Sinks in Alcohol

節操なくお酒に沈む、ある酒飲みの半生

長陽福娘 純米 無濾過生原酒 山田錦

2011年03月27日 | 日本酒
長岡にあります「かねせ」さんの、今年イチオシのお酒です。

【長陽福娘 純米 無濾過生原酒】


山口県の岩崎酒造のお酒。



全量「山田錦」使用、精米歩合60%。
酒度+3、酸度1.8。

さっそくレビューに行きます。


上立ち香は艶のあるふんわりした香りです。
米の甘みを感じさせますね。

口に含むと、まずキリッとした酸、次いで旨味。
含み香は米の甘みを伴った香り。

口の中で転がすと、酸は舌の裏へ回るように移動。
旨味が舌全体に広がっていきます。
舌先にピリピリした辛味が感じられてきます。

後口はピリッとした辛味と酸で締め。
鼻に抜ける香りはバナナのような果実感もあります。
余韻は甘みと酸で、すうっと消えていきます。

全体として、酒質は辛口に感じますが、含み香が徐々に甘みを伴うようになるので、前半と後半でけっこう味わいに変化があります。

これは面白いお酒。
派手さは一切無いけれど、個性はしっかりある。
そして、godanism 好みの酸の出方。
うまいです!
今期、また機会があれば買おうと思います。

アテは鮭のちゃんちゃん焼き。


バターをしっかり利かせた料理と、相性が良いようです。


余談ですが、お世話になっている仙台の酒屋「いづみや」さんと先日電話でお話ししました。
乾坤一が相当な被害を受けているほか、日高見、墨廼江は未だに連絡がつかないとか。。。
godanismとしては、復興の一助になるよう、東北のお酒を楽しんでいきたいと思います。
次々エントリ辺りから、しばらく宮城のお酒を飲んでいこうと思います。


更に余談ですが、こんなのも飲んでました。

再来月あたりに、同じ仕込みのものをレビューすると思いますので、今回は写真だけ(^^v

十四代 純米吟醸 出羽燦々 生酒 22BY

2011年03月21日 | 日本酒
連続で【十四代】のご紹介です。

【十四代 純米吟醸 出羽燦々 生酒】


酒米「出羽燦々」を50%まで磨いた純米吟醸酒。
生酒、今年の2月出荷です。



プレミア吟醸酒の代名詞ともいえる銘柄【十四代】。
飲むほどに、「いったいどうやって造ってるんだろう?」という疑問が募ります。

では、レビューのほうへ。


上立ち香はすうっと透き通るような吟醸香。
果実感もあり、甘い香りです。

口に含むと、これまたすうっと通るように旨味が広がってきます。
酸は舌の奥のほうでじわっと出てくる感じ。

口の中で転がすと、酸は上顎のほうへ。
舌先にぴりっと辛味が感じられてきます。
旨味は強くなるのではなく、引き延ばしたように口全体へ。
含み香による甘みはありますが、味わい自体はどちらかというと辛口で、タイトな印象です。

後口は酸と渋味。
キレはよく、しっとりした余韻。
爽やかな返り香が良いですね~。

旨いです!が、槽垂れのほうが好みかな~。

アテは「鰤カマ塩焼き」。


旬の魚は脂がしっかりのっていて、こたえられない旨さですね!

十四代 純米吟醸 槽垂れ おりからみ 生原酒

2011年03月20日 | 日本酒
【十四代】のほとんどの仕込みは1回火入れで出荷されますが、このお酒は数少ない生酒。
しかも原酒です。

【十四代 純米吟醸 槽垂れ おりからみ】


純米吟醸、とはどこにも明記されていませんが。
精米歩合が50%なので、そのように書いてみました。
実際は純米大吟醸を名乗れる仕込みです。



「国産米100%使用」と書いてあります。
どこの米かまでは書いていません。

過去に、【十四代】の「おりからみ」を買ったことがあります。
それは、双三八反錦を使った純米吟醸でした。
その先入観が私には残っています。

とりあえず、レビューといきましょう。


上立ち香は、微かにジューシィさを感じさせる吟醸香。
果実感も少し感じます。

口に含むと、まずフルーティな酸。
口に膨らむ香りは果実感があり、口当たりはグレープフルーツのようです。

少し遅れて米の旨味と甘みが広がります。
舌先にはピリッとした辛味。

口の中で転がすと、酸は上顎のほうへタッチ。
旨味が口一杯にしっとりと広がってきます。
渋味も少し顔を出しますね。
舌の奥をくすぐる酸と甘みは、非常に心地よいものです。

後口は甘みと酸味、少しの渋味。
果実感のある口当たりは、後口まで引きずるのでした。
少しアルコール感が余韻に感じられますが、気にならない程度。

鼻に抜ける香りもジューシィで、しっとりした酒質はさすが十四代と思わせるものがあります。
旨いです。
こう言っては何ですが、角新本丸より完成度は上と思えます。


アテは長芋の刺身。

鰹の削り節とすりごまをたっぷり乗せて!

来週から復活いたします

2011年03月18日 | その他
東日本大震災で被災されました方々に、心よりお見舞い申し上げます。

当ブログをご覧いただいている方々に、もしや心配をおかけしてはいないだろうかと思い、まず無事であることをお伝えいたします。
godanism、地震当時は東京都内の職場にて勤務中でした。
その日は交通網が完全に混乱しており、徒歩で10km弱ほど歩いて帰宅いたしました。

知る人が皆無事だったことでほっとしております。
余震も続いておりますし、原発の心配も尽きません。
物資も満足に供給できておらぬと、毎日ニュースで耳にします。

心痛む情報ばかりが世を賑わしておりますが、ここで自粛自粛と叫ぶのはお門違い。
東北地方の方々が一刻も早く立ち直るためにも、私たちが率先して経済的基盤を保っていかなくてはいけません。

当ブログ、更新がしばらく途絶えておりましたが、来週より通常運転で復活いたします。
今後とも宜しくお願いいたします。

くどき上手 純米吟醸 つや姫 旬のにごり酒

2011年03月08日 | 日本酒
珍しい、「つや姫」を使ったお酒です。

【くどき上手 純米吟醸 つや姫 旬のにごり酒】


去年までは「亀の尾」を使って仕込まれていた、この季節限定のにごり酒です。
実は、去年末に21BYの【くどき上手 亀の尾 にごり】を飲む機会があり、すこぶる旨かったので買ってみました。



庄内産つや姫100%使用、アルコール度数17%。
日本酒度-5.0は相当甘い部類です。

さっそくレビューを。


香りからして甘い吟醸香。
果実感もありますが、米の甘みが強く出たような香りです。

口に含むと、ふわっと舌先に滑り込むような酸。
次いで舌全体にじわっと甘みが感じられてきます。

口の中で転がすと、米の旨味がパっと広がる。
酸は下顎へ移動しますが、甘みも道連れですね。
にごり由来なのか、渋味もここで少し出てきます。

後口はすうっと通るような旨味と、漂っていた渋味が締めます。
余韻は渋ですね。


個人的には、亀の尾のほうが好きでしたね~。
旨いですが、料理に合わせるのは難しいかも(^^;

花陽浴 純米大吟醸 雫 生原酒 おりがらみ

2011年03月04日 | 日本酒
飲んで、この銘柄に対する評価が変わりました。

【花陽浴 純米大吟醸 雫 生原酒 おりがらみ】


埼玉県にある南陽醸造株式会社の商品です。

酒米は八反錦、精米歩合48%。
純米大吟醸の生原酒、おりがらみです。



さっそくレビューをしたいと思います。


上立ち香は、すうっと漂う吟醸香。
果実感たっぷりです。

口に含むと、まず瑞々しい旨味。
遅れて舌先に酸が感じられてきます。
含み香はフルーティですが、強いものではなく、キュッと締まったような口当たり。

口の中で転がすと、ピリピリした酸が舌をくすぐります。
旨味の下のほうからじわっと米の甘み。
いくぶんトロミのある質感ですが、雑味はありません。

後口になって渋味がにゅっと顔を出してきます。
この渋と、これまた後口で顔を出してくる辛味で締める感じ。
ふんわりした余韻がしばらく残ります。


「超限定」だからなのかはよくわかりませんが、これは旨いです!
実は個人的には【花陽浴】はまだこれからかなと、傲慢にも思っていたので、このお酒にはビックリいたしました。
埼玉が誇る「ニュースター」!笑

アテは「米茄子田楽」。


田楽味噌は甘みを抑えて作るほうが、日本酒に合いますね。

醸し人九平次 純米吟醸 生原酒

2011年03月02日 | 日本酒
今年も、dancyuの3月号は日本酒特集でした。
その日本酒特集の、トップバッターで紹介されていた銘柄です。

【醸し人九平次 純米吟醸 生原酒】


郡山の「泉屋」さんの頒布会限定商品です。



精米歩合55%、アルコール度数16度。

さっそくレビューといきましょう。


上立ち香はフルーティな吟醸香。
果実感漂いますが、派手なものではありません。

口に含むと、まずフレッシュな酸。
旨味はちょっと遅れてすうっと出てきます。
舌先に感じる、生ならではのガス感が、甘みを感じさせますね。

口の中で転がすと、酸が少し渋味を伴って上顎へタッチ。
米の旨味が口の中に広がってきます。

後口は酸と渋で締めます。
キレがとても良く、余韻はスキッとした無駄の無いものです。

全体としてタイトな印象ながら、ボリュームを感じさせるところはしっかりと出してくる。
生酒でありながら生っぽさはそこまで感じさせないので、飲み疲れもしません。

さすがのクオリティです。
うまい!


冒頭で触れたようにdancyuで華々しく紹介された【九平次】。
今後は入手困難酒になっていくのでしょうか・・・?