Sinks in Alcohol

節操なくお酒に沈む、ある酒飲みの半生

戦勝政宗 特別純米

2010年11月30日 | 日本酒
先日、仙台に旅行に行ってまして。
その際、仙台で購入したお酒です。

【戦勝政宗 特別純米】


「仙臺ノ純米酒」と書いてあります。
「仙臺」は当然「せんだい」と読みます。
地名を「仙臺」と名付けられた所以を、旅行の際に資料館で知って、「へぇ~」と唸ったものです。
知りたい方は、ぜひ行かれてみてくださいね(教えないの?)。



仙台城には酒蔵があって、それも伊達政宗公が自ら建てさせたものとか。
そんなこんなが裏ラベルに書いてあります。

通常、日本酒で「~マサムネ」と付くものは、「正宗」の字を使うことが多いと思うのですが、このお酒はそういう由来もあって、「政宗」を使っています。


能書きはこれくらいにして飲んでみましょう!


嗅ぎ香はうっすら香る吟醸香。
落ち着いたフルーティな香りです。

口に含むと、まず果実感のある酸。
すぐに旨味が追随してきます。
甘さはあまり感じませんが、含み香が果実感を伴ったものなので、全体的にはほんのり甘い印象になります。

口の中で転がすと、酸は奥のほうへ。
旨味と甘みが艶を伴って前のほうへ。
若干の渋みが舌の上にじんわり出てきます。

後口は、渋みと酸がベースになっています。
鼻に抜ける香りは、果実感と穀物の合わさったような、どこか朴訥とした香りです。
余韻には甘みが残り、それもほんのりとしたものなので、キレの良さが際立っています。

いやいや、なかなか旨いです!
食中でも単体でも飲めますし、温度帯も選びません。
普段飲みの酒としては、かなり好みのお酒でした。

アテは「高野豆腐の煮物」。

国権 辛口純米 原酒 俺の出番

2010年11月30日 | 日本酒
郡山の酒屋の頒布会商品です。

【国権 辛口純米 原酒 俺の出番】


久々に購入した【国権】。



堂々としたラベルです。
「俺の出番」、干支の寅の絵が素敵。笑

精米歩合60%の純米原酒です。


さっそく飲んでみましょう。


嗅ぎ香はうっすらと爽やかな吟醸香です。
華やかなものではなく、非常に落ち着いた香り。

口に含むと、まずピリッとした辛みと酸。
旨味も付随してふわっと出てくるので、口当たりからなかなか重厚な味わいです。

口の中で転がすと、ふんわりした甘みが感じられてきます。
含み香がいくぶんフルーティなので、全体としてはやや甘めに感じますね。
酸は逃げずに、じっと舌の上にとどまる感じ。

後口には少しの渋みと酸。
バックテイストは艶のある香りです。
ピリッとした辛みがここでも感じられ、全体の余韻をスパッと断ち切る感じ。
キレがいいですね~。

辛口純米、というだけで godanism は手に取らないジャンルなのですが。笑
うまいです。

食中酒としてはもってこいで、実のところ非常に減りが早いです。。。
燗も美味しいですよ。

アテは「カマスの塩焼き」。

北光正宗 特別純米 金紋錦

2010年11月25日 | 日本酒
最近、気になっていたお酒です。

【北光正宗 特別純米 金門錦】


「北光正宗」。
銘柄名が、イイじゃありませんか。



金紋錦59%の特別純米酒。
長野県のお酒です。
写真では見にくいかもしれませんが、今年の10月出荷です。


冷やでも燗でも飲みやすい酒質のお酒を、最近探す傾向にあります。
もちろん、冷やして美味しいお酒もバッチリ好きなのですが。
飲み飽きしにくく、入手しやすいお酒って、素敵ですよね。笑
このお酒、そういう意味ではど真ん中です。


嗅ぎ香はほとんど香りません。
ほんの少し、微かにうっすらと果物のような香りがするのみです。

口に含むと、まずすうっとした酸。
落ち着いた酸味ですが、ちょこんとガス感もあります。
最初の口当たりでふわっと出てくる渋みが特徴的。

旨味は口当たりから遅れて出てきますが、しっかりした旨味です。
口の中で転がしても、まったくぶれません。
酸も、その立ち位置をほとんど変えず。

後口はピリッと辛みがあって、ほんの少し苦みも出てきます。
非常にキレがよく、後口に鼻に抜ける爽やかな果実香は秀逸。
余韻になってじんわりと渋みが感じられますが、これが次の杯を求めます。


総じてのバランスが非常に好みですね。
冷やでも燗しても崩れないバランス。
飲み飽きしない酒質。

出荷量が少ないせいか、売っているお店が少ないのが玉にきずですが、これは「買い」のお酒です。
旨いっす!

こういうお酒は、料理を選びませんが。
今回はジャンキーなつまみで。笑

・竹輪のチーズ磯辺焼き

いづみ橋 山廃純米 山田錦 秋とんぼ

2010年11月19日 | 日本酒
またまた1週間ほど開いてしまいました。

寒くなってきて、お燗が恋しい季節となりました。
みなさま、いかがお過ごしでしょうか。

お燗向きのお酒を、いろいろと物色している最中、見つけて買ってきたお酒をご紹介。

【いづみ橋 秋とんぼ】


とんぼの絵が描かれた、かわいらしいラベルです。



しかし、スペックはかなりごつめ。笑
麹米70%、掛米80%、全量山田錦です。
日本酒度は+23、酸度1.8。
この数値もなかなかごっついですね。

裏ラベルには「お燗(50度位)がおすすめです」と書いてあります。
もちろんそんなことおかまいなしに、最初は冷やでいただきます。笑


嗅ぎ香は米の香り、山廃らしいクリーミィな香りもあります。
口に含むと、まずふわっとした酸、すぐに強めの米の旨味が広がります。
酒度+23だけあって、甘みは感じません。
非常にキリッとした輪郭の味わいです。

口の中で転がすと、酸が奥のほうへ後退。
代わりに、ふくよかな旨味と追随して辛みが出てきます。
この辛み、ピリッとした辛みではなく、艶のある辛み。
そんなに辛くはないですね。
ただ、苦みはかなりしっかり感じられ、非常に特徴的です。

後口はこれまた特徴的。
酸はそれほど前に出てこず、じんわりとした辛みと旨味が後押ししてきます。
バックテイストもそれに倣うように、野草のような苦みを伴ったものです。
余韻もしばらくはジーンと残ります。

うーむ、力強い口当たりから、最後まで息をつかせません。
なるほど、これはすごーく燗映えしそう。笑

というわけで、続けざまに燗をいただくことに!
おすすめという50度前後を目安に燗につけてみます。


口当たりは冷やより酸が立つ印象、旨味もさらに強くなりました。
しかしかなり柔らかな味わいに。
なぜかファーストアタックにはフルーティな香りも感じられます。

口の中で転がすと、冷やのときにあった苦みはどこへやら。
その代わり、辛みがより顕著に出てきます。

後口は非常にキレよく、しかも甘みも感じられる。
鼻に抜ける香りも、バナナのようなフルーティさを伴っています。

口当たりは酸、中間に辛み、後口に甘み。
この三重奏はいけません、あっという間になくなる酒質です。。。

うまいですね~!
今後も追いかけてみようかな。


十四代 大吟醸 中取り 山田錦 21BY

2010年11月11日 | 日本酒
先月末に催した「未開封パーティ」で、ざりがにさんに持ってきていただいたお酒です。

【十四代 大吟醸 中取り 山田錦】


5勺ほどだけ残ってました。



全量「播州山田錦」使用、精米歩合35%の大吟醸です。
出荷は2010年9月。

ちょっと間が空いてしまいましたが、変化はあったでしょうか。。。


嗅ぎ香は透き通るような吟醸香。
派手さはありませんが、果実感のある香りです。

口に含むと、まずすうっと旨味。
遅れて舌先にピリッとガス感、奥に酸が感じられてきます。

甘みはほとんど感じず、代わりに【十四代】らしい瑞々しさがあります。

口の中で転がすと、舌の奥のほうに感じられた酸が少し強まって、同時に旨味もしっかり感じられるようになります。
鼻に抜ける香りは爽やか。
舌の真ん中辺りに若干の渋みが感じられますが、全体の香味と合わさると、フルーティさを強くする要因になるようです。

喉を通るときの艶は、口当たりからはあまり想像できません。
後口は酸と渋みがベースですが、甘みもしっかり感じられます。
バックテイストは香り豊かで、キレもバッチリです。


うーむ、めちゃめちゃ旨いですね。
21BYの【十四代】では、これがベストかもしれません。


ちなみに、アテはありません。
こういう酒は、酒だけでいただきます。

一時的にこういうの載せてみてます。
興味がある方は見てみてください。
↓↓↓↓↓↓



豊賀 特別純米 直汲み生原酒 仕込み二号

2010年11月09日 | 日本酒
予告通り、連日の更新となります。
そして、銘柄も昨日と同じ。

【豊賀 特別純米 直汲み生原酒 仕込み二号】


先日の「ひやおろし」のような味わいも好きですが、「直汲み生原酒」のようなピチピチフルーティな味わいも大好きです。



しらかば錦59%、長野C酵母使用。
これは、昨日のエントリの「ひやおろし」と全く同じ。
アルコール度数も17%で同じ。
ただ、日本酒度と酸度はけっこう違います。


さっそく飲んでみましょう。


香りは落ち着いた吟醸香。
リンゴのような香りです。

口に含むと、まずきれいな酸。
少し遅れて、ふわっと旨味と甘みが広がってきます。

下先にピリッとしたガス感を感じます。
鼻に抜ける香りがフルーティですね~。

口の中で転がすと、舌の真ん中に甘みが集まってきます。
酸は舌の裏側と両脇へ移動。
しっとりした中に、米の旨味が漂います。

飲み込む時、若干の渋みを感じます。
酸と渋みを基調とした後口ですが、鼻に抜ける香りが華やかで、全体としてリンゴを彷彿とさせるような余韻です。

口当たりからフルーティさはありますが、後口への盛り上がりが素晴らしいですね。
ひやおろしとはちょっと違うフレッシュさ。
かといって荒い感じではなく、落ち着きもあります。

旨いですね!
【豊賀】との最初の出会いが直汲みだったので、個人的にはこれぞ【豊賀】!という想いが強いです。


アテは、鶏もも肉とニンニクの芽の味噌炒め。

豊賀 特別純米 ひやおろし 21BY

2010年11月08日 | 日本酒
またしてもまたしても、1週間空いてしまいました。

土日に糸魚川へ遠征したりしましたので、今回は仕方が無いのです(言い訳)。

とりあえず、ご紹介しないといけないお酒は未だに目白押しですので、今週は連投できたらと思っております。


【豊賀 特別純米 ひやおろし】


斜めラベルが素敵。
「要冷蔵」の下の紅葉マークは、切り抜いてあるんですねー。



で、切り抜いた紅葉マークは裏ラベルの右下に!
この粋な計らい。
godanism、これだけでノックアウトです。笑


さっそく飲んでみましょう!


嗅ぎ香はうっすら米の香り。
吟醸香ではありません。

口に含むと、まず酸がぱっと広がります。
ほぼ同時に鼻に抜ける香りは若干のフルーティさを伴っています。
少し遅れて、米の旨味と甘み。
ファーストアタックは、なかなかの力強さを感じます。

口の中で転がすと、酸は喉奥のほうへ移動。
口いっぱいに米の旨味が広がってきます。
落ち着いた口当たりととろみは、「ひやおろし」に求める味わいです。

喉を通るときの滑らかさが素晴らしいですね~。
ピリッとしたガス感は少し残っているものの、それがカドになること無く通っていきます。
後口に残る若干の渋みは、甘みと酸味に結びついていて、ほとんど気になりません。
キレも非常に良いです。

うまいですね~。
【豊賀】は、年々進化してますね。
今期も期待大です。

アテは「牛肉としらたきの煮物」。

田酒 純米大吟醸 百四拾 21BY

2010年11月01日 | 日本酒
すっかり「週一更新」がサマになってしまってます。
このままではいかん、とは思ってます。
先日の「未開封パーティ」で開けたお酒を、じっくりと紹介もしていきたいですし。

まずはこれ。

【田酒 純米大吟醸 百四拾】


酒米「百四拾(華想い)」を40%まで磨いた純米大吟醸。
定価5,300円です。



【田酒】の純米大吟醸シリーズでは、これが一番コスパ高いと思ってます。

「四割五分」よりも数百円安いですから、まぁ確かに一番お求めやすいわけですが、味の点からいっても、これに勝るのは上位2クラスだけじゃないか、と。
まぁ、godanism の好みですから、同意を求めることはしません。笑

さて、去年も買ったけど今年も買っちゃったパターンです。

未開封パーティのときは、すこ~し固い印象でした。
あれから1週間経って、どうなったのか。

さっそく飲んでみましょう。


嗅ぎ香はおとなしめな吟醸香。
フルーティで、どことなくストロベリィな感じです。

口に含むと、舌先にふわっとまず甘み。
少し遅れて奥のほうにキリッとした酸味が立ってきます。
旨味はふわっと全体を覆うような感じで、主張はしてきません。

口の中で転がすと、奥にいた酸がズイッと前へ。
甘みと一緒になって、非常に爽やか。

後口は、甘酸と若干の渋みを伴っての余韻。
鼻に抜ける香りも、落ち着いていながらちゃんと主張する、心地よい香りです。


1週間経って、カドはすっかりとれました。
でも、20BYのほうが美味しかったかな~。


おつまみは、最近ハマっている高木商店の缶詰。
・ねぎ鯖「味噌だれ」


普通の缶詰とは違います(^^v