え ~ が ~ 天 獄

嗚呼、天国か地獄か、それなりに行き詰まりのパラダイス。
映画を中心に、あくまで個人的好き嫌いで感想紹介。

メトロポリス

2023年06月21日 | SF
1926年 ドイツ 83分(淀川長治監修 世界クラシック版) サイレント/モノクロ SF/近未来/ロボット
監督/フリッツ・ラング 製作/エリッヒ・ポマー
出演/ブリギッテ・ヘルム 、 アルフレート・アーベル 、 グスタフ・フリーリッヒ 、 フリッツ・アルベルティ
   ルドルフ・クライン・ロッゲ 、 グスターフ・フレーリッヒ 、 フリッツ・ラスプ

(70点) ロボット マリアが有名なSF映画の超古典 見どころはロボットだけ?

未来都市メトロポリスは貧しい労働者をこき使って繁栄していた。
権力者の息子がのうとのうと孔雀や女と戯れていると労働者達の指導者の美女マリアが貧しい子供たちを引き連れて現れる。
世間知らずのボンボンは過酷な労働条件で働かされている人々を見てショック。
その頃、権力者の社長は労働者たちが不穏な動きをしていることを察知。科学者が労働力として開発したロボットを誘拐したマリアに化けさせ地下組織の殲滅を企てる。
いろいろあって地下の貧民街は水浸し、マリアは火あぶり、そしてボンボンは調停役として労働者と権力者の間に立つのだった。


永いこと観たいと思いつつ観てなかったサイレント映画の名作にしてSF映画の古典。
今の予算にするとアバター規模の超大作らしい。
超有名なロボットのマリアが数分しか出てこないのは知っていた。でも過酷な労働風景が体操のお兄さんが時計体操をしているようにしか見えなかった。
オリジナルが何分の映画か知らないが2時間超えのバージョンもあり、この83分のバージョンでは登場人物の因果関係やストーリー展開がよく分からなかった。ピアノによる伴奏もおざなり感を感じてイマイチ。どれが完全版か知らないが正しいバージョンがあるならそれが観たい。
YouTubeでいろいろなバージョンがフルで転がっているが出来れば劇場でか、廃版になって超高額で取引されている紀伊国屋DVDか国内版のないBlu-rayの国内版が手頃な価格で手に入るようになったらソレが観たい。
今回のバージョンで観た印象では5分くらいしか登場しないがロボットマリアの存在感だけが見応えの映画だった。




(2023年6月TSUTAYA半額券にて55円 淀川長治監修版レンタル鑑賞)

異端の純愛

2023年06月19日 | エロス
2023年 日本 98分 PG12 アート風味/変態/純愛風味
監督・脚本・企画プロデューサー/井口昇
出演/八代みなせ、中村有沙、山本愛莉
   岡田佳大、九羽紅緒、大野大輔、まお、中村優一

(65点) 衝撃のラストとやらを見逃した・・・

低予算エログロナンセンス映画の鬼才井口昇の性癖趣味趣向を井口昇作品のミューズ3名でアートっぽく描いたオムニバス映画。
セクハラ同僚を妄想愛人が実体化して逆セクハラ、片腕の美女に導かれインモラルな感情の扉を開くいじめられっ子、排便に嫌悪感を抱きつつ清楚なウエイトレスのウン子ちゃんとコンニチワ。


名古屋での公開初日にたまたまこの作品の存在を知った。「片腕マシンガール」がやるじゃん!新作もやるのか?主演女優が四名プラス、イケメン俳優プラス井口昇監督の舞台挨拶まであるじゃないか!!知る人ぞ知る一般的には無名なメンツではあるが、それでもこんな豪勢(?)な舞台挨拶は名古屋ではそうそうないので、しかもたまたまこの日は休みだったので行くしかないと朝9時半からチケット取って夕方から「片腕マシンガール」と立て続けに観た。
衝撃のラスト10分の記憶がない。眠気は襲ってきたが寝た感覚もない。女の股間からウン子ちゃんがコンニチワした瞬間瞬きしたら穏やかなラストシーンになっていた。もう一回観るべきだろうか?
面白いんだかつまんないんだか良く分かんない映画だ。井口昇作品だから仕方ない。印象には残る。女優は知る人ぞ知る知名度の曲者美人だが魅力は感じる。舞台挨拶で久しぶりにそれなりにキレイな女性をいっぱい観れたので、それなりに凄く満足・・・。

(2023年6月10日シネマスコーレ主演女優四名・監督・中村優一舞台挨拶付き上映1700円)

片腕マシンガール

2023年06月18日 | アクション
2008年 アメリカ/日本 96分 残酷/アクション/女子高生
監督・脚本/井口昇 特殊メイク・造型/西村喜廣
出演/八代みなせ、亜紗美、島津健太郎、穂花、デモ田中、諏訪太朗

(70点)殺された弟の復讐のため片腕がマシンガンの女子高生が忍者の末裔のヤクザを殺しまくる!

ヤクザの息子に最愛の弟を殺された普通の女子高生だった八代みなせは復習の為、ヤクザの所に殴り込みに行くが当然捕まり片腕を失う。それでもなんとか逃げ出し亜紗美夫婦に助けられ腕にマシンガンを付けてもらい忍者の末裔であるヤクザ軍団と対決だ!高校忍者、スーパー遺族、空飛ぶギロチン、ドリルブラが襲う中、パンチラも眩しく必殺のマシンガンで大暴れ!!

タイトルどおり馬鹿全開で破たんしまくりながらもチープで痛快な血まみれ低予算アクションが炸裂する怪作!
公開から15年、監督の新作に再び八代みなせが片腕のヒロインとして登場する記念で再公開。初公開時には八代みなせ以外の舞台挨拶はあったものの八代みなせだけは頑なに来てくれなかったのに今回はあの八代みなせが舞台挨拶に来ると知って、そりゃもう何が何でも行かなければならない。
公開当日にたまたまその情報を知った。通常土曜日は仕事なのだが運良く友人とボードゲームをするために休みを取っていた日だった。夕方からの上映だがチケットは9時半から取り、ボードゲームで遊んだ後強引に友人を引き連れて観に行った。
15年前の女子高生姿の八代みなせはあのとき程可愛く感じられなかったが笑顔でチンピラを半殺しにするその満面の笑顔は眩しかった。
上映後登場した八代みなせは大人な色気を漂わせつつスラッと元気でとても美しかった。嗚呼、素敵・・・。


(2023年6月10日シネマスコーレ 八代みなせ、井口昇舞台挨拶つき上映1400円)
 

座頭市と用心棒

2023年06月14日 | 時代劇

1970年 日本 115分 座頭市20作記念/時代劇/正月映画
監督・脚本/岡本喜八 製作/勝新太郎 撮影/宮川一夫 音楽/伊福部昭
出演/勝新太郎、三船敏郎、若尾文子、嵐寛寿郎、岸田森、滝沢修

(89点) こんな映画知らんかった!しかも本物!!しゅげータランティーノが好きそう!

修羅の道を行く座頭市こと勝新はもーこんな地獄のような日々は飽きたと懐かしの平和なあの村へと戻ってきた。
しかしあの穏やかな村はもう無く政五郎一家が幅を利かす荒くれた村となっていた。
一家の用心棒としてタダ飯食っていた三船だったが勝新殺せば100両と言うことで勝新の前に現れるが、いろいろあって村に再び平和が訪れるのであった・・・。


TSUTAYAを更新したらキャンペーンで二カ月半額券をもらったが期限はあと三週間だったので何か借りなっ!!と物色してたらコンナモノが。
安直な企画モノの映画かと思いきや勝新と三船って本物じゃねーか!?
しかも監督は岡本喜八?撮影は伝説の名カメラマンの宮川一夫!!音楽は伊福部昭って、なんじゃこりゃー!!!!
「座頭市」も「用心棒」も知っているが「座頭市と用心棒」は全然知らなかった。
知らずに観たらスゲー面白い。座頭市で用心棒だった。岸田森、寺田農、細川俊之とかクセの強い役者もチョコチョコ出てるし、これ絶対タランティーノが好きな奴。場末の名画座グラインドハウスで「直撃地獄拳」とか「子連れ狼」とか「続夕焼けのガンマン」とか「片腕ドラゴン」とか「サンダ対ガイラ」とかと一緒に観てワーキャー言う奴だと思った。あー面白かった。
大映映画だけどDVDは東宝ビデオってのも何か来るね。





(2023年5月TSUTAYA更新得点半額券にて55円レンタル)



セールス・ガールの考現学

2023年05月19日 | ドラマ
2021年 モンゴル 123分 ドラマ/青春/アート/エロス/コメディ
製作・脚本・監督/ジャンチブドルジ・センゲドルジ
音楽/ドゥルグーン・バヤスガラン
出演/バヤルツェツェグ・バヤルジャルガル、エンフトール・オィドブジャムツ

(70点)地味なカワイコちゃんが代理でアダルトショップでバイトして名物オーナーと交流するアート系モンゴル青春映画

友達でもない大学のクラスメイトがバナナの皮ですっころんで怪我した代役でアダルトショップでバイトすることになった地味なカワイコちゃん。
謎なオーナーに気に入れられて説教されたり、ピンクな店内に訪れる客を見たり、ホテルにお届け物して売春婦と間違われて捕まったり、ボーイフレンドの犬にバイアグラ与えたらメス犬追っかけて行方不明になったり、アレしようとしたり、ナニされようとしたりしつつ流されたりしつつ自分の本当にやりたかった方へと一応は向かうのだった。そしてイケメン風ミュージシャンはカメラ目線でろうろうと歌う。


    

予告編でヒロインが無茶可愛かったので観たのだがヒロインの顔が可愛いだけの映画だった。
ずーっと出ずっぱりで思ったよりも豊満な身体を露出するショットもあったりしたので大きなスクリーンで観れて良かったけど、特別面白くはなかった。
予告編どおりの映画だがアレを二時間に引き伸ばしてあれ以上のことは起きない。モンゴル映画としては新しいのかも知れないがアート系青春映画としては平凡な印象。
ヒロインの性格は好みじゃないけど顔は好物だったので、まあオーケー。ありがとう。
観る世代やタイミングによってはハマるのか?




(2023年5月パルコ内のセンチュリー1にて会員1100円にて鑑賞)

メタモルフォーゼの縁側

2023年05月18日 | ドラマ
2022年 日本(日活・KADOKAW) 118分 ドラマ/青春/群像劇
監督/狩山俊輔 原作/鶴谷香央理 脚本/岡田惠和
出演/芦田愛菜、宮本信子、古川琴音、高橋恭平、汐谷友希、光石研

(79点) 女子高生とおばあちゃんがBLを通じてキャッキャする青春群像劇

ボーイズラブの漫画を通じて年齢も環境も違う女子高生とお婆ちゃんの交友を描いた人気漫画の実写映画版。
書道教室をしながら余生を過ごす宮本信子は外出した際、涼みがてら立ち寄った本屋で絵がキレイと言う理由で内容も知らずボーイズラブの漫画本を購入してまう。イケメン男子同志の恋愛漫画にキュンキュンした信子は続きが読みたくて書店へ。対応したのはこの手のBLが大好物の女子高生バイトの芦田愛菜だった。BLの話がしたいがそんなこと話せる相手のいない者同士の友情が芽生え、BL話しでキャッキャッしつつBLを読み漁ったりコミケ行ったり同人活動してみたりサイン会に行ったりして、それぞれとその周囲に変革をもたらしつつ暮らしに華を添えていく。




TSUTAYA新作五本1100円レンタルの5本目として借りる。
漫画家の山田玲司が褒めていたので覚えていた。でも褒めていたのは原作の方だっけ?
芦田愛菜と宮本信子と言うことは、なかなか本気だと思った。
映画を観た後で原作も読んでみた。正直なところ山田玲司の紹介動画が一番面白かったのだが原作を読んだ後で観た方が楽しめたかも。でも多少キャラがずんぐりむっくり感が増しているので違和感を感じたかも。
役者の存在感も相まって映画の出来は良い・・・。


 



(2023年5月TSUTAYA新作五本1100円レンタル鑑賞)

僕君 君僕

2023年05月17日 | アニメ

(80点) どちらから観るかで印象が変わると言うふれこみの二人のヒロインとのパラレルSF青春ラブストーリー二作で一本
「僕が愛したすべての君へ」
2022年 日本(東映) 102分 SF/恋愛/パラレルワールド
アニメーション制作/BAKKEN RECORD
監督/松本淳 原作/乙野四方字 脚本/坂口理子
声の出演/宮沢氷魚、橋本愛、蒔田彩珠
★★★ ツンデレ彼女と研究実験、個人的にメインヒロインとしてはビジュアルがハマらず

「君を愛したひとりの僕へ」
2022年 日本(東映) 98分 SF/恋愛/パラレルワールド
アニメーション制作/トムス・エンタテインメント/第6スタジオ
監督/カサヰケンイチ 原作/乙野四方字 脚本/坂口理子
声の出演/宮沢氷魚、蒔田彩珠、橋本愛
★★★★ 天然系彼女を救うためツンデレサブヒロインと研究実験、ストーリーとしてはコチラが本編か




どちらから観るかで印象が変わると言うふれこみのSF青春ラブストーリー。
レビューを見ると「君を愛したひとりの僕へ」(ピンク)→「僕が愛したすべての君へ」(青)の順番が正解らしい。

人生の岐路での選択によって世界は分岐しパラレルワールドが作られていく。
両親の離婚で父につくか母につくかで大きく人生がと言うかヒロインが変わる少年が分岐する理論の研究で幽霊と化してしまったヒロインを救うべく研究研究。
もう一人のヒロインはそれをサポートサポート。


私は逆の順番で観てしまったが「君を愛したひとりの僕へ」の方が本編っぽく盛り上がるので「僕が」→「君を」の方が幕切れは感動的だったと言う印象。
でも答え合わせのために続けてもう一度「僕が」「君を」の順番でチャプター鑑賞したのでいっぺんに続けて観れる状態でみたほうが良いかと。
昔セガサターンやPS1で遊んだエロゲ初の美少女恋愛アドベンチャーゲームでプレイしてたら超感動してたかも。
最初に観た「君を」のツンデレヒロインが個人的には好みでなかった。
コチラから見るとメインヒロインになってしまうので没入感はやや薄くなったような。
でも後に「僕が」を観たおかげで幕切れの感動は凄かった。
でもやっぱりピンク(君を)→青(僕が)の順番で観た方が良かったのかも。




(2023年5月TSUTAYA新作五本1100円にてレンタル鑑賞)

シャドウ・イン・クラウド

2023年05月16日 | ホラー
2021年 ニュージーランド・アメリカ合作 83分 アクション/ホラー/B級
監督/ロザンヌ・リャン
出演/クロエ・グレース・モレッツ

(68点) 大戦中クロエモレッツが乗り込んだ飛行機を零戦とグレムリンが襲うB級映画

第二次世界大戦中、重要機密と共にクロエ・モレッツは野郎共ばかりの飛行機に乗り込む。
女だ女だといろめき立つので女のクロエ・モレッツだけ隔離状態での飛行。隔離された状態で音声だけはセクハラ発言が飛び交う中、クロエ・モレッツは外にグレムリンが飛行機を壊しているのを発見。ついでにゼロ戦も発見。
報告するが、どちらも信じてもらえない。
しかし両方共もが襲ってくるのでパニック。
そして明らかになるクロエ・モレッツの「なんじゃソリャ?!」と言う真実。
ゼロ戦とグレムリンによって殺されていく野郎どもの中、最終的にグレムリンとクロエ・モレッツとのドツキ合い。
おかーちゃーーん!!


 

映画公開中の情報サイトでグレムリンと対峙するクロエ・モレッツの写真に悶絶するも観損ねてしまう。
TSUTAYAで発見したが借り損ねたまま会員の有効期限が切れ、行きやすいゲオに通うようになったがゲオにはこれが置いてなかった。
どおしてもコレが観たくてTSUTAYAに八カ月ぶりに行き会員登録をし直しての鑑賞。
別の意味で「なんじゃコリャ!?」と言う映画だった。
冒頭にギャグアニメで空軍とグレムリンの関係を示すものがあったけど、なんでグレムレンが出てきて襲ってくるのかは良く分からない。
前半はとくに舞台劇なの?と思ってしまうようなクロエ・モレッツしか映ってない密室劇だし、B級バカ映画と思って観たけど思ったB級バカ映画とはだいぶ違った。
監督が女性だからなのか、いやいやそれだけでは納得できない「なんじゃコリャ感」。
おかーちゃーーーん!!


(2023年5月15日TSUTAYA新作五本1100円レンタルにて鑑賞)

シン・エヴァンゲリオン劇場版

2023年05月09日 | アニメ
2021年 日本(東宝、東映) 155分 アニメ/SF
総監督・企画・原作・脚本/庵野秀明
監督/鶴巻和哉 中山勝一 前田真宏
制作/スタジオカラー
声の出演/緒方恵美、林原めぐみ、宮村優子、坂本真綾、三石琴乃

(79点) 広げた風呂敷を原型をとどめてないものの納めた感じの完結編

前作でアレしてしまった心の折れまくった碇シンジ、怒っている眼帯アスカ、綾波レイのようなものの三人は彷徨いつつあの同級生たちと再会し、興奮はできないサービスショットを挟みつつ、レイはボンしてシンジは覚悟して、なんか知らんけどネルフとの最終決戦に挑むミサトらの元にもどり、サイクロプスと化したゲンドウと対峙するのだった。オカーチャーン!! 

 
 


前作「Q」があまりにも酷かったので気になりつつも見逃していた。レンタルDVDで十分かなと思っていたらリリースまで2年かかるとは思わなかった。シン仮面ライダーがそれなりに良かったので、なんとか視聴。前作を観てから11年経っているので話にはついていけてないがつまらなくはなかった。レンタルDVDで十分だった。最後はなんか新海誠ぽく感じた。昨年のブラックフライデーセールで旧エヴァのBlu-rayboxを買ってしまったのでソレ観て劇場版新シリーズを見直すことが出来たらまた観たいかも。

(2023年5月8日TSUTAYA新作5本1100円レンタルにて鑑賞)

ハケンアニメ

2023年05月09日 | 青春
2022年 日本(東映) 128分 ドラマ/アニメ業界/コメディ
監督/吉野耕平 原作/辻村深月 脚本/政池洋佑
出演/吉岡里帆、中村倫也、柄本佑、尾野真千子、高野麻里佳

(80点) 熱血アニメ業界青春グラフティ

1シーズンに60本もの新作が作られ放送されるアニメ業界、そのシーズンにトップになることをハケンを取ると言う。
同じ時間枠で放送が決まった新作アニメ、カリスマ天才監督 王子千晴こと中村倫也の八年ぶりの復帰作と、その監督に憧れ超えるために業界に入ってきた新人監督 斎藤瞳こと吉岡里帆。
さまざまなトラブルをそれぞれの想いで乗り越えつつ視聴率対決。ハケンを取るのはどっちだ!!




ハケンって派遣かと思ったら覇権だったのね。
この作品の存在は知ってたけどまるっきりスルーしてた。日本アカデミー賞にエントリーされていて、日本アカデミー賞とは言え賞取り映画に名を連ねる類の映画なんだと興味が沸いた。そう言えば岡田斗司夫とかも面白いとか言ってたな。と思って新作110円レンタルセールの際に借りて観ることに。
植木等やフランキー堺とかの昭和猛烈サラリーマン映画の現代版のような熱血業界映画として楽しめた。
多人数の物語を上手くまとめ上げていて感心したが吉岡里穂のバックボーンとくに中村倫也へのライバル心が何なのかがよく分からなかったのがちと残念だったかも。
有名声優も多く出ているようで私は最近になってアニメを多く見始めたので高野真理佳と高橋李依ぐらいしか分からなかったが声優ファンならその部分でも楽しめるところがあったかも。
業界のリアリティーよりも漫画的熱血コメディとして十分面白い映画だった。




(2023年5月3日ゲオキャンペーン110円)

金の国 水の国

2023年03月06日 | アニメ
2023年 日本(ワーナー) 117分 日本 アニメ/おとぎばなし
監督/渡邉こと乃
原作/岩本ナオ
アニメーション制作/マッドハウス
声の出演/浜辺美波、賀来賢人、沢城みゆき

(100点)平和ボケしている日本でしかアニメでしか作れない極上のおとぎ話、世界がボケるほど平和になったらいいのに

隣り合った敵対する二つの王国、水以外はなんでもある商業国家「金の国」と水と緑しかない貧しい「水の国」。
過去の取り決めで末娘のおっとり王女とお調子者の建築士が政略結婚することになるが、偽りの夫婦を演じつつ惹かれ合い、国交を結ぶ為に奮闘するが国内の勢力の思惑に翻弄されることに。
果たして二人の愛と国の運命や如何に?
とか何とか言ってハッピーエンドハッピーエンドなやさしいやさしいおとぎ話、夢みたいなマンガ映画。


    

なんか評判は良いがヒットはしてない様子で上映期間ギリギリで観に行ったのだが、上映終了後の特別映像で監督と主演二人が出てきてリピート誘導のトークでリピートとしたくなったけど上映終了でリピート鑑賞出来なくて残念。
甘っちょろい映画でリアリティーの欠片もない子供だましの大人の漫画映画だけど、面白い面白い。
こんなの平和ボケした日本でしか作れないと思いつつ、世界がボケるほど平和になったらいいのにと現状の世界情勢を想いつつ願うように観てしまった。
脇役キャラが昔の東映動画のような漫画漫画した動きで魅力たっぷり、おっとりしたお姫様に心持ってかれてもうタマラんっす。
映画が終わった後の特別映像で浜辺美波と賀来賢人が出てきたときは、まんまやんけ!!と心の中で突っ込みを入れてしまう程、役者とキャラのイメージがビッタリで笑ってしまった。
もっぺん観たいけど上映が終わっちゃったのでBlu-rayが出たら買うかも、でもヒット作じゃないから値崩れするのを待つかも。
とりあえず今のところ今年一番良かった映画。
いろいろ文句のつけようもあるかと思うが厳しい世の中あまい夢でみんなのこころが幸せになりますようにと祈りの一本。




(2023年3月5日(日)ミッドランドスクエアシネマにて早朝7時40分の回1300円にて鑑賞)

すずめの戸締まり

2023年03月03日 | アニメ
2022年 日本(東宝) 121分 アニメ/ファンタジー
監督・原作・脚本/新海誠
声の出演/原菜乃華、松村北斗、深津絵里、染谷将太
     伊藤沙莉、花瀬琴音、神木隆之介

(80点) 戸締りの旅の果てにあのときの記憶と向き合う女子高生すずめ

すれ違ったイケメンが気になり向かった先にはどこでもドア?開けるとそこは夢で見た世界?そして猫は喋りイケメンは子供椅子に。女子高生すずめは猫を追いかけて日本を北上。ドアから出てくるアレを押し戻し過去の自分と向き合うのだ。
    
前作がアレだったので新作は見る気が失せていたのだがベルリン国際映画祭に出品されると聞いて観てみたくなった。
観ているときは凄く面白かったのだが、見終えると随分小規模な映画のように思えた。
主人公たちの努力の結果なのだが、なにも起こらない映画。何か起こりそうで起こらない。意識して作ってはいないだろうが嗚呼これは賞を狙うような映画っぽいかも。
今までの新海誠作品とは違って男がイケメンで優しくて立派でかっこいい。ずっとイケメンのままなら女子に大ウケだったろうに、女子以外はついていけなくなっただろうからか、ほぼ全編三本足の子供椅子に。
いろいろと意味を読み解いて深く味わうことも出来るのかもしれないが、しない。
観終わった直後は確かに凄い感動したような気がする。でも今は観ているときは面白かったよとしか感想が出ない映画だったりする。観る価値はある観るべき映画ではある。


(2023年3月2日ミッドランドスクエアにてポイント鑑賞)

銀平町シネマブルース

2023年02月27日 | 城定秀夫監督作品
2022年 日本 99分 ドラマ/映画館/コメディ
監督/城定秀夫 脚本/いまおかしんじ
出演/小出恵介、吹越満、宇野祥平、浅田美代子、渡辺裕之、片岡礼子、藤田朋子
   藤原さくら、日高七海、中島歩、さとうほなみ、谷田ラナ、小野莉奈

(70点) 場末の映画館に集う人々の夢のあとの夢のような小出恵介主演復帰作

何かあって小出恵介は金もなく泊まるところもなく浮浪者から荷物も取られ途方に暮れていた。いかにも怪しい浅田美代子に声をかけられ生活保護詐欺にあいそうなところをそこそこ怪しい吹越満に助けられる。吹越満は場末の映画館のオーナーで小出恵介を倉庫部屋に住ます。行き場のない小出恵介は映画館の仕事を手伝いながら過ごすことに。実は知る人ぞ知るカルトホラーの監督だったらしい。訳あって未完成の「はらわた工場の夜」が劇場60周年のイベントで上映されることになり・・・。

城定監督の新作と言うことで観に行くが、そう言えば最近は娯楽映画しか観てなかったのでこの手の映画をどう面白がれば良いのか困った。エンドロールで脚本「いまおかしんじ」とあって納得。このつまらなさは「いまおかしんじ」のせいだった。ただ観ているときはつまらないけど後から「ひょっとしたらイイ映画だったかも」と思えなくもない映画だった。
映画館で観て良かった。レンタルDVDとかで観てたら開始1分宇野祥平が出てきた所で観るのを止めてたかも。
とりあえず谷田ラナが異常に可愛かった。小野莉奈が場面によっては可愛かった。
城定監督作品らしく超低予算っぽい画面の中なのに地味目の有名人がいっぱい出てて安いんだか高いんだか良く分かんない映画だなーと思いながら観てた。
そう言えばパンフレットのある城定監督作品を私は経験してこなかったのでパンフ買ったよ。1100円もしたよ。谷田ラナも小野莉奈も写ってる写真は可愛くなかったよ。


(2023年2月27日センチュリーにて会員登録5500円して会員料金1100円にて鑑賞)

男の世界

2023年02月24日 | ドラマ
1934年 アメリカ(MGM) 90分  モノクロ ドラマ/暗黒街/友情
原題「Manhattan Melodrama」
監督:W・S・ヴァン・ダイク二世
主演:クラーク・ゲイブル、ウィリアム・パウエル、マーナ・ロイ

(79点)正義感溢れる知事と暗黒街のボス、幼馴染で親友だったが裁く側と裁かれる側に

幼馴染で親友の二人、子供の頃に同じ船の事故で孤児になるも一方は知事に。もう一方は暗黒街のボスと言う真逆の世界に。それでも変わらぬ友情で結ばれていたが知事はその親友を殺人事件の犯人として裁く立場に。しかしそれは知事を守るために犯した殺人だった。そのことを知る女は二人の間を行ったり来たりのマンハッタン・メロドラマ。
    
ヤクザなクラーク・ゲーブル、実直なウィリアム・パウエル、そんな二人の男を結果翻弄するマーナ・ロイ。美男美女の友情と恋を描いた暗黒街もの。
プログラムピクチャーとしての暗黒街友情恋愛映画として良くまとまった秀作なのかも。
中高生の頃に読んだ漫画の描き方に出てくるストーリー漫画の例題にあったようなストーリー展開、効果的な対比表現のお手本漫画(短編)を読んだようなのような印象を持った。
90年前の映画なので古いけど魅力的な役者と手堅い展開でそれなりに感動。
画質は十分キレイ。これメインで観たい程ではないが10本立ての一本としては充分充分。


(2023年2月21日所持DVDにて鑑賞)

ぼっち・ざ・ろっく!

2023年02月24日 | ボードゲーム
2022年10月~12月 24分×12話 青春/音楽/コメディ
原作/はまじあき (芳文社「まんがタイムきららMAX」連載中)
監督/斎藤圭一郎 シリーズ構成・脚本/吉田恵里香
キャラクターデザイン・総作画監督/けろりら
声の出演/青山吉能、鈴代紗弓、水野朔、長谷川育美

★★★★ 陰キャならロックをやれ!

もうずっとずううっと「ぼっち」の後藤ひとり。テレビでバンドマンが「学生の頃は友達もなくずっと一人でした」と言っていたのにインスパイア。ギターを弾けば輝ける!!とギターの練習に明け暮れる。ネットでは「ギターヒーロー」として伝説になるが相変わらずクラスではひとりぼっち。高校デビューも果たせず学校に「誰かに声かけられるかも」とギター背負って行くも、誰からも見向きもされずただギター背負って帰ってくる日々。しかしある日急遽女子高生バンドのライブに助っ人で出ることに。いきなり人前は無理!と完熟マンゴーの段ボール箱被っての初ライブ。一人突っ込み満載の脳内トーク絶好調のぼっちちゃんの明日はどっちだ!

若干期待外れ、でもこれが令和の青春群像なのか?
昭和世代からのノリからすると、やや盛り上がりに欠ける気がした。ぼっちちゃんに仲間は出来たがクラスメイトや周囲の反応がまるっきり描かれていなかったのがちょっとモヤモヤした。あとアニメだからだろうが、ぼっちちゃん、可愛すぎる。いくらぼっちをこじらせて病んでいようとあんなに可愛い子をぼっちにできるだろうか?と思いながら見てしまった。
でもライブハウスはなんかリアルで良かった。
原作は四コマ漫画らしい。レンタルコミックにあったら読んでみたい。第2シーズンが出来たら続けて観たい。


(2023年2月DMMTVにて5日間くらいで鑑賞)