Fさんの日々の記録と山歩き

 山歩きが生き甲斐の団塊世代オッサン、ある事無い事日々感ずるままに綴っていこうと思います。

奥秩父、唐松尾山登山

2016年12月06日 | 山歩き

12月4日(日)   天気=晴れ

 

07:40三ノ瀬民宿みはらし駐車場→ 08:05~11将監峠分岐→ 09:26和名倉山分岐→ 09:55西御殿岩分岐→ 10:29~39唐松尾山→ 11:23~12:00黒槐山(昼食)→ 12:31笠取山分岐→ 12:58~13:07笠取山→ 13:27笠取山分岐→ 13:55黒槐尾根分岐→ 14:45中島川橋登山口→ 15:09民宿みはらし駐車場

 

 金峰山から雲取山まで続く秩父山脈の主脈縦走路は幾度か歩いた道だが、その中間部の雁峠から将監峠の間は山腹を巻いているので、稜線上に聳える唐松尾山や黒槐山はまだ訪れた事がない。そこでいつもの山仲間と、その未踏部分を歩く事にした。

 参加したのはK夫妻、S夫妻、I子さん、そして我々夫婦の計7名、Kさんの買ったばかりの新車と私の車に分乗して出発した。心配だった先日の大雪は道路に殆ど残っておらずAM7時半頃には標高1270mの一ノ瀬高原に着いた。

 出発地の民宿みはらし荘前

 民宿みはらし荘の駐車場に車を停め、宿の女主人に2台分の駐車料金1千円を支払い、準備を終えると出発する。民宿のすぐ傍が登山道入口で、そこから将監小屋へ続く林道を登って行く。かなり急な林道で歩いていると身体が汗ばんでくる。

 将監峠登山口

 30分足らずの歩きで唐松尾山へ向う道が左に分岐していた。左へ曲がりここから登山道が始める。緩やかな七つ石尾根を登る道は良く整備され、だんだん身体が登山モードに馴染んでいく。標高が上がり周囲を見渡すと、樹間越しに富士山や南アルプスの峰々が望まれた。

 将監峠分岐(左が唐松尾山への道)

 快適な七つ石尾根の登山道

 

 分岐から1時間程で牛王院平に着く。この辺り真っ平らな山上台地で道の両側は鹿避け防護柵が張り巡らされている。やがて秩父山脈を貫く主脈縦走路に合流し、そこを左折して少しばかり歩くと和名倉山分岐があった。 

 牛王院平

 和名倉山分岐(左が唐松尾山への道)

 ここで道は、和名倉山(右折)、唐松尾山(直進)、秩父主脈縦走路(左折)と三方に分かれる。我々は唐松尾山へ向う道に入り、山腹をトラバース気味に登って行く。深い樹林帯、笹原、ガレ場のトラバース、苔むす道と変化に富んだ道が続く。

 ガレ場の通過

 苔むす道

 和名倉山分岐から約30分で西御殿岩分岐に着き一息いれる。西御殿岩は眺めの良い所と地図に書かれているが今回はパス、更に登って行くと稜線に着き、その後は尾根道に変る。この辺りで標高2千mを越え、道沿いには先日の雪が残っている。

 登山道沿いの残雪

 10時半頃、唐松尾山(2109m)に到着した。狭い静かな山頂で樹林に囲まれ展望は全く無い。山頂標識をバックに記念の写真だけ撮って山頂を後にする。

 唐松尾山山頂

 唐松尾山から黒槐山へ向う道はけっこうゴツゴツと岩っぽい。道沿いにはシャクナゲの木が繁殖し、開花時期にはさぞかし艶やかな景色だろう。西へ向かって徐々に降って行く。地図上の2044mピークの急登を越えてしばらく進むと笹原のピークがあった。

 登山道から眺める富士山

 シャクナゲのトンネル

 眺めが良いので、ここでランチタイムとする。今日はこの時期にしては暖かく風も無いので絶好の登山日和だ。幾重もの山波の果て浮かぶ富士山や南アルプスの山々を眺めつつの食事は何と贅沢、此処まで登って来た甲斐があったというものだ。

 ランチタイムをとった草原

 休憩を終えると笠取山へと出発する。休憩地点付近は小さなピークが幾つかあり、どれが黒槐山なのか判らぬまま通過、緩やかに降って平坦地と通り過ぎると右へ分岐する笠取山への道があった。

 笠取山分岐

 右へ曲がって笠取山へ登って行く。簡単に着くかと思われたが、途中岩っぽい道が続き意外と時間を喰った。分岐から30分程で三角点標石と山名標識がある笠取山(1953m)に着いた。

 笠取山へ向かう岩場の道

 山頂は狭く眺めもそれ程良くない。「少し先に西峰があり、眺めはそちらの方が良い。」とK夫人が言うので、西峰へと向かう。ホンの数分で着いた西峰では数組のグループで賑わっていた。確かにこの山頂からの眺めは素晴らしく、富士山や南アルプス、奥秩父の高峰が手に取るように見渡せる。家族連れの若いママさんに富士山をバックの記念写真を撮ってもらったが、逆光で全員の顔がハッキリしない。(その方が好都合と思わぬでもないが)

 笠取山(西峰)山頂

 山頂から富士山

 山頂から遠く南アルプス

 しばらく眺望を楽しんだ後、山頂を後に分岐へと戻って行く。分岐から50m程西の地点で中島川橋へ降る道が左に分岐していた。左折して緩やかに降って行く。10分程降ると秩父主脈縦走路に合流し、左に曲って縦走路を東へと向かう。山腹を巻く縦走路は車が走れそうな程幅広でアップダウンも少ないので、高原の遊歩道を歩いている気分になる。

 笠取山から縦走路へ降る快適な道

 幅広く平坦な主脈縦走路

 やがて黒槐分岐点に着き、此処を右に曲って中島川橋への下山道に入る。この道も大変歩き易い緩やかな降りで、脚が勝手に進んで行くような気がする。幾度もジグザグを繰り返し降って行くと眼下に車道が見え、黒槐分岐から約50分で佐場平から三ノ瀬に向かう車道の登山口に降立った。

 黑槐分岐地点

 中島川橋へ下る緩やかな道

 登山口で最後の休憩をとり、その後車道を25分程歩いて三ノ瀬の民宿みはらしに戻って来た。下山した我々を宿の女主人がお茶や漬物、お菓子等で労ってくれた。聞けば彼女は御年80歳ながらまだ現役で、一人で宿を切り盛りしているとの事。遊び呆けて暮らす私とはエライ違いで、爪の垢を頂いて煎じて飲みたいほどだ。標高の高い此処は過疎地で寒冷地、12月末から冬の間だけは、彼女も塩山市内の家で暮らすそうだ。

 中島川橋の登山口

 みはらし荘へ向かう車道(幾つも垂れ下がったロープは作業用?)

 みはらし荘を出発すると、途中丹波山村の「のめこい湯」で登山の汗を流す。料金は\600円(3時間)、ぬめりのある泉質で休日なのにそれ程混んでおらず設備も整って居心地良い温泉だった。

 今回登った唐松尾山や黒槐山は未踏の山というだけで訪れたのだが、展望のみならず森林や草原、渓流等どれも派手さは無いが奥秩父の良さが凝縮された予想以上に魅力的な山域だった。参加した皆さんも全員良い山だったと喜んでくれたので計画した私としても嬉しかった。年の暮れに思いがけず充実した楽しい山行ができた。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする