Sinks in Alcohol

節操なくお酒に沈む、ある酒飲みの半生

萩の鶴 純米吟醸 美山錦 原酒 22BY

2012年03月27日 | 日本酒
久しぶりの更新となってしまいました。
ご無沙汰をしております。

しばらく外飲みが続いてしまい、ご紹介が難しい状況にありました。
今回ははりきって参ります。

【萩の鶴(はぎのつる)】


当ブログではよくご紹介している銘柄。
宮城県は萩野酒造のお酒です。



今回のお酒は、酒米「美山錦」100%、精米歩合50%。
純米吟醸、原酒となります。
瓶底を見ると、うっすらおりが入っています。



22BY。
蔵出しは23年11月ですので、蔵で寝ていたもの。

さっそくレビューへと行きましょう。


上立ち香は果実味ある吟醸香。
華やかながら派手ではなく、しっとりと落ち着いたものです。

口に含むと、まず舌先に酸。
舌の真ん中辺りに硬質の渋を感じます。
鼻に抜ける香りには、上立ち香に感じたような果実感はありません。

口の中で転がすと、舌のサイドから別の酸が出てきます。
喉手前に甘みを感じ、絡まって甘酸を演出。
と同時に、渋に引っ張られるように旨味が感じられてきます。

後口は渋酸で〆。
辛みをポンと置いて消えていく余韻はキレもバッチリ。
戻り香には甘みを感じますが、さっと出てきてパッといなくなりますね。


火入れならではの落ち着いた味わいと、【萩の鶴】の特徴である華やかな吟香が素晴らしい。
godanismの好みど真ん中。
打ち抜かれましたね~。
うまいっす!


アテは筑前煮。

田酒 純米大吟醸 斗壜取 22BY

2012年03月16日 | 日本酒
このお酒を飲まずして【田酒】は語れません。

【田酒(でんしゅ)】


純米大吟醸、斗壜取。



酒米「山田錦」100%、精米歩合40%。
同規格の四合瓶がありますが、これはその「斗壜取」バージョンとなります。

さっそくレビューへいきましょう。


上立ち香はほのかに甘い吟醸香。
果実味が感じられます。

口に含むと、まず舌先にすうっと通るような酸。
そこから舌の上をじんわりと浸透するように旨味が伸びてきます。

口の中で転がすと、舌のサイドから渋味。
甘みは舌の裏側から感じられてきて、舌先の酸と絡み合って果実感を演出します。
ふんわりと口一杯に漂う旨味と、地べたを這う渋のバランスが素敵です。

後口は甘酸で〆。
キレよく、余韻に渋を残します。
戻り香は吟醸香の中にぽちゃっとした甘さを足したような感じ。


口開けのときはドライでシャープな印象でした。
1ヶ月半ほど経過して、香りは落ち着きましたが旨味と甘みがしっかり感じられるようになりましたね。
文句無しにうまいです!

こういうお酒はアテなしでクイクイ飲めてしまいますね(^^)

蔵王 純米大吟醸 斗瓶取り 21BY

2012年03月10日 | 日本酒
前々回ご紹介したお酒の21BYです。

【蔵王(ざおう)】


純米大吟醸。斗瓶取りです。



酒米は美山錦100%使用、精米歩合は40%。



蔵出しは23年9月ですが、酒造年度は21年です。

さっそくレビューにいきましょう。


上立ち香は果実感ある吟醸香。
メロン様の香りの中にうっすらバナナといった感じです。

口に含むと、まず舌先にうっすら酸。
ぽてっとした甘みが舌に広がります。
すっと爽やかな口当たり。

口の中で転がすと、酸は喉手前に移動。
舌の真ん中に渋味、舌先には辛みが感じられてきます。
艶っぽさとトロミを感じます。

後口は渋酸で〆。
余韻は渋で、戻り香が甘いので、心地よく絡まる感じ。
キレがよく、ピシッと辛みで締めますね。

上品な中に、主張もしっかりとあるバランス。
綺麗なんだけど、甘さと渋味でしっかり食中酒してます。
うまいですね~!


アテは肉豆腐。


最近また寒くなってきたように感じます。
温かい料理で暖まりましょう(^^)

而今 純米吟醸 酒未来 火入れ 22BY

2012年03月08日 | 日本酒
昨年は酒米「酒未来」を使ったお酒が多く出荷された年だと思います。
我らがヒーローのこの銘柄もしかり。

【而今(じこん)】


ラベルがいつになく渋い。笑



酒米は「酒未来」100%。
精米歩合50%の純米吟醸。
1度火入れです。

レビューにいきましょう!


上立ち香はうっすらと甘い吟醸香。
強くはありませんが華やかな香りです。

口に含むと、まず舌先に酸。
ほぼ同時ですが舌の真ん中辺りに上品な甘みが落ちてきます。

口の中で転がすと、舌の両サイドから渋味が上がってきます。
喉奥には、辛みと酸が絡まります。
鼻に抜ける香りは、品の良い甘みの中に若干の辛みを混ぜたようなもの。

後口は渋で〆。
余韻も渋味があり、戻り香は甘みがありますがそれほど際立たちません。


上立ち香はまぎれもなく【而今】なのですが、口に含んでからの流れはだいぶ離れた味わいだと思います。
封切りしてから1ヶ月ちょっと。
口開けはやや固くシャープな印象だったのですが、現在、花開いたかといわれると少々疑問が残ります。
【而今】に求められるレベルって高いんだな~と、飲んで改めて思いました。笑


アテはじゃが芋とトマトのアンチョビガーリックバター。


トマトとアンチョビ、最高です!

蔵王 純米大吟醸 斗瓶取り 22BY

2012年03月06日 | 日本酒
宮城県の最高峰の1つだと思っているお酒です。

【蔵王(ざおう)】


純米大吟醸の斗瓶取り。



酒米は美山錦100%。



精米歩合40%。
文句無しの純米大吟醸規格のお酒です。

出荷は昨年10月。

さっそくレビューにいきましょう。


上立ち香は甘い果実味ある吟醸香。
メロンとバナナを足して2で割ったような香り。

口に含むと、まず舌先に酸。
舌の真ん中に、ほんのちょっとの渋味。
旨味はうっすらと広がります。

口の中で転がすと上顎の辺りから甘み。
舌先にはピリッとした辛み。
酸はそのまま居座って、辛みと一緒くたになります。

後口は酸で〆。
戻り香は若干のビターを含む、果実味のある香り。
キレは良いですが、ほんのりと渋を余韻に残します。


封切りが1月後半ですから、1ヶ月以上経っています。
その間にいくぶん酒質が変わりました。
丸みを帯びた甘みと果実感。
旨いですね~。


アテは雪見湯豆腐。


湯豆腐を大根おろしと塩ポン酢で。
上にアサツキを散らしていただきます。

十四代 純米吟醸 槽垂れ 生原酒 23BY

2012年03月01日 | 日本酒
生酒を優先的に消費しています。

【十四代(じゅうよんだい)】


純米吟醸の生原酒。
生酒ですが、「角新」マークはついていません。



酒米は何なのか書いてありません。
精米歩合50%なので、純米大吟醸を名乗れる規格です。

レビューへいきましょう。


上立ち香はうっすら甘い香りの吟醸香。
苺系の果実味ある香りです。

口に含むと、まず舌先にほんのり酸。
舌の上を浸透するように旨味が広がります。
酸に乗っかるように甘みが感じられてきます。

口の中で転がすと、酸は上顎へアタック。
舌のサイドから渋味が出てきます。
含み香は渋を伴いますが、甘みとバランスをとろうとする感じ。

後口は渋で〆。
余韻は渋を伴った甘みがそのまま透明度を増して消えていく。
鼻に抜ける香りはほんのり木香を感じさせます。


あまり【十四代】らしさを感じないバランスです。
終止、甘みと渋味が少し前面に出たような感じで、後半も伸びては来ません。

値段も若干高めなので、う~んどうだろう?って感じです。
これなら、少し前にご紹介した「角新本丸」のほうが好きかな。


アテは鶏ももの粕味噌漬け焼き。


振り返ると、2ヶ月に1度はブログに載せてました。
作り過ぎです。笑