Sinks in Alcohol

節操なくお酒に沈む、ある酒飲みの半生

而今 特別純米 おりがらみ 無濾過生 22BY

2011年02月24日 | 日本酒
毎年仕上がりの良い酒を提供するこの蔵。
今や入手困難酒の仲間入りを果たし、名実共に日本酒好きの中では屈指の酒となっています。

【而今 特別純米 おりがらみ 無濾過生】


昨年12月出荷の新酒となります。



富山産五百万石100%使用、精米歩合60%の特別純米酒。
日本酒度±0、酸度1.7。

感想を書いていきましょう。


香りはフレッシュ&フルーティ。
青リンゴ系の甘酸っぱい香りですが強く香るものではありません。

口に含むと、まずピリッとしたガスと少しの甘みを伴った酸が出てきます。
舌先に感じられる辛味は、ガスと酸によるもの。
鼻に抜ける香りは爽やかで、すうっと通るような果実感のある香りです。

口の中で転がすと、旨味がじわじわ広がっていきます。
甘みは舌の上にふわっと最初からいますが、酸も動かない感じ。
非常に軽快な酒質で、旨味も甘味もあるのに重たく感じません。

後口になって渋味が顔を出してきます。
酸は甘みを残してさっさと消えていくので、甘みと渋で締まる印象です。
喉から上顎へ登っていくような、爽快感のある香りが特徴的。


実は今日でほぼ飲みきり。
1ヶ月かけてじっくり飲みましたが、いやはや、やはり【而今】は旨いんです。

田酒 純米大吟醸 古城乃錦 21BY

2011年02月23日 | 日本酒
盤石の旨さを持つこの蔵のお酒。
大好きです。

【田酒 純米大吟醸 古城乃錦】


前々エントリでも挙げた【田酒】。
これは「古城乃錦」の純米大吟醸。



蔵出荷は去年の10月。
精米歩合45%の純米大吟醸です。

さっそくレビューに行きたいと思います。


香りはうっすらと華やかに香る吟醸香。
派手ではありませんが、高貴な香りです。

口に含むと、ふわっと広がる旨味、次いでフルーティな酸。
ふんわりとした旨味で、濃醇さはありません。

口の中で転がすと、酸は上顎へ移動。
控えめに引っかかるような酸なので、いつまでもそこに居残るような感じ。
旨味は膨らみ、含み香も少し穀物系の香りを伴って、全体の味わいが濃くなります。

喉越しは非常にキレイで、酸と少しの渋で締まる感じ。
飲む込んだ後に、ピリッと辛味も感じます。
すっきりした後口で、杯が進みます。

封開けから1ヶ月ほど経っていますが、全然へこたれない。
というか、最初から旨かったという説も・・・笑

720mlで買いましたが、1.8Lであるんだったら是が非でも買いたい逸品ですね。
さすがの旨さです。


実は久しぶりに開けましたが、思ってた以上に旨くてびっくりしました。。。

かめ口一番 搾りたて新酒生原酒 22BY

2011年02月19日 | 日本酒
紹介すべきお酒がたくさんあり、追いついていない状況です。
今日は、新潟第一酒造が新酒一発目に出すお酒を。

【かめ口一番 搾りたて新酒生原酒】


銘柄としては【越の白鳥】ブランドになります。



アルコール20%と明記されていますから、相当骨太な味わいをイメージしちゃいますね。笑

ではさっそくレビューを。

上立ち香は、マスカットのようなフレッシュ感漂う香り。
吟醸香ではなく、穏やかな香りです。

口に含むと、まずピリッとガス感がお出迎え。
鼻に抜ける香りもフレッシュさを増して、軽快な口当たりです。
少し遅れて旨味と酸がしっかりと出てきます。

口の中で転がすと、酸は上顎へ。
若干の渋味が感じられてきます。
旨味は濃醇で、でも全体のバランスはタイト。

後口はピリッとした辛味と、途中から出てきた渋味。
鼻に抜けるアルコール感は若干あるものの、20度とは思えない軽さでまとまっています。


これを飲むと、新酒の季節なんだよなぁ~って思います。
封開けから1ヶ月ほど経ち、変化も結構ありますが、ひねたりはしていません。



浅草にある「グラスファクトリー創吉」で買ったうすはりグラスが、最近お気に入りです。
すりきりで85mlはいります。
1個640円は安い!
と思って4個買っちゃいました(^^v

田酒 純米大吟醸 斗壜取 21BY

2011年02月17日 | 日本酒
ようやくご紹介できます。

【田酒 純米大吟醸 斗壜取】


昨年12月出荷。
【田酒】の、文字通り「最高峰」です。



精米歩合40%、酒米「山田錦」100%。
このスペックだけ見ると、720mlで出荷される「純米大吟醸」と同じ。
でも、こちらは【斗壜取】と、わざわざ銘打ってある。
この差は、小さいようでいて大きい。
godanism、一昨年に飲んだときに、それを実感しました。

まずは飲んでみることにします。


上立ち香は、ふんわりとした吟醸香。
果実味はありますが、派手な要素は一切ありません。

口に含むと、しっとりした旨味がまず感じられます。
それを追いかけるように、澄んだ酸。
そしてピリッと辛味。
舌先には青リンゴのような甘酸っぱさを伴った米の甘み。

口の中で転がすと、酸は奥のほうへ。
しかし旨味と甘みは舌の上に座したまま。
鼻に抜ける香りは【田酒】らしい果実香。
顎の下辺りに渋味を感じますが、これも果実感を増す要因となるようです。

後口は渋酸。
舌の奥のほうに辛味を残したまま、暖かみを残して消えていってしまいます。
余韻は非常にキレイで、たなびくような〆です。

うめ~~。
封開けは若干、キュッと締まったような感はありましたが、1ヶ月も経てば変わりますね。
1.8Lで1万円もする高級酒ですが、値段に相応しい価値があると思います。

今夜はこの素晴らしいお酒とともに夜を過ごしたいと思います。

謙信 Aコレ 特別本醸造 HELLO 2011

2011年02月14日 | 日本酒
しばらく間があいてしまいました。

godanism、風邪を引きまして。
しばらくお酒を控えていました(と言っても休酒はしてないのですが・・・)。
やはり体調が悪いときは、お酒も旨く感じないもんです。
なんというか、渋味やアルコール感が通常よりも鋭敏に感じてしまうんですね。

ようやく体調も戻り、お酒も美味しく感じることが出来るようになりましたので、更新を再開しようかと。
で、今日のお酒はこれ。

【謙信 Aコレ 特別本醸造 HELLO 2011】


前回のエントリでご紹介した「AUN SPECIAL THANKS 2010」の、今期のバージョンです。
仕込みは同じ、特別本醸造の生酒。



アルコール19度は、やはり骨太スペック。
さっそく飲んでみましょう!


香りはしっとりしたフルーティなもの。
フレッシュ感漂い、新酒らしい爽やかな香りです。

口に含むと、まず瑞々しい旨味。
遅れて喉奥にすうっと溶け込むような酸が広がります。
舌先にはピリリとしたガス感。

舌の上で転がすと、酸は旨味と重なって上顎へアタック。
舌の真ん中辺りに米由来の甘みが顔をのぞかせます。
トロみのある質感と、フレッシュで爽やかな酸はバランスが良い。
段階ごとにいろいろな顔を魅せますね。

後口は渋と酸で演出。
少しの辛みが舌を刺激し、余韻はスパッとキレます。
鼻に抜ける青リンゴのようなフレッシュな香りは、後を引きます。

旨いですね~。
実は今日で飲みきりなんですが(笑)、最後まで楽しませていただきました。

これで1.8Lが2011円。
マジかと。
来年は2012円で同スペックが出るのかな?
だとすれば間違いなく“買い”の1本となることでしょう。
そうじゃなくても、今年の【謙信】は追いかける気マンマンですが(^^v


AUN SPECIAL

2011年02月04日 | 日本酒
godanism がとてもお世話になっているお店が、昨年糸魚川から同じ糸魚川に移転し、新装開店しました。
そのお店の名前は「阿吽」。
美味しい地鶏と、素晴らしい地酒が揃う名店でございます。

新装開店を記念して、【謙信】で有名な池田屋酒造から記念ボトルが発売されました。
ラベルは、完全に「阿吽仕様」になっています。

【AUN SPECIAL THANKS 2010.10.10】


仕込みの内容は・・・、ラベルには一切書いていませんね。

アルコール19%。
麹)五百万石、掛)こしいぶき、どちらも精米歩合55%。
特別本醸造、素濾過生酒です。



「阿吽」さんと同じ糸魚川市にある酒造だからこその粋な計らい!
ラベルもお洒落です。

さっそく飲んでみることにしましょう。


上立ち香は、スゥ~っと通るような香り。
吟醸香ではなく、華やかさ・派手さは一切ありません。

口に含むと、濃い旨味と遅れて丸みのある酸。
鼻に抜ける香りは熟した果実のような甘いもの。

口の中で転がすと、酸は甘みと結びついて顎奥へ。
舌先にピリッと辛みを感じます。
濃厚は旨味は舌を包み込むように広がります。

後口は丸い酸で締め。
顎に引っかかった酸が余韻を作ります。

アルコール感は一切無く、芯の通った旨味とくっきりした甘みが非常に魅力的。
旨い!

これが1.8Lで2010円(!)。
安い、安過ぎる。


アテは「鯵の南蛮漬け」。