Sinks in Alcohol

節操なくお酒に沈む、ある酒飲みの半生

奈良萬 純米 おりがらみ 生 23BY

2012年02月28日 | 日本酒
2年ぶりに購入したお酒です。

【奈良萬(ならまん)】


【奈良萬】じたいは毎年数本は購入しているんですが、この「純米生おりがらみ」は2年ぶり。



爆発バージョンということで、ビニ袋には注意書き。
純米生酒として出ていますが、精米歩合は55%なので実質純米吟醸です。

さっそくレビューにいきましょう。


上立ちは果実味のある吟醸香。
若干バナナ香を感じます。

口に含むと、舌先にピリッとガス。
舌を這うように旨味が広がります。

口の中で転がすと、酸は上顎へ移動。
甘みが引っ張りだされてきて、含み香と相まって果実味のあるバランス。
ただ、ガスはしっかりあるので、非常にドライです。

後口は渋で〆。
ガス効果もあってか非常にキレが良いです。
鼻に抜ける香りは【奈良萬】らしい独特のもの。


やはり旨いですね~!
毎年まったくぶれずに造られる【奈良萬】。
素晴らしい安定感、高次元の酒質。
値段と味と供給量のバランスを考えたときに、ベスト3に入る銘柄だと思っています。
素晴らしい。


アテは「粕味噌鍋」。


寒い日は粕であったまりましょう。笑

山の壽 純米吟醸 山田錦 おりがらみ 23BY

2012年02月26日 | 日本酒
久しぶりの更新となります。

godanism、先週頭から風邪を引いてまして、病院で診察してもらったらなんとインフルエンザ。
約10年ぶりにインフルエンザウィルスに屈した形となりました。
症状も落ち着き、お酒も飲めるようになったので更新を再開した次第です。


【山の壽(やまのことぶき)】


22BYから酒販店さんや料飲店さんで飲む機会がありましたが、自分で購入するのは初めてです。



「GIANT IMPACT」と銘打たれています。
カネセさんのみの販売となった規格。



酒米は山田錦100%、精米歩合55%の純米吟醸酒。
カネセオリジナルとなっているのは、“いちおう”おりがらみだから。

さっそくレビューにいきましょう。


上立ち香は甘い吟醸香。
ラズベリーのような、甘酸っぱい果実感のある香りです。

口に含むと、まずすうっと通るような旨味。
酸は感じられず、代わりにうっすらと渋が感じられます。

口の中で転がすと、とたんに舌先に酸が。
甘みも酸とほぼ同時に出てきます。
含み香は独特のふんわりしたもので、果実というよりは草っぽい?香り。

後口は渋酸で〆。
渋で辛みを表現するというか、キレを表現するというか。
余韻は爽やかで、パッと口からいなくなります。
鼻に抜ける香りが非常に特徴的。


旨いですね~!
果実味のあるファーストタッチから後半の辛みとキレまで、一口の中にドラマを感じます。
このお酒には、本当にこのお酒にしかないオリジナリティがあるように思いますね。

ちなみに、おりがらみを名乗っていますがほとんど滓はありません。
よく見ると、ほんの少しだけいるな~って感じです。

【山の壽】、今年は飛躍の年になるんじゃないでしょうか。
楽しみな銘柄です!

十四代 角新本丸 23BY

2012年02月17日 | 日本酒
毎年、唯一買っている規格です。

【十四代(じゅうよんだい)】


今期もなんとか購入することが出来ました。



精米歩合55%。
形式上は特別本醸造ですが、磨きを見ると吟醸です。
「角新」にどういう意味を込めているのかは知りませんが、過去すべて本生での出荷になっています。

さっそくレビューにいきましょう。


上立ち香はすうっと透き通るような吟醸香。
うっすらリンゴのような果実感がありますが、強いものではありません。

口に含むと、まず舌先に酸。
そのまま舌の中央辺りまでストンと落ちてきます。

口の中で転がすと、酸は喉元へ。
代わりに舌先に渋味が現れます。
旨味は強くはないですが、しっかりと線のあるものです。
甘みもふわっと出てきて、渋とくっついて熟した赤リンゴのような味わい。

後口は甘酸で〆。
渋は口の中に置いていかれます。
キレはまずまず、余韻はフルーティでさっぱりした甘さを感じます。


旨いですね~!
封切りから3週間経って若干ダレた部分もあるのですが、果実感にうまく溶け込んで、少し違った面白い味わいになっています。


アテは「温野菜バーニャカウダソース」。


バーニャカウダソースを初めて作ってみました。
まずまず食べれるかな(^^;

田酒 純米吟醸 古城乃錦 生 23BY

2012年02月15日 | 日本酒
珍しいラベルです。

【田酒(でんしゅ)】


純米吟醸。
酒米は「古城乃錦」。



酒米名が銘柄名より大きく書かれています。
なんか、大手メーカーみたい笑

さっそくレビューにいきましょう。


上立ち香は果実味のある吟醸香。
マスカット系の酸味を感じます。

口に含むと、まずふわっと旨味。
舌先には酸より渋をうっすら感じますね。

口の中で転がすと、酸が喉奥から立ち上がってきます。
含み香は甘く、まさにマスカット。
途中で舌のサイドから渋が感じられてきて、旨味とくっつきます。

後口は渋で〆。
余韻は長めで、少しざらっとした渋味が残ります。
鼻に抜ける香りはフルーティで、生っぽさも感じますね。


食中を意識した造りなのか、生酒で出すことに意義を見いだしたのかわかりません。
美味しいことは美味しいけど、また買うかといわれると少し疑問が残ります。
【田酒】の名を冠するのであれば、生は出さなくてもいいんじゃないでしょうか。笑


アテは「鰯のなめろう」。


なめろうは、薬味をこれでもか!というくらい使ってるほうが好みです。

奈良萬 純米大吟醸 おりがらみ 生 22BY

2012年02月11日 | 日本酒
少し更新が滞ってしまいました。
焦ってます(^^;

【奈良萬(ならまん)】


福島の夢心酒造のお酒。



精米歩合48%の純米大吟醸、おりがらみの生です。
平成22年度醸造。

レビューにいきましょう。


上立ち香はほんのり甘い吟醸香。
果実味を伴っています。

口に含むと、まずピリッとしたガス感。
舌に素早く浸透して、両サイドから酸が感じられてきます。

口の中で転がすと、喉奥に甘みが出てきます。
舌先のガス感はとどまったまま。
酸に引っ張られるように渋味も感じられてきます。
含み香は熟したリンゴ様の香り。

後口は酸渋で〆。
切れ味鋭く、ダレは一切なし。
余韻に木香を少し感じます。

とてもドライな純米大吟醸です。
滓がからんでいるので、口内を通るときに旨味を感じますが、凛とした上品な旨味です。
旨いですね~。
封切りしてから2週間ほど経ちましたが、口開けのときより、若干落ち着いてきた今のほうが旨いかもしれません。

アテは白菜の胡麻サラダ。


川鶴 しぼりたて生原酒 讃州オオセト 23BY

2012年02月06日 | 日本酒
前回と同じ銘柄をご紹介。

【川鶴(かわつる)】


全エントリと同じ、讃州オオセト米100%使用、精米歩合70%です。
が、こちらはアル添、つまり普通酒。



規格的にはかなり異なっています。
前回の純米酒が、アルコール度数16度に対しこちらは19度。
日本酒度-8に対しこちらは±0。
酸度1.9に対しこちらは1.7。

どう違うのか?
さっそくレビューにいきましょう。


上立ち香は甘さはなく、吟醸香もなく、穏やかな香りです。

口に含むと、まず舌先に酸。
遅れて旨味が、舌先から奥へ向けてじんわり伸びてきます。
スウッと通るような甘みは爽やかで、酸に付随して感じられてきます。

口の中で転がすと、酸は上顎へタッチ。
舌の両サイドから渋味が出てきます。
含み香はアルコール感を少し伴った果実味のあるもので、渋と相まって柑橘系を彷彿とさせます。

後口は渋酸で〆。
程よく切れ、余韻はさっぱり。
ほんの少しアルコール感を感じますが、気になるかならないか微妙な線だと思います。

アルコール19度という数字から受ける骨太なファーストインプレッションは完全に払拭されます。
含み香と後半の渋、流れるような余韻は普通酒のイメージの範疇を越えていますね。
非常に旨いです!

アテは鯖の味噌煮。

川鶴 純米 讃州オオセト 無濾過生原酒 槽場直汲み 23BY

2012年02月03日 | 日本酒
2012年に入って1ヶ月。
早くも素晴らしいお酒に出逢えました。

【川鶴(かわつる)】


この銘柄自体は、昨年初飲みしています。
骨太な旨味と酸の効いた口当たりで、いかにも西のお酒という感じでした。



今回の規格は新酒。
オオセト米100%使用、精米歩合70%。
日本酒度-8ですから、かなりパンチのある酒質を想像します。

さっそくレビューにいきましょう。


上立ち香はほんのり甘い香り。
吟醸香ではありませんが、果実感を感じさせる香りです。

口に含むと、まず舌先に酸。
おくれて米の旨味がじんわり。
鼻に抜ける香りはふわっとした甘みを伴うものです。

口の中で転がすと、酸は上顎へ移動。
旨味が舌全体を支配します。
舌先には酸の代わりに渋味が感じられ、両サイドからガス感を伴った辛み。

後口は酸で〆。
鼻に抜ける香りが特徴的で、若干の華やかさを伴った甘いものです。
余韻に渋味を置いていきます。
これはアテが欲しくなりますね。


22BYで飲んだ【川鶴】とはまるで別物です。
酸と渋味と旨味のしっかりした三重奏は驚きました。
日本酒度-8とありますが、べたつきは一切無いし、ガスのおかげかドライにも感じます。
う~ん、うまい!

アテは肉じゃが。


当然ですが、じゃが芋が主役。
新じゃが芋が出回っているうちに、作っておきたい料理ですよね。