GOCCIのオトコヲミガク旅(w)

旅行記や、日常の面白い、或いはキレイなモノの写真を中心に
取留めの無い話題を「備忘録」代わりに綴っております。

「秘密」東野圭吾著、読んでみました。

2007年02月07日 | *本*BOOKS*

 
「秘密」東野圭吾著、読んでみました。



「東野圭吾」16作目です。

“ 妻・直子と小学5年生の娘・藻奈美を乗せたバスが崖から転落。妻の葬儀の夜、意識を取り戻した娘の体に宿っていたのは、死んだはずの妻だった。その日から杉田家の切なく奇妙な“秘密”の生活が始まった・・・・・と言う内容紹介ですが、

ただそれだけを描いているだけではなく、「加害者
の家族とのストーリーも平行して進行してゆく。

平凡な主婦だった「直子」「藻奈美」の身体で生活しているうちに、かなりシッカリした自立した女性を目指してゆく。このあたりはもし自分がそういう立場になってもきっとそうだろうなぁと感じた。

「平助」「直子(藻奈美)」との夫婦間の「性」に係わる描写はなにかいろいろな意味で違和感を感じたし、「直子(藻奈美)」「相馬」に対する感情や行動は少し行き過ぎの感があった。

「平助」「妻が若い男」と不倫している感情と「娘が若い男」に取られてしまうという感情が入り混じった複雑な状況が盗聴や尾行と言う行為に走らせたのだろう。

「根岸典子・文也」「梶川幸広」の切ない秘密のエピソードのあと「平助」の心と感情が変化し、新しい気持で『藻奈美』に接してゆくあたりと、藻奈美の心
が蘇り、段々直子の心が藻奈美の身体から消え去っていくあたりはかなり心を揺さぶられました。

タイトル
となっている「秘密」ですが、本線の秘密のほかラストにもう一つの重大な「秘密」が隠されていた。このシーンは何度読んでも本当に感動的で泣かせるラストだ。