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え ~ が ~ 天 獄

嗚呼、天国か地獄か、それなりに行き詰まりのパラダイス。
映画を中心に、あくまで個人的好き嫌いで感想紹介。

あゝ、荒野

2017年10月21日 | ドラマ
2017年 日本 157分 ドラマ/青春/R15+
監督/岸善幸 原作/寺山修司『あゝ、荒野』(角川文庫刊)
脚本/港岳彦、岸善幸
出演/菅田将暉、ヤン・イクチュン、ユースケ・サンタマリア
    木下あかり、木村多江、モロ師岡、でんでん
    高橋和也、今野杏南、山田裕貴

(100点) ボクシングを中心に新宿の底辺で生きる若者や人々の群像劇

オレオレ詐欺の主犯格でトラブって少年院で3年勤め、戻ってきたら一人ぼっち。
そんな菅田将暉がなんだかんだでユースケ・サンタマリアが勧誘するボクシングジムで流れでプロを目指す。
少年院送りのきっかけをつくった奴がプロボクサーになっていたのだ。
一方、日本と韓国のハーフでどもり癖が酷く、コミニケーションのとれない床屋勤めのヤン・イクチュンもなんか流れでユースケ・サンタマリアのボクシングジムで菅田将暉とともにプロを目指すことに。
その頃、街はテロやら自衛隊徴兵制度やら自殺やらで混沌としていた。
そしていろいろあって次回に続く。


前編だけで二時間半。前後編合わせて約5時間。評判は良いみたいだけどヒットはしてないみたい。明日から後編が始まり、この日が最終日で昼一回のみの上映。長いと言っても連続ドラマのつもりで見ればテンポ良いし、登場人物多いし、全然長さ感じない。エンドロール後の予告編見たら、もーすぐ観たい!!それくらい面白かった。
ネットで調べたら、ネットドラマとして全6話で放送してたみたい。劇場公開直後にもうDVD、ブルーレイも出るみたい。しかも18禁バージョンとかもあるとか。
ユースケ・サンタマリアが良かった。これで助演賞総なめにするかもれない。今野杏南は、なんかどこかで見たことのある女性タレントだなあとは思ったが今野杏南とは気づかなかった。
役者がイイ味出していて見応え十分。やや、偶然が都合良く重なり過ぎてるとも思うが、まあそこは目をつむろう。
寺山修司の原作と言うことでてっきり昭和30年代か40年代の話かと思いきや、まさかの2021年。でも、やっぱどこか「あしたのジョー」臭さがあり、た、たまらん!!


(2017年10月20日ミッドランドにて1100円)
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リングサイド・ストーリー

2017年10月16日 | ドラマ
2017年 日本(彩プロ) 104分 コメディ/ロマンス/スポーツ
監督/武正晴
出演/佐藤江梨子、瑛太、近藤芳正、余貴美子、武藤敬司

(90点) プロレスや格闘技のリングの横でもそれなりにドラマは起きている。

サトエリが仕出し屋をクビになった。同棲中の売れない役者瑛太はサトエリに働いてもらわないと困る。
そんなとき求人情報誌にプロレスのスタッフ募集が載っていてサトエリに薦める。
案外とんとん拍子にスタッフとなりプロレス興行のスタッフとして働くサトエリ。
最初は嫌がってたのに、なんか楽しそうなサトエリに瑛太はなんか面白くない。
なかなかオーデションには受からないし。
いろいろあってK-1選手と対決だ!


いやいや、久しぶりに何にも知らずに映画を観てしまった。
二日前に同系列の映画館でポスター見て、サトエリが出てるんだと思った程度の映画だった。
そのポスターからてっきりボクシングの映画だと思ったらプロレスの映画だったとは!
後半はK-1になってボクシング的グローブも登場するが。
観ていて、なんかスーツアクター版鎌田行進曲の「イン・ザ・ヒーロー」に雰囲気が似てるなーと感じていたら同じ監督作だった。
サトエリがだいぶオバチャンになっちゃってるのが切なかったけど、リングに関わる人々の物語としてとても面白かった。
プロレスファンならもっと面白いだろう。
でも、なら、途中でK-1になっちゃうのが納得いきづらい。
でも、チラシ見ると実話が元ネタらしいので、売れない役者が本当にリングに立ったのだろうなーと思った。


(2017年10月センチュリーにて会員1000円)
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LION/ライオン ~25年目のただいま~

2017年07月12日 | ドラマ
2016年 オーストラリア 119分 ドラマ
監督/ガース・デイヴィス
原作/サルー・ブライアリー
『25年目の「ただいま」』(静山社刊)
出演/デヴ・パテル、サニー・パワール(少年時代)
    ルーニー・マーラ、ニコール・キッドマン、アビシェーク・バラト

(70点) 迷子が大人になり本当の家族を探し出した実話・・・。

インドの貧乏な村の貧乏な一家。シングルマザーを支えるため長男と幼い弟はゴミ拾いや石炭盗んだりしてたが、ある日駅でゴミ拾いをしようとやって来た先で弟は回送電車で眠りこけて目覚めたときは何万キロ先の知らない土地。
迷子となりいろいろあって、ニコールドキッドマン夫妻に養子としてもらわれ立派に育てられる。
超かわいいルーニーマーラーという恋人も出来たが急に自分が迷子だったことがフラッシュバック。
本当の家族を探し始め、身を滅ぼしていく・・・。


予告とチラシ見て「英国王のスピーチ」のスタッフが贈る・・・とあったので、てっきりその監督で「レ・ミゼラブル」や「リリーのすべて」の監督の最新作かと思いきや監督は違った・・・。
それなりに良かったが、思ったのと、観たかったのと違った。
実話だからか、結構主人公がゲス野郎じゃない?
主人公の話と言うよりもインドで迷子が多いこと、人さらいが横行してること、養子として迎えることの実情などを知る意味で興味深い映画だった。
しかし、ルーニー・マーラーは可愛いね。あと、ニコール・キッドマンも可愛い。
この二人が不必要に不幸になるので観ててちょっと嫌だった。
でも観るべき映画ではある。


(2017年7月ミリオン座にて会員1000円)
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ツレがうつになりまして

2017年05月31日 | ドラマ
2011年 日本(東映) 121分 ドラマ
監督/佐々部清
原作/細川貂々『ツレがうつになりまして。』
   『その後のツレがうつになりまして。』『イグアナの嫁』(幻冬舎刊)
出演/宮崎あおい、堺雅人、吹越満、津田寛治、田山涼成、
    梅沢富美男、大杉漣、余貴美子

(75点) 旦那がうつ病になった若夫婦の物語りを堅実に撮った一作

パソコンのクレーム係をしてる堺雅人が認知症になってしまう。
売れない漫画家の妻宮崎あおいは会社を辞めさせ泣きまくる堺雅人と対峙することで改めて夫婦の絆を深めていく。
その横をイグアナが行ったり来たり。


宮崎あおいは魅力を感じながらもなんか怖い。口調とか強くやっぱ怖い。
でもここのところ宮崎あおいが観たくてDVDを何本か借りたが結局見ずに返したりしてた。
今作の宮崎あおいは笑顔少なくあまり可愛くなかったが細身のスタイルが良くてよかった。
地味な話だったが堅実な作りで好印象の佐々部清監督作品だったからか作品によっては苦手な堺雅人も出てたけど最後まで見れた。
職場とかうつ病気味の人がいたし、私自身なる可能性もある。病気として扱われにくく誤解の多いうつ病のことを教えてくれる良い映画だと思う。
だけどこんな夫婦愛の映画は独り身には寂しい。
ちょうどこの日この監督の新作で熟年夫婦の認知症問題を扱った「八重子のハミング」をこの日期限の招待券で観に行こうかとも思ったがやめた。二作続けて観るのはちょっと。


(2017年5月31日USV54円)
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聖の青春

2016年11月21日 | ドラマ
2016年 日本(KADOKAWA) 124分 ドラマ/青春/伝記
監督/森義隆
主題歌/秦基博『終わりのない空』
出演/松山ケンイチ、東出昌大、染谷将太、リリー・フランキー
    安田顕、柄本時生、竹下景子

(79点) 東出昌大の羽生っぷりを楽しむマツケン映画

あの羽生善治のライバルと言われながら病気で苦しみつつも名人目指して少女漫画を読んだり麻雀したり古本屋のおねーちゃんにクラクラしたりしつつ吉野家牛丼を食べ将棋人生を闘い、若くして亡くなった怪童 村山聖をマツケンが太って熱演。
羽生善治そっくりの東出昌大が最高な実話を基にした将棋青春映画。


タイトルのダサさは何とかなんらんか?
と、思いつつも原作がこの題なので仕方ないのか、内容的にも題名どおりではあるし・・・。
しかしまー、予告見て東出昌大の羽生善治っぷりに笑い、モーレツに観たくなった。将棋はほとんど知らないが「三月のライオン」は愛読しているのでおデブちゃん棋士二階堂君のモデルが村山聖とは知っていたので、その二点の興味で観に行った。
この役のために太ったマツケンを観る映画だったが、やっぱり東出昌大の羽生がいい。
いや、マツケンも良かった。デブは嫌いだけど嫌悪感を感じなかったのはマツケンだからか。
地味で映画としてはそんなに面白くはないのだが、なんかそれなりに満足。
まんまとアイドルと結婚した羽生善治と定食屋で話してるシーンは良かった。病気でなかったら女を抱きたかったと、結構リアルな女中のケツに欲情しているシーン最高。
将棋映画と言うよりもそー言うドラマとして胸に来た。
主題歌も良かった。


(2016年11月19日ミッドランドスクエア2にてレイト会員1100円にて鑑賞)
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永い言い訳

2016年11月01日 | ドラマ
2016年 日本(アスミック・エース) 124分 ドラマ
監督・原作・脚本/西川美和
出演/本木雅、竹原ピストル、藤田健心、白鳥玉季
   深津絵里、堀内敬子、黒木華、池松壮亮

(95点) 妻の死を受け入るまでのモッ君の右往左往。

深津絵里を事故で無くしたモッ君だったが泣けなかった。
そのときモッ君は黒木華を抱いていたのだ。
号泣する竹原ピストルの家庭に何故だか入り込み子供の世話をしだす。
いろいろあって、そして、長く書けなかった小説を書く。
そして妻の死を受け入れ、やっと涙。


なにが良いってミリオン2で観たことが良かった。
大きさを感じるスクリーン、座り心地良い椅子、傾斜角度。
ここで観ると2割増しで映画が良く観える。
そのミリオン座で一押ししていたので観た映画だったのだが、ポスターから受ける印象と映画はだいぶ違った。
もっとクソ真面目でセンチメンタルなシリアス作品かと思いきや、モッ君の子育て奮闘記的なコミカルなシーンが多く、結構楽しく観てしまった。
役者がいちいちイイ味出してる。
噛みしめていくともっと良い映画と感じていくんだろう。
子役の藤田健心は長ゼリフになるとちょっとアレだが女の子のように美しく心奪われそうになった。


(2016年10月31日ミリオン2にて招待券鑑賞)
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ハドソン川の奇跡

2016年10月11日 | ドラマ
2016年 アメリカ(ワーナー) 96分 ドラマ/実話/サスペンス
監督/クリント・イーストウッド
出演/トム・ハンクス、アーロン・エッカート、ローラ・リニー

(70点) イーストウッドがトム・ハンクス使って描いた実話航空機事故のちょいとイイ話。

2009年ニューヨークのハドソン川にジャンボジェットがドーン!
全員死んでもおかしくない事故を一人の死者も出さず防いだ機長は一躍ヒーローとして持てはやされるが、事故調査会は川に不時着せずに引き返せたと主張。
英雄からいきなり容疑者扱い。
自体は法廷でのシュミレーション合戦へ。
そんな実話なイーストウッド監督最新作。


どおしても観たい映画ではなかったが、クリント・イーストウッドの監督作だし評判が良く96分と短いしタイミングもあったので観たのだが、好きでもないタイプの映画を観るのは苦痛だなと感じながら観てしまった。
96分はそんなに長くないのに時計を何度も見てしまった。ただ後半はそれなりに面白くなり、たいした話ではないのだが、仰天ビックリニュースの再現ドラマで十分だとも思いつつも上手さを感じた。
ただエンディングで出てきた実際の本人がトム・ハンクスよりもすらっとした紳士で印象が違い、トム・ハンクスじゃなかった方が良かったんじゃないのかと思ったりもした。
でも、まー航空機災害事故のほっこりとしたイイ話ではあった。
観た後でシネマハスラー宇多丸師匠の解説を聞いたら凄い映画に思えたけど、何も知らずに観たら普通の映画。
「インビクタス 負けざる者たち」程の感動はなかったが期待しすぎてみた「アメリカン・スナイパー」よりは楽しめた。


(2016年10月中川コロナにて金券1200円にて鑑賞)
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黄金のアデーレ 名画の帰還

2016年08月17日 | ドラマ
2015年 アメリカ/イギリス 109分 ドラマ
監督/サイモン・カーティス
原案/E・ランドル・シェーンベルク、マリア・アルトマン
出演/ヘレン・ミレン、ライアン・レイノルズ、ダニエル・ブリュール
    ケイティ・ホームズ、タチアナ・マズラニー、マックス・アイアンズ

(100点) まんまと感動。

金ぴか絵画でお馴染みの巨匠グスタフ・クリムトの金ぴかな代表作「黄金のアデーレ」。
肖像画なのでモデルを務めたアデーレさん家に飾られていたのだが、金持ちユダヤ人だっのでナチスによって一家はバラバラ、家財もろとも名画も奪われてしまう。
そんなこんなで今じゃオーストリアの国宝として美術館に飾られているアデーレだが、国のイメージ戦略としてナチスによって奪われたものは返しますよーと言ったものだから、アメリカに住むアデーレさんの娘だったお婆さんが返せ戻せと親戚の弁護士とともに声を挙げる。
しかしそうは言ってもオーストリアのモナリザとも呼ばれ100億円は優に超える名画を返してはなるものか。
いや、返す言-たんやんけ!!
てなことで名画を巡り国とお婆さんの闘いが始まるが、いや当然お婆さんに勝ち目なし。
しかし最初はやる気がなかった甥っ子弁護士がなんだかやる気になって法律の過大解釈を武器に博打を打つのだ。
そんな戦争とナチスに翻弄されたお婆さんとその家族の物語り。
実話実話。


TSUTAYAがセールで準新作一週間80円レンタルしてた。
公開期間中はスルーしていた作品だったが、その後再上映も多く評判も良く美術とかの題材も嫌いじゃないので観てみることに。
実話を基にした映画だが役者も上手く綺麗に大衆娯楽感動作に仕上げられていて、まんまと感動。
ただ、ラストに字幕で語られる後日談が綺麗ごとでは済まされない生々しさがあって、現実は映画のように綺麗には終わってないよなーと感じた。
それも含めて映画として面白かった。


(2016年8月ツタヤで準新作80円レンタル)
  同時レンタル「オペラ座 血の喝采」「映画みんなエスパーだよ」
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猫なんかよんでもこない。

2016年07月28日 | ドラマ
2015年 日本 103分 ドラマ/ねこ映画
監督/山本透
原作/杉作 『猫なんかよんでもこない。』(実業之日本社刊)
出演/風間俊介、つるの剛士、松岡茉優、市川実和子

(40点)ねこ映画に魅力のない飼い主が映り込み過ぎちゃってる映画

ねこエッセイ漫画を映画化。
つるの剛士が拾ってきた猫二匹を犬派の風間俊介が面倒を見ることに。
風間俊介はボクサー活動を重視するためバイトを辞め兄貴で漫画家のつるの剛士のアパートに移り住んだのでつるの剛士の言うことは絶対。
なのにボクシングの試合は勝ったけど目をやられてボクサー生命は終わるし、つるの剛士は漫画家に見切りをつけて帰郷してしまうし、嗚呼どおしよう・・・。


上映時刻案内サイトの掲載写真の猫が可愛くレビュー評価も高かったので観に行くつもりだったが見逃してよかった。ビデオで十分。
ねこは頑張って撮れてるし可愛いが人間のドラマがつまらない。
役者は小粒ながら頑張ってるが、脚本が駄目。突っ込みどころ満載だが、突っ込むほどの魅力もない。
通行人B程度の活躍しか見せないヒロインも地味ながら少し気になっていたら、あれ?ひょっとして松岡茉優か?いや松岡茉優じゃないだろ、と思っていたら松岡茉優だった。嗚呼、こんなにオーラが消せるのだとそこには感動。
風間俊介のアイドル映画なのかもしれないが、これでファンになる人はいないかも。
ただコロッケ食ってるだけの若者と言う印象しか残ってない。
ねこエッセイ漫画の映画化作品なのでこの程度でいいのだろうか、技術的にはきちんと出来てるが、クソ映画と言ってもいいのかも。それ程の映画でもないけど。
ねこ動画が観たいのに野郎の飼い主が映り込み過ぎちゃってる動画を見てしまった印象・・・。


(2016年7月新作レンタル5本1080円にて鑑賞)
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サウルの息子

2016年07月25日 | ドラマ
2015年 ハンガリー 107分 ドラマ/ホロコースト
監督/ネメシュ・ラースロー
出演/ルーリグ・ゲーザ、モルナール・レヴェンテ、ユルス・レチン
    トッド・シャルモン、ジョーテール・シャーンドル

2015年カンヌ国際映画祭グランプリ、2015年アカデミー外国映画賞
(90点) 衝撃度の割に見やすい問題作。だからDVDでも観れ。

主人公サウルのアップと背中ごしに映るピンボケ映像。それはユダヤ人大量虐殺の現場だった。
ナチスだってやりたくない処刑処理をユダヤ人にさせていたのだ。
そんなゾンダーコマンドと呼ばれた特殊部隊の一人サウルが処刑現場で自分の息子かもしれない遺体に出会う。
心を閉ざし日々同胞を死に追いやりその遺体処理をし、数か月後には自らも殺される運命にあるゾンダーコマンドのサウルはその子供の遺体を自分の息子と思い、ちゃんと葬儀埋葬しようと奔走。
毎日何千人も送り込まれ処刑処理するという地獄以上の地獄の中で何かに取り憑かれたようにサウルが右往左往。
そんなカンヌグランプリの問題作。


今年度ナンバーワンと言われるユダヤ人大量虐殺の現場を描いた問題作。
評論家や映画通が絶賛しているので観るつもりだったが、時間が合わなかったり、気分が乗らなかったりして結局見逃してしまった。
TSUTAYAに行ったら早々に新作レンタルされていた。
テレビで観るもんじゃねーなーと思いつつ、ラブコメや韓国時代劇、ネコの映画などと一緒に借りて観た。
うちのテレビはまだブラウン管仕様で、この映画は今時特殊でワイド画面ではなく昔のテレビサイズで撮られていて、テレビ画面いっぱいに映る映像が、意外と劇場で観るよりも良かったのではないかと思えたりもした。
画面構成のせいか、あんまり映画ぽく感じなかった。
主人公とともに体感する作りだが感情移入はしづらく、だから最後まで観れる。
人間を流れ作業で殺し処分していく殺人工場と言うとてつもなく凄惨な映画なのだが、主人公のアップ以外わざとピンボケさせていることもあり、恐ろしい内容の映画の割に観ていること自体はそんなに辛くない。
Yuo-Tubeで町山智弘の紹介ラジオや宇多丸のシネマハスラーでの解説を聞くと、キツそうで観ることをためらいそうになるが見やすいのでテレビでも良いので観て大丈夫。
話題作と言うことで気軽に観れ観れ。
とりあえずこんなことが実際に行われていたことを知ることが重要。

いや、ちゃんと内容を理解して二回目冒頭を見たら結構キツかった・・・。


(2016年7月25日TSUTAYA新作5本1080円にてレンタル鑑賞)
  同時レンタル「猫なんかよんでもこない」「エージェントウルトラ」
        「メモリーズ」「レインツリーの国」
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アマデウス ディレクターズカット

2016年07月24日 | ドラマ
2002年(オリジナル1984年) アメリカ(ワーナー) 
180分(オリジナル160分) ドラマ/ミステリー/音楽
監督/ミロス・フォアマン 原作・脚本/ピーター・シェイファー
出演/F・マーレイ・エイブラハム、トム・ハルス
    エリザベス・ベリッジ、ロイ・ドートリス、ジェフリー・ジョーンズ

1984年アカデミー賞主要8部門受賞
(100点) 超天才モーツアルトに惹かれつつ嫉妬しまくる当時は才人サリエル

神たま!私に音楽させてくれたら全てを捨てて神を称える音楽を作ります!!
そんな願いが通じてか厳格な父が死んで音楽の道が開けたサリエリ。
才能を開花させ時代の寵児となるが、とんでもない奴に出会ってしまう。
アマデウスことモーツアルト。
これぞ神の音楽!!!!
神がサリエリに与えたのは神の音楽を作ることではなく、モーツアルトの本質をとらえ、宣伝・サポートをする役目だったーーーーっ!!!!
悔しい悔しい悔しい、くそーくそーくそー!!!
誰よりもモーツアルトを愛し、それにより嫉妬し憎み、精神的に追い込み死に追いやり、そして苦しんだサリエリ。
当時はモーツアルトより売れてたのに音楽史には残ってないサリエリ。
そんなモーツアルトの伝記をモチーフにした舞台劇を映画化し世界の映画祭の賞を総なめにし大ヒットまでしちゃった芸術的娯楽大作。


中高生の頃観て面白かったが、それ以来に観た。
また観たかったのだが、これはDVDやテレビで観るものではないので午前10時の映画祭でやると知り観に行った。
初公開時よりも20分長いバージョンで、おっぱいのシーンとか追加されたらしい。
久しぶりに観たがやはり面白い。
さすがに3時間の集中力はなく後半意識を失いかけたが面白い面白い。
おっぱいは嬉しくないわけではないが、デレクターズカット版の方が評判は良いが二時間半くらいの方が私には見やすいかも。また何年か後に劇場で観れる機会があれば観たい。
前回観た時よりもサリエリに感情移入した。
やっぱり音楽家が楽譜を見て即座に頭の中で音楽が鳴るシーンがいいなー。


(2016年7月14日TOHOシネマベイシティプレミアスクリーンにて1100円)
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白鯨との闘い

2016年07月20日 | ドラマ
2015年 アメリカ(ワーナー) 122分 ドラマ/アドベンチャー
監督/ロン・ハワード
出演/クリス・ヘムズワース、ベンジャミン・ウォーカー
   キリアン・マーフィ、トム・ホランド、ベン・ウィショー

(90点) クジラが燃料だった時代の逸話

名作を書くために作家メルヴィルは白鯨に襲われ沈没したと言われる船の生き残りのオッサンを訪ねるのであった。
大金を払って聞き出したその話は「白鯨」には書かなかった衝撃的事実が!!!
対立するエリート船長とたたき上げ航海士、クジラの捕り方、怪物クジラの恐怖、そして漂流生活、そしてそして!!!!!


これは映画館で観た方が良かったかも。
でも大衆娯楽作として気楽に観れた。
白鯨との闘いが戦いではなく闘いと表記されてる如く戦ってない。衝撃的事実の絵的衝撃度がない。など、甘めに作られているが、これはこれで良いのかも。
ロン・ハワード特有の軽い重厚大作。
でもちゃんと石油以前のエネルギー源が鯨油だったこととか当時の捕鯨にまつわる史実を学べるので良質の娯楽教養作品なのかもしれない。
面白い面白い。
1~2年前クラッシック映画「白鯨」をレンタルDVDで観ようとしたが映画文法が現代と違うと言うかノリが合わず10分程で断念。そのレンタル屋ももう潰れてしまったが、出来ればもう一度挑戦したいような気になった。


(2016年7月20日TSUTAYA新作5本1080円にて鑑賞)
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レヴェナント:蘇えりし者

2016年06月12日 | ドラマ
2015年 アメリカ 156分 アクション/ドラマ/アドベンチャー
監督/アレハンドロ・G・イニャリトゥ
音楽/坂本龍一、カーステン・ニコライ
出演/レオナルド・ディカプリオ、トム・ハーディ、ドーナル・グリーソン

アカデミー主演男優賞
(90点)ディカプリオが賞取るために雪山で無茶ぶりロケを敢行した芸術的復讐劇

アメリカ開拓時代、先住民の執拗な攻撃を受けつつディカプリオとその仲間たちは金もうけのために無茶していた。
逃げる途中ディカプリオがクマに襲われ瀕死の状態。
小悪党のトム・ハーディは人知れずディカプリオにとどめを刺し置き去りにしようとするがそれを見たディカプリオの子供で先住民との混血児が止めに入り、嗚呼、混血児は殺されてしまうのだ。
最愛の息子を目の前で殺されたディカプリオは瀕死で置き去り状態だが生き延びトム・ハーディに復讐するため雪山をアドベンチャー。
小悪党トム・ハーディの運命や如何に!


とく前半、正直よくわかんなかったのだが、二時間くらいすると面白くなってきた。
当初はディカプリオに賞取らせる為に売れない芸人を過酷なロケで売るような映画にしか見えなかったのだが、長まわしの大自然と転げまわるディカプリオって映画だなーと感動してくる。
ひょっとすると今年ナンバーワンの映画なのかも。
映画館で観なきゃ凄みは伝わらないかもしれないけれど。


(2016年5月109シネマにて有料鑑賞)
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世界から猫が消えたなら

2016年06月05日 | ドラマ
2016年 日本(東宝) 103分 ドラマ/ファンタジー
監督/永井聡 原作/川村元気
出演/佐藤健、宮崎あおい、濱田岳、奥田瑛二、原田美枝子

(50点) 丁重に作られた感動のしょーもない話・・・。

猫と暮らす地味目な30歳の郵便局員 佐藤健が死んじゃうらしい。
しかももう明日にでも死んじゃうらしい。
死神らしき佐藤健がやって来て寿命を一日延ばす代わりに何かを消すと言う。
手始めに電話が消え、映画が消え、時計が消え、そして猫までもが消えそうになる。
消える前にそれらと関わっていた元恋人の宮崎あおいに会ったり、親友の濱田岳に最後の映画を紹介してもらったりしつつ、人生を振り返る佐藤健の運命や如何に。


こーゆー話だったの?
原作本の装丁が素晴らしく、気になりつつも読んでいなかった本が映画化。
装丁と同じ色合いの映像の予告が気になり、タイミングがあったので劇場へ観にいった。
映像は美しく、美術も素晴らしく、役者も良く、おそらく演出も間違ってないとは思うのだが・・・、読んでないのにこー言うのは失礼だが、多分、原作が悪いのだと思う。もしくは映画にする話ではないのかも。
なにこれ?
103分もあるとは思えないくらい時間が経つのが早かったので、退屈はしなかった。逆にもう終わり?と思うほどだった。でも中身スカスカ。
フランク・キャプラの古典的名作「素晴らしき哉、人生!」がやりたかったのだろうか?
黒澤明の「生きる」がやりたかったのだろうか?
そもそも死を前にして命を伸ばすためあらゆる物を消す程、「生」への執着が感じられないので話が通じない。
しかも「こんなもん無くても困らないでしょ」と、簡単に消されていくものがデカすぎる。
いやいやいや、困る困る。
間違い電話で宮崎あおいと恋人になれるのも嘘が過ぎるし、結局、主人公が大きく成長するでもなく、いや゜していたとしてもあの終わりでは主人公よりもお父さんが可愛そう過ぎる。
また、これいつの時代?レトロなアパート、名画座、レンタルビデオ屋にしか見えないDVDショップ。
一応、スマフォとかある現代らしいけど懐かしすぎるでしょ。
予告編にあった雄大な風景も何の意味もないし、でも、しょーもなーとかクソ映画とか言い切るにはちゃんと作ってあるだよなー。
そういう意味では珍品として心に残るのかも。
でも、ひょっとしたら何かのタイミングで傑作と思えるのかな。
いやいやいやいやいや、ナイナイナイナイナイナイ。


(2016年5月中川コロナにてポイント鑑賞)
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はじまりのみち

2016年05月15日 | ドラマ
2013年 日本(松竹) 96分 ドラマ/伝記
監督・脚本/原恵一
出演/加瀬亮、田中裕子、ユースケ・サンタマリア、濱田岳
   斉木しげる、光石研、濱田マリ、山下リオ、藤村聖子
   松岡茉優、相楽樹、大杉漣、宮崎あおい

(90点)名監督木下恵介の逸話を「クレヨンしんちゃん」の原監督が初の実写で描く。

戦時中、軍部に睨まれ映画が撮れなくなった若き木下恵介は勢いで松竹を退社する。
戦争の悪化で病気の母親を疎開させるためリヤカーで山を越える二日間の旅を通して、親子の絆、家族の絆、人との関わりを体験し、また映画の世界へと戻って行く心の成長を描く。


良い映画とそうでない映画の違いって何だろう。
オープニング、加瀬亮が出てきた瞬間、もう面白く、その後ずっと良かった。
たいした話ではない。でもイイ。
田中裕子の顔の汚れを取るシーンでグッと来るんだ。
宿屋の娘さんのキャッキャッとはしゃぐ声がまぶしい。
評判の良い映画ではあったが、原恵一監督の名作と誉れ高きヒット・アニメ「映画クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲」が全然面白いと思わなかった私はこの実写初監督作を見逃していた。
50円レンタルなので何でもいいと思って借りたが、いや、良い映画だった。
むやみに木下監督の映画紹介シーンが長いが、それも良い。
木下恵介監督作は数本観てるがまだハマってない。ちょっと観たくなった。
原恵一監督も実写作品は観て観たい。
最新作の劇場アニメ「百日紅」は個人的には全然面白くなかったんだけど…。


(2016年5月USV50円にてレンタル鑑賞)
コメント
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