monologue
夜明けに向けて
 




  今年はなんだか普段来ない鳥がよく近くに現れる、と思っていたら、昨日は黄色いインコがやって来た。インコとは虚を衝かれた気がした。昼頃、わたしの家の二階の物干しあたりにとまってそれから近所の家を飛び回ってとまる。奥さんがたが掴まえようとするとサッと逃げる。そしてまたわたしの家の物干しのところにとまってじっとしている。そのうち小学校から子供達が帰ってきて見つけて集まりだした。わたしも外に出て口笛を吹いて呼んでみたが動かない。捕虫網を持ってきて掴まえようとする子もいたが捕れない。幼稚園の帰宅バスから降りた園児や近所のオジサンオバサンが見物してちょっとした騒ぎになった、みんなキレイな鳥だね、と口々に感心していた。インコ類は昔たくさん飼っていたが普通は緑色に他の色が混じっていた。黄色だけのインコは見たことがなかった。
妻が物干しに上がって正面から写真を撮った。それからしばらくして暗くなるとインコは姿を消していた。今朝、子供達が登校途中、インコがまた来ていないか見ていたが来ていなかった。これは「生き物たちの記」シリーズを連載しているわたしに「黄色いインコ」という謎を与えて読み解かせようというのかも…。

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