え ~ が ~ 天 獄

嗚呼、天国か地獄か、それなりに行き詰まりのパラダイス。
映画を中心に、あくまで個人的好き嫌いで感想紹介。

クローズド・ノート

2011年12月31日 | ラブストーリー
2007年 日本(東宝) 138分 ドラマ/ロマンス
監督/行定勲 原作/雫井脩介『クローズド・ノート』(角川書店刊)
出演/沢尻エリカ、竹内結子、伊勢谷友介、永作博美、板谷由夏、サエコ

(100点) オススメ!綺麗な綺麗な作り物映画の感動作。

大学生の沢尻エリカが一人暮らしを始めた小洒落たアパートに残された前の住人の日記帳。
それは小学校教師になったばかりの竹内結子の仕事と恋について綴られた日記帳だった。
丁寧に万年筆で書かれたその日記に万年筆屋でバイトする沢尻エリカは興味を惹かれ、さらに小学校の教師を目指していたので、そりゃもう読まずにはいられない。
店に客として現れた長身イケメンの伊勢谷友介に惹かれつつ、親友のサエコの彼氏から求愛されたり、マンドリン演奏が上手くいかなかったりと心境的にもそれなりに忙しない沢尻エリカは竹内結子の日記に一喜一憂しながら成長して行くのだったが・・・。


完成試写会の席でエリカ様の「・・・別に」発言で見る気を失ってしまった映画だったが気にはなっていた。
面白いじゃないかー!
清楚な役どころのエリカ様を公開当時は受け入れられなかったとは思うが今は気にならず映画として楽しめた。
しかし、初っ端に出てくるのがエリカ様とサエコ嬢と言うのはなかなかスゲー。真の主役竹内結子も私のイメージでは「殴る女」なので、よくもまーここまで悪女を揃えたものだと笑ってしまう。しかも役どころではみんな聖女っぽい。さらにクセモノ美人永作博美まで出てる。
嘘っぽい話を綺麗に巧みに作り上げた極上の映画だった。
映画なんだから綺麗ごとで夢を見ていたい。美しい画面、日本的でレトロな町並み、もれなく出てくる美女に性格も良いイケメン、かわいすぎる子供たち、リアル感ゼロの虚構のロマンスにうっとり。
突っ込みどころもあるけれど、これを観る前に突っ込みどころしかない「ストリートファイター レジェンド・オブ・チュンリー」を観ていたので多少の粗さは全然気にならなかった。
2011年最後に観た映画がコレで良かった。
はー、良い映画だった。


(2011年12月31日DVD80円レンタルにて鑑賞)

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らんま2/1

2011年12月25日 | テレビドラマ
2011年 日テレ 約90分 コメディ/学園/アクション
原作/高橋留美子 脚本/いずみ吉紘 演出/西村了
出演/新垣結衣、賀来賢人、夏菜、永山絢斗、西山茉希、長谷川京子、
    谷原章介、田山涼成、古田新太、生瀬勝久

(70点)視聴率7.9%と惨敗で評判も悪いがアイドル単発ドラマとしてはまあまあ。

天道あかねは空手道場の跡継ぎとして頑張ってきたが父親が勝手に決めた許婚としてやって来た早乙女乱馬を跡継ぎにすると知って敵対心を燃やす。
しかし乱馬もそんな親同士の目論見を知らず、敵意むき出しのあかねと反目する。
そして乱馬には秘密があった。
中国での拳法修行のさい呪われた湖に落ちて水を被ると女になりお湯を被ると元に戻るという奇妙な体質になってしまい、それを解く泉が天道家にあると知りやって来たのだったが、その泉を狙ってオカマ軍団が立ちふさがる。


高橋留美子の人気コミックを新垣結衣主演でスペシャルドラマとして放映。
前宣伝もバッチリで力を入れた番組だったようだが低視聴率のうえネット上でも酷評されていたが、特別原作に思い入れのない私から見るとアイドルドラマとしてはそれなりに面白い出来だったように思えた。
ただ乱馬を演じるのが二人一役で男の賀来賢人より女の夏菜の方が出番も多く目立っていてヒロイン新垣結衣とのラブコメ的印象が薄く感じてしまった。
ストーリーは田山涼成演ずるオカマ教頭との対決がメインのオリジナルストーリーで面白みはないが二時間枠で構成するための苦肉の策としては致し方ないところ。
役者陣がかなり豪華で退屈はしない。
しかし、このドラマのために切ったという新垣結衣の髪は、無理に切らなくても良かったのではないかと思う。そんなに必然性も感じないし長い方が圧倒的に魅力的だった。

(2011年12月鑑賞)


スティング

2011年12月25日 | クラッシック
1973年 アメリカ 129分 コメディ/犯罪
監督/ジョージ・ロイ・ヒル 音楽/マーヴィン・ハムリッシュ
出演/ロバート・レッドフォード、ポール・ニューマン、ロバート・ショウ

(100点) 軽妙な音楽に乗っての騙しあい映画の古典

1935年シカゴ。
黒人のボスの下でチンケな詐欺をやっていたロバート・レッドフォード。
思いがけず組織のギャンブルのあがりを奪ってしまったことで、黒人ボスは殺されレッドフォードも狙われる。
レッドフォードは黒人ボスの友人で大物詐欺師だったポール・ニューマンを訪ね、復讐として組織の大ボスをギャフンと言わせるための大掛かりな詐欺を企てる。
一方、殺し屋と汚職刑事がレッドフォードを狙いにそれぞれやって来る。FBIは詐欺師の大物ポールニューマンを捕まえようと暗躍する。
アッチコッチで行われる駆け引きと騙し合い。
カモるのは、カモられるのは、どっちだ!


やっぱ名作って面白いッス!
「ガープの世界」や「リトルロマンス」が面白かったので監督の代表作は気になっていたのだが「明日に向かって撃て」は好みでなかったし、どんでん返しがあることを知っていたので楽しめないかもと躊躇していた。
なにも知らない状態で観たらもっと面白かったかもしれないけれど、こんなストーリー展開はもはやスタンダード。
有名すぎる軽妙な音楽に乗って完璧な犯罪コメディとして楽しい名画だった。
アカデミー賞7部門受賞は伊達じゃない。


(2011年12月DVD80円レンタルにて鑑賞)

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マッドマックス2

2011年12月25日 | アクション
1981年 オーストラリア 96分 アクション/SF
監督/ジョージ・ミラー
出演/メル・ギブソン、ブルース・スペンス、ヴァーノン・ウェルズ、
    マイケル・プレストン、ヴァージニア・ヘイ、エミル・ミンティ

(100点) 巧い!映画史に残る名作だった!!すげー!

近未来、核戦争後の荒廃した世界。
暴走族たちが石油を取り合って好き放題暴れていた。
油田を持つコロニーは常に暴走グループから狙われていた。
流れ者の元刑事マックスは石油を分けてもらうためコロニーに関わる。
そして暴走グループとの対決に巻き込まれるように関わってしまい、いつしか伝説のヒーローとなるのだった。


それなりに熱狂的なファンがいて多分面白いんだろうなーとは思っていたが、まさかこんな凄い映画だとは!
「七人の侍」クラスの名画じゃないか!
DVD特典の作品情報を見ると監督のジョージ・ミラーは前作の成功の後サムライ映画をいっぱい観て古典を研究したらしい。
一作目もそれなりに面白かったが荒削りな部分も多かった。しかし、2作目でいきなりここまで化けるか?
新人賞佳作入選デビュー作とそれを基にした連載作ぐらいスケール完成度が違う。
とにかく巧い!技術的にしびれるくらい凄い。
無駄にセリフなどで説明せずに描写で表現する上手さに感動。しかも面白い。
上映時間もたったの96分。ビックリの傑作。


(2011年12月DVD80円レンタルにて鑑賞)

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静かなるドン 新章 VOL .2

2011年12月18日 | 城定秀夫監督作品
2009年 日本 83分 アクション/極道
監督・脚本/城定秀夫 脚本/横幕智裕
原作:「静かなるドン」新田たつお(実業之日本社 マンサンコミックス刊)
出演/袴田吉彦、小林恵美、永倉大輔、勝矢、田之頭保弘、森羅万象、
    吉岡睦雄、諏訪太朗、真理アンヌ、長澤奈央

(68点) コメディタッチの極道Vシネ新シリーズ第二弾

全国制覇をもくろむ関西の極道一家が次に仕掛けてきたのは新撰組のクラブのホステス長澤奈央をシャブ漬けにしてスパイにすることだった。
そんでもって例によって静也の憧れのヒロインの下着デザイナーが危機に陥り、静也激怒。
昼は下着メーカーの軟弱サラリーマン静也の極道の血が燃え上がる。


一本目が面白かったのですぐにVol.2を借りた。
新撰組の店でNo.1ホステスがいきなりシャブを注射されたりと無茶すぎる展開があったりと全体的に荒さが目立つが今回もそこそこには楽しめる。
城定監督の看板役者「吉岡睦雄」が登場して城定ファンとしては嬉しかったが、ネットで作品情報を検索しても出演者欄からは外されていたのが少し切ない。
例によって2作連続撮りで、今後もシリーズは続いているようだが城定監督なのは今作までみたい。


(2012年12月DVD80円レンタルにて鑑賞)

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静かなるドン 新章

2011年12月18日 | 城定秀夫監督作品
2009年 日本 83分 アクション/極道
監督・脚本/城定秀夫 脚本/横幕智裕
原作:「静かなるドン」新田たつお(実業之日本社 マンサンコミックス刊)
出演/袴田吉彦、小林恵美、永倉大輔、勝矢、田之頭保弘、森羅万象、
    諏訪太朗、石川伸一郎、真理アンヌ、長澤奈央

(70点) 軟弱サラリーマンがグラサン掛けるとスーパー極道に!

昼はランジェリーメーカーの駄目社員、夜は関東を牛耳る極道一家の三代目。
ヤクザを嫌いながらも宿命と天性の才能により抗争へと巻き込まれていく心優しき三代目と、そんなヤクザな彼に惹かれていく下着デザイナーとの恋愛模様を時にコミカルに時に切なく描いた人気コミックの劇場版。
と言ってもキャスト・スタッフを一新させただけの定番のVシネで、一応映画館でも上映したので劇場版と言う事になっている。
一話完結はしているがVol.2とセットで一作という作りで、以下スタッフを代えてシリーズを継続中。


敬愛する城定監督が撮っていると言うことで観てみた。
原作も好きだった。
低予算Vシネらしく特に役者面で安っぽさは感じるが軽い極道Vシネとして普通に楽しめる。
そこはかとなく城定監督の味も見え隠れしているが、それなりに原作の味わいを醸し出していてテンポ良く見れた。
それなりに面白かったのですぐにVol.2を借りた。


(2012年12月DVD80円レンタルにて鑑賞)

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洋菓子店コアンドル

2011年12月05日 | ドラマ
2011年 日本(アスミック) 115分 スイーツ/群像劇
監督・脚本/深川栄洋 脚本/いながききよたか、前田こうこ
音楽/平井真美子 主題歌/ももちひろこ 撮影/安田光 編集/坂東直哉
出演/蒼井優、江口洋介、江口のりこ、ネイサン・バーグ、戸田恵子

(75点) 映像がキレイで前半は面白いが娯楽映画なのかアート映画なのか・・・

婚約者の働く洋菓子店コアンドルに彼を追いかけて上京してきた蒼井優。
しかし、そこに彼の姿はなく途方に暮れる。仕方なく強引にコアンドルで働きながら彼を探すことに。
コアンドルには厳しいが面倒見のいい店長兼シェフの戸田恵子と、その夫でフランス人シェフ兼日曜ミュージシャンと、根性悪の先輩と、脚の悪い常連客の加賀まりこと、江口洋介がいた。
江口洋介は伝説のパテシエだったが心に傷を負い8年前から厨房に立てなくなっていた。
蒼井優は婚約者を探し出すが、既に捨てられていたことを知り愕然。
戸田恵子は階段を踏み外し店は二ヶ月の休業に。
行き場を失った蒼井優は、なんとかしてちょーと江口洋介に詰め寄る。


予告編と深夜の歌番組で主題歌を聴いてその曲に惚れてしまい気になる映画になっていた。劇場では見逃すが、主題歌を歌うももちひろこのライブには行く。でも主題歌以外は好きじゃなかった。劇場公開から半年経ってようやくレンタルDVDで観たが予告編で感じたノリとはだいぶ違っていて戸惑う。
映像や画面構成がキレイで引き込まれたが、もっとドラマチックに盛り上がるのかと思いきや、なんか中途半端にアート系の映画のノリで娯楽映画的満足度が得られなかった。
街の洋菓子店に集まる人々の群像劇だが、それぞれの人々との繋がりや成長するためのエピソードがわざとはしよってあるので盛り上がらない。
多少クサイくらいの展開を期待した私がいけなかった。
あんな綺麗な顔して可愛く見えない蒼井優は魅力的だったが、他の出演者も良かったが、なーんか感動し損ねてモヤモヤ。


(2011年12月新作レンタル330円にて鑑賞)

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スネーキーモンキー蛇拳

2011年12月04日 | アクション
1977年 香港 96分 アクション/カンフー
監督/ユエン・ウーピン
出演/ジャッキー・チェン、ユエン・シャオティエン、ホァン・チャンリー

(100点) あらためて観ると思った以上に面白いジャッキーの出世作

身寄りの無いジャッキーはカンフー道場で練習台にされるなど不遇な扱いを受けていた。
ある日、ヨボヨボのじいさんと知り合い、ジャッキーの境遇を不憫に思ったじいさんは友情から拳法を教えてくれる。
そのじいさんは伝説の蛇拳の達人で、対立する鷹拳から命を狙われていた。
追っ手から逃れるためにジャッキーの前からも姿を消すじいさんだったが鷹拳の達人がたちはだかる。
じいさんの危機にジャッキーが駆けつけ、教えてもらった蛇拳にオリジナルの猫の爪拳をミックスして鷹拳に立ち向かう。


「ドランクモンキー酔拳」で日本初登場したジャッキー主演前作がモンキーシリーズの第二弾として公開。
「酔拳」に興奮した中学生の私には期待しすぎたのか、そんなに面白いと思わなかった。同時上映も松田優作のだる~いハードボイルドでお子様向けではなく満足度の低い二本立てだったのだが、その半年後ジャッキー大会で「酔拳」と二本立てで観たらやたら面白かった。
最近になって廉価版のDVDを「酔拳」とともに買って観なおしてみたが、やはり面白い。「酔拳」意向のジャッキー主演作に比べてコメディー要素は低いがシリアス過ぎない香港カンフーアクションの魅力満点で時々見たくなり、観始めると一気に最後まで観てしまう。
ジャッキーの映画で一番好きかも。


(1979年秋頃「処刑遊戯」と二本立てで鑑賞)

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