え ~ が ~ 天 獄

嗚呼、天国か地獄か、それなりに行き詰まりのパラダイス。
映画を中心に、あくまで個人的好き嫌いで感想紹介。

命ある限り

2013年11月20日 | ラブストーリー
2012年 インド 175分 ロマンス/ドラマ
監督/ヤシュ・チョープラ 音楽/A・R・ラフマーン
出演/シャー・ルク・カーン、カトリーナ・カイフ、アヌシュカ・シャルマ

(100点) 二人のヒロインが美しいインドメロドラマ大作

防護服も着ずに爆弾処理をする男サマル。
「死なない男」と呼ばれるその男をドキュメントしようとするデスカバリーチャンネルの駆け出し女ADアキラ。
サマルには青年時代、金持ちネーチャンのミラと燃えるような恋をした。
ミラは信心深く、いつも何かと引き換えに願掛けをしていた。
サマルが交通事故で死にかけたときミラは「もうサマルとは会わない」ことを条件にサマルの命を助けてと神に祈る。
その願いが通じてか奇跡的に助かるサマルだったが、最愛のミラはもう会ってくれない。
傷心のサマルはミラに会わない限り本当に死なないのか、神への挑戦的に戦場へ身を置く。


インドメロドラマの巨匠の引退作として製作され公開間際に監督死去で遺作となった本作。
最新インド娯楽映画特集4作の中では宣伝文句のインパクトが一番薄く無理してまで観たいとは思わなかったが、他の3作が面白かったのでせっかくなのでコレもと観たが、いやいや面白かった。
もともと「タイガー 伝説のスパイ」でヒロインを務めたカトリーナが観たかっただけなのだが第二ヒロインのアヌシュカもまぁ!魅力的。カトリーナを食うほどの魅力を感じたがカトリーナが出てくると、やっぱり綺麗なので、そんな二人を見れるだけでも楽しい映画だった。
もちろんそんな二人から恋されちゃうシャー・ルク・カーンはやっぱり凄い。
ポスターの雰囲気からお涙頂戴的なメロドラマを想像したが、いつものインド娯楽。
歌あり恋あり記憶喪失ありで大団円である。
特集を締めくくるのにもってこいの大作だった。満足。


(2013年8月シネマスコーレにて有料鑑賞)
本当は6月公開だったが無理して劇場に行くと機材の不良で上映延期、ガーン!待たされて観たが面白かったので許す。

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大菩薩峠

2013年11月18日 | 時代劇
1960年 日本(大映) 105分 時代劇
監督/三隅研次 脚本/衣笠貞之助
出演/市川雷蔵、中村玉緒、本郷功次郎、山本富士子、見明凡太郎

(100点) 大衆娯楽なのに芸術的、スゲーぞ!

幕末、剣の鬼と化した嫌な奴 市川雷蔵は日々辻斬りをしては剣の腕を磨いていた。
そんな雷蔵は人妻 中村玉緒を犯し、その旦那を御前試合で殺す。
だけど玉緒は雷蔵にもー夢中。一緒に逃げて子供を産んで貧乏暮らし。
一方、可憐な乙女 山本富士子は雷蔵に祖父を辻斬りされてから不幸続き、親戚にはそっぽ向かれ、なんとか奉公した先ではセクハラ三昧。
また、兄を御前試合で殺された本郷功次郎はあだ討ちのため江戸で修行、そんな中、山本富士子に出会ったりしつつ新撰組に近づく。
その頃、雷蔵は玉緒を殺し、近藤勇を暗殺するため京都へ。
山本富士子も本郷功次郎も、そして泥棒も京都へ。
そうしてみんな集まった中、気のふれた雷蔵は、雷蔵は、雷蔵は!
・・・どおなるんだらう?


ずっと気になっていた映画だった。
画面構成が凄い。
話は結構無茶苦茶なんだが、格調高く緊迫感があり物凄い映画なのだ。
しかし日本人じゃないと難解に映るかも。
三部作だとは知っていたが、テンポ良く話は進み、第一部で完結してしまうのではないかと思ってしまったが、なんつーところで終わるんや!
当然、すぐ第二部を借りた。
まだ観てないけど。
ところで、中村玉緒があんなに魅力的とは知らなかった。
正直、中村玉緒を観る映画だった。


(2013年11月DVD二週間レンタル70円にて鑑賞)

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フラッシュ・ゴードン

2013年11月16日 | SF
1980年 アメリカ(FOX) 111分 SF/ヒーロー
監督/マイク・ホッジス
音楽/クイーン
出演/サム・ジョーンズ、マックス・フォン・シドー、メロディ・アンダーソン
   オルネラ・ムーティ、ティモシー・ダルトン、スーザン・ダニエル

(68点) ノータリスペースオペラのけっ作

♪、♪、♪、♪、♪、♪、♪、♪、♪、♪、♪、♪、♪、♪
フラッシュ!あーあー♪
♪、♪、♪、♪、♪、♪、♪、♪、♪、♪、♪、♪、♪、♪
フラッシュ!!あ~あー♪

アメフトのスーパースター、フラッシュゴードンが宇宙帝国の暴君ミンと対決。
地球崩壊の危機を救うのだ。
でも、すぐ捕まって即処刑。
でも、水着のネーチャンに救われ脱出。
でも、水着のネーチャンの彼氏に水攻めの刑で処刑。
でも、なんとか逃げ延びるが今度は羽をつけたマッチョに処刑されかける。
そんなこんなで死にかけながら何故だか英雄扱いされて巨大なミン帝国に挑むのだ。
クイーンによるテーマ曲だけが盛り上げるぞ!

フラッシュ!!あ~あ~~~♪


熊のぬいぐるみが乱痴気騒ぎする「テッド」を観たら「フラッシュ・ゴードン」が観たくなるのは当然のこと。
公開当時にも観て、金ぴかな衣装と金ぴかなセットとゴジャスな歌だけの映画だと思った。
見直してみると、クイーンの音楽も今聞くには古臭くてもったりしている。
音楽まで否定してしまうと見るべきところが無くなってしまうのだが、そんななにも無いところを楽しむ映画だった。
深作欣二監督の「宇宙からのメッセージ」や「里見八犬伝」と画面の印象が似ている。
主人公がノータリンにしか見えないが「テッド」を見た後では逆に楽しめる。
無駄に金を掛けただけの凡作の魅力に溢れた逸品。


(2013年11月レンタルDVD二週間70円にて鑑賞)

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仮面ライダーフォーゼ THE MOVIE みんなで宇宙キターッ! ディレクターズカット版

2013年11月16日 | アクション
2013年6月発売(オリジナル版は2012年夏公開) 
日本(東映) 89分(オリジナル66分) アクション/ヒーロー/特撮
監督・アクション監督/坂本浩一
出演/福士蒼汰、高橋龍輝、清水富美加、吉沢亮、志保
    坂田梨香子、冨森ジャスティン、土屋シオン
    原幹恵、木下あゆ美、岡田浩暉、鶴見辰吾、白石隼也

(70点) フォーゼ単体映画の最終作、悪のキョーダインをやっつけろ!

ライダー部が遂にロケットで宇宙へ!
地球破壊をもくろむキョーダインをやっつけるのだ。
その前にボイン姉ちゃん原幹恵が立ちふさがる。
フォーゼ最大の危機に天ノ川高校の仲間たちとの友情の絆が炸裂。


仮面ライダーフォーゼは好きでテレビも劇場版も観ていたがコレだけは見逃していた。
レンタルDVDで観ようかと思いつつも新作料金で観るのはちょっとと思っていたらいつの間にかデレクターズカット版が新作として置いてあったので5枚千円レンタルに組み込む形で借りて観た。
子供だましである。
無理な展開、力技で強引な展開、クサイ演出でのお涙頂戴。
だけど、それが徹底していて大きなお友達も納得のサービス映画としてまんまと楽しんでしまった。
ゴーバスターズと二本立ての劇場公開版のときよりも20分以上も長いらしいが、公開版を観ていないのでどちらがいいのかは分からない。
特典の音声解説を聴くため連続して二回観たのでより深く楽しめた気分。
「あまちゃん」や「スターマン」ですっかりブレイクした福士蒼汰はやっぱりゲンちゃんがしっくりくるなー。
原幹恵のボンテージぽい戦闘服はたまらん♪


(2013年11月レンタルDVD5枚千円にて鑑賞)

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ライジング・ドラゴン

2013年11月15日 | アクション
2012年 香港 124分 アクション/アドベンチャー
監督・脚本・製作/ジャッキー・チェン
出演/ジャッキー・チェン、クォン・サンウ、ジャン・ランシン
   ヤオ・シントン、リャオ・ファン、ローラ・ワイスベッカー

(70点) 最後のジャッキーアクション超大作

悪い外国人に略奪された中国のお宝。
それを盗み出してオークションで大もうけするブローカー。
そのブローカーの依頼でお宝を盗みまくるジャッキー・チェン。
今回のお宝は中国の至宝十二子像。
イギリス人は悪だ!中国から奪ったお宝返せ!と叫ぶ学生らを騙して盗みをしまくり、ギャングから追われたり、海賊と戦闘したり、ブローカーとドンパチしたりするのだ。


ジャキー・チェンの最後のアクション大作。
それなりにアクションてんこ盛りで十分楽しめるが、話はつまんない。
やっぱジャッキーファンとしてはジャッキーが小悪党なのがちょっと・・・。
でも、そう言えばジャッキーって小悪党の役って多かったかも知れないので、コレはコレでアリなのかも。
中国人の主張がやや強すぎるのが娯楽映画として楽しみにくく感じた。
でも、最後まで観るとちゃんと面白くはあった。


(2013年11月レンタルDVD5枚1000円にて鑑賞)

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黒部の太陽

2013年11月10日 | ドラマ
1968年 日本(日活) 196分 ドラマ
監督/熊井啓
出演/三船敏郎、石原裕次郎、樫山文枝、加藤武、二谷英明

(90点) 裕次郎製作の幻の超大作

黒部渓谷にダムを作る。
その無謀な計画を実行させた男たちの実話を石原裕次郎が三船敏郎と組んで製作した超大作。
地震帯を掘り進み、水脈破裂でドーン!など見所満載の骨太ドラマ。


劇場で観て欲しい!と言う裕次郎の言葉を受けてソフト化せず幻の映画となっていたらしい。
でも石原プロの台所事情なのかファンの声なのか知らないけど最近ソフト化。
その関連で劇場公開もした。
なので観た。
劇場と言うにはささいなミニシアターではあったけれど、それでもその前にトーホーシネマで観た「タワーリングインフェルノ」よりも迫力があり面白かった。


(2013年8月今池シネマテークにて有料鑑賞)

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ヒッチコック

2013年11月05日 | ドラマ
2012年 アメリカ(FOX) 99分 ドラマ/伝記
監督/サーシャ・ガヴァシ
原作/スティーヴン・レベロ
『アルフレッド・ヒッチコック&ザ・メイキング・オブ・サイコ』(白夜書房刊)
出演/アンソニー・ホプキンス、ヘレン・ミレン、
    スカーレット・ヨハンソン、トニ・コレット

(70点)ヒッチコック夫婦は如何にして自腹をはたいてまでサイコを撮ったか

サイコホラーの原点「サイコ」の製作秘話を名優がそっくりメイクで再現。
サスペンスの巨匠が次に選んだのは実在の無差別殺人鬼エド・ゲインをモデルにした小説「サイコ」だった。
まだ検閲の厳しい時代、その内容から映画会社からソッポ向かれるがヒッチコックは家を抵当に入れて自費で製作を決意。
妻で名脚本家のアルマも最初はそっぽ向いたが監督としての才能に惚れ込んでいたので協力することに。
しかしそんなアルマに対して他の監督と浮気してるかもと疑念を抱きつつ、失敗し破産することが濃厚な「サイコ」の撮影を開始する。


「サイコ」がヒッチコックの代表作のわりに低予算な印象を受けたのはこういう理由で本当に低予算だったんだなと納得。
正直「サイコ」は有名なシャワーシーンやオチを知っていたこともあり、そんなに面白くなかったのだが、この映画を観たらまた観たくなった。
正直この映画「ヒッチコック」もそんなに面白くは無い。
ヒッチコック作品集のオマケか「サイコ」のオマケとして観る分には贅沢なオマケとして重宝しそう。
しかし、ヒッチコック。あれほどの巨匠なのにアカデミー賞取ってないんだね。そこにビックリ。
ヒッチコック映画のファンには必見。


(2013年11月レンタルDVD新作5枚千円にて鑑賞)

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ゴースト・フライト407便

2013年11月05日 | ホラー
2012年 タイ 105分 ホラー/パニック/PG12
監督/イサラー・ナーディー
出演/マーシャ・ワタナパーニット、ピーター・ナイト

(80点) オススメ。飛行機にいっぱいの幽霊で客パニックのタイ産ホラー

老若男女を乗せて飛行機が飛ぶ。
幽霊もいっぱい乗せて飛行機が飛ぶ。
フライト直後から出てくる幽霊に乗客・乗組員パニック。
幽霊のせいか空調設備が故障し酸欠状態に。
錯乱したチャラ男や教育ママゴンが幽霊をやっつけようとして乗客・乗組員を殺しまくる。
殺した分だけ増え続ける幽霊とともに飛行機は飛ぶ飛ぶ、あの世へと。


面白い。
タイ産のホラー映画が劇場公開されていたので気になった。
タイはホラーが量産されているらしいが、よほどのホラー通でない限り知らないこと。私も知らなかった。こんな無名な映画が劇場でかかるくらいなのだから面白いのだろうと思った程度だった。
時間が合わず劇場では見逃したのでレンタルDVDでの鑑賞。
低予算の突っ込みどころ満載のB級ホラーながら出し惜しみせずに序盤から幽霊がわんさか出てきて先読みする間もなく事件が展開。
普通は一人づつ事件にあい、クライマックスに全員が幽霊に遭遇するものだが、ほぼ最初から全員幽霊を見ちゃってる。
確かに飛行時間が国内線でわずか一時間半なので出惜しみしている場合じゃないよね。
リアル一時間半にしては事件詰め込みすぎ。
他のレビューサイトを見ると全然怖くないと言っていたが私はそれなりには怖く拝見。
退屈しのぎに丁度イイ娯楽ホラー。


(2013年新作レンタルDVD5枚千円にて鑑賞)

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パリの恋人

2013年11月05日 | クラッシック
1957 アメリカ 103分 ミュージカル/ラブロマンス
監督/スタンリー・ドーネン
出演/フレッド・アステア、オードリー・ヘプバーン
   ケイ・トンプソン、ミシェル・オークレール、スージー・パーカー

(75点) オードリー&アステアがパリで歌って踊って恋しちゃう♪

アメリカのファッション誌がファッションを牽引しようと本場パリへ殴りこみ。
カメラマンフレッドがインテリかぶれの書店員オードリーをモデルにスカウト。
一行は憧れのパリで撮影とショーに挑む。
そして例によってフレッドとオードリーは恋仲に。
でもオードリーはイケメン思想家にもー夢中。
やきもちを焼くフレッド、そして痴話げんかの果てに仲直り。
そんでもって歌って踊る華の都パリ♪


「ティファニーで朝食を」「麗しのサブリナ」と共にヘップバーン特集がやっていてコレだけ未見だった。
嫌な奴しか出てこないし、初老のフレッド・アステアにキスされたくらいで恋に堕ちるヘップバーンってどーよと思うそんな物語はどーでもよく、ダンスシーンを楽しむだけの映画だった。
画面構成や色使いは凝っていてそこが売りの映画。
そう割り切ってみると楽しいミュージカル。
ただ黒地のテプラで貼り付けたような字幕はせっかくの画面を潰してしまい最悪だった。
なんで!?


(2013年10月中川コロナにてポイント鑑賞)

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R100

2013年11月05日 | コメディ
2013年 日本(ワーナー) 100分 コメディ/R15+
監督・脚本/松本人志
出演/大森南朋、大地真央、寺島しのぶ、片桐はいり、
    冨永愛、佐藤江梨子、渡辺直美、前田吟、YOU、
    松尾スズキ、渡部篤郎、リンジー・ヘイワード

(40点)SMコント映画かと思いきや巨匠のわがままを茶化した失敗作・・・

ブスとババアしかいない出張ハプニングSMクラブに入会してしまったサラリーマン大森くん。
日常生活に突如現れる女王様のプレイに最初は興奮していたものの、徐々にエスカレートして職場や家庭にまで侵入してくるプレイに困惑。
契約の一年間はキャンセルできない。
それを忠告・助けようとする謎の渡部篤郎。
そんな破綻しまくった映画を撮ったのは100歳の大監督だった。
と言う破綻しまくった映画を撮ったのはダウンタウンの松本人志・・・。
そんな映画。
どんな映画!?


SMを題材にした映画かと思いきや、年老いた巨匠が趣味で作ったトホホ大作を茶化したような中途半端な映画だった。
前作「さや侍」は主役がアレだったので見てないが、「大日本人」「しんぼる」は劇場で観て、長尺コントをあえて映画館で上映するというパフォーマンスと認識してそれなりには楽しめたのだが、今作はオチが出来損ないの言い訳にしか見えなくてイマイチだった。
観るのも迷ったのだが、富永愛とサトエリが見たくて観てしまった。
サトエリは出番も少なくエピソードもつまらなくてさらに残念。
富永愛は女王様というよりも、もうターミーネーター。
悪くは無いけど女王様多すぎ。直美は個人的にデブが苦手で直視できなかった。
とりあえず退屈はしなかったけれど松本人志の熱は感じなかった。
1800円と二時間を浪費するSMプレイとしては成立しているのかもしれない。


(2013年10月中川コロナにて有料鑑賞、日曜昼10人ほどの入り)

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