涼宮ハルヒの消失

2009年　日本　163分　アニメ/学園ＳＦ
京都アニメーション（配給：角川）　公開2010年2月6日
総監督/石原立也 　監督/武本康弘
声の出演/平野綾、杉田智和、茅原実里、後藤邑子、小野大輔
（90点）２時間40分の長さは感じない上出来のアニメ

本人だけは知らないけれど世界の中心にいる破天荒な美少女「涼宮ハルヒ」を巡る大人気ＳＦ学園コメディ「涼宮ハルヒの憂鬱」。
なかでもシリーズ屈指の名作と誉れ高い「～消失」を完璧なまでに映画化。泣ける！

涼宮ハルヒに振り回されつつも刺激的な学園生活を送っていた高校生キョン。
クリスマスが迫る12月18日いつものように学校に行くと「涼宮ハルヒ」が消えて誰も彼女の存在を知らない世界になっていた。
何が起こったのか？
昨日まで宇宙人と未来人と謎の転校生に囲まれていたのに普通の学園生活になってしまった。
これも涼宮ハルヒの力のせいなのか？
そして涼宮ハルヒはどこにいるのか？
キョンは戸惑いつつも真相とハルヒを求めて走り出す。

テレビシリーズを観ていないとついて行けないかも知れないが、映画ライターのレビューによると未見でも十分楽しめる親切設計になっていると言う。
もともとアニメチックなライトノベルだが、これほどまでに映像化する力量は半端ではない。
ＤＶＤ化したら観ようかなと思っていた程度だったが２時間半を超える映画だと知って、超大作じゃん！だったら劇場で観ないと、と思って観に行った。やはり映画館で観るように作られているので観に行って正解。
ストーリーを知っていたからかも知れないが長さを感じなかった。
個人的にはエンディング曲を派手に盛り上げて欲しかったが、これはこれでアリ。
ファンは必見の一本。

涼宮ハルヒの消失

（2月25日センチュリーシネマにて会員割引千円にて鑑賞）

サスペリア

1977年　イタリア　99分　ホラー/オカルト
監督、脚本/ダリオ・アルジェント
出演/ジェシカ・ハーパー、アリダ・ヴァリ、ジョーン・ベネット
（100点）　オススメ　アートな美女血祭り映画

「決して一人では見ないでください」のキャッチコピーで大ヒットを記録したホラー映画。
名門バレエ学校に留学したスレンダーぎょろ目の美少女スージー。次々と起こる血なまぐさい事件にスージーは学園長が魔女であることをつきとめる。

美女たちを趣向を凝らして殺していくためだけに作られたムチャな映画でストーリーはあってないようなもの。なんでも有りと言うところで魔女を使ったにすぎない。まるで絵画のような画面構成で、とにかく音楽と色彩で恐怖のムードを高めて美女が悲鳴をあげて白い素肌が真っ赤に染まる。
殺人映画一筋の巨匠ダリオ・アルジェントの代表作。
スージー役のジェシカ・ハーパーの神経質的なたたずまいが素晴らしい。

サスペリア

（2010年2月TSUTAYAで100円レンタルにて鑑賞）

岸辺のふたり

2000年　イギリス/オランダ　8分　短編アニメ/泣き
監督、脚本/マイケル・デュドク・ドゥ・ヴィット
2001年のアカデミー賞短編アニメーション賞等、多数受賞
YouTubeにて鑑賞可能
http://www.youtube.com/watch?v=P7-XXhQ5n90
（100点）オススメ　たった8分の感動巨編

幼い頃、最愛の父はボートに乗って去っていった。
その別れた場所に来ては父の帰りを待つ娘。
時は流れ、幼かった娘は学生になり恋をして母となり老いていった。
帰らなかった父を想い今日も岸辺へとやって来ると・・・。
セピア調で墨絵のようなタッチとナンセンスっぽいキャラの短編アニメながら圧倒的な感動を呼び起こした泣き系アニメ。

たった８分のアニメが一本入っただけのＤＶＤが1,800円で売られていた。
高っ！
と思いつつ印象に残っていたら劇場公開しはじめた。
なんでもＤＶＤを観た人がリクエストして劇場公開に踏み切ったとか。しかも同じ監督の短編アニメ２本をつけて、さらに「岸辺～」は二回繰り返し上映して、やっと３０分ほどの上映時間を確保しての普通では有り得ない上映の仕方。
どれほどのもんだい？
と思って観に行ったら・・・ハマった。
すぐＤＶＤを買った。
そのＤＶＤは現在プレミアがついて新品なら２万８千円もすると言う。中古でも５千円～。
じんわりとする、いいアニメだ。

岸辺のふたり

（2005年9月三軒茶屋にてモーニングショー1,200円にて鑑賞）

アバター２Ｄ

2009年　アメリカ　162分　SF超大作
脚本、監督/ジェーズ・キャメロン
出演/サム・ワーシントン、ゾーイ・サルダナ、
　　　シガニー・ウィーヴァー、スティーヴン・ラング
（100点）　3Ｄ映画大作の2Ｄ版

３Ｄメガネで若干画面が暗くなるような気がして２Ｄ版が気になったが、印象的にはあまり変わらない。
３Ｄで観たらさぞかし凄いんだろうなーと思って観てしまうが、３Ｄで観ているので、実はそんなに３Ｄだからと言う凄さはなく、映像が凄かったと言うことを改めて認識した。

「タイタニック」の興行収入を抜いたらしい。入場料も割り増しだし、招待券・割引不可の上評判も良いので当然の結果か。そのぶん批判的な意見も多いようだが表面的に楽しければいいじゃんと私は思う。ただの娯楽映画だもん。

今回は７０席ほどの小じんまりとした劇場で観たが５～６人しかいなくてガラガラだった。サービスデーで1,000円で３Ｄの半額以下なのに入場者は３０分の１以下。
一度しか観ないのなら断然３Ｄをお勧めするが、２Ｄも悪くない。とりあえず劇場で観る映画ではある。
二回観ると新鮮味には欠ける。でも、もう一回Ｉ-ＭＡＸで吹き替え版の字幕なしで観たいとも思う。
アバター２Ｄ

追記：劇場公開から２年経ちテレビ放映されたが、チラリと観ただけだが、アレほど凄かった「アバター」がただのゲーム画面にしか見えなかった・・・。


（2010年2月名古屋ピカデリー４にて千円で鑑賞）

ドラマ/名作

（あ）

悪人（79点）　日本　2010年　ドラマ/サスペンス
アルゴ（100点）　アメリカ　2012年　戦争/サスペンス/実話
ある日どこかで　（90点）　アメリカ　1980年　恋愛/ファンタジー

インビクタス/負けざる者たち (100点)　アメリカ　2009年　社会派/娯楽大作
イル・ポスティーノ　(100点)　イタリア　1994年　ドラマ

駅馬車　(100点)　アメリカ　1939年　西部劇

おくりびと　(90点)　日本　2008年　ドラマ/コメディ
オズの魔法使い　(100点)　アメリカ　1939年　ミュージカル
大奥　（男女逆転）（70点）　日本　2010年　時代劇/ボーイズラブ

（か）

空気人形 (99点)　日本　2009年　ファンタジー/シリアス
ぐるりのこと。　(100点)　日本　2008年　ドラマ/夫婦/社会
グロリア　（90点）　アメリカ　1980年　伝説のクライムアクション
劇場版 神聖かまってちゃん／ロックンロールは鳴り止まないっ
　　　　　　　　　　　　　　　（90点）　日本　2011年　ドラマ/青春群像/音楽

（さ）

懺悔～松岡真知子の秘密～（100点）　日本　2010年　愛憎/エロティック/Ｖシネ

十三人の刺客（１９６３年版）（80点）　日本　1963年　時代劇/アクション
十三人の刺客（80点）　日本　2010年　時代劇/アクション大作

すべては彼女のために.（80点）　フランス　2008年　ドラマ/サスペンス/アクション

千　年　女　優（100点）　日本　2001年　ドラマ/アニメ/感動

（た）

太陽がいっぱい　（90点）　イタリア／フランス　1960年　青春/サスペンス/名画
たまもの (67点)　日本　2004年　エロス/ドラマ

築地魚河岸三代目　(79点)　日本　2008年　人情喜劇

（な）

日曜日は終わらない　(70点)　日本　1999年　青春/ＮＨＫ

（は）

バッテリー　(70点)　日本　2006年　青春/野球
花のあと　（85点）　日本　2009年　時代劇/純愛

ピアニスト　（90点）　フランス・オーストリア　2001年　芸術/変態/愛憎劇

フィリップ、きみを愛してる！（80点）　フランス/アメリカ　2009年　ゲイ/ラブコメ
ブラック・スワン　（65点）　アメリカ　2010年　バレエ/心理サスペンス
ブラックホーク・ダウン（70点）　アメリカ　2001年　ドラマ/戦争

ベンジャミン・バトン　－数奇な人生－ （78点）アメリカ　2008年　ファンタジー/ドラマ
ベンハー　（100点）　アメリカ　1959年　スペクタクル/史劇

ぼくは怖くない　(100点)　イタリア　2003年　ドラマ/少年時代

（ま）

マイライフ・アズ・ア・ドッグ　（100点）　スウェーデン　1985年　ドラマ
マチネー／土曜の午後はキッスで始まる
　　　　　　　　　　　　　　　　　（100点）　アメリカ　1993年　青春/ＳＦ/映画愛
ミクロの決死圏 (95点)　アメリカ　1966年　ＳＦアドベンチャー
ミスター・ノーバディ（70点）　フランス　2009年　ドラマ/ＳＦ/青春

（や）

柳生一族の陰謀 　（100点）　日本　1978年　時代劇/オールスター映画
雪の女王　(100点)　ロシア（ソ連）　1957年　アニメ/童話

（ら）

ラブ&デス　(100点)　イギリス　1997年　ドラマ
ラブリーボーン　（90点）　アメリカ　2009年　サスペンス/ファンタジー
陸軍中野学校　（90点）　日本　1966年　スパイ/名作
レオン　（50点）　アメリカ　1994年　バイオレンス/純愛

（わ）

ワイルドバンチ（90点）　アメリカ　1969年　西部劇/アクション

コメディ

（あ）

アフタースクール　(100点)　日本　2008年　コメディ

板尾創路の脱獄王　（70点）　日本　2009年　コメディ/脱獄もの
インスタント沼　（79点）　日本　2009年　コメディ

おかしなおかしな石器人　（89点）　アメリカ　1981年　コメディ/ファンタジー
オー！ゴッド　（90点）　アメリカ　1977年　コメディ/ファンタジー

（か）

怪奇大家族　 (100点)　2004年　日本　ギャグホラー/深夜ドラマ
ガチバン (80点)　日本　2008年　ヤンキー/童貞コメディ
鴨川ホルモー　（55点）　日本　2009年　コメディ/青春/ホラー

キサラギ　(100点)　日本　2007年　コメディ/サスペンス
キシメンちゃん　（80点）　日本　2010年　お馬鹿/ファンタジー/文化映画？

吸血少女対少女フランケン　（85点）　日本　2009年　ホラー/ラブコメ

恋はデジャ・ブ　（98点）　アメリカ　1993年　恋愛/ファンタジー
これでいいのだ!! 映画★赤塚不二夫　（30点）　日本　2011年　実話/ドラマ/駄作


（さ）

咲子の寿司　(80点)　日本　2005年　エロス/コメディ

潮風のいたずら　（80点）　アメリカ　1987年　ハートフルコメディ
18倫　(70点)　日本　2009年　Ｈコメディ/城定作品
１８倫　アイドルを探せ！（79点）　日本　2009年　セクシーＶシネ/コメディ
少年メリケンサック　日本　2009年　コメディ
ショーン・オブ・ザ・デッド　(70点)　イギリス　2004年　ホラー/パロディ
新宿区歌舞伎町保育園　(90点)　日本　2008年　コメディ
しんぼる　(90点)　日本　2009年　コメディ

その男、ヴァンダム　(87点)　ベルギー　にせドキュメント

（た）

痴漢電車 下着検札　(70点)　日本　1984年　コメディ/成人指定

築地魚河岸三代目　(79点)　日本　2008年　人情喜劇

デーヴ　（90点）　アメリカ　1993年　コメディ/恋愛/社会派
転々　(78点)　日本　2007年　コメディ/ドラマ
ドランクモンキー 酔拳（100点）　香港　1978年　コメディ/アクション

（な）

ナイト＆デイ　（99点）　アメリカ　サスペンス/ロマン
南極料理人　(75点)　日本　2009年　コメディ

ニッポン無責任時代　(100点)　日本　1962年　サラリーマン喜劇

のだめカンタービレ最終楽章（前編）　(90点)　日本　2009年　コメディ/ドラマ

（は）

はみだしスクール水着（90点）　日本　1986年　成人映画/スポコンコメディ

ビッグ・バグズ・パニック（75点）　アメリカ　2009年　ＳＦ/パニック/コメディ
ピョコタン・プロファイル　(60点)　2008年　日本　コメディ/アイドル

ファール・プレイ　（100点）　アメリカ　1977年　コメディ/サスペンス
フィリップ、きみを愛してる！（80点）　フランス/アメリカ　2009年　ゲイ/ラブコメ

ベットタイム・ストーリー　（78点）　アメリカ　2008年　ファンタジー/ディズニー

ホームレスが中学生　(90点)　日本　2008年　学園/コメディ

（ま）

マーリー 世界一おバカな犬が教えてくれたこと
　　　　　　　　　　　　　　　　（80点）　アメリカ　2008年　ハートフルコメディ

Ｍｒ.ＢＯＯ！ミスター・ブー　（80点）　香港　1976年　コメディ
ミラクル７号　（80点）　香港　2008年　コメディ/ＳＦ

モテキ　（70点）　日本　2011年　恋愛/コメディ
モンティ・パイソン・アンド・ナウ　（100点）　イギリス　1971年　コメディ

（や）

ヤッターマン　（100点）　日本　アクション/コメディ

（ら）

猟奇的な彼女（100点）　韓国　2001年　青春ラブストーリー
ロボゲイシャ　（80点）　日本　2009年　馬鹿映画/ＳＦ/ピンキーアクション

（わ）

若葉学園 チェリーボーイズ　（70点）　日本　2009年　城定印の学園コメディ

ラブリーボーン

2009年　アメリカ　135分　ドラマ/サスペンス/ファンタジー
監督/ピーター・ジャクソン
出演/シアーシャ・ローナン、マーク・ウォールバーグ、レイチェル・ワイズ
　　　スーザン・サランドン、スタンリー・トゥッチ、マイケル・インペリオリ
（90点）　ヒロインが可愛すぎて切ない

「ロード・オブ・ザ・リング」「ブレイン・デッド」のピーター・ジャクソンの最新作。

まだキスも知らない美少女スージーは近所の変態オヤジに殺された。そして死世界と現実の狭間で残された家族の生活を見つづけることになる。最愛の娘を失った家族の再生の物語を殺された娘からの視点で描いたホラーティストでファンタジックな人間ドラマ。

人を殺しちゃー駄目だよね。犯人側の資質を持って見ると、でも人を殺しちゃー駄目だよと思う。とにかく殺されちゃったヒロイン、スージーが可愛くてそれ故どうあがいてもハッピーエンドにはなれない物語は切ない。

賛否両論の映画のようだが、私は好き。
とにかくスージーが可愛いだけで素晴らしい映画だった。
可愛いからこそ悲しい。

ラブリーボーン

（2010年2月1日ミッドランドシネマにて千円にて鑑賞）

かいじゅうたちのいるところ

2009年　アメリカ　101分　ファンタジー
監督/スパイク・ジョーンズ
出演/ マックス・レコーズ、キャサリン・キーナー、マーク・ラファロ
（69点）　ある意味凄い！怒りのガチャピン大暴れ！！

世界各国で親しまれている有名な絵本を「マルコヴィッチの穴」のスパイク・ジョーンズが映像化。

顔は可愛いが自己中の少年マックスはかまってくれなくてヒステリーを起こし家を飛び出す。
池のボートに乗って海へ繰り出し着いた先は「かいじゅうたち」のいる島。
そこではジャイアン気質の馬鹿で暴れん坊のかいじゅう車寅次郎がマドンナが出て行ったー！と暴れていた。
おいちゃんやサクラがなだめるが家をぶっ壊して暴れまくる寅さん。
そこに見慣れぬマックス少年が現れて、ほら吹き少年マックスは自分は他の国から来た王様だとうそぶく。
寅さん、まんまと信じてマックスを王とあがめるが、８才のクソガキに寅さんを抑えられるわけもなく・・・。

誰が見たいの？こんな話・・・。
絵本から抜け出したような愛敬とリアルを兼ね備えた怪物たちと大自然の映像は抜群に素晴らしいが、キャラクターの性格は悪いし、話は暗いし、子供向けのファンタジーと思って観ると絶望するぜ・・・。ある意味、凄い。
病んでいる。
さすがはスパイク・ジョーンズ、新手の嫌がらせ？
その昔、クレイジーキャッツ復活というふれこみで公開された市川準監督の「会社物語」を思い出した。てっきり痛快な喜劇かと思ったらどよ～んとした話できつかったー。

おそらく原作の絵本を忠実に再現している映画だとは思うけど真逆の作品になっているんじゃないかしら。セサミストリートのジムヘンソンスタジオによる着ぐるみ怪物は素晴らしいし、マックス役の男の子は可愛らしいし、映像は美しいのでＰＶか何かで観たら大絶賛するだろう。
狙って作った映画なので、そういう意味では凄いが、個人的に嫌い。どよ～ん。
ポンキッキが映画化してうつ病のガチャピンが暴れまわってたら、ひくなー。
出来が良ければ良いほど引くなー。ある意味、突き抜けたケッ作！かも。

かいじゅうたちのいるところ

（ミッドランドで千円デーにて鑑賞）

ブルー・プラネット（2） THE DEEP [DVD]

イギリス　ＤＶＤ　50分　深海ドキュメンタリー
ＤＶＤ発売日2006年2月24日　製作/ＢＢＣ＆ディスカバリーチャンネル
監督/アラステア・フォザーギル　ナレーション/デビッド・アテンポロー
（99点）　深海好きには絶対オススメの一本

2004年公開のドキュメンタリー映画「ディープ・ブルー」はこの番組の総集編みたいなものだったらしい。全八巻の中の第二巻は「深海」。

まだ1％しか解明されていないと言う深海。宇宙へ行った人数よりも深海へ行った人数の方がはるかに少ないとか。そんな神秘の深海に住む奇妙な生物たちの姿をとらえた貴重なドキュメンタリー。そりゃもー鳥肌ものの映像がてんこ盛りで凄い凄い。

ふくろうなぎの食事シーンとかアンコウのメスに寄生するようにくっついているオスのドッキングシーンなどが克明に写されているが、いや、そんなシーンは撮れんだろう。説明はしてないけれど、どうもＣＧらしい。それでも非常に面白く、深海生物大好きな私は夢中になってみた。

50分の長さもちょうど良く、ほぼ満点なのだが、出来れば日本語のナレーションも欲しかった。アテンポローのナレーションも味わい深くて良いが、字幕の問題なのか若干わかりにくいし、字幕を読んでいると映像に没頭できん。テレビ版では市毛良江がナレーションを勤めたとか、そちらも収録して欲しかった。それだけが残念。

ブルー・プラネット THE DEEP [DVD]

（2010年2月　ＤＶＤ100円レンタルにて鑑賞）

はみだしスクール水着

1986年　日本　72分　エロス/コメディ/スポーツ
成人指定（にっかつロマンポルノ）
監督/滝田洋二郎　　脚本/高木功
出演/清里めぐみ、森田水絵、川上雅代
（90点）　軽いノリのアイドル学園（ポルノ）コメディ

１９８０年代、人気アイドルを使った軽いノリの「月曜ドラマランド」がフジテレビで放送していた。アイドルを見るためだけのドラマだったが、それをを過激に面白くしてオッパイ丸出しで成人映画にしたようなのがコレで、後に「おくりびと」でアカデミー賞を受賞した滝田洋二郎のにっかつロマンポルノ時代の作品でありながら、個人的には最高傑作だと思う学園エロコメディ。

シンクロナイズドスイミングを題材に銭湯の娘めぐみと学園理事長の娘水絵が代表の座とイケメンコーチを賭けて激突。当時人気絶大だったロマンポルノのアイドル清里めぐみと、「薄毛の１９歳」でデビューした清純派森田水絵の競演も話題だった。

公開当時に劇場で観たときはライバル役の森田水絵に魅力を感じたがレンタルＤＶＤで観たら当時のアイドルっぽい清里めぐみが可愛くてたまらなかった。ＡＶのなかった時代で、他の映画に比べてボカシの表現が薄かったことと明るく豊満なヒロインを多く使う滝田映画は楽しかった。この作品は代表作として扱われていないけれど娯楽映画の王道監督としての資質が良く出ていて、チープだけど今観ても楽しかった。

特典映像の予告編は本編にはない濡れ場満載でビックリ。あの予告のままの本編も観たいぞ！

はみだしスクール水着

（ＤＶＤ１００円レンタルにて鑑賞）

悪魔の墓場

1975年　イタリア／スペイン　94分　ホラー／ゾンビ
監督／ホルヘ・グロウ
出演／ レイ・ラヴロック、アーサー・ケネディ、クリスチーヌ・ガルボ
（80点）　古き良きＢ級ゾンビホラー

日本では「悪魔のはらわた」「悪魔のいけにえ」に続いて公開された悪魔シリーズ第三弾で、ゾンビ（生きる死者）映画の元祖「ナイト・オブ・ザ・リービングデッド」のパチモンでありながら本邦初公開のゾンビ映画としてマニアの間で語り継がれている一作。

害虫駆除のために開発された超音波で死者が蘇る。切花が花瓶の水でしばらく花を咲かせるようにゾンビたちは生き血をすすって生きながらえる。スペインの田舎町で出会った行きずりの男女がゾンビによる殺人事件に巻き込まれ犯人として追われることに。70年代の若者文化と大人との確執や公害問題なども盛り込んだチープなゲテモノホラー。

テキトーなストーリー、チープな演出、おどろおどろしい音楽、意外としっかりしたキャメラワーク。まだゾンビの定義が固まっていない時期の映画でゾンビが死者を蘇らせる手順があったり協力して扉をぶっちやぶったりと味のあるシーン満載。シーンだけ見ると怖いけど洋風怪談映画として楽しめる一作。特殊メイクはこの後「サンゲリア」を担当した人らしい。

子供の頃、児童向け百貨文庫「怪奇大全科」で見てずっと気になっていた。
私にとっては幻の映画だったのでTSUTAYAで見つけたときは狂喜乱舞。すぐ会員になったはいいが貸し出し中で一ヶ月間通ってようやく借りれた。そこまでして観た映画だったが・・・。
そこそこの映画で、それなりに満足。

悪魔の墓場

（2010年2月　ＤＶＤ100円レンタルにて鑑賞）

板尾創路の脱獄王

2009年　日本　94分　コメディ/脱獄もの
監督/板尾創路
出演/板尾創路、國村隼、ぼんちおさむ、木村祐一、津田寛治
（70点）　吉本芸人のコント映画としてなら有りか

不思議な存在感の芸人「板尾創路」企画・脚本・監督・主演の脱獄映画。
いまどきタイトルに役者の名前をつけるセンスに笑うが、そのセンスだけで押し切った一作。

昭和初期、どんな刑務所からも抜け出す男がいた。
無銭飲食で捕まったその男は入所わずか一時間で脱獄してしまうのに脱獄後すぐに捕まってしまう。
何度も脱獄を繰り返し脱獄王と呼ばれるようになる。
ついに絶海の孤島にある監獄島に送られるが・・・。
果たしてその男は何故すぐ捕まるのに脱獄し続けるのか？

お笑い芸人総出演だが、どいつもこいつも悪人顔でお笑い芸人ってなんか嫌だなーと感じた。
女性サービスデーに観に行ったのだが野郎しかいなかった。6人くらい。
オープニングタイトルが繰り返すギャグだけ笑った。
コントを映画にした感じで、まあまあ面白いが、映画としての広がりは薄い。こういうのも有りはアリ。

板尾創路の脱獄王

（ミリオン座にて会員ポイントにて鑑賞）

モヤモヤさまぁ～ず2 VOL.1 伝説のお正月SP”北特集編” [DVD] ~

お笑いバラエティーＤＶＤ　2008/3/28発売
出演/さまぁ～ず、大江麻理子(テレビ東京アナウンサー)、街の人々
（100点）　街をぶらつくだけのゆる～い深夜バラエティー

食事のお供に最適の番組なんだな。

深夜、偶然見る番組だったが大江麻理子が可愛くて観てた。他の番組では全然魅力的ではないけれど、この番組だけではメチャきれい。

もともとは正月の穴埋め番組として放送日一週間前に急遽企画撮影した無理やりな番組だったらしい。ＤＶＤ第一巻はそのときの放送がほぼまんま収録されているらしい。「２」とあるが「１」は存在していない。そのへんのやりとりは特典映像に収録されているらしいが、レンタル版にはない。う～んモヤモヤする。

この特番が好評でレギュラー化したらしい。すでに怪しげな千円自販機で変な景品を当てたり、取れ高サイコロを転がしたり、喫茶店でトークもなしにもくもくと食べていたりと番組のスタイルが確立している。特典映像は気になるが１００円レンタルで気楽に見るのが妥当なＤＶＤ。ひとりぼっちで食事のお供に最高なんだな。

モヤモヤさまぁ～ず2 VOL.1 伝説のお正月SP”北特集編” [DVD]

（ＤＶＤ　１００円レンタル）

ブルークリスマス

1978年　日本　134分　ＳＦ/ミステリー
監督/岡本喜八　　脚本/倉本聰
出演/勝野洋・竹下景子・仲代達矢・岡田英次・天本英世
　　　岸田森・高橋悦史・沖雅也・中条静夫・田中邦衛
（80点）　特撮なしのＳＦ、光る風みたい、竹下景子可愛すぎ！

「北の国から」の倉本聰によるＳＦトホホ大作の珍品として一部で有名な映画だったが、意外と骨太の社会派ミステリー大作だった。

科学者が誘拐され、新人女優が消され、その周りで謎の事故死、失踪が相次いでいた。それは世界的規模の陰謀だった。ＵＦＯを目撃した者は血が青くなる。それが果たして人類に何をもたらすのか？その存在を恐れた国家は血液が青くなった人々を「敵」と見なし、抹殺しようとする。ナチスによるユダヤ人抹殺の悲劇が再び起ころうとしていた。ＵＦＯや宇宙人よりも国家権力の恐怖を描いた特撮のまったくないＳＦ映画。

「スター・ウォーズ」や「未知との遭遇」で空前のＳＦブームが巻き起こっている頃に製作され、ポスターなどは見て気になっていたが知らない間に公開され、なんの話題にもならず消えた映画だった。後で脚本が倉本聰で監督が岡本喜八と言う凄まじい二人のＳＦ映画と知るが失敗作だと聞いていた。たまたまTSUTAYAでレンタルしていたので100円だったので借りた。つまんないと覚悟して観たら意外と面白かった。仲代達也や中条静夫とか渋すぎる俳優の存在感に圧倒されつつ、竹下景子の可愛さに魅了された。なんか昭和40年代のＳＦ漫画「光る風」みたいな印象を受けた。

ブルークリスマス

（2010年2月10日　ＤＶＤ100円レンタルにて鑑賞）

鳥居みゆき ハッピーマンデー

お笑いＤＶＤ　2008年4月23日発売　60分　定価2,940円
出演/鳥居みゆき
（70点）

2007年末頃あたりから病的で危ないキャラとそれに反して計算されたネタでブレイクした女芸人鳥居みゆきのブレイク直後に発売されたＤＶＤ。
テレビで放送不可能なネタ満載！と聞いていたけれど、結構テレビで見たネタばかりだった。
例の病人のようなキャラを前面に押し出した病的な演出でお笑いＤＶＤと言うよりもアヴァンギャルドな実験作風なオリジナルビデオになっている。
ちょっとアートしていて笑いにくいが、つまらないともいいにくい。

「妄想妊婦」「こっくりさん」「ひきこもり」「米のよしだ」などのネタとともに危ない一問一答やおなじみのマサコネタはオマケ程度に収録。

メニューページが鳥居みゆきの顔のアップになっていてメニュー選択によって目の視線が動くデザインはグロくて最高！

人気が落ち着いて100円レンタルになってから借りたら衝撃度は和らいでいたが、現在テレビでやっている落語ネタは面白いので、まだまだ注目の芸人ではある。　

鳥居みゆき　ハッピーマンデー