え ~ が ~ 天 獄

嗚呼、天国か地獄か、それなりに行き詰まりのパラダイス。
映画を中心に、あくまで個人的好き嫌いで感想紹介。

セールス・ガールの考現学

2023年05月19日 | ドラマ
2021年 モンゴル 123分 ドラマ/青春/アート/エロス/コメディ
製作・脚本・監督/ジャンチブドルジ・センゲドルジ
音楽/ドゥルグーン・バヤスガラン
出演/バヤルツェツェグ・バヤルジャルガル、エンフトール・オィドブジャムツ

(70点)地味なカワイコちゃんが代理でアダルトショップでバイトして名物オーナーと交流するアート系モンゴル青春映画

友達でもない大学のクラスメイトがバナナの皮ですっころんで怪我した代役でアダルトショップでバイトすることになった地味なカワイコちゃん。
謎なオーナーに気に入れられて説教されたり、ピンクな店内に訪れる客を見たり、ホテルにお届け物して売春婦と間違われて捕まったり、ボーイフレンドの犬にバイアグラ与えたらメス犬追っかけて行方不明になったり、アレしようとしたり、ナニされようとしたりしつつ流されたりしつつ自分の本当にやりたかった方へと一応は向かうのだった。そしてイケメン風ミュージシャンはカメラ目線でろうろうと歌う。


    

予告編でヒロインが無茶可愛かったので観たのだがヒロインの顔が可愛いだけの映画だった。
ずーっと出ずっぱりで思ったよりも豊満な身体を露出するショットもあったりしたので大きなスクリーンで観れて良かったけど、特別面白くはなかった。
予告編どおりの映画だがアレを二時間に引き伸ばしてあれ以上のことは起きない。モンゴル映画としては新しいのかも知れないがアート系青春映画としては平凡な印象。
ヒロインの性格は好みじゃないけど顔は好物だったので、まあオーケー。ありがとう。
観る世代やタイミングによってはハマるのか?




(2023年5月パルコ内のセンチュリー1にて会員1100円にて鑑賞)

メタモルフォーゼの縁側

2023年05月18日 | ドラマ
2022年 日本(日活・KADOKAW) 118分 ドラマ/青春/群像劇
監督/狩山俊輔 原作/鶴谷香央理 脚本/岡田惠和
出演/芦田愛菜、宮本信子、古川琴音、高橋恭平、汐谷友希、光石研

(79点) 女子高生とおばあちゃんがBLを通じてキャッキャする青春群像劇

ボーイズラブの漫画を通じて年齢も環境も違う女子高生とお婆ちゃんの交友を描いた人気漫画の実写映画版。
書道教室をしながら余生を過ごす宮本信子は外出した際、涼みがてら立ち寄った本屋で絵がキレイと言う理由で内容も知らずボーイズラブの漫画本を購入してまう。イケメン男子同志の恋愛漫画にキュンキュンした信子は続きが読みたくて書店へ。対応したのはこの手のBLが大好物の女子高生バイトの芦田愛菜だった。BLの話がしたいがそんなこと話せる相手のいない者同士の友情が芽生え、BL話しでキャッキャッしつつBLを読み漁ったりコミケ行ったり同人活動してみたりサイン会に行ったりして、それぞれとその周囲に変革をもたらしつつ暮らしに華を添えていく。




TSUTAYA新作五本1100円レンタルの5本目として借りる。
漫画家の山田玲司が褒めていたので覚えていた。でも褒めていたのは原作の方だっけ?
芦田愛菜と宮本信子と言うことは、なかなか本気だと思った。
映画を観た後で原作も読んでみた。正直なところ山田玲司の紹介動画が一番面白かったのだが原作を読んだ後で観た方が楽しめたかも。でも多少キャラがずんぐりむっくり感が増しているので違和感を感じたかも。
役者の存在感も相まって映画の出来は良い・・・。


 



(2023年5月TSUTAYA新作五本1100円レンタル鑑賞)

僕君 君僕

2023年05月17日 | アニメ

(80点) どちらから観るかで印象が変わると言うふれこみの二人のヒロインとのパラレルSF青春ラブストーリー二作で一本
「僕が愛したすべての君へ」
2022年 日本(東映) 102分 SF/恋愛/パラレルワールド
アニメーション制作/BAKKEN RECORD
監督/松本淳 原作/乙野四方字 脚本/坂口理子
声の出演/宮沢氷魚、橋本愛、蒔田彩珠
★★★ ツンデレ彼女と研究実験、個人的にメインヒロインとしてはビジュアルがハマらず

「君を愛したひとりの僕へ」
2022年 日本(東映) 98分 SF/恋愛/パラレルワールド
アニメーション制作/トムス・エンタテインメント/第6スタジオ
監督/カサヰケンイチ 原作/乙野四方字 脚本/坂口理子
声の出演/宮沢氷魚、蒔田彩珠、橋本愛
★★★★ 天然系彼女を救うためツンデレサブヒロインと研究実験、ストーリーとしてはコチラが本編か




どちらから観るかで印象が変わると言うふれこみのSF青春ラブストーリー。
レビューを見ると「君を愛したひとりの僕へ」(ピンク)→「僕が愛したすべての君へ」(青)の順番が正解らしい。

人生の岐路での選択によって世界は分岐しパラレルワールドが作られていく。
両親の離婚で父につくか母につくかで大きく人生がと言うかヒロインが変わる少年が分岐する理論の研究で幽霊と化してしまったヒロインを救うべく研究研究。
もう一人のヒロインはそれをサポートサポート。


私は逆の順番で観てしまったが「君を愛したひとりの僕へ」の方が本編っぽく盛り上がるので「僕が」→「君を」の方が幕切れは感動的だったと言う印象。
でも答え合わせのために続けてもう一度「僕が」「君を」の順番でチャプター鑑賞したのでいっぺんに続けて観れる状態でみたほうが良いかと。
昔セガサターンやPS1で遊んだエロゲ初の美少女恋愛アドベンチャーゲームでプレイしてたら超感動してたかも。
最初に観た「君を」のツンデレヒロインが個人的には好みでなかった。
コチラから見るとメインヒロインになってしまうので没入感はやや薄くなったような。
でも後に「僕が」を観たおかげで幕切れの感動は凄かった。
でもやっぱりピンク(君を)→青(僕が)の順番で観た方が良かったのかも。




(2023年5月TSUTAYA新作五本1100円にてレンタル鑑賞)

シャドウ・イン・クラウド

2023年05月16日 | ホラー
2021年 ニュージーランド・アメリカ合作 83分 アクション/ホラー/B級
監督/ロザンヌ・リャン
出演/クロエ・グレース・モレッツ

(68点) 大戦中クロエモレッツが乗り込んだ飛行機を零戦とグレムリンが襲うB級映画

第二次世界大戦中、重要機密と共にクロエ・モレッツは野郎共ばかりの飛行機に乗り込む。
女だ女だといろめき立つので女のクロエ・モレッツだけ隔離状態での飛行。隔離された状態で音声だけはセクハラ発言が飛び交う中、クロエ・モレッツは外にグレムリンが飛行機を壊しているのを発見。ついでにゼロ戦も発見。
報告するが、どちらも信じてもらえない。
しかし両方共もが襲ってくるのでパニック。
そして明らかになるクロエ・モレッツの「なんじゃソリャ?!」と言う真実。
ゼロ戦とグレムリンによって殺されていく野郎どもの中、最終的にグレムリンとクロエ・モレッツとのドツキ合い。
おかーちゃーーん!!


 

映画公開中の情報サイトでグレムリンと対峙するクロエ・モレッツの写真に悶絶するも観損ねてしまう。
TSUTAYAで発見したが借り損ねたまま会員の有効期限が切れ、行きやすいゲオに通うようになったがゲオにはこれが置いてなかった。
どおしてもコレが観たくてTSUTAYAに八カ月ぶりに行き会員登録をし直しての鑑賞。
別の意味で「なんじゃコリャ!?」と言う映画だった。
冒頭にギャグアニメで空軍とグレムリンの関係を示すものがあったけど、なんでグレムレンが出てきて襲ってくるのかは良く分からない。
前半はとくに舞台劇なの?と思ってしまうようなクロエ・モレッツしか映ってない密室劇だし、B級バカ映画と思って観たけど思ったB級バカ映画とはだいぶ違った。
監督が女性だからなのか、いやいやそれだけでは納得できない「なんじゃコリャ感」。
おかーちゃーーーん!!


(2023年5月15日TSUTAYA新作五本1100円レンタルにて鑑賞)

シン・エヴァンゲリオン劇場版

2023年05月09日 | アニメ
2021年 日本(東宝、東映) 155分 アニメ/SF
総監督・企画・原作・脚本/庵野秀明
監督/鶴巻和哉 中山勝一 前田真宏
制作/スタジオカラー
声の出演/緒方恵美、林原めぐみ、宮村優子、坂本真綾、三石琴乃

(79点) 広げた風呂敷を原型をとどめてないものの納めた感じの完結編

前作でアレしてしまった心の折れまくった碇シンジ、怒っている眼帯アスカ、綾波レイのようなものの三人は彷徨いつつあの同級生たちと再会し、興奮はできないサービスショットを挟みつつ、レイはボンしてシンジは覚悟して、なんか知らんけどネルフとの最終決戦に挑むミサトらの元にもどり、サイクロプスと化したゲンドウと対峙するのだった。オカーチャーン!! 

 
 


前作「Q」があまりにも酷かったので気になりつつも見逃していた。レンタルDVDで十分かなと思っていたらリリースまで2年かかるとは思わなかった。シン仮面ライダーがそれなりに良かったので、なんとか視聴。前作を観てから11年経っているので話にはついていけてないがつまらなくはなかった。レンタルDVDで十分だった。最後はなんか新海誠ぽく感じた。昨年のブラックフライデーセールで旧エヴァのBlu-rayboxを買ってしまったのでソレ観て劇場版新シリーズを見直すことが出来たらまた観たいかも。

(2023年5月8日TSUTAYA新作5本1100円レンタルにて鑑賞)

ハケンアニメ

2023年05月09日 | 青春
2022年 日本(東映) 128分 ドラマ/アニメ業界/コメディ
監督/吉野耕平 原作/辻村深月 脚本/政池洋佑
出演/吉岡里帆、中村倫也、柄本佑、尾野真千子、高野麻里佳

(80点) 熱血アニメ業界青春グラフティ

1シーズンに60本もの新作が作られ放送されるアニメ業界、そのシーズンにトップになることをハケンを取ると言う。
同じ時間枠で放送が決まった新作アニメ、カリスマ天才監督 王子千晴こと中村倫也の八年ぶりの復帰作と、その監督に憧れ超えるために業界に入ってきた新人監督 斎藤瞳こと吉岡里帆。
さまざまなトラブルをそれぞれの想いで乗り越えつつ視聴率対決。ハケンを取るのはどっちだ!!




ハケンって派遣かと思ったら覇権だったのね。
この作品の存在は知ってたけどまるっきりスルーしてた。日本アカデミー賞にエントリーされていて、日本アカデミー賞とは言え賞取り映画に名を連ねる類の映画なんだと興味が沸いた。そう言えば岡田斗司夫とかも面白いとか言ってたな。と思って新作110円レンタルセールの際に借りて観ることに。
植木等やフランキー堺とかの昭和猛烈サラリーマン映画の現代版のような熱血業界映画として楽しめた。
多人数の物語を上手くまとめ上げていて感心したが吉岡里穂のバックボーンとくに中村倫也へのライバル心が何なのかがよく分からなかったのがちと残念だったかも。
有名声優も多く出ているようで私は最近になってアニメを多く見始めたので高野真理佳と高橋李依ぐらいしか分からなかったが声優ファンならその部分でも楽しめるところがあったかも。
業界のリアリティーよりも漫画的熱血コメディとして十分面白い映画だった。




(2023年5月3日ゲオキャンペーン110円)