルーティな吟醸香。
熟したいちごのような、甘い香りです。

口に含むと、すうっと通る酸、遅れて旨味。
含み香が甘いので、全体のバランスは非常に良いです。

口の中で転がすと、舌の裏側に渋味が感じられてきます。
酸も少し強く出てきて、上顎へ移動。
ピリッとした辛味と、口にジュワッと広がる旨味が結びついて、艶のある味わい。

後口は渋味と辛味。
キレはありますが、意外と余韻も長め。
パッと輪郭が消えて、霧のようになったまましばらく見えてる感じでしょうか。
鼻に抜ける香りが爽やかに残ります。


熟してはいますが、老ねてはいません。
トロミと瑞々しさが同居したような。
期待する【山間】の味とは一線を画す味わいです。

【山間】は寝かせてもうまいですよ、武田さん。笑

鍋島 純米吟醸 雄町 かすみ酒

2011年06月11日 | 日本酒
この銘柄のもつポテンシャルは、数多ある銘柄の中でも、トップレベルにあると思っています。

【鍋島(なべしま)】


今回のスペックは、赤磐雄町100%使用の純米吟醸。
精米歩合50%なので、実質は純米大吟醸を名乗れる造り。



毎年、3~4月に出荷される規格ですが、今回はその「かすみ酒」。
おりを混ぜたバージョンとなります。

去年もこの「雄町」は買ってます。
詳しくはコチラ。笑

さっそくレビューにいきましょう。


上立ち香はフルーティな吟醸香。
青リンゴのような果実感のある香りです。

口に含むと、まず酸、そして遅れて甘み。
ふわっと口の中に広がる香りは、果実実たっぷりで優しいですね。

口の中で転がすと、じわっと出てくる旨味。
渋味も顔をのぞかせます。
ピリッとした辛味も、渋味に引きずられて感じられてきます。

後口は甘渋で締め。
とはいえ、余韻は短めです。
キレると言うより、しゅっとしぼむ感じ。
いつ喉を通ったかわからないくらい、パッと消えてしまう。


去年の味も素晴らしかったですが、今年も素晴らしい。
特に中間の盛り上がりは、さすがおりがらみと思えました。
滓引きと飲み比べすれば良かったです。

多少の好みの差はあれ、この銘柄は、誰に飲ませても悪い評価をしないんじゃないかなと思いますね。

やまユ 純米吟醸 改良信交

2011年06月05日 | 日本酒
さて、心機一転。

【やまユ 純米吟醸 改良信交】


秋田県の新政酒造のお酒です。



秋田の酒米「改良信交」を55%まで磨いた純米吟醸酒。
今年3月の出荷です。
通称「桃やまユ」なんて呼ばれていますね。
昨年お店で初めて飲んで、次の発売では絶対買ってやる、と心に決めていたお酒でした。

さっそくレビューに参ります。


上立ち香は、爽やかながら甘さを伴っている吟醸香。
桃というより少し酸味がかった香りです。

口に含むと、すっと通る甘み。
少し遅れて奥のほうに人懐っこい酸が現れます。
旨味と甘みのバランスが非常に良いですね。

口の中で転がすと、果実感のある酸がより主張を強くします。
甘みはそのまま、しっかり感じられ、ジューシィさ満点ですね。

後口は酸と甘みで締め。
さっぱりした余韻で、キレが非常に良いです。
鼻に抜ける香りもすうっと透き通るような爽やかさ。

酒質はかなり軽いのに、味はしっかり濃厚という味わいが特徴的。
文句無しに旨いです。
godanism、大絶賛!

もう残り少ないので、ちびちび飲もうと思います。

山間 仕込み3号 亀口汲み(鬼山間・赤)22BY

2011年06月01日 | 日本酒
さて、これで今期の【山間】のご紹介は、打ち止めです。

【鬼山間・赤】


ラベルを見ても何も違いはありませんが、手詰めの商品です。
当然のようにスペックは書いてありません。
仕込み順号で言うと3号、麹米「五百万石」、掛米「こしいぶき」の特別本醸造です。



H23.1出荷。
さっそくレビューといきましょう。


上立ち香は吟醸香ではありません。
米の香り、ツンとした辛味を含んだ香りです。

口に含むと、まず柔らかな米の旨味と酸。
辛さは感じられず、含み香が意外と甘いので、全体としてはやや甘めに感じます。

口の中で転がすと、じわっと辛味が感じられてきます。
酸は顎の奥へ、甘みは舌の裏へ、渋味ものそっと顔を出します。
旨味は口に広がっていきます。

後口は酸・渋・辛が合わさったような印象。
余韻は旨味と渋味ですね。
鼻に抜ける香りは爽やかで、アルコール感は一切感じられません。

辛味辛味言ってますが、旨味が強いので実際にはそこまで辛くはないです、念のため。笑
かといって甘いわけでもなく。
どんな料理にもばっちり合う酒質ですし、お燗にしても崩れない強さがありますね。
封開けして1ヶ月以上経っていますが、未だに現役で旨いです。

アテは「鶏もものピカタ」。


鶏ももは下味に塩こしょう、お皿にマヨネーズを引いて、肉の上からポン酢と砂糖を足して煮詰めたタレをかけるのがマイブームです。