え ~ が ~ 天 獄

嗚呼、天国か地獄か、それなりに行き詰まりのパラダイス。
映画を中心に、あくまで個人的好き嫌いで感想紹介。

あゝ、荒野

2017年10月21日 | ドラマ
2017年 日本 157分 ドラマ/青春/R15+
監督/岸善幸 原作/寺山修司『あゝ、荒野』(角川文庫刊)
脚本/港岳彦、岸善幸
出演/菅田将暉、ヤン・イクチュン、ユースケ・サンタマリア
    木下あかり、木村多江、モロ師岡、でんでん
    高橋和也、今野杏南、山田裕貴

(100点) ボクシングを中心に新宿の底辺で生きる若者や人々の群像劇

オレオレ詐欺の主犯格でトラブって少年院で3年勤め、戻ってきたら一人ぼっち。
そんな菅田将暉がなんだかんだでユースケ・サンタマリアが勧誘するボクシングジムで流れでプロを目指す。
少年院送りのきっかけをつくった奴がプロボクサーになっていたのだ。
一方、日本と韓国のハーフでどもり癖が酷く、コミニケーションのとれない床屋勤めのヤン・イクチュンもなんか流れでユースケ・サンタマリアのボクシングジムで菅田将暉とともにプロを目指すことに。
その頃、街はテロやら自衛隊徴兵制度やら自殺やらで混沌としていた。
そしていろいろあって次回に続く。


前編だけで二時間半。前後編合わせて約5時間。評判は良いみたいだけどヒットはしてないみたい。明日から後編が始まり、この日が最終日で昼一回のみの上映。長いと言っても連続ドラマのつもりで見ればテンポ良いし、登場人物多いし、全然長さ感じない。エンドロール後の予告編見たら、もーすぐ観たい!!それくらい面白かった。
ネットで調べたら、ネットドラマとして全6話で放送してたみたい。劇場公開直後にもうDVD、ブルーレイも出るみたい。しかも18禁バージョンとかもあるとか。
ユースケ・サンタマリアが良かった。これで助演賞総なめにするかもれない。今野杏南は、なんかどこかで見たことのある女性タレントだなあとは思ったが今野杏南とは気づかなかった。
役者がイイ味出していて見応え十分。やや、偶然が都合良く重なり過ぎてるとも思うが、まあそこは目をつむろう。
寺山修司の原作と言うことでてっきり昭和30年代か40年代の話かと思いきや、まさかの2021年。でも、やっぱどこか「あしたのジョー」臭さがあり、た、たまらん!!


(2017年10月20日ミッドランドにて1100円)

リングサイド・ストーリー

2017年10月16日 | ドラマ
2017年 日本(彩プロ) 104分 コメディ/ロマンス/スポーツ
監督/武正晴
出演/佐藤江梨子、瑛太、近藤芳正、余貴美子、武藤敬司

(90点) プロレスや格闘技のリングの横でもそれなりにドラマは起きている。

サトエリが仕出し屋をクビになった。同棲中の売れない役者瑛太はサトエリに働いてもらわないと困る。
そんなとき求人情報誌にプロレスのスタッフ募集が載っていてサトエリに薦める。
案外とんとん拍子にスタッフとなりプロレス興行のスタッフとして働くサトエリ。
最初は嫌がってたのに、なんか楽しそうなサトエリに瑛太はなんか面白くない。
なかなかオーデションには受からないし。
いろいろあってK-1選手と対決だ!


いやいや、久しぶりに何にも知らずに映画を観てしまった。
二日前に同系列の映画館でポスター見て、サトエリが出てるんだと思った程度の映画だった。
そのポスターからてっきりボクシングの映画だと思ったらプロレスの映画だったとは!
後半はK-1になってボクシング的グローブも登場するが。
観ていて、なんかスーツアクター版鎌田行進曲の「イン・ザ・ヒーロー」に雰囲気が似てるなーと感じていたら同じ監督作だった。
サトエリがだいぶオバチャンになっちゃってるのが切なかったけど、リングに関わる人々の物語としてとても面白かった。
プロレスファンならもっと面白いだろう。
でも、なら、途中でK-1になっちゃうのが納得いきづらい。
でも、チラシ見ると実話が元ネタらしいので、売れない役者が本当にリングに立ったのだろうなーと思った。


(2017年10月センチュリーにて会員1000円)

あさひなぐ

2017年10月13日 | アドベンチャー
2017年 日本 105分 青春/アイドル/部活
監督・脚本/英勉
原作/こざき亜衣
出演/西野七瀬、桜井玲香、松村沙友理、白石麻衣、伊藤万理華、生田絵梨花
    富田望生、中村倫也、角替和枝、藤谷理子、江口のりこ

(80点) 乃木坂46のアイドル映画としては上等

ドジっ子キャラの新入生西野七瀬が半分はめられたようになぎなた部に入ってしまう。
かっちょいい白石麻衣にあこがれていたが、生田絵梨花に負ける姿見てしょんぼり。
でも頑張って部活は続けて結果、白石麻衣を勇気づけるのだ。


ポスターデザインの西野七瀬の眼鏡姿に惹かれ、評判も良かったので、でも所詮ファンの評判だけかもと思いつつ観に行く。
クライマックスがあれでは話がちっぽけ過ぎるが、それなりにちゃんとしていた。
まあ、主要人物を乃木坂メンバーで固めた割にキャラに合っていて良かった。やっぱ女優ではないので上手いとは言い切れないが素材の良さで魅れる。また、そのために脇の役者が上手く、とくに中村倫也、角替和枝、江口のりこ、そして藤谷理子は最高。
乃木坂メンバーではアイドルホラー映画とはいえ主演経験のある伊藤万理華は上手いなーと思った。
数日前に観た「トリガール」と同じ監督と後から知って、あれもそれなりに面白かったので演出力は確かなのかも。
観終わった後、後ろの席で男子たちが、もう一回来よ。俺は3回は観るとか興奮していた。
乃木坂46のアイドル映画としては上等、一般の方に興味があるのならオススメできる映画ではあった。
パンフも脇役の情報とか欲しかったので買おうか迷ったが最近の平均価格は720円なのに1000円したし、映画のパンフではなくアイドルのパンフの可能性が高く、今そこまで乃木坂46にハマってはいるわけではなかったのでやめた。


(2017年10月ミッドランドスクエアシネマにてポイント鑑賞)

奥田民生になりたいボーイと出会う男すべて狂わせるガール

2017年10月10日 | コメディ
2017年 日本(東宝) 100分 コメディ/恋愛
監督・脚本/大根仁 原作/渋谷直角
出演/妻夫木聡、水原希子、新井浩文、松尾スズキ、安藤サクラ

(70点) 二本立ての同時上映作品として観れば十分・・・。

ボク、奥田民生を崇拝する雑誌編集者の妻夫木聡。何故だかおしゃれ情報誌の編集部に移動、違和感を感じながらもやってくが、現場でチョー美人の水原希子に出会い一目惚れ。
案外簡単に付き合うことに成功し毎日チュッチュ。
だけど自由な水原希子の言動に一喜一憂。しかも彼女の虜になった男共とも遭遇し右往左往。
奥田民生のように軽やかに生きたいけど、こんなん奥田民生じゃねーよと思いつつ今更大人になっていくのだ。


前半は妻夫木聡があまりにもクズでどおしてくれようかと思ったが、後半はそれなりに盛り返し、まあ、二本立て映画の同時上映作品だと思えば十分なくらいの面白さはあった。
大根仁監督は前作のスクープといい、役者はそれなりに有名どころを使いつつも小規模な印象のそれなりのそこそこの小粒映画の名匠になるのかなーと思ったりした。
キスシーンがやたら多くそれは嬉しいが、それを濡れ場にしてピンク映画に仕立てたら傑作と言ってしまおう。もちろん水原希子でやってくれたらの話だが・・・。


(2017年10月ミッドランド2レイトにて1,100円)

散歩する侵略者

2017年10月07日 | SF
2017年 日本(松竹=日活) 129分 SF/ドラマ/ミステリー
監督/黒沢清 原作/前川知大
出演/長澤まさみ、松田龍平、長谷川博己、高杉真宙、恒松祐里
    前田敦子、満島真之介、児嶋一哉、光石研、笹野高史

(90点) ちょっとコミカルでシニカルな地球侵略

松田龍平が宇宙人になって帰ってきた。
長澤まさみはなんか変だと思いつつ夫婦生活。
その頃、恒松祐里は大暴れ。
高杉真宙はジャーナリストの長谷川博己をナビゲーターに仲間の恒松祐里と松田龍平を探す。
そして街はこの三人の宇宙人によってなんか変なことになっていた。
そして三人の報告を受け地球侵略が開始される・・・。


劇団イキウメの同名舞台劇を黒沢清が映画化の異色SFドラマ。黒沢清作品は苦手なのだが、なかなかどおして面白かった。恒松祐里はサクラダリセットに引き続きトリッキーなJK役を熱演。タランティーノ辺りに見つけられて栗山千明みたいにならないといいのにと思ったり思わなかったり。


(2017年9月ミッドランドレイト1100円にて鑑賞)


宇宙船の襲来

2017年10月07日 | SF
1958年 アメリカ 77分 SF/侵略もの
監督/ジーン・フォウラー・Jr
出演/トム・トライオン、グロリア・タルボット、アラン・デクスター
    ケン・リンチ、ジョン・エルドレッジ、チャック・ヴァジル

(68点)グログロ宇宙人が旦那になりすまし結婚結婚の50年代B級SF。

1950年代の田舎町、男共は結婚を人生の墓場のように考えつつも、結局結婚。
しかし結婚式当日に現れた花婿は実はグロテスクな宇宙人にすり替わっていた。
しかし、すり替わってるのにそのまま一年が経った。なかなか子供が出来ず嫁さんは産婦人科にいったりして。
その間、街の男共の何人かは同じようにグロテスクな宇宙人とすり替わり結婚結婚。
そしてそれが宇宙人だと言うことに気づき警官とか出動。
宇宙人の科学力を前に人間なんて無力。しかしワンコは宇宙人の天敵なのかワンコによって地球は救われるのだ。
それでも宇宙人は嫁さんによって愛を知り、嫁さんもちょっと宇宙人のことを・・・。
でも本物の旦那が出てきてハッピーエンド。
ありがとうワンコ!


近所のレンタル屋はときどき、どういうタイミングでなのか古~い通なB級映画が新作棚に並ぶことがある。
コレは子供の頃にスターログとかで写真を見ていて気になっていた一作だった。
たまたまだが「散歩する侵略者」を観た直後に観た。
あれ?元ネタかなーと思う程の映画だったが、「散歩する侵略者」にはいろいろと元ネタがあるみたいだし、旦那が宇宙人と入れ替わっているネタはSFではよくある設定。
しかし、あんな気持ち悪い宇宙人と一年も子づくりに励んでたと思うと恐ろしい恐ろしい。
なんか意外と着地地点がハートフルだったりするのはどうなんだろう。
結構無敵なわりに犬にあっさり殺されたりして・・・。
B級C級SFとしてはマシな方だが廉価DVDとはいえ買ってみる程ではなかったので準新作半額の125円で観れて丁度良かった。


(2017年㋈USV準新作半額125円にてレンタル鑑賞)

ジョン・ウィック

2017年10月07日 | アクション
2014年 アメリカ 103分 アクション/R15+
監督/チャド・スタエルスキ
出演/キアヌ・リーブス、ミカエル・ニクビスト、ウィレム・デフォー
   アルフィー・アレン、ディーン・ウィンタース

(79点) 伝説の殺し屋ジョン・ウィックがマフィアのバカ息子を追い詰める!!

伝説の殺し屋ジョン・ウィックがマフィアのボンボンに犬を殺された。その犬は最愛の妻が残した形見。おのれ許さん!と裏社会に舞い戻り復讐復讐。殺し屋専門のホテルに泊まり、ボンボンを追い詰めるのだ。一方マフィアはバカ息子かばって殺し屋を集結。伝説の殺し屋ジョン・ウィックはロシアンマフィアの組織を相手に単身、復讐復讐。

今年になって続編が公開されて、え?そんなに面白いのかと思いレンタル鑑賞。
なかなか面白かったが、もう観たことも忘れていた。いや面白かったよ。宇多丸も褒めてるし。
でもここ一カ月以内に観たはずだけど、チラシ整理していてこのチラシ発見するまで観たことを覚えてなかった。
裏社会専用ホテルとか掃除屋とかユニークで面白かったけど全然覚えてなかった。キアヌ主演だからかなー。


(2017年9月50円レンタル)