え ~ が ~ 天 獄

嗚呼、天国か地獄か、それなりに行き詰まりのパラダイス。
映画を中心に、あくまで個人的好き嫌いで感想紹介。

第七の封印

2013年09月29日 | クラッシック
1956年 97分 スウェーデン ドラマ/クラッシック
監督・脚本/イングマール・ベルイマン
出演/マックス・フォン・シドー、グンナール・ビョルンストランド、ニルス・ポッペ、
    ビビ・アンデショーン、ベント・エーケロート、グンネル・リンドブロム

(70点) 死神とチェスする宗教映画

十字軍から生還した騎士だったが、その後ろにはしっかりと死神がついて来ていた。
チェスの勝負を持ちかけなんとか死を免れようとするが、やはり死神は手強い。
そんな旅を続けながら道中、旅芸人の家族やその他の皆様と知り合い行動を共にする。
魔女狩りの火あぶりに遭遇しつつ懐かしの我が家へ。
しかし、死神とのチェス勝負は佳境に迫っていた・・・。


映画史上に残る名画の一本だが、聖書に疎く、しかも半世紀以上も前の映画。それでもそれなりにインパクトがあり、思ったほど難解でもつまらなくもなかった。でも、死神とチェスする宗教映画くらいの認識しか私には理解できなかった。きっともっと深いのだろう。
ただ音楽の使い方とか演出とかがコントのノリに近くてちょっと笑えた。
いや、この映画を茶化した「モンティパイソン」のコントを先に観てしまっているのでそう感じただけなのだが。


(2013年9月今池シネマテークのベルイマン特集にて有料鑑賞)

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復讐するは我にあり

2013年09月26日 | サスペンス・ミステリー
1979年 日本(松竹) 140分 ドラマ/犯罪
監督/今村昌平
出演/緒形拳、三國連太郎、倍賞美津子、小川真由美、フランキー堺

(100点) 実録犯罪ものの傑作、何気にハダカがいっぱい♪

昭和38年に実際に起こった連続殺人事件を基に映画化。
金欲しさに次々と殺人と詐欺を繰り返す緒形拳。
警察の目をかいくぐり、その場その場で女を抱いたり、人を殺したり、金を騙し取ったりして日本中を逃亡。
その頃、緒形拳の父親三國連太郎は倍賞美津子のおっぱいを気にしつつ一線を越えないように堪えていた。
その頃、緒形拳は逃亡先の売春宿で小川真由美と一戦交えていた。
しかし別の売春婦の通報によりフランキー堺に捕まってしまうのだ。
そう緒形拳の人生なんてこんなもの・・・。


緒形拳ではなく三國連太郎の追悼上映で観る。
子供の頃、予告編で倍賞美津子の乳を揉みしだく三國連太郎に興奮して以来、観たくてしょうがなかった映画だった。
公開当時放送していた男と女の事件簿バラエティー「ウィヘークエンダー」の卑猥な再現ドラマを名監督が撮ったような映画で有名女優のおっぱいがいっぱい、緒形拳による暴力的殺人がいっぱいの実録犯罪映画だった。
とっても下品な名作♪
子供のときには倍賞美津子がそれなりに熟女に見えたが当時の倍賞美津子よりも年上になってしまった現在観ると若い若い。ウヒョー。
そして小川真由美カワイイ♪
殺人シーンはサイコホラー顔負けなほど怖かったりするが濡れ場のおかげで一級の娯楽映画に仕上がっている。
嗚呼、女の裸はやっぱりエンターティメントなのね。
今なら完全に成人指定映画、当時は小学生でも鑑賞可能だった。
今じゃあ絶対に作られない映画だろう。残念。


(2013年9月シネマスコーレにて有料鑑賞)

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夏の終り

2013年09月17日 | ドラマ
2012年 日本 114分 ドラマ/恋愛
監督/熊切和嘉 原作/瀬戸内寂聴『夏の終り』(新潮文庫刊)
出演/満島ひかり、綾野剛、小林薫

(79点) 女一人と男二人の恋愛模様をエロス描写なしで描いた作品

瀬戸内寂聴こと満島ひかりは小林薫の愛人として暮らしながら、愛人なので小林薫があんまりかまってくれない寂しさから、かつての恋人綾野剛とデートしたりする。
二人の男からそれなりに愛されながらも満たされない瀬戸内寂聴こと満島ひかり。
まだ女の恋愛が不自由すぎる時代に自由すぎた女の、夏のように暑い恋。


こんなのピンク映画で描けよ!
意図的にエロ描写を排除して描ききったエロ映画。
狙いは分かるし完成度も高い。
でも、その昔、芸術の名の下に有名女優を脱がせて野郎共を喜ばせていた文芸大作が懐かしくなる。
こーゆー映画もあるだろう。
でも、でも、こんなのピンク映画で描けよ!と、思わずにはいられなかった。
満島ひかりの裸が観たいかどうかは微妙だが、女の裸が出てれば娯楽である。
いや、こーゆー映画だとわかってて観たのでいいんだけど。
80パーセント濡れ場で描ける内容だったな・・・。


(2013年9月ミリオン座にて有料鑑賞)

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江ノ島プリズム

2013年09月12日 | 青春
2013年 日本 90分 青春/SF
監督/吉田康弘 原案/小林弘利 脚本/小林弘利、吉田康弘
出演/福士蒼汰、野村周平、本田翼、未来穂香、西田尚美

(80点) 人気若手俳優によるSF青春ファンタジー

幼馴染の男女3人組だったが、二年前内緒で本田翼がフランスへ行ってまうねん。
もともと病弱だった周平はそのとき死んじゃうの。
福士蒼汰は周平の死は自分のせいだと思っているし、本田翼は帰らずじまいだでかんわ。
形見がわりにもらった付録つき雑誌の腕時計型タイムマシンで死ぬ前日にタイムトラベル。
なんとか周平の死をくいとめようとするが、そんな蒼汰の前に自縛霊の今日子ちゃんが立ちふさがる。


現在ブレイク中の福士蒼汰、本田翼主演のSF青春ものと言うことで気になった。
大林宣彦監督の尾道三部作系列の青春ファンタジーで私にはツボだった。
若干の物足りなさやよくよく考えると突っ込みどころ満載なのだが、そこはあえて目をつむるのが正しい見方なのかも。
他の方のレビューを見ると今日子ちゃんが物語りの邪魔になってると言われてたりしたが、そうも思うけど今日子ちゃんが可愛かったのでその意見は却下。
ただ女子向け映画との意見は納得。
男子向けだったら死んじゃうのは本田翼の方が燃える。
周平の死があまり響いてこない。
ヒロインもさっぱりしすぎていて、そのかわり不必要に福士蒼汰の着替えシーンやシャワーシーンが挿入されている。
あれこれ考えるとそんなに面白い映画ではなかったかもしれないと思ってしまうが、観終わった直後は今年のベストワン!と感動しまくっていた。
パンフも存在していないちっぽけな映画である。
タイトルにさえなっている江ノ島の魅力は一切感じない映画だった。
それでも好き。


(2013年9月中川コロナにて有料鑑賞、客二人・・・)

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風立ちぬ

2013年09月12日 | アニメ
2013年 日本(ジブリ) 126分 ドラマ/青春/ひこうき
監督・原作・脚本/宮崎駿 プロデューサー/鈴木敏夫
声の出演/庵野秀明、瀧本美織、西島秀俊、野村萬斎

(80点) 監督の趣味炸裂の力作!

近眼で飛行機の操縦士にはなれないけれど、設計士にはなれる!と飛行機に取り憑かれた少年はすくすくと設計士への道を突き進み、いろいろあって零戦を生み出すのだ。

宮崎駿監督作品は全部劇場で観ているので義務として見なければならない。
やっぱ宮崎駿をなめちゃいけないね。
完全に監督の趣味で作っているとしか思えない映画だった。
しかし子供やファミリー向けの映画じゃないね。
でも、こんな映画でも大ヒットさせてしまう宮崎駿ブランドと日テレの力は流石。
賛否は相当あるようだが、テレビで観るような映画ではない。
ラブロマンスがメインかと思ったらヒロインと関わるのが中盤以降だった。


(2013年9月中川コロナにて有料鑑賞)

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