monologue
夜明けに向けて
 

京都  


わたしたち京都の子供たちは、京都の通りの名前を数え歌で覚えていた。
北から
まる     丸太町通り
たけ     竹屋町通り
えびす    夷川通り
に      二条通り
おし     押小路通り
おいけ    御池通り
あね     姉小路通り
さん     三条通り
ろっかく   六角通り
たこ     蛸薬師通り
にしき    錦小路通り
し      四条通り
あや     綾小路通り
ぶっ     仏光寺通り
たか     高辻通り
まつ     松原通り
まん     万寿寺通り
ごじょう   五条通り
せった    雪駄屋町通り(現、楊梅通)
ちゃらちゃら 鍵屋町通り (現、的場通)
うおのたな  魚の棚通り (現、六条通併合)
ろくじょう  六条通り
さんてつ   三哲通り  (現、塩小路通)
しちじょう  七条通り
はち     八条通り
くじょう   九条通り
じゅうじょう 十条通り
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「まる たけ えびす に おし おいけ
あね さん ろっかく たこ にしき
し あや ぶっ たか まつ まん ごじょう
せった ちゃらちゃら うおのたな
ろくじょう さんてつ とおりすぎ
しちじょう こえれば はち くじょう
じゅうじょう とうじで とどめさす」と歌っていたけれど子供にとっては覚えにくかった。
するとある時、島倉千代子の「祇園まつり音頭」(1957)がヒットして
「姉 さん六角 蛸錦」という部分が歌われたのでなんだかうれしかった。
fumio

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