11月17日午後、県立宮城美術館で「フェルメール」を鑑賞した後に、東北大学のキャンパスを横切って歩いて、仙台城跡に向かいました。
その目的は、中学の修学旅行で来たときに、クラス全員で記念写真を撮った伊達政宗公像についてのある疑問を確かめることでした。
現在テレビ放送などでよく見かけるのは、この騎馬に乗った甲冑姿の像です。
(行った時間帯の関係で、逆光になるため昭文社のガイドブックから借用)
しかし・・・
1963(昭和38)年4月14日に撮影した修学旅行の記念写真では、このように立った姿の石像でした。
これが台座も含めた現在の政宗公像です。台座はほぼ昔のままで間違いありません。
そんな事をあれこれ考えていた時、水戸黄門様のような出で立ちの人がいたので、ガイドさんかと思って、この写真を見せて経緯を聞いてみました。
そうすると、現在の騎馬像は、1964(昭和39)年にこのように再建されたそうです。すると、私の修学旅行の翌年だったのです。
伊達政宗卿騎馬像について
建立 1930(昭和5)年
1938(昭和13)年「国家総動員法」公布、これに基づき1941(昭和16)年「金属類回収令」が公布される
そして、政宗卿騎馬像も供出された・・・
私が見た立像は、太平洋戦争の敗戦後に建造されたものだが、当時は米軍が仙台にも進駐していて、鎧に騎馬姿(=戦争のイメージ)を立てるのがはばかられたらしいのです。
騎馬像は、市民有志が再建運動に取り組み、全国を調査の結果、胸から上の部分が溶融されずに残っていたのを発見、現在の姿(元々の)で再建したそうです。なお、立像は大崎市の岩出山に移されて立っているそうです。
※なお、2005(平成17)年5~9月に仙台城本丸遺構の発掘調査のため、台座の位置を向かって左にずらせていました。
これで自分の疑問が解消できました
ところで、水戸黄門様のような人の仲間がいました。この方「伊達武将隊」です。「本職は観光協会の職員さんですか?」と聞いてみましたら「政宗様の武将じゃぁ!」と成り切っていましたね。面白かったです。
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