Fさんの日々の記録と山歩き

 山歩きが生き甲斐の団塊世代オッサン、ある事無い事日々感ずるままに綴っていこうと思います。

丹沢、塔ノ岳~三ノ塔登山

2015年12月23日 | 山歩き

12月22日(火)     天気=晴れ時々曇り

08:57大倉バス停→ 10:22~28堀山の家→ 11:01~04花立山荘→ 11:28~12:40塔ノ岳→ 13:47~53行者岳→ 14:35~45三ノ塔→ 15:26~29牛首ゲート→ 16:06大倉バス停

 

 年明けに雪山へ行こうと思っており、今日はそのトレーニングのつもりで丹沢へ山歩きに出掛けた。下山後一杯やりたかったから久し振りに電車で向かう。小田急、渋沢駅に着いたのがAM8時前、8:12発の大倉行バスがあったので、それに乗る。

 今日は大倉尾根から塔ノ岳を目指す。このコースは登山口から山頂までの標高差が1200mあり、日帰りハイキングコースとしてはかなりハードな道だ。しかし私にとっては、ある時は沢登りの下山道として、又ある時は「丹沢ボッカ駅伝」の選手として数えきれぬくらい歩いて慣れた道でもある。

 登山口の大倉バス停

 今日は初冬とも思えぬ暖かさなので、最初から長袖シャツ1枚で出発する。車道をしばらく進むと左に登山道が分岐する。コンクリートの狭い道が続き途中に陶芸の焼釜は30年以上昔からある。

 登山道入口(左の道)

 登山口から15分程で観音茶屋に着く。ここには以前雨を凌ぐ大きな庇があったが、3年前の大雪で破壊され今は撤去されてしまった。大倉尾根には幾つも山小屋があるけれど、山頂の尊仏山荘を除き殆ど週末営業なので平日の今は人気が無い。

 山小屋らしい雰囲気の見晴茶屋

 次の見晴茶屋は営業しているみたいで、前にはベンチもあり良い休憩スポットだ。この先から急登と平坦な道が交互に繰り返される。駒止茶屋を過ぎるとしばらく平坦な道で、一旦少し降って登り返した所が堀山の家、ここが大倉尾根コースの中間地点になるだろうか。木々の合間から富士山がチラリと見えた。

 駒止茶屋手前の平坦な道

 堀山の家

 チラッと富士山が拝めた

 この先から大倉尾根コースの核心部とも言える急登の連続で厳しい道だ。汗が噴き出しヒィヒィ言いながら登って、やっと花立山荘に着いた。ここは一気に展望が開くとても気持ちの良い場所で殆どの人が休憩する。

 花立山荘の上でやっと塔ノ岳山頂が見えた

 分岐手前の崩壊して補修した登山道

 もうこの先に急登は無く、崩壊した細尾根を通過すると鍋割山へ向う道が左に分岐する。分岐から塔ノ岳まではもう僅かな距離で、疲れ始めた脚をなだめつつ登ると尊仏山荘が建つ塔ノ岳(1491m)に到着した。登山口から2時間半の道程だった。このコースを3時間以内で登れるならば、まだ日本アルプスの山々を安心して登る事ができる。

 塔ノ岳山頂

 塔ノ岳山頂の眺めは丹沢山系随一で、残念ながら富士山は雲に隠れてしまったが北の方角に雪を被った八ヶ岳や南アルプスの山々が見えた。何より圧巻なのが、相模湾から首都圏まで広がる関東平野の眺望で、新宿副都心や横浜ランドマーク等の高層ビル群も手に取るように見える。

 山頂から蛭ケ岳方面(遠くに南アルプスや八ヶ岳が見える)

 山頂から大山方面(遠くに横浜から東京の市街地が見える)

 広々とした山頂には大勢の登山者が思い思いに憩っている。私もその一角に陣取りコンロでお湯を沸し、具の無いラーメンとパンと缶ビールの昼食をとる。暖かいとはいえ1500m近い山頂に吹く風は冷たく、ノンビリしていたら身体がスッカリ冷えてしまい、脚が吊りそうになった。

 山頂の尊仏山荘(何時かここに泊まって夜景を見てみたい)

 1時間余の休憩を終え、塔ノ岳から東に延びる表尾根を降って行く。降りとはいえ表尾根コースはかなりのアップダウンを繰返す。登りの疲れとほろ酔いですっかり重くなった脚でスピードが格段に低下した。特に登り返しはきつく、息も絶え絶えと言った感じだ。地図に危険マークがついていた行者岳(1188m)手前の岩場はそれ程でも無く通過、三角屋根の烏尾山荘が建つ烏尾山(1136m)から振り返ると塔ノ岳が随分遠く高くなった。ここから見る三ノ塔のゆったりした山容は、中々迫力がある。

 表尾根の木ノ又大日付近

 新大日から行者岳~三ノ塔方面

 行者岳手前の岩場

 烏尾山から三ノ塔への登り返しは長くてきつかった。広々した三ノ塔(1205m)からの眺めも素晴らしかった。時刻はまだ2時半なのに箱根の山に西陽が差し夕暮れ間近の風情、念の為GPSをONにしヘッドライトを確認する。ここに建つ避難小屋は洒落た外見だけど、屋内は整頓されておらずちょっと泊まる気にはなれぬ。

 烏尾山から塔ノ岳(左奥の山)方面

 烏尾山荘

 烏尾山の降りから三の塔

 三ノ塔山頂手前に鎮座する可愛い石地蔵さん

 三の塔の避難小屋

 三の塔から箱根山方面

 三ノ塔から南東の大倉へ降る三ノ塔尾根は初めて歩くので、どんなコースか一寸楽しみだった。ゆったりとした樹林の尾根を降る道は実に歩き易く、殆ど人と会わず静寂なのも心地よかった。中間地点の牛首には林道が尾根を跨いでいる。

 樹林帯に続く静寂の下山道

 牛首からは林道を降る事もできるが、尾根沿いの登山道の方が楽しいのでそちらを進む。牛首から20分程降ると再び先程の林道と合流し、後は車道伝いに歩き最後に水無川に架かる大きな吊り橋を渡って16時過ぎ登山口の大倉バス停に戻ってきた。

 三の塔尾根コースの入口(標識は無いがカラーコーンのある道を進む)

 水無川に架かる吊橋(歩行者専用にしては異様に大きく流石神奈川県は金持ち)

 16:12発渋沢駅行きバスがあったので、慌ただしく身体を手入れしてバスに乗り込む。駅に着くと一杯飲みたくて駅周辺をうろつくが、平日の5時前だから開いてる飲食店も見当たらず、取りあえず電車に乗って池袋まで行き、南口にある激安が売りの一杯飲み屋で1人打上げをやった。

 登山というのは不思議なスポーツだと思う。やってる最中はきついばかりでちっとも楽しくは無く早く下山しないかなと思う。だけれども下山後の一杯を飲む頃には、歩き終えた満足感が身体を満たし気持ちがスッキリする。だから又山へ行きたいと切実に思う。イヤ不思議だなあ。

コメント
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