え ~ が ~ 天 獄

嗚呼、天国か地獄か、それなりに行き詰まりのパラダイス。
映画を中心に、あくまで個人的好き嫌いで感想紹介。

コートールド美術館展 魅惑の印象派

2020年01月24日 | その他、雑記など
マネが名古屋にやって来る!

ビックリした。
ひょっとしたら愛知県美術館の周年企画で金にモノを言わせて強引に取ってきた展覧会かなと思いきや、普通に東京→神戸の間に挟まっているので、よくもまー名古屋飛ばしされなかったものだ。と思う。

火曜日の朝イチで行ったからなのか、けっこう空いてた。
展示数が多いわけではないが、教科書や広告などに使われるほどの名画が3~4点ほどあるし、それ以外でもその作家のその作家らしい作品ばかりで普通なら名古屋飛ばしされるレベルの絵画展だった。
   

でも火曜の朝イチだからか、この程度の集客率だと次、この規模の美術展はまた名古屋飛ばしされるかも。

空いてたおかげで時にはメイン作品ですら独り占め状態で見れて贅沢なひと時が過ごせた。

中でも驚いたのが、マネはメイン作品以外に私が凄く観たかった「草上の昼食」まであった。

どうやら習作のようだが本人が描いたホンモノだし、展示企画によっては(昨年東京でムンクの叫びをメインに展覧会が開かれていたけど何点かある叫びの一番有名な奴ではなかったはず)コレをメインに出来るレベルだと思うのに、あまり大々的に宣伝してなくて、少なくとも私は知らなくてビックリした。

会期中にもう一回は行きたいと思う。

あと、ついでに入れる常設展も凄かった。
へたすると常設展の方が凄いかも。
版画だけどムンクやカディンスキーの絵がずらりと並び、ここ数年人気が高まっている熊谷守一のとくに人気の高いネコちゃんや魚、亀などの絵も堪能できてコイツは春から縁起がええや!って気分になった。
常設展も展示替えしているので今回は個人的に当たりだった。
   


(2020年1月21日

小さな恋のうた

2020年01月18日 | 青春
2019年/日本(東映)/123分/青春
監督/橋本光二郎  脚本/平田研也
出演/佐野勇斗、森永悠希、山田杏奈、眞栄田郷敦
   鈴木仁、リサトミコクレア、世良公則

(89点) 沖縄とバンドと青春と、響け恋のうた

沖縄の高校で調子こいてたバンドのメンバーがああなってしまい、こうなってしまった。
ああなった妹の発言で再びそうなろうと練習を始めるが、いろいろあって上手くいったりいかなかったり。
やさしい歌は世界を変える。
といいな・・・。


特別MONGOL800が好きなわけでもないので全く観るつもりがなかったのだが、評判が良かったので観たくなったが、興行的には振るわなかったのか、さっさと終わってしまい見逃してしまった。DVD化を待っていたが、レンタル店にはまだ並んでないと思っていたら別のレンタル屋に行ったら準新作コーナーに。
なるほど面白かった。
3D彼女でイマイチだった佐野勇斗や新米姉妹の二人飯でイマイチだった山田杏奈をはじめ、森永悠希、世良公則らの魅力で、ストーリーも良く、出来のイイ青春映画だった。
ただ高校生バンドという設定であれほどの楽曲を作れるのか?と言う所がちょと引っかかった。
ジョー・ダンテの変化球的青春映画「マチネー」を直球で描いたような感じがした。


(2020年1月17日レンタルDVD新作五本1100円にて鑑賞)

クロノス・ジョウンターの伝説

2020年01月17日 | SF
2019年 日本 87分 SF
監督/蜂須賀健太郎
原作/梶尾真治
出演/下野紘、井桁弘恵、尾崎右宗

(47点) ほぼ原作どおりだが役者が素人すぎて・・・

花屋のねーちゃんに惚れた男は、花屋のねーちゃんが事故で死んだことに絶叫、男の会社では密かにタイムマシーンみたいなものを作ってた。開発途中のその機械クロノス・ジョウンターを使って事故前に飛び彼女を救うのだ。でも過去に滞在できるのは僅か十数分。さらに何故か現在に戻るのではなく1年8か月後の未来に飛ばされてしまう。
もう一回。
説得に失敗して5年後に飛ばされる。
説得に失敗して50年後に飛ばされる。
次が最後、今度こそ彼女を救うのだ。その前にクロノス・ジョウンターを探して数カ月・・・。


「黄泉がえり」等、泣けるSFの名手梶尾真治の代表作を映画化。以前に同原作と似ても似つかない「この胸いっぱいの愛を」に続き二度目の映画化だが今回は原作の一番最初のエピソードを内容的にはほぼ原作どおりに映画化しているのだが・・・。
ほぼほぼ原作どおりだが安っぽい作りで残念。
調べたら主演俳優は人気声優の初の実写映画で、ま、ようするに彼のアイドル映画なのかもしれない。ヒロインも私は知らなかったがゼクシーのCMに出てたモデルだとかで、二人ともつたないけど脇をベテランで固めてくれたらまだマシだったかもしれないが、その他の出演者が観るに堪えない素人演技で、ひょっとしたら小劇団の役者かもしれないけど。学生映画だと思えば我慢できるけど、ちと厳しかった。
映画を見終えた後、原作を読み返してみた。
ほぼほぼストーリーは一緒。でも小説ならでの語りでの説明が映画では出来ていないので感動しにくい。
肝心のクロノス・ジョウンターの外観が原作よりショボクなっていてスケールダウン。
ラスト、原作と違うエンディングが用意されていて、それはそれで。とも思うけど、やはり特に館長とかの素人芝居が足を引っ張っている。素人芝居と言うか演劇好きの素人だと思う。
そんな人を使った演出が悪いんだろうな。残念。


〈2020年1月17日レンタルDVD新作5本1100円にて鑑賞)

アナと雪の女王2

2020年01月06日 | アニメ
2019年/アメリカ/103分/CGアニメ/ディズニー
監督/クリス・バック、ジェニファー・リー
声の出演/松たか子、神田沙也加、武内駿輔、原慎一郎、吉田羊

(79点) ストーリーの甘さを技術が凌駕

エルザの凍結能力は何処から来たのか?
アナがイチャイチャしている横で何処からかエルザを呼ぶ歌声が。
導かれるように過去の因縁と真相に触れ、エルザとアナはそれぞれに決意するのだ。
そしてオラフはとろけちゃうのだ。


昨年末に「ルパン三世ファースト」を見たおかげでコレの素晴らしさを余計に感じることが出来たかも。
予算のないルパンに同じものを作れと言うのは酷なことかもしれないけど、才能も意欲も感じられなかったルパンに比べて才能の塊が集結して作られたコレと観客としてはどちらも同じ値段。なら、これを称賛しないわけにはいかない。
正直、前作についていけなかった私だったが、今作はホルスの冒険のような東映アニメのノリも感じれて面白く観れた。
過去の因縁とか重すぎてハッピーエンドにするには展開に甘さを感じる部分もあるけど、その甘さを技術力で凌駕しちゃっているのは見事。
とくにエルザが水の馬に乗って氷の波を駆け抜けるシーンはアートアニメの領域。
チェコの短編アニメでガラス細工をアニメートして試みた表現の完成形を見た気がした。


(2020年1月5日ミッドランド2にてバースディ割引1000円にて鑑賞)