え ~ が ~ 天 獄

嗚呼、天国か地獄か、それなりに行き詰まりのパラダイス。
映画を中心に、あくまで個人的好き嫌いで感想紹介。

銀平町シネマブルース

2023年02月27日 | 城定秀夫監督作品
2022年 日本 99分 ドラマ/映画館/コメディ
監督/城定秀夫 脚本/いまおかしんじ
出演/小出恵介、吹越満、宇野祥平、浅田美代子、渡辺裕之、片岡礼子、藤田朋子
   藤原さくら、日高七海、中島歩、さとうほなみ、谷田ラナ、小野莉奈

(70点) 場末の映画館に集う人々の夢のあとの夢のような小出恵介主演復帰作

何かあって小出恵介は金もなく泊まるところもなく浮浪者から荷物も取られ途方に暮れていた。いかにも怪しい浅田美代子に声をかけられ生活保護詐欺にあいそうなところをそこそこ怪しい吹越満に助けられる。吹越満は場末の映画館のオーナーで小出恵介を倉庫部屋に住ます。行き場のない小出恵介は映画館の仕事を手伝いながら過ごすことに。実は知る人ぞ知るカルトホラーの監督だったらしい。訳あって未完成の「はらわた工場の夜」が劇場60周年のイベントで上映されることになり・・・。

城定監督の新作と言うことで観に行くが、そう言えば最近は娯楽映画しか観てなかったのでこの手の映画をどう面白がれば良いのか困った。エンドロールで脚本「いまおかしんじ」とあって納得。このつまらなさは「いまおかしんじ」のせいだった。ただ観ているときはつまらないけど後から「ひょっとしたらイイ映画だったかも」と思えなくもない映画だった。
映画館で観て良かった。レンタルDVDとかで観てたら開始1分宇野祥平が出てきた所で観るのを止めてたかも。
とりあえず谷田ラナが異常に可愛かった。小野莉奈が場面によっては可愛かった。
城定監督作品らしく超低予算っぽい画面の中なのに地味目の有名人がいっぱい出てて安いんだか高いんだか良く分かんない映画だなーと思いながら観てた。
そう言えばパンフレットのある城定監督作品を私は経験してこなかったのでパンフ買ったよ。1100円もしたよ。谷田ラナも小野莉奈も写ってる写真は可愛くなかったよ。


(2023年2月27日センチュリーにて会員登録5500円して会員料金1100円にて鑑賞)

ビリーバーズ

2023年01月22日 | 城定秀夫監督作品
2022年/日本/118分/R15+/ドラマ・サスペンス・ポルノ
脚本・脚本/城定秀夫 原作/山本直樹
出演/磯村勇斗、北村優衣、宇野祥平
   毎熊克哉、山本直樹

(85点) 山本直樹印の城定映画、ちゃんとポルノ

三人の男女が無人島で共同生活。
ニコニコTシャツ着て、みんなの為に頑張りましょう。
世間からはセックス教団と呼ばれているけれどHなことはいけません。
でも副議長のオッパイや脚が気にかかる。ああ、やっぱりそんなことに。そうこうしているうちに、あんなことに。そして無人島にいっぱい人がやってきて、こんなことに。死んだと思ってたあの人はそんな所に。そして私はこんな所で私の中のあの人と、
何処かへ。

最近、城定監督作を検索すると「ビリーバーズ」の城定監督と出てくることが多かった。しかし私は「ビリーバーズ」を知らなかった。ゲオに置いてあったので借りて観た。まだメジャー寸前の城定映画。この作品も磯村勇斗と言う、そこそこ有名俳優を使ってはいるものの、ほぼほぼ三人しか出てなくて他は無名。でも磯村勇斗使ってもきちんと絡みを入れてくれていたので嬉しかった。北村優衣はどれくらいの位置づけの女優さんかは知らないがAVではないみたい。なのにちゃんとヌードしてくれて絡んでくれて、やっぱ女の裸はエンタメだと感謝しながら観た。今後も脱げる女優として活躍して欲しいとも思う。後半、いきなり城定映画とは思えないスケールに一瞬なった。そろそろ城定監督も一般的に有名な映画監督になって欲しいと願うがエロもきっちり出せる映画も撮り続けて欲しい。
正月をまたいで公開してた「夜、鳥たちが啼く」は見逃してしまったが、あれもR15、松本まりかの裸を巨大スクリーンで見逃したのかもと思うと後悔。嗚呼、後悔。


(2023年1月ゲオにて新作をクーポンにて110円にてレンタル鑑賞)

人妻 (人妻セカンドバージン 私を襲って下さい)

2022年09月11日 | 城定秀夫監督作品
 

2013年 日本 64分 ピンク映画
監督・脚本/城定秀夫
出演/七海なな、仁科百華、吉岡睦雄、河野智典

(75点) 城定秀夫監督のピンク映画の集大成的作品らしい

不妊症で喘息持ちの七海ななは夫に相手にされず夫婦仲は冷めていた。
毎日夫の出勤時に靴ベラを渡すだけの存在。
近所の廃工場でヤンキーカップルのセックスをのぞき見しオナニーするしかない日々。
そんな或る夜、夫は残業と称して浮気して帰ってこない夜に工場長を刺して逃げてきた吉岡睦雄が侵入してくる。
恐怖で発作を起こす七海ななに包丁を突きつけつつ介抱する吉岡。そして食事を作らせ落ち着いたところでレイプ。
初めは抵抗しつつも受け入れる七海なな。
そして朝を迎え普通に買い物に行き吉岡睦雄を天井裏にかくまうのだった。
夫に内緒のセックス三昧の日々が始まる。


10年ぶりぐらいに行った遠くのTSUTAYAに城定秀夫監督作品集なるDVDが何本かあった。そのほとんどが観たことのある奴だったが第一巻が知らない作品だった。知らないタイトルだったが一巻目に持ってくるのだからおそらく代表作なのだろうと借りて観た。
後で調べたら2003年「味見したい人妻たち」(傑作!!)でピンク映画でデビューした後、エロVシネを何十本も撮った後に久しぶりに撮ったピンク映画で城定監督としてはピンク映画の集大成として撮った一作らしい。
製作年度順に追っかけていたら特別な意味を持って感動したかもしれないがそこまでの感動はなかった。しかしまだ一回しか観てない。城定作品は二回観ると面白さが増すのでもう一回観たら面白くなるかも。でも一回観ただけで返してしまった。


(2022年9月TSUTAYA110円レンタルにて鑑賞)

静かなるドン 新章 VOL .2

2011年12月18日 | 城定秀夫監督作品
2009年 日本 83分 アクション/極道
監督・脚本/城定秀夫 脚本/横幕智裕
原作:「静かなるドン」新田たつお(実業之日本社 マンサンコミックス刊)
出演/袴田吉彦、小林恵美、永倉大輔、勝矢、田之頭保弘、森羅万象、
    吉岡睦雄、諏訪太朗、真理アンヌ、長澤奈央

(68点) コメディタッチの極道Vシネ新シリーズ第二弾

全国制覇をもくろむ関西の極道一家が次に仕掛けてきたのは新撰組のクラブのホステス長澤奈央をシャブ漬けにしてスパイにすることだった。
そんでもって例によって静也の憧れのヒロインの下着デザイナーが危機に陥り、静也激怒。
昼は下着メーカーの軟弱サラリーマン静也の極道の血が燃え上がる。


一本目が面白かったのですぐにVol.2を借りた。
新撰組の店でNo.1ホステスがいきなりシャブを注射されたりと無茶すぎる展開があったりと全体的に荒さが目立つが今回もそこそこには楽しめる。
城定監督の看板役者「吉岡睦雄」が登場して城定ファンとしては嬉しかったが、ネットで作品情報を検索しても出演者欄からは外されていたのが少し切ない。
例によって2作連続撮りで、今後もシリーズは続いているようだが城定監督なのは今作までみたい。


(2012年12月DVD80円レンタルにて鑑賞)

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静かなるドン 新章

2011年12月18日 | 城定秀夫監督作品
2009年 日本 83分 アクション/極道
監督・脚本/城定秀夫 脚本/横幕智裕
原作:「静かなるドン」新田たつお(実業之日本社 マンサンコミックス刊)
出演/袴田吉彦、小林恵美、永倉大輔、勝矢、田之頭保弘、森羅万象、
    諏訪太朗、石川伸一郎、真理アンヌ、長澤奈央

(70点) 軟弱サラリーマンがグラサン掛けるとスーパー極道に!

昼はランジェリーメーカーの駄目社員、夜は関東を牛耳る極道一家の三代目。
ヤクザを嫌いながらも宿命と天性の才能により抗争へと巻き込まれていく心優しき三代目と、そんなヤクザな彼に惹かれていく下着デザイナーとの恋愛模様を時にコミカルに時に切なく描いた人気コミックの劇場版。
と言ってもキャスト・スタッフを一新させただけの定番のVシネで、一応映画館でも上映したので劇場版と言う事になっている。
一話完結はしているがVol.2とセットで一作という作りで、以下スタッフを代えてシリーズを継続中。


敬愛する城定監督が撮っていると言うことで観てみた。
原作も好きだった。
低予算Vシネらしく特に役者面で安っぽさは感じるが軽い極道Vシネとして普通に楽しめる。
そこはかとなく城定監督の味も見え隠れしているが、それなりに原作の味わいを醸し出していてテンポ良く見れた。
それなりに面白かったのですぐにVol.2を借りた。


(2012年12月DVD80円レンタルにて鑑賞)

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タナトス

2011年10月13日 | 城定秀夫監督作品
2011年 日本 101分 ボクシング/青春
監督・脚本/城定秀夫 原作/落合裕介 原案/竹原慎二
出演/徳山秀典、佐藤祐基、平愛梨、渋川清彦、升毅、梅沢富美男

(79点)心を閉ざした不良がボクサーへ

母親は出て行き親父に虐待されながら育った陸は親父を半殺しにして家を出て不良の助っ人として喧嘩で金を貰いその日暮らしをしていた。
しかしある日天才アマチュアボクサーに伸されリベンジのためボクシングジムに殴りこみに行きいろいろあってボクサーを目指すことになるが、そのライバルは脳に障害がありプロボクサーの道を閉ざされていた。


低予算Vシネ中心の城定監督の一般映画と言うことで楽しみにしていた。
やっぱり城定監督は凄いね。依頼されればどんなジャンルの映画もちゃんと面白く撮ってしまう。
原作がボクサー竹原慎二原案のコミックと言うことらしいが、ちょっとエピソードを詰め込みすぎたような気がする。
ただ一週間前に観た「明日のジョー」よりもボクシングシーンが生々しくて面白みを感じたが、でもクライマックスがジョーよりもさらに弱い。対戦相手がライバルじゃないんだもの。
魅力的なキャラクターが揃っているので群集劇としては楽しいが、観終わった後には小粒の印象。
だけど城定監督の映画は二回目が面白いので、もっかい観たら深く感動するかも。


(2011年10月スコーレレイトショーにて会員1,000円にて鑑賞)

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悦子のエロいい話 ~あるいは愛でいっぱいの海~

2011年09月18日 | 城定秀夫監督作品
2011年 日本 70分 エロ/Vシネ/純愛
監督・脚本/城定秀夫
出演/めぐり(藤浦めぐ)、守屋文雄

(90点)オススメ! ヤリマン女を愛する男のエロエロ純愛ドラマ

悦子はヤリマンだった。
常に発情して誰とでも寝る女、高校時代すでにクラスメートの男子ほとんどと関係していた悦子だったが、そんな彼女に惚れている男子がいた。男は悦子がヤリマンだと言う噂を信じていなかったが、悦子に告白したその日に悦子に無理矢理童貞を奪われてしまう。
悦子がヤリマンだと知っても彼女への想いは変わらなかった男は
「セックスがしたくなったら僕がするから、もう他の男とはやらないで欲しい!」
と言う。
その日から悦子とやり続ける日々が始まったが、流石に学校にバレ、もともと噂のあった悦子は自主退学を余儀なくされ、二人の関係は終わってしまう。
数年後、偶然再会した二人は再び幸せでエロエロな日々が始めるが、男はやりすぎで仕事中居眠り運転をして事故に遭い、怪我は治ったがEDになってしまう・・・。


200万円という超低予算エロVシネシリーズは予算の縛りは大きいが内容的にはわりと好きなことがやれるとか。
もともとピンク映画用に考えた話らしいがピンク映画からも蹴られ、Vシネで出来るようになったもののヤリマン巨乳の役はAV女優でさえも嫌らしく3人に断られ、4人目でようやく「めぐり」に辿り着いたらしい。
しかし個人的にこの女優さんが素晴らしかった。顔が好み。Hシーンだらけだが変なイヤラシサはなく明るく楽しい作品に仕上がっている。
劇場では主演の男優守屋氏の評価が高かった。脚本家としても才能を発揮している才人らしいが既にメジャー映画の出演も決定していて、この作品はそんな彼の初期の代表作になるか過去の汚点として封印されるかの名演技を披露している。
でも、やっぱり私は「めぐり」が良かった。
シンプルでとてもいい話、まだリリース前の劇場公開だったが買ってもいいと思えるほど名作だと思う。
でも後から考えると同時上映の「ヒン子のエロいい話」の方が凝っていて好きかも。でも「めぐり」がメッチャ好みなので若干コッチの方が得点高し。


(2011年9月16日スコーレにて監督トークショー付き1,000円にて鑑賞)
 同時上映「ヒン子のエロいい話」


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ヒン子のエロいい話

2011年09月17日 | 城定秀夫監督作品
2011年 日本 71分 エロ/Vシネ/コメディ
監督・脚本/城定秀夫
出演/希志あいの、あいかわ優衣、石井亮

(85点)オススメ! ビンボー神のヒン子ちゃんとラブラブエロエロ同棲♪

売れないエロ漫画家の哲太は月3万円のボロアパートの家賃を三ヶ月も貯めてしまうほどの貧乏暮らし。
それは哲太に取り付いている貧乏神ヒン子ちゃんのせいだった。
ある嵐の夜、急にヒン子ちゃんが見えるようになった哲太は、女に飢えていた哲太は、それが夢だと思いヒン子を抱いてしまう。
しかし夢ではなかった。
「私のせいで貧乏でゴメンなさい。」
と、謝るヒン子に情が移ってしまった哲太は、ヒン子をエロ漫画のモデルにしたりエッチしたりしつつの同棲を開始してしまう。
そんなある日、売れっ子漫画家のアシスタントに行ったときそこで福の神のギャル風ナイスバディ福美に出会い、押しの強い福美と関係して急にツキまくるが・・・。


制作費200万円と言う超低予算のエロVシネシリーズの第一弾らしい。撮影期間は2日。でも安っぽさは感じない。人気AV女優だった希志あいのが貧乏神のヒン子にピッタリとハマっていて感情移入しやすい。伸びたタンクトップ風の衣装が貧相な魅力を醸し出している。
対する福の神がハデな豊満ドエスで笑ってしまう。
客の期待する安心のエンディングにほんわかする気軽に楽しめる良質のエロコメディ!
やっぱり城定監督は凄いなと感じた。


(2011年9月16日(金)スコーレレイトショー監督ゲスト付き1,000円にて鑑賞)
 同時上映「悦子のエロいい話」


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キシメンちゃん

2010年12月24日 | 城定秀夫監督作品
2010年/日本/20分 短編/御馬鹿ミュージカル/文化映画?
監督・脚本・編集/城定秀夫 音楽/タルイタカヨシ
制作プロダクション/株式会社レオーネ
出演/田代さやか・天田将行・つぶやきシロー
(80点)きしめんの妖精が名古屋できしめんブームを巻き起こす!

ここは楽しい麺の国。ラーメン、讃岐うどん、スパゲッティ、みんな楽しく遊んでる。でもイマイチ人気の無い「キシメンちゃん」は肩身が狭い。同じ名古屋の味噌煮込みちゃんやあんかけパスタちゃんからも助けてもらえず、こうなったら故郷の名古屋に行ってきしめんブームを巻き起こしてやる!と麺の神様つぶやきシローには内緒で一人名古屋へ降り立つ。
客の来ない店を繁盛させ日本にきしめんブームを巻き起こすのだ。
怒ると頭のどんぶりがピーッ!


Vシネで活躍する鬼才城定秀夫監督が撮るというので注目した短編映画だったが、同時上映作がいかにも文化映画的なノリだったのに対して馬鹿全快のファンタジーでとても楽しかった。20分間の短い映画ながら盛りだくさんの内容でお腹一杯だが、20分間の短い映画なので捻りは無く強引に歌って踊って終わらせてしまうところが面白かった。
なんでも、コレ全国上映され海外の映画祭でも上映されるとか。
名古屋出身のグラドル田代さやかがノリノリで熱演。

城定監督による紹介ブログはコチラ

(2010年12月名古屋シネマスコーレにて二本立て乾麺付きで200円にて鑑賞)
 同時上映「名古屋MEN’S物語」

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デコトラ・ギャル奈美2~爆走!夜露死苦編~

2010年08月24日 | 城定秀夫監督作品
2010年 日本 75分 エロス/アクション
監督/城定秀夫
出演/吉沢明歩、亜紗美、吉岡睦男
(45点) 珍しく出来損ないの一編

相変わらず不器用な生き方しか出来ない奈美。高校時代スケバンのライバル同士だった綾乃は警察官になっていた。成り行きで綾乃の子供を預かることになってしまった奈美。そして綾乃は夫の敵を討つため麻薬組織に一人立ち向かって行った。そして奈美も綾乃を救うためにヤクザに立ち向かうが・・・。

大好評につき続編が作られたのだが制作費は削減。監督いわく強い女と子供の取り合わせで「グロリア」を目指したとか。ほとんど亜紗美に持ってかれている感が強い。しかし、ちょっと城定監督にしては出来が悪い。とくに脚本。なんの策もなくヤクザに挑んでまんまとやられるって、撮影中にトラブルでもあったのだろうか、あまりにもお粗末すぎる。嗚呼、勿体ない。

(2010年8月スコーレ城定監督特集にて鑑賞)

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江戸女刑罰史 ~緊縛妖艶遊女~

2010年08月24日 | 城定秀夫監督作品
2007年 日本 66分 エロス/時代劇
監督・脚本・編集/城定秀夫
出演/亜沙美、吉岡睦雄、佐々木渚沙、なかみつせいじ
(70点)やはりマゲのない時代劇に無理を感じる

江戸時代、贋作を描いて破門にされた絵師が一人の遊女に出会う。その遊女に魅了された絵師は彼女をモデルに春画を描くとそれが大評判。殿様の目にもとまり、モデルとなった遊女が囲われてしまう。絵師は遊女を取り戻そうとするが・・・。

超低予算のVシネでありながら無謀にも時代劇に挑戦。川原や日本家屋のロケでなんとか時代劇らしさを出してはいるもののマゲを結う金もないため手ぬぐいでごまかしたりしているが、やはり無理を感じる一編。それでも城定監督自身はお気に入りの一本らしい。
しかし、それよりも女優が美人でないのが気になった。亜紗美は上手いし人気はあるが、私が出会ったのが「片腕マシンガール」のマッチョなヤンママ役だったこともあり元AVアイドルらしいが美人扱いで見てないのでヒロインとして萌えにくい。もう一人エロ担当で出てくるがイマイチでエロVシネで美人度が低いとかなり萎える。好みの問題かもしれんが・・・。

亜紗美のトークショーのときに3回目の鑑賞をしたらなんか面白く観れた。
亜紗美も初めて役に取り憑かれたと語っていて、確かに後半の演技は鬼気迫るものがあった。
マゲさえあれば気持ちよく観れた映画なのに勿体無い・・・。


(2010年8月スコーレ城定監督特集にて鑑賞)

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池袋ヤンキー戦争

2010年08月22日 | 城定秀夫監督作品
2010年 日本 77分 ヤンキー/青春群像/Vシネ 
監督/城定秀夫
出演/朝日奈あかり、友田彩也香、恵美秀彦、鈴木慶、江川武蔵
(80点) オススメ 無軌道な若者の青春群像劇

ワケ有りの若者たちが行き着く街、池袋。今夜もまた行き場のない少女が一人、心に傷を負いながら池袋へと辿り着いた。荒んだ家庭環境で育った少女あかりは心を閉ざしていたが池袋で出会った正義感の強いヤンキーグループの若者たちとの交流で心を開くようになる。しかし、敵対するチームとの抗争に巻き込まれ・・・。

無軌道な若者たちの愛と抗争の日々を描いた青春群像劇だが、不良の青春映画なんて共感できないのであんまり好きじゃないが、この映画では無茶したらちゃんとしっぺ返しを食らい、決して不良たちの行動を美化していないので好感の持ってる作風で最終的に主人公たちに思い入れしてしまい、ホロリ。
主演の朝日奈あかりはAV女優らしいがコレだけ観るとAVという感じはしない。普通にツッパリの似合う期待の新人女優に思えた。なんか昔の東映セントラルフィルムの不良映画っぽくて、さらりと城定監督の新境地を感じる一作。

城定監督特集は全作パス券を買って観に行き、この映画も3回観たが、二回目のとき出演者がお忍びで観に来ていてのには驚いた。
主演女優だけいなかったが、友田彩也香、恵美秀彦、鈴木慶など主要キャストみんないたかも。
新人俳優たちが名古屋だけで上映されている自分たちの作品を観ようと集まったらしい。
どうせならゲストとしてトークショーして欲しいほどの豪華さだったのに、さっと見てさっと帰って行った。平日だったので場内はほとんど役者とその家族ぐらいしかいなかった。勿体ねー!


(2010年8月スコーレ城定秀夫特集にて鑑賞)


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新・高校教師 ひと夏の思い出

2010年08月14日 | 城定秀夫監督作品
2004年 日本 70分 ドラマ/エロス/青春グラフティ
監督・脚本・編集/城定秀夫
出演/小沢菜穂、あんずさき、春芭碇薫子、吉岡睦雄、畠山寛、中村英児
    閔東旭、むかい誠一、藤田浩、柘植亮二、野上正義
(90点)甘酸っぱくてほろ苦い日本的青春群像劇

教育実習で田舎の母校にやって来た笑子はかつて憧れを抱いていた音楽教師と再会。教師と生徒ではなく大人の男と女として再会した二人は不倫の恋におちる。
一方、写真部の生徒は美人実習生笑子のパンチラを撮ろうと画策し、音楽教師に思いを寄せる女生徒は笑子の靴を隠し、その女子高生に想いを寄せるインテリ君はパンを買いに走らされ、そのパン屋のおばちゃんは笑子のいとこでもあり童貞キラーとして男子生徒を食っていた。それぞれの想いの中、田舎町の暑い夏の二週間が過ぎていく。


あらすじを書きながら作品を振り返ると、なんかじわじわくる。半年ほど前に一度観ているがレンタルだと見方が雑だったかも。こんなに良い作品だったとは。不良女子高生がいい。過ちの不倫セックスの中、壊れた扇風機が暴走する比喩が面白い。初老の教師が笑子の実習を監督しながら居眠りつづけたり、登下校の生徒のカバンの持ち方が妙だったりと随所に味わいのあるシーンで溢れたちょいといい映画。

(2010年8月城定まつりフリーパス5千円にて鑑賞)
 同時上映「デコトラ・ギャル奈美」


タラガ氏による作品解説はコチラから

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若妻痴漢遊戯 それでも2人は。

2010年08月11日 | 城定秀夫監督作品
2005年 日本 69分 ドラマ/エロス
監督/城定秀夫
出演/西野翔、吉岡睦雄、RIRICO、畠山寛
(70点)新婚一年目のすれ違いと修復を描いた佳作

新婚一年目でまだラブラブのはずの夫婦だったが夫はリストラされたことを言えずどこか夫婦生活のバランスが崩れ始めていた。薄々夫のリストラに気づいていた妻は夫を信じながらも電車内で出会った痴漢に心の隙間を埋めていく・・・。

城定秀夫監督初期のシンボル的存在のアヒルが初登場。まだ雛で愛らしい姿を見せる。主演の西野翔の清楚な色気がたまらない。欲求不満の果てに風俗でバイトしようとすると、そこに旦那が客でいて鉢合わせするなど、シリアスなドラマの中にコメディ要素も満載で面白い。急に動かなくなる洗濯機など小道具の使い方も上手く、いきなりファンタジー的な展開になる後半にはビックリもするが、それも微笑ましい佳作。

(2010年8月シネマスコーレ城定特集にて鑑賞フリーパス5千円)
同時上映「池袋ヤンキー戦争」


城定監督による自作解説はコチラから

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デコトラ★ギャル瀬奈

2010年08月11日 | 城定秀夫監督作品
2010年 日本 74分 デコトラ/人情/エロス
監督/城定秀夫 脚本/城定秀夫、清水匡
出演/原紗央莉、栗林里莉、粟島瑞丸、那波隆史、石川ゆうや、漆崎敬介
(90点)オススメ。原紗央莉を主演に迎えてのデコトラ新シリーズ

金さえ貰えれば仕事は選らばねー、女だてらに一人気ままなデコトラ稼業の瀬菜(原紗央莉)は相手がヤクザでヤバいものと知りつつもお構いなしに仕事を続けていた。そんな瀬菜にチンピラの滝沢が依頼したのは目の見えない娼婦あずみ(栗林里莉)を逃がすことだった。ヤクザの金と女を奪ったことで追われる危険な仕事だったが瀬菜は「ちっ、しょうがねーなー」と頭をかきむしりながら二人を乗せてデコトラを走らせる。

吉沢明歩主演でヒットを記録したデコトラシリーズ最新作。「2」と連続で撮影が行われ本来は「3」となる予定だったらしいが吉沢明歩のスケジュールが取れなかったとかで新シリーズを急遽立ち上げたとか。主役級の出演者以外スタッフ・キャスト・デコトラもろ被りでその分経費を抑える手法らしいが、世界観は違う別物。でも雰囲気は一作目に近い。男臭い原紗央莉はイイ感じで力が抜けてるし、サブヒロインの栗林里莉もいとおしくて良い。シリーズ化に期待。

(2010年8月シネマスコーレ城定特集にて鑑賞フリーパス5千円)
同時上映「懺悔 松岡真知子の秘密」



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