劇場版 転生したらスライムだった件 紅蓮の絆編

2022年／日本／108分／PG12／アニメ／ファンタジー
監督／菊地康仁
原作／川上泰樹 、伏瀬、 みっつばー
ストーリー原案／伏瀬　脚本／筆安一幸
声の出演／岡咲美保、内田雄馬、福本莉子、古川慎、豊口めぐみ
(65点)　小国の難題を最終的に転生スライムがじゃじゃーんと怪傑な外伝。コレはコレでひとつの完成形態か。

通り魔に刺されて死んだサラリーマンがヒロイックファンタジーな異世界にスライム、リムルとして転生して大活躍するテレビアニメ第二期本編の続きの流れで描かれるオリジナルストーリーの劇場用番外編。
ベニマル達鬼族の兄貴分が生きていて再会。
弱小国の危機にリムルとゆかいな仲間たちが応援に向かい、泣き叫びながら運命にあらがう今回の主人公たちを横目に、圧倒的なスキルでちゃちゃっと解決・・・。

一年前から漫画版「転スラ」にハマり、アニメをレンタルで鑑賞したのち、コミックスを既刊の全巻を揃え、ブルーレイを全巻購入し、原作小説も読んだので映画版は行くしかなかった。
小説とかでも外伝はあんまり面白いとは思ってなかったのでオリジナルストーリーと聞いて全く期待してなかった。
思ったとおり面白くなかったが、まあ、人気キャラクターがいっぱい出てきてサービスはたっぷりだったので退屈はしなかった。
人気キャラをいっぱい出すため本編の内容はキャラともに薄味。
しかしある意味コレって転スラのひとつの完成スタイルなのかもしれない。
どうも日テレがついてるみたいなので金曜ロードショーで年一回やるルパンやコナンの新作だと思って観れば悪くはない。
毎回毎回、小国で危機が起こっては諸国を漫遊するリムル様御一行がかけつけ最終的にリムル様出てきて一気に解決。リムル様の心は晴れていた。そしてシオンが高笑い。テンペストに戻ると愉快な仲間がトラブルおこしててやれやれとひと笑い。
そんな感じで転スラが定番の人気作に育てば映画かテレビスペシャルでこんな感じのオリジナル新作が作られるのかも。
今作が爆発的なヒットをすればの話だが。
入場者プレゼントの限定コミック欲しさに初日に行ったのでそんなコアなファンで夜11時に終わる回だったがそれなりに入っていた。

(2022年11月25日初日最終回レイトショー、ミッドランドにてクーポン割引き1300円)

紅い眼鏡

1987年　日本　116分　モノトーン/パートカラー　ＳＦアクション/不条理
監督/押井守　脚本/伊藤和典、押井守　音楽/川井憲治
出演/千葉繁、鷲尾真知子、田中秀幸、玄田哲章、兵藤まこ、天本英世
（100点)川井憲次の音楽と兵藤まこの顔が強烈な印象を残す押井守初の実写映画

近未来1995年、過激な特殊部隊が解隊された。ただ一人強化服とともに国外へ逃亡した千葉繁。三年後、千葉繁は帰ってきた。様変わりした祖国にはかつての仲間はなく執拗に追いかけてくる玄田哲章を振り切り、兵藤まこのポスターだらけの幻想と狂気の中を彷徨う。そして、猫はニャーニャーと鳴き、犬はワンワンと吠えるのだった。

個人的には押井守唯一の傑作。
これ以外はどうも苦手。アニメ監督、押井守初の実写映画で、もともとは声優の千葉繁のプロモーションビデオとしてスタートしたらしい。
黄みがかったモノクロ映像、巧みな編集と構成によるモンタージュ、音響効果、魅力的なロケ地、声優による独特の芝居、中途半端なギャグ、などなど押井守的映画的な魅力に満ち満ちていて楽しい。
しかし、なんと言っても川井憲次による音楽が良い。それと兵藤まこのポスター。このポスター、脚本家で助監督も勤める伊藤和典の撮った写真らしい。オーディオコメンタリーでそんな話が聞けるのも嬉しい。
兵藤まこの顔と音楽を堪能する映画だ。
12年前にDVDを購入したのだがどっか行ってしまっていた。Amazonでセールしていたので買い直して12年ぶりに観た。
やっぱり、なんか好き!やっぱり音楽と兵頭まこのポスターがたまらん!!
なら、いっそサントラ買って聴いていた方がいいのかも?
嗚呼でも完全版として出ているサントラはプレミアがついて5400円もする。その後にでたラジオドラマも収録されている二枚組のサントラなら2800円で買える。ああでも二枚組の方のジャケ写には兵頭まこの顔はない・・・。
　　

(2022年10月Amazonにてアニメセールで2800円くらいで購入鑑賞)