monologue
夜明けに向けて
 



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 月の娘は、皿を割った
 木星王は嘆いた
 赤い目をした大地の子供は笑った

 夢魔は去った
 だが夢も去った

 鎖で繋がれた巨人は
 大地の重みに堪えかねて
 自らの踵を噛んだ
 
  灰色の陰は大鷲の老いを示す
  飛び石の向こうには、
  約束された緑の大地は無い
 
  私は言葉を切り揃えはしない。
  私は音を大事にする。
  私は木の葉擦れの間で息をしよう。

  人よ、人であれ。
  他人の水晶を覗いて、
  嘆くのは止めよ。

「SOUNDとこの部屋の仲間へ」より


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 「人よ、人であれ。」はこれまたなにげない呼びかけのようにみせかけて深い意味があるようにしているがサカワのいましめが解かれる今この時隠された「もの」が出てくる。
「人よ」は「霊豊」で豊の国霊ニギハヤヒ。「人であれ」は「霊十であれ」。これまで九の霊であったニギハヤヒも戒めが解かれて十の霊となるのである。
fumio

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