monologue
夜明けに向けて
 



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ゆうべに辿る道は険しかろうと 朝露の道は輝いているだろう
砂浜は波に洗われ洗われ 其方達の足跡を残すことは無い
過ぎ行く時の しじまを縫って帆掛け舟は出て行く
時と時との間にある にかわを溶かす者は何処に眠っているか

耶麻女(ヤマメ)の走る先 清き流れの元となる所
総ての雪の生まれる所、馨しき香の流れる所

音で辿れ あまねく人々の耳に快い音で
それは 葉ずれの音
それは 波打ち際の音
それは 深山の音

ようやくにして 心と心の音の解る人々が生まれてきたことよ
黄金のサキツチの世に、虐げられるもののあることを許すまじ
闇の世 永くは栄えぬことよ
そは すべからくアジナの主の言う通り

メの神の世には 光 未だ齢(ヨワイ)を持たず
今 しばらくの時を待つべし

---カリカラの明王

「光の黙示録」より


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「メの神の世には 光 未だ齢(ヨワイ)を持たず
今 しばらくの時を待つべし」


「メの神」について以前書いた記事を引用しておく。

 シュメールのニネペの王立文庫廃虚で見つかった円盤形の粘土板に「kakkabSIB・ZI・AN・NA…アンナの使節…神イシュタル「神ニニ(NI・NI)監督者の降下」などと書かれていた。イシュタルとは銀色の宇宙船に乗って天から地球へ飛来したイナンナすなわちローマのヴィーナスのこと。
「神ニニ(NI・NI)監督者の降下」と日本のニニギの降臨の名前と一致する。ニニギの前に降りてきていたニギハヤヒの宇宙船は『天磐船』。ニギハヤヒはイギギの長だったようだ。

  シュメール神学には神の後継者、エンリルによって天(Ekur)で構成され弟エンキに与えられた、芸術、技術、文明などをひろめる力をもつメー(ME)という重要な概念があった。エンキはそのメーの守護者と呼ばれる。エンキはかれの礼拝センター、エリドウから始めてウル(Ur)やメルーハ(Meluhha)やディルムン(Dilmun)にメーをもたらした。女神イナンナはわずかしかメーをもらえなかったのでエンキを酔っぱらわせて、合わせて94のメーを得る。宇宙飛行のための装備や技術的なメーを得たのでイナンナは宇宙船に乗って天から地球へ飛来したのだ。

 それゆえ、『メの神』とはエンキを指すと思われるのだがかれの持つメ(ME)の科学知識技術を現代の人類が使用できる世までにはしばらく時間が必要なようだ。原子力を与えても原爆を作ったり、発電に使って地球と人類の自殺に使うようではメーを与えたくても与えられない。まず新技術を戦争や地球の破滅に使わないという霊的な進化が必要なのだ。
fumio

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