「天使の卵/エンジェルス・エッグ」村山由佳著、再び読んでみました。
昨年の10月後半この作品が「市原隼人」「小西真奈美」出演で映画化され、さらに著者である「村山由佳」が続編の「天使の梯子」を発表し、にわかに「天子の卵」が注目されていたので、図書館に予約をし、最近やっと順番になったので読んでみました。
手にとって読み始めた瞬間に「これ、読んだことがある」と気付き、調べてみると2005年3月に読んでいた。本当に自分の「記憶力の衰え」に落胆しつつも、せっかくなので再読してみた。
「一本槍歩太」と「春妃」のラブストーリーを中心とし、精神を病んだ「父」、懸命に生きる「母」、ガールフレンド「夏姫」等とのエピソードを交え物語は展開してゆく、すこし「ぎこちなさ」を感じる文章だがページはすんなり進んでゆく。
「3名」の悲しい死が描かれてるし、恋敵も現れるし、姉妹との複雑な関係もあり、盛り上がり所満載で、確かに「かなりのレベル」まで盛り上がるのだが、どう言う訳か心の深いところに響いてこない。
評判は決して高くは無いが、のこ作品と同じように主人公が若く、悲劇的な恋愛を描いている片山恭一の「世界の中心で愛をさけぶ」の方が素直に「泣けた」のはどうしてだろうか・・・・・。