え ~ が ~ 天 獄

嗚呼、天国か地獄か、それなりに行き詰まりのパラダイス。
映画を中心に、あくまで個人的好き嫌いで感想紹介。

千 年 女 優

2010年03月31日 | アニメ
2001/日本/87分/アニメーション
監督/脚本/キャラクターデザイン:今敏
脚本:村井さだゆき/製作:マッドハウス ジェンコ
第5回文化庁メディア芸術祭アニメ部門大賞授賞
(100点)オスメ! 日本映画の歴史と美人女優の初恋の行方

千年かけても逢いたい人がいます。
伝説の女優、藤原千代子は語る初恋と映画と激動の昭和史。
いとしのあの人はいま何処に!野を山を京の都を駆け抜けて姫は殿様を救いに!そうよ私は七変化、だって白衣の天使。東京のマドンナ。新撰組なんかに負けないわ。大空襲をくぐり抜け、自転車こいでハイカラさんが駆け抜ける。だけど運命のいたずらですれ違い。走れトラック日本縦断。大怪獣の襲来にもエンヤコラ!そして私の初恋は宇宙へと旅立つ!!


年老いた女優の語る恋物語とそれを聞く者の思い出は、まるでスクリーンに写る光と影のように、今は姿無く、だけど鮮やかな夢物語として光を放つ。
この映画の中には邦画ファンが嬉しくなってしまうような往年の名作の名シーンで綴られていて邦画ファンには涙モノのオマージュ的作品。必見!!

千年女優

(2002年9月ピカデリー2にて鑑賞)

にほんブログ村 映画ブログへにほんブログ村

猟奇的な彼女

2010年03月31日 | ラブストーリー
2001年 韓国 2時間2分 青春ラブストーリー
監督/脚本 クァク・ジェヨン
主演 チョン・ジヒョン、チャ・テヒョン
(100点)韓国映画を代表するラブコメ、嫌いなタイプの映画なのにまんまと感動♪

大学生のキョヌが電車で出会った泥酔の女性、理想的な外見と裏腹に彼女は凶暴な「殴る女」だった。「殺されたいのか!?」と罵倒され張っ倒されながら振り回されるキョヌ。そんな二人の心温まるラブストーリー(?)で韓国で大ヒットを記録した話題作。

お話自体はオーソドックスで古臭いものなのだが、それを強烈なキャラクターの個性でテンポ良く魅せてくれる。徴兵制のある韓国の青春群像もさりげなく盛り込み、ただの娯楽映画に留まらない奥深さもある。
「殴る女」ではあるが嫌味が残らないのはシナリオの上手さもあるがチョン・ジヒョンの魅力もデカすぎ。「殴られる男」キョヌの情けなくも好感のもてるチャ・テヒョンも上手い。また脇を固める登場人物もいちいち魅力的で2時間2分が短く感じた。

この映画があまりにも良かったので同監督の作品を何本も観たがどれもこれも出来損ないでコレは奇跡の一本だったと知った。

猟奇的な彼女 

(2003年2月ゴールド劇場)

にほんブログ村 映画ブログへにほんブログ村

ブラックホーク・ダウン

2010年03月31日 | ドラマ
2001年 アメリカ 2時間25分 実話/戦争/ドラマ
監督/リドリー・スコット
出演/ユアン・マクレガー、ジョシュ・ハートネット
(70点) リアル戦場の再現フィルム

「エイリアン」「ブレードランナー」の映像派リドリー・スコットによる戦争の再現フィルム。
ソマリアの内戦に「世界の平和警察」を自認するアメリカが軍を出し関与。結果、米兵20人が死亡。ソマリア人1000人を死亡させる最悪の事態となった実話をアメリカ軍側から描いた超大作。


本物の戦場を再現しきった映像が素晴らしく、ニュースでみる現場のようだった。
とにかく2時間近くドンパチの戦闘シーン。銃を乱射しソマリア人を簡単に殺し、アメリカ軍人が切なく死んでいく。それのみ。それが戦争。それゆえにストーリー性はなく、劇映画としてはかなりつらい。

ブラックホーク・ダウン

(2003年2月レンタルビデオ鑑賞)

にほんブログ村 映画ブログへにほんブログ村

Vフォー・ヴェンデッタ

2010年03月23日 | アクション
2005年 イギリス/ドイツ 132分 SFサスペンス
監督/ジェームズ・マクティーグ 製作・脚本/ウォシャウスキー兄弟
キャラクター創造/アラン・ムーア(ウォッチメン)
出演/ナタリー・ポートマン、ヒューゴ・ウィーヴィング、ジョン・ハート
(68点) 微妙な珍品娯楽映画 

独裁国家となったイギリスにイヤミそっくりなマスクを被った変人ヒーローが現れる。レイプされかかったナタリー・ポートマンを助けたかと思えばそのナタリー・ポートマンを監禁したりテレビ局を占拠したり人殺しにあけくれたり変態イヤミマントはやりたい放題の正義の使者。

ウォッチメンのアラン・ムーアのコミックをマトリックスのウォシャウスキー兄弟が制作・脚本を担当したサスペンスアクション映画。
オペラ座の怪人とメトロポリスを足したような地味な超大作で突っ込みどころ満載の社会派タッチの娯楽映画。人によってはハマるかも。
公開当時から気になりつつも観ていなかった映画を100円レンタルでやっと観た。
面白いとも、つまらないとも言い切れない不思議な映画だった。
娯楽作としては爽快感がないし、問題作風ではあるがデタラメすぎる。失敗作と呼ぶにはちゃんとしているし、カルトムービーと言えるほど孤高でもない。う~む・・・。

Vフォー・ヴェンデッタ

(DVD100円レンタル)

にほんブログ村 映画ブログ B級映画へにほんブログ村

バグズライフ

2010年03月23日 | アニメ
1998年 アメリカ 94分 ディズニー/ピクサー CGアニメ
監督/ジョン・ラセター
(80点)オススメ ピクサー製昆虫版「七人の侍」

毎日せっせっと働くアリンコは秋になるとやって来るバッタ軍団に怯えていた。バッタに大切なエサを差し出し難を逃れていたが、一匹の味噌っかすアリンコがバッタをやっつけてくれる虫を探しに立ち上がる。誰からも期待されないまま旅に出た味噌っかすは街で英雄と勘違いしてサーカス団に声をかける。サーカス団もショーの依頼と勘違いしてアリンコの里へと向かうが・・・。

古き良きアメリカ人情西部劇のノリで楽しく、劇場で観たかったと思わせる一本。

バグズライフ

(DVD100円レンタル)

にほんブログ村 映画ブログ 映画DVD・ビデオ鑑賞へにほんブログ村

少年メリケンサック

2010年03月23日 | ドラマ
2009年 日本 125分 コメディ
監督、脚本/宮藤官九郎
出演/宮崎あおい、佐藤浩市、木村祐一、ユースケ・サンタマリア

(45点)通な脱力系ロードムービー

痛快バンドコメディを期待したら痛い目を見たクドカン映画。

宮崎あおいは大手レコード会社の派遣社員。インターネットの動画サイトで見つけたパンクバンド「少年メリケンサック」のライブ映像を社長のユースケ・サンタマリアに見せたら昔パンクバンドだった社長の心に火がついた。コイツラを見つけてデビューさせろ!しかし、メンバーを探し出し会ってみると全員中年オヤジであの映像は25年前のものだったと判明。酔っ払いのクソジジイを前に肩を落とす宮崎あおいだったが、なぜかクソジジイはやる気になってしまい、中年オヤジと言う事は隠してメンバー再結成してライブに挑むことになるが・・・。


フィンランドのアキ・カウリスマキを思い起こさせるしょぼくれた人たちがウロウロするダルイ笑いのロードムービー。
狙って作って、それなりに面白いけれど、クドカンと言う面白い話を作る天才脚本家の監督作品ならもっと楽しい映画が観たかった。ちょっと趣味に走りすぎているような気がする。
なぜライブをするのか?本当にこのバンドが人気者になっているのか映画からは伝わってこない。宮崎あおいや佐藤浩市は上手いけれど登場人物の魅力をみせるエピソードがないため楽しめなかった。宮崎あおいはこの映画とのタイアップらしきパルコのCMで元気に大暴れしていて凄く可愛かったので、それを期待してしまった私が悪かった。チラシ・ポスターの顔も楽しくて可愛い。ちょっとパケージと中身がだいぶ違った。

パンフがえらく豪勢で、買いはしなかったがまるでコンサートパンフのようで、コンサートパンフなら2千円はするのに700円とは安っ!


少年メリケンサック

(ピカデリー 会員割引1,000円)

にほんブログ村 映画ブログへにほんブログ村

おくりびと

2010年03月23日 | ドラマ
2008年 日本 130分
監督/滝田洋二郎
出演/本木雅弘、広末涼子、山崎努、余貴美子、峰岸徹

(90点) オススメ アカデミー外国映画賞作

「死」という重いテーマを扱ってはいるが、軽い娯楽映画で日本初のアカデミー外国語映画賞受賞作で大フィーバー!

チェロ弾きのモッ君のオーケストラが解散になった。夢破れて東京を離れ故郷の山形へ都落ち。旅行代理店だと思って面接に行った先は葬儀屋の下請け、死化粧を扱う「納棺」の会社だった。ヒロスエにも友人のテッタにも言えぬまま仕事を続け、だんだん納棺の仕事にプライドを持っていくようになるが、バレて村八分。ヒロスエも家を出て行きモッ君がく然。どうするモッ君。


アカデミー賞の効果は凄まじく再上映の映画館は超満員で初公開時はコケたのに異例の大ヒット。製作者側は賞はとるはヒットはするは金は儲かるはでウハウハ。
データサイトのコメントを見ると、かなり賛否両論だが、ちょっと真剣に映画を観すぎているんじゃないかと思う。多少アラがあっても気楽に観れて、それでも感動があるなら、それで十分!と思うのだが。


おくりびと

(2009年2月ピカデリー会員割引1,000円)

にほんブログ村 映画ブログへにほんブログ村

ベンジャミン・バトン -数奇な人生-

2010年03月22日 | ドラマ
2008年 アメリカ 167分 ファンタジー/ドラマ
監督/デヴィト・フィンチャー(セブン、ファイトクラブ)
脚本/エリック・ロス(フォレスト・ガンプ)
出演/ブランド・ピット、ケイト・ブランシェット

(78点) アカデミー賞狙いのヒューマンファンタジー大作

80歳の老人として生まれ、通常の人とは逆に若返っていくベンジャミンの数奇な運命を美しい映像と脅威のCGとブラピで描いた超大作。

いい映画だが老人から子供へと逆の成長を遂げる人生ならではの面白さがまるっきり感じられなかった。同じ設定の日本映画「飛ぶ夢をしばらく見ない」を観ていたので設定の奇抜さだけでは楽しめなかった。
大きな劇場で大きなスクリーンで観たので、それだけで満足したけど、ラストにひとひねりほしかった。ひとひねりがないのが、逆にびっくりしたけれど。
脇役の役者は魅力的だった。とくに黒人のママが良い。


ベンジャミン・バトン -数奇な人生-

(2009年3月1日ミッドランドスクエアシネマ1,000円)

にほんブログ村 映画ブログへにほんブログ村

ドラキュリア

2010年03月22日 | ホラー
2000年 アメリカ 98分 アクション/ホラー
監督/パトリック・ルシエ
出演/ クリストファー・プラマー、ジョニー・リー・ミラー、ジェラード・バトラー

(70点)ホラー設定のB級アクション

ドラキュラが現代に蘇る。
ヒロインを助けるべく、現代に生きるヘルシング教授がへたれ気味の主人公にドラキュラ対決を頼む。


ドラキュラの設定にひとひねり加えていて、そこは面白いが主人公が弱すぎるし魅力が足りない。
ドラキュラも決定的な存在感がイマイチ。悪くはないけど惜しい。
軽く観るには問題ない娯楽アクション。


ドラキュリア

(DVD100円レンタル)

にほんブログ村 映画ブログ B級映画へにほんブログ村

レミーのおいしいレストラン

2010年03月22日 | アニメ
2007年 アメリカ 111分 アニメ ディズニー/ピクサー コメディ
監督: ブラッド・バード

(80点)ケチはつけられるけれど小品としてオススメ

天才的な料理の才能を持つレミーは一流レストランのコックになるのが夢。
しかし、レミーはドブネズミ。それは叶わぬ夢。
嵐の夜、家族と離れ離れになってしまったレミーが辿り着いたのは憧れのシェフのレストランだった。見習いコックのリングイニが台無しにしたスープをレミーは最高の味に変えた。それを見た料理の才能のないリングイニはレミーとタッグを組んでレストランのシェフへと昇り詰めて行くが・・・。


どぶネズミがフランス料理を作る!
衛生的に拒否反応も感じるがそこは流石ピクサー♪小粋なフランス映画を観たような心地良い暖かさを持った単純に面白い小品に仕上げている。
個性的な脇役がいっぱい出てくるのに結果的には無意味だったり、もう一人の主人公リングイニがあまりにもでくのぼうだったりと突っ込みどころは多いが、勿体をつけずに展開していくストーリーが逆に先が読めずドキドキするし、悪いことも起きるけど良い事も起こる前向きなファンタジーとして心地よい。ネズミのレミーが人とは喋れないのも良かった。

しかし、ピクサーのアニメはそのハズレの無さに驚く。オーソドックスなストーリー展開ながら冒険心も忘れない。ネズミが料理を作る映画の企画が通ること自体ピクサーだから出来る余裕か。そして観ると必ず面白いのに、意外と観たい気にさせないのが不思議だ。


レミーのおいしいレストラン

(2009年3月DVD100円レンタルにて鑑賞)

にほんブログ村 映画ブログへにほんブログ村

ベットタイム・ストーリー

2010年03月10日 | コメディ
2008年 アメリカ 100分 ディズニー/ファミリー/ラブコメ
監督/アダム・ジャンクマン
出演/アダム・サンドラー、ケリー・ラッセル、ガイ・ピアーズ

(78点)軽い娯楽映画として最良

子供に聞かせるお話がやんちゃ坊主によって脱線していくファンタジー的パロディー映画かと思ったら、うだつのあがらない青年が奇跡的に成功していく現代劇で、ありがちなアメリカンコンメディーだった。

独身男スキーターは姉の子供を預けられた。夜、子供たちにお話をねだられ自分を主人公にハチャメチャな冒険物語を思いつきで語っていく。子供たちはその話が気に入り、逆に横取りし好き勝手に物語を作り変えていく。翌日、子供たちが作り変えたお話が現実になってしまう。スキーターは現実世界に溢れ出た夢と魔法の冒険世界に翻弄されつつも、まんまと恋と仕事を手に入れるのだった。


ご都合主義的な展開もお話が現実化していくと言うストーリーで上手く運んでいる。
ただ、ヒロインが金持ち女と庶民の隣人の二人も登場するが、金持ち女一人に二人分の設定を乗せた方がスッキリ展開していくように思えた。

観ているときは面白かったけれど後には何も残らない。
毎年テレビで放映されても大丈夫なファミリー向けコメディー。


ベットタイム・ストーリー

(2009年4月ミッドランドシネマにて千円で鑑賞)

にほんブログ村 映画ブログ B級映画へにほんブログ村

怪奇大家族

2010年03月09日 | コメディ
2004年 日本 ホラー/コメディ/深夜ドラマ 30分番組(全13話)DVD全3巻
監督/清水崇、豊島圭介、山口雄大、村上賢司
出演/高橋一生、渋谷飛鳥、モロ師岡、室井滋、石井トミコ、藤村俊二、モロ師岡

(100点)オススメ! ギャグホラー版サザエさんだとか

「呪怨」の清水崇企画・原案のホラーコメディ。

ある家に引っ越してきた一見平凡な一組の家族。しかし、その家は霊ラインと呼ばれる幽霊や妖怪たちの通り道の中心に位置する恐るべき家だった。ぼんやりと過ごす家族を救うため霊能力を目覚めさせられた長男は立ち上がらざるを得なかった。そして次々に現れる幽霊、変なオバサン、UFO、ゾンビ、セクシーなオネーチャン。そして明かされる家族の秘密とは一体!?


深夜ドラマとして放送されていたのをたまたま観てビックラこいた。基本30分一話完結式でマニアックでありながら軽いノリで面白かった。オープニングが昔の円谷特撮番組のパロディになっていて楽しい。
Jホラーとコメディー映画を支える注目の若手監督たちが集結し良質なギャグホラーが完成。役者もほとんどがマイナーな人たちばかりだがイイ味出している。
音楽もイイ!

レンタル取り扱い店は少ないが公式ページに掲載されている。
タイトルを見て元ネタが分かる人は必見!


怪奇大家族

(TSUTAYAにてDVD100円レンタル×3回にて鑑賞)

にほんブログ村 映画ブログ B級映画へにほんブログ村

雪の女王

2010年03月08日 | アートアニメ
1957年 ソ連 65分 アニメ/童話
監督/レフ・アタマーノフ

(100点) オススメ! アンデルセン童話の悲恋冒険ファンタジー!

アンデルセン童話を基に1957年にロシアで製作された長編アニメ。
宮崎駿や高畑勲に多大な影響を与え結果、日本のアニメの方向性を決定付けてしまった一本。

幼馴染の少年カイを雪の女王によって連れ去られてしまった少女ゲルダは一人世界の果てまでカイを追っていく。


ジブリは世界の名作アニメの配給もしているようで、古典アニメのリバイバルも積極的にしているようだ。宮崎駿を熱狂させた一本としてマニアの間では知られていたが、今更劇場公開させるとは。
レンタル店で見つけてついでに借りた一本だったが今観ても凄かった。
女王のキャラが凄いのかと思っていたが、影響を与えたのはゲルダの方だった。絵柄から性格、声優まで高畑・宮崎コンビのアニメを思い起こさせる要素てんこ盛り。
これを観たら「太陽の王子 ホルスの冒険」はバッタモンに近いかも。

けっこう無茶な展開でご都合主義も甚だしいが強引に引っ張りまわされる力技が逆に清々しい感動を呼ぶ。
日本のアニメ絵の原点はロシアにあったことに衝撃を覚えた一本。


雪の女王

(2010年3月DVD100円レンタルにて鑑賞)
にほんブログ村 映画ブログ 映画DVD・ビデオ鑑賞へにほんブログ村

松本人志 ビジュアルバムVol.リンゴ「約束」

2010年03月07日 | バラエティー
1998年 日本 81分 コント/オリジナルビデオ
正式タイトル HITOSI MATUMOTO VISUALBUM Vol. (リンゴ)“約束”
企画、構成/松本人志
出演/松本人志、浜田雅功、今田耕司、東野幸治、板尾創路
   蔵野孝洋、木村祐一、遠藤章造、田中直樹
(80点) 「ごっつうええ感じ」メンバーによるコント風短編映画

98年から99年にかけて三部作として作られたオリジナルコントビデオ。

ミュージシャンがアルバムを製作するようにじっくりと作られたコントは大きな笑いは無いが10年以上経った今観ても鑑賞に堪える日常と不条理の狭間をシニカルに笑い飛ばす短編映画のようだった。
「システムキッチン」「げんこつ」「古賀」「都…」「ミックス」の5本のコントを収録。

長編映画「大日本人」「しんぼる」へと繋がる作品として知られていたので一度観てみたかった。ビデオで製作されていたため、もうほとんどのレンタル店には置いてなかったが、たまたま近所のレンタル店にあったので借りてみた。
芸術映画のシュールなコメディを観ているような印象を受けた。

作品としてコントを作るとこうなるんだなー。傑作ではあるしコレクションしたくはなるが、もっと軽い大爆笑コントが好きだな。オッサンばかりで女っ気ゼロだし。
無理して他の二本を観る事はないかも。

ダウンタウンの笑いのひとつの到達点だとは思うのでファンは必見。

HITOSI MATUMOTO VISUALBUM Vol. (リンゴ)“約束”

(2010年3月レンタルビデオ100円にて鑑賞)

にほんブログ村 映画ブログ 映画DVD・ビデオ鑑賞へにほんブログ村

くりぃむレモン 夢のあとに

2010年03月07日 | 城定秀夫監督作品
2006年 日本 75分 青春/セクシィ/Vシネ(R15)
監督、脚本/城定秀夫
出演/流海、奈良本浩樹、薫桜子、高木裕喜、関根香菜、関谷彩花

(100点) オススメ! せつなくも爽やかな一本 泣ける!

アダルトアニメのパイオニア的作品「くりぃむレモン」。その実写版で兄と妹の禁断の愛をテーマにした代表的シリーズの一本で、観た人の評価は高いがレンタル店ではあまり置かれていない隠れた名作。

高校生の亜美は兄夫婦と一緒に暮らしている、血のつながらない兄に強い恋愛感情を抱きながら。数年前一度は兄と結ばれたが悲しい出来事が二人を引き裂いた。表面上は兄妹として暮らしているが義姉への嫉妬心にさいなまれる日々。そんな亜美に想いを寄せる同級生が通学バスの中で毎日、亜美にラブレターを渡すが亜美の心は兄から離れない。


同じ設定の亜美シリーズのVシネが立て続けて3本製作された為、名作と呼ばれながらも3作目にあたる「夢のあとに」は極端に置かれている店が少ない。
低予算でありながらコメディタッチで切ない娯楽作を量産する城定秀夫の代表作と聞いて一年以上探し回って見つけて借りたのだが、前半50分は辛かった。

75分の作品で50分辛いって!でも、それを超えたら一気に凄くなった。思ったほど可愛くないヒロインがめちゃめちゃ愛しく思えてくる。
なるほど名品だ。切なくて、それでいて暖かい。R指定だからこそ伝えられる物語がここにある。イイ!


くりぃむレモン 夢のあとに

(2010年2月 レンタルDVD100円にて鑑賞)

にほんブログ村 映画ブログ 映画DVD・ビデオ鑑賞へにほんブログ村