富貴蘭と戯れる日々

富貴蘭の生長記録です。
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石油ファンヒーター【蘭】

2019年03月28日 | その他


今の時期は石油ファンヒーターが大活躍。
メーカーの宣伝になっちゃいそうですが
温室用のファンヒーターはダイニチのこの機種しか販売されていませんからしょうがありません。
優れている点は家庭用のファンヒーターのように3時間で消火するタイマーがないこと
サーモにより設定温度で点火消火が自動でできること
本体にカートリッジタンクはありますが別設の給油タンクに繋げられ給油の手間が省けることなどがあげられます。
それにこれを使用することで加温、加湿、二酸化炭素の増加の3つの得もあります。

まずは加温。
取説には1~3坪用と書かれていますが
蘭舎は内側と外側がポリカの複層パネルで覆われていますから
換気扇の隙間以外はほぼ密閉状態。
7,5坪ほどの広さでも十分過ぎるほど余力を持って温められます。

それに湿度。
灯油は燃えると水と二酸化炭素に分解され、それがそのまま蘭舎内に放出されます。
日中、換気扇が回って湿度が下がりミズゴケが乾いても
夜の間にまた湿度が戻りミズゴケがちょっとしっとり目になったりします。

そして二酸化炭素。
冷え込む日はファンヒーターが夕方から朝方まで稼働していて
その時の蘭舎内の二酸化炭素濃度はなんと3万ppmになる時も。
ちなみに普段は400ppm台です。
かなり濃すぎるんじゃないかとも思いますが風蘭にとっては特に苦痛ではなさそうです。
そして幸いにして風蘭はCAM植物。
気孔は夜に開いて炭酸ガスを取り込みますのでタイミングはバッチリです。
程よく扇風機も回っていますからさぞかし炭酸ガスを取り込むのでしょう。
効いているのか葉艶良く緑濃く、そして元気な新根をたくさん出しています。
もう少し暖かくなってヒーターが稼働しなくなるまでは液肥や活力剤の散布は必要ないほどです。







そんな石油ファンヒーターですが使用にあたってちょっとした注意点があります。
以前、たまに止まってしまうこともあったのですが
送油ポンプがちゃちですからなるべく負荷をかけないよう
秋の使用開始前にしっかり空気抜きをする、タンクを本体より低い位置に置かない
ゴムホースは上下差がないように繋ぐなどの対処でエラーは出なくなりました。
それと用心のため本体のカートリッジタンクも常に満タンのほうが良いようです。









ちなみに自分の場合、熱風の吹き出し口に管を付けて踏み台代わりのU字溝の中を通し
一方を棚下の扇風機までもって行き熱を棚下で散らしています。
頭上にも扇風機がありますから細長い蘭舎ではありますが全体の温度差は少なくなります。

もう一点、8年使ったら燃焼が不安定になりましたが
これは灯油を熱してガス化させる気化器という部品にカーボンがついてノズルを塞ぐためです。
悪くなるのは主にこれだけできれいにお掃除する方法もあるようですがやってみてうまくいかなかったので
この部品だけ新品に交換したほうがまた8年気持ちよく使えます。

この気化器は家庭用のファンヒーターと同じ型番で値段は3千円ぐらい。
ホムセンで売っている1万円ぐらいのファンヒーターなら点火しなくなったら
捨てて新しいのを買おうかという気になりますが温室用のファンヒーターは安いところでも8万円強。
3千円で直るのならそちらのほうを選びます。

そこで部品を取り寄せできるのかメーカーに電話してみたところ
いろいろな事情があるのでしょう、販売店で修理してくださいの一点張りでした。

ただ、今の時代ですからネットで型番を検索すれば売っているところがあったりします。
また、部品の交換方法も検索すれば動画で懇切丁寧に教えてくれる・・・という便利な世の中になりました。

それともう一つ、瞬間的にでも停電すると稼働させるためにはセットし直さなくてはなりませんが
換気扇も含めてちゃんと稼働しているか確認するためには
いちいち現場に行かなくてもタイムマシーン(株)の温度湿度モニターなどを設置すれば
どこにいてもスマホで見ることができて便利かも

ということで長文失礼しました。
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