え ~ が ~ 天 獄

嗚呼、天国か地獄か、それなりに行き詰まりのパラダイス。
映画を中心に、あくまで個人的好き嫌いで感想紹介。

バルフィ!人生に唄えば

2014年09月15日 | ドラマ
2011年 インド 151分 ドラマ/ロマンス/コメディ
監督・脚本/アヌラーグ・バス
出演/ランビール・カプール、プリヤンカー・チョープラ、イリヤーナ・デクルーズ

(100点) オススメ。障害者と人妻と自閉症の恋の行方と事件の結末

生まれつき耳も聞こえず喋れない男バルフィー。
行動はちょっと無茶苦茶なところがあるけれど心が温かく優しいバルフィーはみんなを幸せにした。
資産家と婚約中の絶世の美女に一目惚れしたバルフィーは婚約者がいることを知ってしまっても猛アタック。絶世の美女もそんなバルフィーに惹かれていくが、言葉の壁と婚約中と言うことで別れてしまう。
でも結婚してもバルフィーのことが忘れられなかった。
数年後再会したときバルフィーは誘拐犯として警察に追われていた。
バルフィーが誘拐したのは幼馴染で富豪の娘で自閉症のジルミル。
いろいろあって誘拐というカタチになってしまったが、心を閉ざしたジルミルにとってバルフィーはかけがえのない存在だった。
逃亡生活の中で絆を深めていくバルフィーとジルミル。
そして再会を果たした絶世の美女は家庭を捨ててバルフィーの元に走るが・・・。


こんな映画が作られるからインド映画は侮れない。
年間2千本近い映画が作られる世界一の映画生産国ながら日本で公開されるのは僅か数本。
そりゃもー相当面白い映画しか上映されないのでほぼハズレなし。
もーインド映画だけ観とけばイイと言うくらいの魅力を昨年から感じているのだが、今年になって観たインド映画もそれなりにスゲー面白かったが、ついに真打登場。
主人公がろうあ者でヒロインが自閉症。
これで心温まる娯楽映画にしちゃうんだから凄い。
主人公のバルフィーのキャラは正直、天真爛漫と呼ぶには身勝手でへたすると嫌な奴になってしまうのだがサイレントコメディの役者のような演技と演出で上手く昇華されている。
解説などではチャップリンとかキートンとかと比較紹介されているがフランスの喜劇役者ジャック・タチのキャラを強く感じた。
<ここからネタバレになります>
しかしイジワルな作りだ。
インド映画のくせしてアンハッピーな展開になるなんて、ジルミルがあんなことになってドキドキしたが、しかし、やっぱりそこはインド映画、最後はハッピーエンドでほっとした。語り部で本来ヒロインの絶世の美女にとってはハッピーエンドとは言いかねるが、この意地悪な語り口のためまんまとハッピーエンドになっちゃってる。
どこか懐かしいけどこんな映画、観たことがない。素晴らしい映画だ。
こんな映画が隠れているからインド映画には今後も注目だ♪


(2014年9月センチュリーシネマにて有料鑑賞)

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