monologue
夜明けに向けて
 





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 月の娘は、皿を割った
 木星王は嘆いた
 赤い目をした大地の子供は笑った

 夢魔は去った
 だが夢も去った

 鎖で繋がれた巨人は
 大地の重みに堪えかねて
 自らの踵を噛んだ
 
  灰色の陰は大鷲の老いを示す
  飛び石の向こうには、
  約束された緑の大地は無い
 
  私は言葉を切り揃えはしない。
  私は音を大事にする。
  私は木の葉擦れの間で息をしよう。

  人よ、人であれ。
  他人の水晶を覗いて、
  嘆くのは止めよ。

「SOUNDとこの部屋の仲間へ」より


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  「私は木の葉擦れの間で息をしよう。」の「葉擦れ」はニギハヤヒを祀り十種神宝が隠されたといわれる玉置神社 の神札に記載されている「波須礼(外れ)」を示唆している。


玉置社の神楽歌の詞は「熊野成る 玉置宮の 弓神楽 弦音須礼波(つるおとすれば)
 悪魔退久(あくましりぞく 」なのだがこの神札では熊野成るが大和(矢的)成る になっている。「木の葉擦れ」は「この波須礼」で波はイザナミ、須はスサノオ、そして礼は本字の「禮」に戻せば示篇に豊で「豊の国霊ニギハヤヒ」。

  「間」の本字の「門」の中身は月。つまり「日月」が間の門の中にある。「私」すなわち「輪田串」は「木(紀、奇、黄、氣、鬼)の「葉擦れ」(波須礼)の間で息「自らの心」を使用(しよう)という。波のイザナミ、須のスサノオ、そして禮のニギハヤヒは紀州の玉置神社の門の中に日月として存在している。
fumio


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