え ~ が ~ 天 獄

嗚呼、天国か地獄か、それなりに行き詰まりのパラダイス。
映画を中心に、あくまで個人的好き嫌いで感想紹介。

世界から猫が消えたなら

2016年06月05日 | ドラマ
2016年 日本(東宝) 103分 ドラマ/ファンタジー
監督/永井聡 原作/川村元気
出演/佐藤健、宮崎あおい、濱田岳、奥田瑛二、原田美枝子

(50点) 丁重に作られた感動のしょーもない話・・・。

猫と暮らす地味目な30歳の郵便局員 佐藤健が死んじゃうらしい。
しかももう明日にでも死んじゃうらしい。
死神らしき佐藤健がやって来て寿命を一日延ばす代わりに何かを消すと言う。
手始めに電話が消え、映画が消え、時計が消え、そして猫までもが消えそうになる。
消える前にそれらと関わっていた元恋人の宮崎あおいに会ったり、親友の濱田岳に最後の映画を紹介してもらったりしつつ、人生を振り返る佐藤健の運命や如何に。


こーゆー話だったの?
原作本の装丁が素晴らしく、気になりつつも読んでいなかった本が映画化。
装丁と同じ色合いの映像の予告が気になり、タイミングがあったので劇場へ観にいった。
映像は美しく、美術も素晴らしく、役者も良く、おそらく演出も間違ってないとは思うのだが・・・、読んでないのにこー言うのは失礼だが、多分、原作が悪いのだと思う。もしくは映画にする話ではないのかも。
なにこれ?
103分もあるとは思えないくらい時間が経つのが早かったので、退屈はしなかった。逆にもう終わり?と思うほどだった。でも中身スカスカ。
フランク・キャプラの古典的名作「素晴らしき哉、人生!」がやりたかったのだろうか?
黒澤明の「生きる」がやりたかったのだろうか?
そもそも死を前にして命を伸ばすためあらゆる物を消す程、「生」への執着が感じられないので話が通じない。
しかも「こんなもん無くても困らないでしょ」と、簡単に消されていくものがデカすぎる。
いやいやいや、困る困る。
間違い電話で宮崎あおいと恋人になれるのも嘘が過ぎるし、結局、主人公が大きく成長するでもなく、いや゜していたとしてもあの終わりでは主人公よりもお父さんが可愛そう過ぎる。
また、これいつの時代?レトロなアパート、名画座、レンタルビデオ屋にしか見えないDVDショップ。
一応、スマフォとかある現代らしいけど懐かしすぎるでしょ。
予告編にあった雄大な風景も何の意味もないし、でも、しょーもなーとかクソ映画とか言い切るにはちゃんと作ってあるだよなー。
そういう意味では珍品として心に残るのかも。
でも、ひょっとしたら何かのタイミングで傑作と思えるのかな。
いやいやいやいやいや、ナイナイナイナイナイナイ。


(2016年5月中川コロナにてポイント鑑賞)


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